MUSE HiFi 「M5 Ultra」は、ポータブルDACアンプの新しい選択肢として登場し、その性能と独自の設計でオーディオ愛好家の間で注目を集めています。
特に、世界初のBluetooth対応真空管アンプを搭載したモデルとして、その革新的なアプローチが話題です。
MUSE HiFiは2022年に設立された新興ブランドですが、既に前作「M4」で高い評価を得ており、「M5 Ultra」ではさらなる進化を遂げています。
本製品は、アメリカ製真空管「JAN 6418」を搭載し、デジタルオーディオプレイヤー(DAP)に匹敵する音質と操作性を提供します。
さらに、有機ELディスプレイの搭載や、付属品の充実度も大きなポイントです。
その一方で、価格帯や音質傾向の違いから、前作」M4」とは全く異なる製品として受け止める必要があります。
今回の記事では、「M5 Ultra」の基本情報からその音質、デザイン、使い勝手までを徹底解説します。
読者の皆さんが、自分に合ったポータブルオーディオ製品を見つけるための参考になれば幸いです。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」の基本情報
ブランドと製品概要
MUSE HiFiは2022年に設立された中国発の新興オーディオブランドで、業界経験豊富なエンジニアが独立して立ち上げたメーカーです。
ポータブルオーディオ市場で独自性を発揮する製品を展開し、前作「M4」は高コストパフォーマンスと音質で話題となりました。
「M5 Ultra」はその後継モデルでありながら、前作とは異なる方向性を打ち出しています。
最大の特徴は、世界初のBluetooth対応真空管アンプを搭載したことで、ワイヤレスでも本格的な音質が楽しめる製品として注目を浴びています。
主な特徴と進化ポイント
「M5 Ultra」は、前作「M4」から以下のような進化が見られます:
- 真空管「JAN 6418」の搭載
アメリカRaytheon製の真空管を採用し、温かみのあるアナログライクな音を提供します。さらに、この真空管専用に設計されたアーキテクチャとショックアブソーバーにより、振動やノイズを大幅に低減しました。 - 有機ELディスプレイの搭載
本体の状態(バッテリー残量、音量、選択中のフィルターモードなど)を簡単に確認できるようになりました。前作ではLEDインジケーターの点滅でしか状態を把握できず、不便さが指摘されていましたが、「M5 Ultra」では視認性が大幅に向上しています。 - 多機能な操作系統
真空管モードとトランジスタモードの切り替え、音量調整、フィルターモードの選択などを簡単に操作できる設計になっています。直感的で扱いやすく、初心者にも配慮されたデザインです。 - 音質の進化
前作「M4」がウォームで厚みのある音質だったのに対し、「M5 Ultra」はクリアで抜けの良い音質に進化しました。解像度と定位感が向上しており、細部までしっかり表現される音作りが特徴です。
前作「M4」との比較
「M5 Ultra」は、「M4」と比べて明確に異なる特性を持っています。
項目 | M4 | M5 Ultra |
---|---|---|
搭載チップ | ES9038Q2M | ES9038Q2M(カスタム版) |
音質傾向 | ウォームで厚みのあるサウンド | クリアで抜けの良いサウンド |
真空管アンプ | 非搭載 | JAN 6418搭載 |
ディスプレイ | LEDインジケーター | 有機ELディスプレイ |
操作性 | ボタン操作での切り替え | 液晶モニターを用いた簡単操作 |
価格 | 約2万円強 | 約5万円弱 |
サイズ | コンパクト | 大型化(真空管とディスプレイの影響) |
付属品 | 必要最低限のケーブル類 | レザー調専用ケース、複数ケーブル付属 |
「M4」が手軽に高音質を楽しむ入門機であったのに対し、「M5 Ultra」は本格的な音質や利便性を追求した製品です。
価格帯や使用感が大きく異なるため、単純なアップグレードモデルとして考えるのではなく、別製品として位置付けるべきでしょう。
これらの進化ポイントにより、「M5 Ultra」はポータブルDACアンプの新たな選択肢として、多くのオーディオ愛好家に支持される可能性を秘めた製品となっています。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」の音質の特徴と試聴レビュー
MUSE HiFi 「M5 Ultra」は、音質面で大きな進化を遂げており、真空管モードとトランジスタモードの2種類を切り替えて楽しむことができます。
