静かな時間を心地よく楽しみたい方にとって、EDIFIER「W830NB」は今でも魅力的な選択肢です。
発売から年月が経っても高い評価を維持しており、その理由は「完成度の高さ」と「使いやすさ」にあります。
EDIFIERは中国・北京を拠点とするオーディオブランドで、手頃な価格で上質なサウンドを届けることで知られています。
中でも「W830NB」は、アクティブノイズキャンセリング(ANC)を搭載したワイヤレスヘッドホンとして、静けさと快適さを両立させたロングセラーモデルです。
装着した瞬間、耳を包み込むような軽やかなフィット感があり、長時間の使用でも疲れにくいのが特徴です。
ノイズキャンセリングをオンにすると、周囲の雑音が自然に遠ざかり、音楽だけに集中できる環境が生まれます。
特に通勤や在宅ワークなど、集中したい場面で効果を感じやすいです。
音質はEDIFIERらしく、低音の厚みと中高域のクリアさが心地よく調和しています。
派手さはありませんが、自然で聴き疲れしにくいバランスが魅力です。
さらに、LDAC対応や最大約45時間の再生時間、有線接続対応など実用性にも優れています。
この記事では、実際に「W830NB」を使い込んで感じた音質・装着感・ノイズキャンセリング性能・使用感を中心に、今でも選ぶ価値がある理由を詳しくレビューしていきます。
EDIFIER 「W830NB」のデザインと装着感の完成度

上質感のあるデザインと質感
「W830NB」を手に取ってまず感じるのは、そのシンプルながらも高級感のあるデザインです。
マット仕上げの外装は光沢を抑え、指紋が目立ちにくい仕様。派手さはないものの、洗練された印象を与えます。
ヒンジ部やスライダーの可動もスムーズで、丁寧に組み上げられた堅牢なつくりが好印象です。
カラーバリエーションはブラックやホワイトなどの落ち着いたトーンで、どんな服装にも馴染む汎用性があります。
プライベートだけでなく、ビジネスシーンにも自然に溶け込むデザインです。
長時間でも疲れにくいフィット感
「W830NB」の魅力は、長時間使用でも疲れにくい装着感にあります。
実測で約267gという軽量設計に加え、イヤーパッドには柔らかい低反発素材を採用。
頭部を包み込むようにフィットし、圧迫感が非常に少ないのが特徴です。
メガネをかけていても干渉しにくく、締め付けすぎないクランプ力が心地よい安定感を生み出しています。
主なポイントを整理すると以下の通りです。
- 重量:約267gで軽量クラスに属し、長時間装着でも首や肩への負担が少ない
- イヤーパッド:柔らかい低反発素材で、長時間の使用でも蒸れにくく快適
- クランプ力:強すぎず弱すぎず、安定性と開放感のバランスが絶妙
実際に数時間の作業や通勤で使用しても、頭部の締め付けや耳の痛みを感じることはほとんどありませんでした。
快適性を犠牲にしないEDIFIERの設計思想がよく表れています。
折りたたみ構造と持ち運びの利便性
日常使いだけでなく、持ち運びのしやすさも「W830NB」の強みです。
ハウジングは内側に折りたたむことができ、コンパクトに収納可能。
バッグの中でもかさばらず、外出時の携帯性に優れています。
さらに、バッテリー性能も非常に高く、ANCオフで約94時間/ANCオンで約54時間の連続再生が可能です。
週単位の使用でも充電を気にする必要がなく、出張や旅行のお供としても安心です。
LDACやHi-Res Wirelessに対応しているため、ワイヤレスでも音質面の妥協がありません。
通勤中にスマートフォンで音楽を聴く際も、高解像度かつ安定した接続を維持できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 折りたたみ機構 | ハウジングを内側に折りたたみ、省スペース収納が可能 |
| バッテリー持続時間 | 最大約94時間(ANCオフ)/約54時間(ANCオン) |
| 急速充電 | 約20分の充電で約10時間再生可能 |
| 対応コーデック | LDAC、Hi-Res Wireless対応 |
全体として、「W830NB」は「快適な装着感」「高い携帯性」「圧倒的なスタミナ」という三拍子を兼ね備えています。
