SIVGA 「Que UTG」は、オーディオファンの間で高評価を得ていた前作「Que」の設計思想を引き継ぎつつ、心臓部ともいえるドライバーに全く新しい技術を採用した、注目の新作イヤホンです。
最大の特徴は、世界初採用とされるUltra Thin Glass(UTG:超極薄ガラス)振動板の搭載。
この特殊な素材は、従来の金属系やカーボン系振動板では得られなかった“ソリッドさとウォームさの共存”を実現すると言われています。
外観は前作「Que」の流麗なデザインを踏襲しながらも、フェイスプレートには温かみのある緑檀(グリーンサンダルウッド)材を使用し、視覚的にも音の変化を予感させる仕上がりに。
また、ケーブルは取り回しやすい撚り線仕様にアップデートされ、3.5mmと4.4mmのプラグ交換にも対応。
機能性の面でも進化が見られます。
音質面においては、平面駆動型を思わせる高解像感を持ちながらも、ダイナミックドライバーならではの厚みある低音と、滑らかな中音域を両立しているとの評価もあり、「ただのマイナーチェンジ」ではなく、まさに次なる次元に進化したQueと呼ぶにふさわしいモデルとなっています。
この記事では、このSIVGA 「Que UTG」の魅力を、
- 新採用のUTG振動板の解説
- 前作との構造的な違い
- 実際の音質と使用感の検証
といったポイントに沿って詳しく解説していきます。
Queシリーズに触れたことのある方も、初めてSIVGA製品を検討する方も、ぜひ最後までご覧ください。

SIVGA 「Que UTG」とは?

SIVGA 「Que UTG」は、2025年に登場したSIVGAブランドの新作イヤホンであり、従来モデル「Que」の基本設計を受け継ぎつつ、ドライバー構造を革新的に刷新した意欲作です。
最大の注目点は、新たに搭載されたUltra Thin Glass(UTG)振動板。
このイヤホンは、SIVGAが誇る木材加工技術と最新の音響素材技術を融合させた、次世代の1DD(シングルダイナミックドライバー)モデルとして位置づけられています。
Ultra Thin Glass(UTG)は何がすごい?
UTGとは「Ultra Thin Glass」の略で、ミクロン単位の極薄ガラス素材を用いた新開発の振動板です。
この素材は元々、スマートフォンの折りたたみディスプレイなどで使われる技術で、高い柔軟性と剛性を併せ持ち、音響への応用は世界初とされています。
UTG振動板の主な特長:
- 高い剛性:音の再現性が高く、歪みを抑制
- 極薄構造:微細な音のニュアンスも再現可能
- 軽量性:レスポンスが非常に速く、抜けの良いサウンドを実現
- PUエッジとのハイブリッド構造:中央部にガラス、周囲に柔軟なPU(ポリウレタン)を配置することで、バランスの取れた動作特性を実現
項目 | UTG振動板 | 従来の金属振動板 |
---|---|---|
剛性 | 高い | 中〜高 |
軽さ | 非常に軽い | やや重い |
音の伸び | 繊細かつシャープ | やや鈍くなる傾向 |
応答性 | 高速 | 中速〜高速 |
前作「Que」との違い
SIVGA 「Que UTG」は、外観こそ前作「Que」と非常に似ていますが、音のキャラクターや素材設計に大きな違いがあります。
主な違い:
比較項目 | SIVGA Que | SIVGA Que UTG |
---|---|---|
ドライバー | 10mmベリリウムメッキDD | 10mm Ultra Thin Glass DD |
音の傾向 | ウォーム・ナチュラル | シャープ・ソリッド(かつウォームさも共存) |
フェイスプレート | 白系ウッド(クラシックな印象) | ブラウン系緑檀(温かみある印象) |
ケーブル | やや太め・無交換 | 細身・プラグ交換可能(3.5mm & 4.4mm) |
音の解像感 | 標準レベル | 高解像・高分離 |
振動板素材の新規性 | 採用例あり | 世界初採用の素材 |
外観の寸法や装着感はほぼ同等でありながら、中身はまったくの別物と言える進化がなされています。
高級感と実用性を兼ね備えたパッケージ内容
SIVGA 「Que UTG」は、音質だけでなく「ユーザー体験」にもこだわっています。
ケーブルの変更、イヤピースの選択肢、付属ポーチの品質など、細かい部分までしっかりと配慮が行き届いています。
同梱品一覧:
- 本体イヤホン(UTG振動板搭載)
- 取り回しやすい撚り線ケーブル(脱着式・0.78mm 2Pin)
- プラグ交換対応(3.5mm & 4.4mm同梱)
- イヤーピース 2種類 × 各サイズ(柔らかめと薄手タイプ)
- レザー調キャリングケース
- クイックガイド(中・英対応)
これらのパッケージ内容は、2万円未満の価格帯としては破格の充実度といえるでしょう。
SIVGA 「Que UTG」の音質の実力を徹底検証