それぞれのモードで音のキャラクターが異なり、リスニング環境や音楽ジャンルに応じて使い分けが可能です。
真空管モードのサウンド傾向
「M5 Ultra」に搭載されたアメリカRaytheon製真空管「JAN 6418」は、アナログ的な温かみのあるサウンドを提供します。
このモードでは、以下のような音質特性が感じられます:
- 低域:量感が豊かで、深みと重量感を兼ね備えています。特に、ベースラインやドラムの響きが際立ち、重厚感が求められる楽曲に最適です。
- 中域:滑らかで粘り気のある音が特徴。ボーカルや楽器のニュアンスが細かく再現され、特にジャズやクラシックの弦楽器に向いています。
- 高域:柔らかく、耳に優しい響き。ハイハットやシンバルなどの高音域が鋭すぎず、リラックスしたリスニング体験を提供します。
- 音場:音場感はやや狭めですが、音が密集して迫ってくるような「濃密な空間」を感じられます。
真空管モードは、低域の厚みや中域の粘りを重視するリスナーに適しており、アナログ感のある音を楽しみたい方におすすめです。
トランジスタモードのサウンド傾向
トランジスタモードでは、真空管モードとは一転して、モダンでシャープなサウンドを提供します。
以下が主な特徴です:
- 低域:引き締まった低音で、弾力感があります。真空管モードと比べると軽めですが、明瞭さが増してキレの良い音を表現します。
- 中域:ドライでクリアな音が特徴。楽器やボーカルの定位感がさらに向上し、ポップスやエレクトロニカなど、リズミカルな楽曲に適しています。
- 高域:高解像度でキレのある音を提供。真空管モードよりも明るく、細部が鮮明に聞こえます。
- 音場:見通しの良い広い音場が特徴で、ライブ録音やクラシック音楽などの臨場感を楽しむのに最適です。
トランジスタモードは、精緻なサウンドや広がりを重視するリスナーに向いています。
他製品との比較
「M5 Ultra」は、他社の真空管搭載製品や同価格帯のBluetooth DACと比べて以下の点で優位性を持ちます:
- 真空管モードの音質:音の温かみや豊かな低域表現では、同じく真空管を搭載した製品(例:Cayin 「C9」)に次ぐクオリティを誇ります。価格面で見ると、Cayin 「C9」よりもリーズナブルながら、十分な性能を発揮しています。
- トランジスタモードの精度:競合製品と比べても解像度や定位感は優秀で、特にBluetooth対応製品の中では高いレベルに位置します。
- Bluetoothの安定性:AptX HDやLDACといったハイレゾコーデックに対応している点で、利便性は非常に高いです。一方で、離れた場所での使用時に音切れが発生しやすいという弱点もあります。
ただし、Cayin C9は真空管モードとトランジスタモードの差が想像以上に小さいという意見もあります。
これにより、音質の個性が突出するというよりも、バランス型で汎用性の高い製品といえます。
Cayin C9の音質は、「M4」の「ウォームで厚みのある音」から「クリアでシャープな音」へと進化しており、ユーザーが求める音の方向性によって評価が分かれる製品といえるでしょう。
音楽ジャンルやリスナーの好みによって、真空管とトランジスタのどちらを選ぶかで楽しみ方が広がります。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」のデザインと付属品
MUSE HiFi 「M5 Ultra」は、音質だけでなく、そのデザインや付属品にもこだわりが見られます。
使いやすさ、視認性、保護性など、多くの面で従来モデルや競合製品と差別化が図られています。
スケルトン仕様とビルドクオリティ
「M5 Ultra」のデザインは、前作M4を踏襲しつつ、さらに洗練されたものになっています。
- スケルトン仕様:本体の前面はスケルトンデザインとなっており、内部のマザーボードが透けて見えます。これにより、視覚的にも楽しめる構造になっています。ハイエンド製品らしい精密さと美しさを感じさせるデザインです。
- 真空管が見えるサイドデザイン:サイド部分には、搭載されている真空管「JAN 6418」が覗ける仕様になっています。LEDイルミネーションにより、動作中は真空管がオレンジ色にライトアップされ、視覚的にも楽しめる演出がされています。
- 高いビルドクオリティ:本体はアルミニウム製で、耐久性と軽量性を両立。コンパクトなサイズながら高級感のある仕上がりで、手に持ったときの満足感があります。
有機ELディスプレイの便利さ
「M5 Ultra」の操作性を向上させているポイントの1つが、有機ELディスプレイの搭載です。