日常から旅行まで幅広いシーンに対応できる、まさに“長く使えるヘッドホン”といえるでしょう。
EDIFIER 「W830NB」の音質レビュー:EDIFIERらしさを感じるバランスの良さ

自然で聴き疲れしないチューニング
「W830NB」の音を一言で表すなら「長時間聴いても疲れない、優しく包み込むサウンド」です。
EDIFIERらしい落ち着いた音作りが貫かれており、派手な演出ではなく、音楽を穏やかに楽しむことにフォーカスしています。
低音はしっかりとした量感がありつつも、膨らみすぎずタイトな印象。
ベースやドラムの輪郭をきちんと保ちながら、全体を安定させています。
中域はボーカルを中心に柔らかく前に出るバランスで、声の温かみや息づかいが自然に伝わります。
高域は刺激を抑えた丸みのある音で、シンバルやストリングスの響きが優しく耳に届きます。
表現を整理すると以下のようになります。
| 音域 | 特徴 | 印象 |
|---|---|---|
| 低域 | 適度な厚み、量感控えめ | 深みがあり安定感がある |
| 中域 | 自然でなめらか | ボーカルが聴きやすく心地よい |
| 高域 | 丸みがあり刺さらない | 長時間でも疲れにくい |
全体としては“ナチュラル系チューニング”。
聴き疲れせず、ジャンルを問わず楽しめる音作りです。
LDAC・有線接続による音の変化
「W830NB」はワイヤレスでも高音質再生を可能にするLDACコーデックに対応しています。
一般的なAAC接続に比べて情報量が多く、音場の広がりや高域の繊細さがより感じられるのが特徴です。
また、有線接続を行うと全体の解像度が一段階上がり、特にボーカルやアコースティック楽器の輪郭が明確になります。
Bluetoothでは感じにくかった細部の空気感や定位の正確さが際立ち、よりリスニング用途に向いた印象です。
主な接続方式と音質傾向をまとめると以下の通りです。
- Bluetooth(SBC/AAC):ナチュラルで聴きやすい。移動中や作業中に最適
- LDAC接続:音場が広く、ボーカルや楽器の余韻がより繊細に
- 有線接続:解像度が最も高く、ボーカルの芯がくっきり。静寂感もアップ
日常使いではBluetoothでも十分満足できますが、静かな環境でじっくり聴くならLDACまたは有線接続がおすすめです。
同価格帯との比較から見る立ち位置
「W830NB」は、1万円台のノイズキャンセリングヘッドホンとしては音の完成度が非常に高く、同価格帯の人気モデルと比べてもバランスの良さが光ります。
他社製品が音の迫力や明瞭さを強調する傾向にある中、「W830NB」は自然なトーンを維持しながらも、音楽の余韻や空気感を丁寧に描き出します。
| モデル | 音質傾向 | 特徴 |
|---|---|---|
| EDIFIER 「W830NB」 | 自然で穏やか、バランス重視 | 長時間聴いても疲れない柔らかさ |
| SONY 「WH-CH720N」 | 明瞭でシャープ | 解像度が高く軽快なサウンド |
| Anker Soundcore 「Space One」 | 低音強めで派手 | エネルギッシュで迫力重視 |
| Audio-Technica 「ATH-S300BT」 | クリアでスッキリ | ボーカルが近く明るい印象 |
「W830NB」は「聴き心地」「柔らかさ」「安定感」を重視するリスナーに向いています。
低音が主張しすぎないため、ポップスやジャズ、アコースティックなどの中域重視ジャンルとの相性が特に良いでしょう。
EDIFIER 「W830NB」は、派手さよりも“長く聴ける心地よさ”を大切にしたモデルです。
低音の厚み、中域の自然な温かみ、高域のやわらかさのバランスが見事で、作業用BGMから映画視聴まで幅広く対応できます。
LDACや有線接続を活かせばさらに音質を引き出せるポテンシャルもあり、価格を超えた完成度を実感できる一台です。
一言でまとめるなら――“静かに寄り添う音の誠実さ”。派手ではないけれど、日常の中でずっと使いたくなるような、そんなサウンドです。
EDIFIER 「W830NB」の機能面の実力と使用感

ノイズキャンセリングと外音取り込みの実力