- バッテリー残量の表示:前作「M4」ではLEDインジケーターのみでバッテリー状態を確認する必要がありましたが、「M5 Ultra」ではディスプレイ上で正確な残量が数値で確認できます。これにより、急なバッテリー切れを防ぎやすくなりました。
- モードと設定の表示:真空管モードやトランジスタモード、選択中のデジタルフィルター、音量レベルなど、さまざまな情報が一目でわかるようになっています。特に、フィルター切り替えが直感的になり、操作性が向上しています。
- シンプルな操作性:1万人以上の市場調査をもとにカスタマイズされたインターフェースは、初心者にも扱いやすいよう設計されています。
高品質な付属ケースとアクセサリ
「M5 Ultra」の付属品は非常に充実しており、ユーザーの利便性を大幅に向上させています。
- レザー調専用ケース:高品質なレザー調の専用ケースが標準で付属しています。このケースはしっかりとした作りで、本体を保護するだけでなく、外出先でも安心して持ち運べる仕様です。「M4」では別売りだった専用ケースが付属する点は、大きな改良点といえます。
- ケーブル類:USB Type-C to Cケーブル、Type-C to Lightningケーブルが同梱されており、スマートフォンとの接続がスムーズに行えます。さらに、USB-C to Aアダプタも付属しており、PCやその他のデバイスにも対応可能です。これにより、追加購入の必要がほとんどありません。
「M5 Ultra」は、デザイン面での細部へのこだわりが感じられ、視覚的な美しさと実用性を両立した製品です。
また、付属品の充実度が非常に高く、購入後に必要なアクセサリがすべて揃っている点も評価ポイントです。
特に、真空管を強調したデザインと高品質なケースの付属は、製品の魅力を大きく引き立てています。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」を使用した私の体験談・レビュー
MUSE HiFi 「M5 Ultra」を実際に使用してみて、その性能と使い心地の良さに驚かされました。
前作「M4」も試した経験があるため、両者を比較しながら、実際の使用感や印象をお伝えします。
真空管モードとトランジスタモードの体験
まずは注目の真空管モードを試してみました。
このモードでは、音楽が持つアナログの温かみや滑らかな質感を存分に楽しめます。
- 真空管モードの印象:特にジャズやクラシックでは、低音の厚みと中域の粘りが素晴らしく、楽器一つ一つの響きが非常に心地よいものでした。スタジオ録音のアルバムを聞くと、まるでアーティストが目の前で演奏しているかのような濃密な音場が広がります。
- トランジスタモードの印象:一方でトランジスタモードは、シャープでクリアな音が特徴的。ポップスやEDMなどの楽曲では、リズムのキレが良く、定位感が明確です。音場の広がりが感じられ、ライブ感を楽しみたいときに最適でした。
真空管モードのアナログライクな柔らかさと、トランジスタモードのデジタル的な精緻さは、それぞれ異なる音楽ジャンルや気分に応じて使い分けられる点が魅力です。
ただ、個人的には真空管モードの方がより感動的で、「音楽を聴いている」という充実感を感じられる場面が多かったです。
有機ELディスプレイの便利さ
実際に使用してみると、有機ELディスプレイの存在がとても役立ちました。
- バッテリー残量の視認性:「M4」ではLEDインジケーターしかなく、バッテリーの状態がわかりにくかったのですが、M5 Ultraでは数値で残量が表示されるため、安心して長時間の使用ができました。
- モード切り替えの直感性:ディスプレイのおかげで、現在のモードや音量設定が一目で分かり、操作ミスが激減しました。特にフィルターモードの切り替えがスムーズで、音の微調整が簡単にできるのは嬉しいポイントです。
携帯性と使用感
「M5 Ultra」は「M4」よりもやや大きく、真空管を搭載したこともありポケットに入れて持ち歩くには若干の工夫が必要です。
しかし、付属の専用ケースが非常にしっかりした作りで、持ち運び時の傷や衝撃を気にする必要がありませんでした。
- ケースの使用感:レザー調ケースは高級感があり、耐久性も抜群。本体をしっかりと守ってくれるため、外出先での使用も安心です。また、ケースに付属のショートケーブルを収納できるスペースがあり、実用性にも優れていました。
- Bluetooth接続:Bluetooth接続時の音切れはほとんどなく、普段使いではストレスを感じることはありませんでした。ただし、他の部屋に移動するような距離では音が途切れやすい印象がありました。ポケットに入れての使用なら問題ありませんが、部屋をまたいでの使用には少し注意が必要です。
前作「M4」との比較による感想
「M4」のウォームで厚みのある音が好きだった私にとって、「M5 Ultra」のクリアでシャープな音は最初少し驚きました。
しかし、使い続けるうちにその透明感や細部までしっかりと表現される音質の良さに惹かれるようになりました。
- 音質の違い:「M4」の音色は感情豊かで情緒的だったのに対し、「M5 Ultra」はモダンでクールな音色。どちらが良いかは完全に好みの問題ですが、音の鮮明さや解像度では「M5 Ultra」が優れています。
- 操作性の向上:ディスプレイや直感的な操作系統は、「M4」よりもはるかに使いやすいと感じました。
総評
「M5 Ultra」は、真空管モードとトランジスタモードの2つの音質を1台で楽しめる、非常に完成度の高いポータブルDACアンプです。
高音質を追求するだけでなく、使い勝手やデザイン面でも抜かりなく、オーディオ愛好家だけでなく初心者にもおすすめできる製品です。
特に、専用ケースの付属や有機ELディスプレイの採用など、細かい部分までユーザーを意識した設計に感心しました。
音の好みや使用スタイルによって評価は異なるかもしれませんが、私自身はこの製品を手に入れたことで、音楽を聴く楽しみがさらに広がりました。
音楽ライフをより豊かにしたいと考える方に、ぜひ試していただきたい一台です。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」に関するQ&A
MUSE HiFi 「M5 Ultra」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「M5 Ultra」の最大の特徴は何ですか?
最大の特徴は、世界初のBluetooth対応真空管アンプを搭載している点です。アメリカRaytheon製「JAN 6418」真空管を採用し、温かみのあるアナログライクな音を提供します。さらに、有機ELディスプレイを搭載し、操作性と視認性も大幅に向上しています。
前作「M4」と比べて、「M5 Ultra」の音質はどう違いますか?
「M4」はウォームで厚みのある音質が特徴でしたが、「M5 Ultra」はクリアでシャープな音質に進化しています。特に高解像度と音の透明感が向上しており、定位感や細部の表現がより正確になっています。
真空管モードとトランジスタモードの違いは何ですか?
真空管モードは、温かみと滑らかさが特徴で、低域の厚みと中域の粘りが強調されるアナログ的な音質を楽しめます。一方、トランジスタモードはクリアでシャープな音質が特徴で、広い音場感と明瞭な定位感が得られます。音楽ジャンルや気分に応じて使い分けることが可能です。
「M5 Ultra」はどのコーデックに対応していますか?
「M5 Ultra」は、SBC、AAC、aptX、aptX HD、LDACに対応しています。ただし、LHDCには非対応です。また、使用環境によっては接続が途切れやすいことがあるため、安定した使用を求める場合はUSB接続もおすすめです。
バッテリー持ちはどれくらいですか?
真空管モードを使用した場合はバッテリー消耗が速くなりますが、トランジスタモードではより長時間使用が可能です。具体的な駆動時間は使用状況や音量設定により異なりますが、標準的な使用で約8~10時間が目安です。
どのような付属品が同梱されていますか?
以下の付属品が同梱されています:
- USB Type-C to Cケーブル
- USB Type-C to Lightningケーブル
- USB-C to A変換アダプタ
- 高品質なレザー調専用ケース
これにより、スマホやPCなど多様なデバイスとすぐに接続できます。
「M5 Ultra」は持ち運びに適していますか?
「M5 Ultra」は真空管アンプと有機ELディスプレイを搭載しているため、「M4」よりもサイズが大きくなっています。ただし、付属の専用レザー調ケースが頑丈で保護性能が高いため、持ち運びにも十分適しています。
2.5mm端子には対応していますか?
残念ながら、M5 Ultraでは2.5mm端子のサポートが廃止されています。3.5mmや4.4mm端子には対応していますが、2.5mmプラグを使用したい場合は変換アダプタが必要です。
Bluetooth接続は安定していますか?
通常の使用範囲(ポケットやバッグに入れての使用)では非常に安定しています。ただし、別の部屋に移動するような長距離での使用では音切れが発生する場合があります。高音質で安定した再生を求める場合は有線接続がおすすめです。
「M5 Ultra」は初心者にも向いていますか?