「W830NB」のアクティブノイズキャンセリング(ANC)は、価格帯を考えると非常に優秀です。
電車の走行音や空調のような低周波ノイズをしっかり抑えつつ、圧迫感の少ない自然な静けさを実現しています。
外音が完全に消えるわけではないものの、音楽に集中したい環境で十分に満足できるレベルです。
また、外音取り込み機能も実用的で、会話やアナウンスを確認しやすい自然なチューニング。
自分の声がこもらず、マイクを通した違和感が少ないため、コンビニでの会話や在宅ワーク時の声掛けにも便利です。
| シーン | ANC効果 | 外音取り込み | 快適度 |
|---|---|---|---|
| 通勤・通学 | 騒音をしっかり低減 | 必要に応じて切替可能 | ★★★★★ |
| カフェ・オフィス | 人の話し声が柔らかく残る | 会話が自然にできる | ★★★★☆ |
| 屋外・風の強い場所 | 低域ノイズ中心に効果的 | 風切り音がやや気になる | ★★★☆☆ |
ポイント:ANCをオンにしても音質の変化はほとんどなく、低音がわずかに締まる程度。音楽再生時の違和感は極めて少ない印象です。
Bluetooth接続の安定性とマルチポイント機能
Bluetooth接続は非常に安定しており、人混みやオフィスでも途切れが少ないのが特徴です。
最新のBluetooth規格に対応しているため、スマートフォン・タブレット・PCなど複数デバイスとの相性も良好。
動画視聴時の遅延も少なく、YouTubeやNetflixの口パクズレもほとんど気になりません。
さらに、マルチポイント機能によって2台のデバイスを同時接続可能。
スマホで音楽を聴きながら、PCからの着信を受け取るなど、現代的なワークスタイルにぴったりの設計です。
- 接続安定性:屋内10m以内でほぼ途切れなし
- マルチポイント:スマホ+PC間の切り替えがスムーズ
- 遅延:動画視聴では自然、ゲーム用途は“低遅延モード”で対応
- 有線接続:音質の透明感と解像度がわずかに向上
接続の信頼性は高く、実際に複数デバイスを行き来する日常使いでもストレスを感じません。
バッテリー性能と充電スピード
「W830NB」の大きな魅力が、圧倒的なバッテリー持続時間です。
ANCオフで最大約94時間、ANCオンでも約50時間再生が可能で、1週間使っても充電を忘れるほど。
さらに、急速充電機能(20分充電で約10時間再生)にも対応しており、出かける前の短時間充電で1日をまかなえます。
| モード | 再生時間 | 急速充電 |
|---|---|---|
| ANCオン | 約50〜55時間 | 20分充電=約10時間再生 |
| ANCオフ | 約90〜94時間 | 約2時間でフル充電 |
| 有線接続 | バッテリー不要 | 充電切れ時の保険にも◎ |
長時間リスニングでも電池残量を気にせず使えるため、旅行や出張でも心強い相棒になります。
操作性とアプリの使い勝手
「W830NB」はタッチ操作ではなく物理ボタン式を採用。
再生・一時停止、音量調整、ANC切替などの操作が確実に行え、誤動作が少ないのが嬉しいポイントです。
特に冬場の手袋使用時や、暗所での操作に強みを発揮します。
アプリ「Edifier Connect」を併用すれば、以下のような細かなカスタマイズが可能です。
- ANCモード(強・弱・自動)切替
- 外音取り込みレベルの調整
- EQプリセット/カスタムEQ
- ゲームモード(低遅延設定)
- 自動電源オフ設定
UIもシンプルで、直感的に操作できるため、初めてのユーザーでも扱いやすい設計です。
実際に「W830NB」を日常的に使ってみると、「静けさ・快適さ・実用性」が非常に高いレベルでまとまっていると感じます。
ノイズキャンセリングは自然で耳が疲れず、Bluetooth接続も安定。何より長時間の再生時間が、日常のストレスを大きく減らしてくれます。
特に感じた利点をまとめると以下の通りです。
- 静けさの質が自然:ANCの効き方が穏やかで聴き疲れしにくい
- 接続の信頼性が高い:マルチポイント対応で作業環境に最適
- 圧倒的なスタミナ:週単位で充電不要の安心感
- 物理操作の安定性:誤作動が少なく、誰でも扱いやすい
全体として、「W830NB」は“機能の多さ”よりも“使って気持ちいい完成度”を追求したモデルです。
派手さはないものの、どの機能も実用レベルで仕上がっており、「日々の相棒として信頼できるヘッドホン」という言葉が最もふさわしいでしょう。
EDIFIER 「W830NB」を使用した私の体験談・レビュー

「W830NB」を1週間以上、通勤・在宅ワーク・カフェ・夜のリスニングといった日常のあらゆる場面で使用してみました。
ここでは、その実際の使い心地を中心にお伝えします。スペックや機能の印象だけでなく、“どう生活に馴染むか”を意識したリアルな視点です。
通勤シーン:静寂が作る“心の余裕”
平日の朝、混雑した電車内でも「W830NB」のノイズキャンセリングは効果を発揮しました。
低周波のゴーという走行音が自然に消え、音楽に集中できる空間が生まれます。
耳を強く圧迫しないクッションの柔らかさも心地よく、30分以上の通勤でも耳の疲れはほとんど感じません。外音取り込みを併用すれば、アナウンスや周囲の動きを把握できる安心感もありました。
- ANC強モード+標準EQで走行音を軽減
- 音量控えめでもボーカルがくっきり聴こえる
- イヤーパッドが柔らかく蒸れにくいため夏場でも快適
朝の満員電車でも、音量を上げずに“自分の空間”を確保できる感覚は、価格以上の価値を感じました。
在宅ワーク:小音量でも集中できる静けさ
自宅作業中は、ANCを“自動モード”に設定。パソコンのファンや外の車の音がうっすらと遠ざかり、静けさが保たれます。
小さな音でもBGMとして十分な臨場感があり、文章執筆やデータ作業などの集中時間にぴったり。
さらに、マルチポイント接続を活用することで、PCでの作業中にスマホからの着信にもスムーズに切り替えられ、仕事用ヘッドホンとしても非常に実用的でした。
| 項目 | 使用設定 | 効果・印象 |
|---|---|---|
| ANCモード | 自動 | 騒音が自然に消え、静けさが持続 |
| 音量 | 小音量(30〜40%) | 集中力を妨げずBGMが心地よい |
| 接続 | マルチポイントON | スマホ・PCを同時接続できて便利 |
長時間の着用でも頭部の痛みが少なく、仕事中ずっとつけっぱなしでも違和感がない点が特に印象的でした。
カフェ・外出時:外音取り込みが便利に機能
カフェでの作業時は、外音取り込みを“弱”に設定して使用。
店員とのやり取りや周囲の物音を自然に取り込みながらも、音楽はしっかりと聞こえます。
また、Bluetooth接続の安定性が非常に高く、PCやスマホとの切り替えもスムーズ。
動画再生時の音ズレも気になりませんでした。
- 外音取り込み(弱)+LDAC接続で自然な聴き心地
- ボタン操作が確実で、誤作動がない
- 周囲の会話を遮断しすぎないバランスが絶妙
作業しながら会話や環境音を自然に聞き取れるので、「閉じすぎない静けさ」がちょうどいいと感じました。
夜のリスニング:落ち着いた音で“1日の締めくくり”
一日の終わりに、「W830NB」を有線接続+EQソフトモードで映画や音楽を再生。
小音量でもボーカルやセリフの明瞭さが際立ち、深夜の静かな時間でも満足感があります。
特にアコースティック音源やジャズでは、余韻の描き方が自然で、聴き疲れのないリラックスしたサウンドが印象的でした。
| モード | 再生内容 | 感想 |
|---|---|---|
| 有線接続+ANC弱 | 映画・ライブ配信 | セリフが近く、空気感が豊か |
| LDAC接続 | ボーカル系 | 柔らかく包み込む音像 |
| EQソフト | ジャズ・Lo-fi | 温かみのある中域が心地よい |
派手さはないものの、長く付き合える“穏やかな音”が「W830NB」らしさの真骨頂です。
使い続けて感じたこと
1週間使ってみて最も印象に残ったのは、「すべての機能が自然に生活の中で働いている」ということ。
ANCも外音取り込みも、必要なときに静かにサポートしてくれる――そんな“裏方の優秀さ”が光るヘッドホンでした。
- 耳が疲れにくい:締め付けが柔らかく、長時間使用も快適