はい、有機ELディスプレイと直感的な操作性のおかげで、初心者でも扱いやすい設計になっています。また、付属品が充実しているため、初めてのポータブルDACとしても十分に適しています。
どこで購入するのがおすすめですか?
日本国内で購入する場合は、技適マーク(日本の無線法規認証)が付いている正規品を購入することを推奨します。特にAmazon.jpの在庫であれば、技適マークが明示されているため安心です。
価格に見合った価値はありますか?
約5万円弱という価格はポータブルDACとしてはやや高価ですが、真空管搭載や有機ELディスプレイ、充実した付属品などを考慮すると、コストパフォーマンスは非常に高いといえます。長く愛用できる製品を探している方には、十分に価値のある投資です。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」は、音質、デザイン、使いやすさのすべてにおいて高い評価を得られる製品です。
これらのQ&Aを参考に、自分に合った使い方や購入の判断材料にしていただければ幸いです。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」レビューのまとめ
MUSE HiFi 「M5 Ultra」は、ポータブルDACアンプ市場で革新をもたらす製品として、音質、デザイン、機能性のすべてにおいて高い完成度を誇ります。
本製品の特徴を振り返りながら、総合的な評価を行います。
総合評価
1. 音質の魅力
- 真空管モードでは、アナログライクな温かみのある音が楽しめます。特にジャズやクラシックのようなジャンルでの濃密な音場感が魅力です。
- トランジスタモードは、クリアでシャープな音質を提供し、ポップスやエレクトロニカなどに最適です。
- 両モードの使い分けにより、多様な音楽ジャンルに対応できる柔軟性があります。
2. デザインと機能性
- スケルトン仕様や真空管のイルミネーションといったデザインは、視覚的にも楽しめる要素が多く、所有感を満たします。
- 有機ELディスプレイにより、操作性が大幅に向上。バッテリー残量やモード設定が一目でわかる利便性は、日常使いで非常に役立ちます。
3. 携帯性と付属品
- サイズはやや大きいものの、付属の専用レザー調ケースが高品質で、安心して持ち運びが可能です。
- 付属品の充実度が高く、ケーブルやアダプタの追加購入が不要な点はコストパフォーマンスの高さを感じさせます。
4. コストパフォーマンス
- 価格は約4万円と、前作M4の倍ですが、真空管搭載やディスプレイの採用などのアップグレードを考慮すると納得できる内容です。
- 高品質な音楽体験を求めるオーディオ愛好家には、十分に価値のある投資といえるでしょう。
注意点
MUSE HiFi 「M5 Ultra」は非常に優れた製品ですが、いくつかの注意点もあります:
- 音質の好みが分かれる
前作「M4」のウォームで厚みのある音を好む人には、「M5 Ultra」のクリアでシャープな音が合わない可能性があります。購入前に試聴をおすすめします。 - Bluetoothの音切れ
Bluetooth接続で離れた部屋などで使用する際、音切れが発生しやすい点は注意が必要です。ポケットやカバンに入れての通常使用では問題ありません。 - 2.5mm端子の非対応
M4で対応していた2.5mm端子が廃止されています。特定のイヤホンやヘッドホンを使いたい場合は注意が必要です。
こんな人におすすめ
「M5 Ultra」は、以下のような方におすすめです:
- 真空管アンプの温かみある音とトランジスタモードのクリアな音を1台で楽しみたい方。
- 音楽ジャンルに応じて音質を切り替えたい方。
- Bluetooth対応の高音質DACを探している方。
- 見た目のデザインや所有感を重視する方。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」レビューの総括
MUSE HiFi 「M5 Ultra」は、音質、デザイン、機能性のすべてにおいて進化を遂げたポータブルDACアンプの新たなスタンダードといえる製品です。
前作「M4」とは異なるキャラクターを持ちつつも、各種アップグレードによって、ユーザーの満足度を高める設計となっています。
特に、真空管アンプを搭載したBluetooth DACとしては非常に希少で、他製品との差別化がしっかりと図られています。
価格帯こそ高めですが、長く愛用できる音質と機能性を考えれば、その価値は十分にあります。
初めてのハイエンドポータブルオーディオとしても、すでにDACを所有している人のアップグレードとしてもおすすめの一台です。
MUSE HiFi 「M5 Ultra」は、リスナーに新しい音楽体験を提供し、音楽を聴く喜びをさらに広げてくれるでしょう。