- 静けさの質が自然:ノイズを消しすぎず、音楽の空気感を保つ
- バッテリーの信頼性が高い:週に一度の充電で十分
- ボタン操作が明快:手元を見ずに操作できる安心感
まとめとしての印象
「W830NB」を使って感じたのは、「どんな場面でも自然に寄り添ってくれるヘッドホン」だということでした。
通勤時にはノイズキャンセリングが走行音を穏やかに抑え、音量を上げなくても心地よく音楽に集中できます。
柔らかなイヤーパッドが耳を包み、長時間の使用でも疲れを感じません。
在宅ワークではANCの自動調整が効果的で、生活音をやわらかく後ろへ追いやってくれます。
小さな音量でもBGMが心地よく響き、仕事に集中しやすい環境を整えてくれました。
マルチポイント接続も便利で、PCとスマホを切り替える際のストレスがありません。
夜には有線接続で映画を鑑賞しましたが、セリフの輪郭がくっきりしており、小音量でもしっかり没入できます。
高音が穏やかで耳に優しく、静かな夜にふさわしい落ち着いたサウンドでした。
総じて「W830NB」は、派手さよりも「日々の快適さ」に寄り添うヘッドホンです。
静けさと音のやわらかさが自然に生活へ溶け込み、使うたびに“これで十分だ”と感じさせてくれる一台でした。
EDIFIER 「W830NB」に関するQ&A

ここでは、EDIFIER 「W830NB」に関してよく聞かれそうな質問とその回答を紹介します。
「W830NB」のノイズキャンセリング性能はどのくらいですか?
電車の走行音や空調などの低周波ノイズをしっかりと抑え、話し声などの中高域ノイズは自然に残るバランス型です。静寂を「完全に遮断する」というよりも、圧迫感の少ない自然な静けさをつくるタイプで、長時間の使用にも向いています。
音質の特徴を一言で言うと?
一言で言えば“ナチュラルで聴き疲れしにくい音”。低音は適度に厚みがあり、中高域は柔らかく、ボーカルの温かみをきれいに再現します。派手さよりも自然さを重視しており、長時間リスニングやBGM用途にも向いています。
長時間使用しても耳は痛くなりませんか?
イヤーパッドは柔らかい低反発クッションで、側圧もやや弱め。メガネ使用者でも痛くなりにくい構造です。実際に2〜3時間つけっぱなしでも頭頂部の圧迫感が少なく、疲れにくい設計といえます。
バッテリーの持ちはどのくらいですか?
ANCオンで約50時間、ANCオフで最大約94時間再生可能という驚異的なスタミナを誇ります。さらに、20分の急速充電で約10時間再生できるため、出かける前の短時間充電でも十分対応できます。
Bluetooth接続の安定性はどうですか?
接続は非常に安定しており、人混みの駅やカフェでも途切れにくいです。マルチポイント接続に対応しているため、スマホとPCを同時接続して切り替えるような使い方も快適に行えます。
有線接続とワイヤレスで音質の違いはありますか?
有線接続にすると音の解像感と静けさがわずかに増し、ボーカルの芯がより明確になります。LDAC接続でも十分高音質ですが、落ち着いた環境でじっくり聴くなら有線が最適です。
外音取り込み機能は自然ですか?
はい、自然なレベルで周囲の音を取り込むことができます。自分の声がこもらないようチューニングされており、カフェでの会話やアナウンス確認にも違和感なく対応できます。
ゲームや動画視聴でも遅延は気になりますか?
通常のBluetoothモードではごくわずかな遅延がありますが、低遅延モード(ゲームモード)をオンにすれば、映像と音声のズレはほとんど感じません。アクション映画やYouTube視聴などでは問題なく楽しめます。
通話品質はどうですか?
マイクにはAIノイズリダクション機能が搭載されており、環境音をある程度抑えながら自分の声を明瞭に届けてくれます。屋内のオンライン会議や通話ではクリアに聞き取ってもらえるレベルで、ビジネス用途でも十分です。
音漏れはしますか?
クローズド(密閉型)設計のため、通常音量での音漏れはほとんどありません。電車などの静かな環境でも周囲を気にせず使用できます。ただし、最大音量付近では高音がわずかに漏れるため、公共の場では控えめな音量が安心です。
高級ヘッドホンと比べてどうですか?
高級機のような解像感や音場の広さでは及ばない部分もありますが、「W830NB」は価格を大きく超える完成度を誇ります。LDACやANC、有線接続などを備えた“万能バランス型”で、3万円以上のモデルと比べても実用面では遜色ありません。
EDIFIER 「W830NB」レビューのまとめ

「W830NB」は、派手なインパクトよりも「毎日を整える静けさ」と「長時間の快適さ」に軸足を置いた一台です。
ノイズキャンセリングは自然で耳当たりがやさしく、装着感は軽く、バッテリーは“気にしなくていい”レベル。
LDACや有線にも対応し、日常のBGMから腰を据えたリスニングまで破綻しないバランスが魅力です。
総合評価
- 音質:ナチュラルで聴き疲れしにくい。ボーカルは滑らか、低域は過不足なく土台を支える
- ANC/外音:低周波ノイズに強く、圧迫感が少ない。外音取り込みは会話の自然さが好印象
- 装着感:軽量&柔らかいクッションで長時間でも快適。眼鏡ユーザーとも相性良し
- 接続性:Bluetooth安定、マルチポイント便利。LDACと有線で音の伸びしろを確保
- バッテリー:超ロングスタミナで“週1充電”運用が現実的
- 操作性:物理ボタン中心で誤操作が少ない。暗所や手袋でも扱いやすい
おすすめできる人/できない人
おすすめできる人
- 長時間の作業・通勤で耳にやさしい音と装着感を重視する
- 「強烈な遮音」より自然な静けさを求める
- 充電頻度を減らしたい、バッテリー持ち最優先
- スマホ+PCを行き来するマルチポイント前提のワークスタイル
おすすめしにくい人
- 低音の迫力や高域のキラつきなど、強いキャラクターの音を求める
- 最高レベルの超強力ANCを最優先する(“吸い込む系”の遮音が必須)
迷ったらこの設定
- 通勤:ANC「強」・EQ「標準」・音量は控えめ
- 在宅作業:ANC「自動」・外音OFF・マルチポイントON
- カフェ:外音「弱」・LDAC・低遅延は必要時のみON
- 夜の映画/音楽:有線接続・EQ「ソフト」(中域をほんの少しプラス)
主要ポイント早見表
| 観点 | ここが強い | 留意点 |
|---|---|---|
| 音 | ナチュラルで滑らか、長時間OK | 派手さを求める場合はEQで加点 |
| 静けさ | 低周波に効く自然派ANC | “完全無音”や超強力ANC志向には物足りない |
| 装着 | 軽量&柔らかパッドで疲れにくい | 夏場は軽く拭き取りケアを |
| 接続 | 安定/マルチポイント/LDAC | 電波が混む場はLDAC→安定優先に切替推奨 |
| 電池 | 週1充電級のロングバッテリー | 充電サイクル管理を忘れがち=良い意味で存在感薄め |
| 操作 | 物理ボタンで確実に操作可 | タッチ操作派には好みが分かれる |
EDIFIER 「W830NB」レビューの総括
「W830NB」は、派手な個性を主張するヘッドホンではありません。
しかし、使い込むほどにわかる“日常との相性の良さ”こそが、このモデル最大の魅力だと感じます。
ノイズキャンセリングは自然で耳に優しく、音質は柔らかくも芯があり、装着感も軽く快適。
どの要素も突出しすぎることなく、静かに高い完成度でまとまっています。
通勤や作業、夜のリスニングなど、生活のさまざまなシーンに溶け込むように寄り添い、音楽を穏やかに彩ってくれる存在です。
特に、長時間使用でも疲れにくく、1週間に1度の充電で済む圧倒的なスタミナは、毎日使うヘッドホンとして信頼を置けるポイントでしょう。
高価なハイエンド機に匹敵する音の迫力はありませんが、静けさや自然な聴き心地、装着の快適さを求める人にとって、「W830NB」は間違いなく“等身大で満足できる一台”です。
使えば使うほど、その誠実な作りと落ち着いた音の魅力がじんわりと伝わってきます。
「W830NB」は、特別な時間を演出するためのヘッドホンではなく、あなたの“いつもの時間”を少し上質にしてくれる相棒です。