SIVGA 「Que UTG」は、新開発のUltra Thin Glass(UTG)振動板を搭載したことで、従来の1DDモデルにはない高解像度かつ繊細なサウンド表現を可能にしています。
高域・中域・低域の3つの音域すべてにおいて、独自の特徴が見られ、「平面駆動型のような精密さ」と「ダイナミックドライバーの迫力」が共存するサウンドが魅力です。
高音域の表現力と刺さりの回避性能
高音域においては、UTG振動板の軽量性と剛性の高さが活かされ、非常にシャープで粒立ちの良いサウンドを実現しています。
特徴:
- シンバルやハイハットのアタック感が明確
- 金属的な音がパキッと鳴るが、耳に刺さらないチューニング
- 高解像かつ透明感のある伸び
傾向として近い音質の例:
- 平面駆動型イヤホンの高域(ただし過度に冷たくない)
※音源によっては「やや鋭く感じる」場合もあり、エイジングによって馴染んでいく変化が期待されます。
中音域の厚みとボーカルの分離感
中域は、「Que UTG」のバランスの中核を担う重要なパート。
ボーカルやアコースティック楽器が自然に再生され、ウォーム感を維持しながらも輪郭がハッキリとしています。
特徴:
- ボーカルが前に出るが、他の音としっかり分離
- 中域に“湿度感”があり、温かみのあるサウンド
- 弦楽器やピアノも自然に響く
音場との関係:
- 横方向にややタイトだが、定位が明確で音像のブレが少ない
- 音の“近さ”を感じつつも、閉塞感はない
低音域の迫力と音場の広がり
ダイナミックドライバーらしいパワフルな低音も、「Que UTG」の大きな魅力の一つ。
ガラス素材ということで「低音が軽くなるのでは?」という懸念もありましたが、実際にはPUエッジとの組み合わせによって力強く、沈み込みのある低音を確保しています。
特徴:
- バスドラムやエレキベースに十分な重量感
- サブベース域(20〜60Hz)も輪郭がはっきり
- 中高域との分離が良く、全体がモワつかない
傾向比較:
音域 | 表現の傾向 | 体感印象 |
---|---|---|
高音域 | シャープ・繊細 | 金属音がキラキラ、刺さらない |
中音域 | 滑らか・ウォーム | ボーカルが自然で温かみがある |
低音域 | 力強く輪郭が明瞭 | アタックがしっかり沈み込みも良い |
総評:平面×DDの“良いとこ取り”サウンド
SIVGA 「Que UTG」の音質は、平面駆動型のような高解像・高分離サウンドに、ダイナミックドライバーらしいパワフルな低域と温かみある中音域を加えた、“ハイブリッド的魅力”を持っています。
以下のようなユーザーに特におすすめです:
- 平面駆動イヤホンのシャープさが好きだが、低音が物足りないと感じる人
- ボーカル重視のリスナーで、音の温度感にもこだわる人
- 1万円台でハイエンド的なサウンド体験を求める人
SIVGA 「Que UTG」の装着感・使い勝手・カスタマイズ性の進化

SIVGA 「Que UTG」は、前作「Que」の優れたフィッティング性を踏襲しながらも、ケーブルや付属品などに複数の改良を施すことで、日常的な使い勝手をさらに向上させたモデルです。
特に「持ち運びやすさ」や「音質チューニングの自由度」など、使う楽しさと安心感を両立しています。
装着感と重量バランスの最適化
イヤホン本体は亜鉛合金と天然木材(緑檀)の組み合わせで作られており、剛性と美しさを兼ね備えた質感の高い設計です。
金属製ゆえの適度な重量はありますが、それが装着時の安定感に貢献しています。
装着感の特徴:
- 本体形状は前作とほぼ共通で、耳へのフィット感が良好
- やや重ための筐体だが、重心バランスが良く長時間でも疲れにくい
- ノズルの角度や長さも自然で、密閉感が高い
- 遮音性が高く、音漏れも少ない
ケーブルとイヤーピースの改良ポイント
前作では太めのケーブルが重厚感を強調していましたが、「Que UTG」では撚り線タイプの細身ケーブルが採用され、取り回しのしやすさが向上。
また、ケーブルはプラグ交換式となり、3.5mmアンバランス/4.4mmバランスの両対応という利便性の高さも魅力です。
改良された点:
- 【ケーブル】
- 撚り線仕様で柔軟性が高い
- プラグ交換可能(3.5mm・4.4mm付属)
- ケーブル脱着:0.78mm 2Pin規格(埋め込み型)
- 【イヤーピース】
- 2種類(グレーの薄手タイプ/ロゴ入り透明タイプ)× 各サイズ
- 柔らかくフィット感良好、音質への影響も少ない
- 初心者でも使いやすい標準設計
項目 | 改良ポイント |
---|---|
ケーブル | 撚り線で軽量化、プラグ交換対応 |
プラグ規格 | 3.5mm/4.4mm(両方同梱) |
接続端子 | 埋め込み型2Pinでリケーブル性良好 |
イヤピース | 2タイプ×複数サイズ、快適な装着性 |
バランス接続対応とリケーブルの楽しみ
「Que UTG」では標準でバランス接続に対応しているため、ハイレゾ音源を本格的に楽しみたいユーザーにも適した仕様となっています。
加えて、交換用ケーブルが豊富に市場にある「2Pin規格」を採用しているため、音質やデザインのカスタマイズがしやすいのも魅力です。
カスタマイズの楽しみ方:
- 好みに合わせたケーブル交換で音質変化を楽しめる
- イヤピースの交換でフィット感や音の印象を微調整
- ポータブルDACとの組み合わせでさらなる高音質体験が可能
「Que UTG」は、単に“音が良い”だけではなく、「毎日使いたくなる使いやすさ」「自分なりの音を追求できる拡張性」を備えた、完成度の高い日常用ハイファイイヤホンと言えます。
SIVGA 「Que UTG」を使用した私の体験談・レビュー

実際にSIVGA 「Que UTG」を手に取り、開封から試聴、普段使いまで数日間じっくり試しました。
結論から言えば、「これ、本当に1万円台なのか?」と思わせる完成度に、素直に驚かされました。
✅ 開封直後の第一印象
まず手にした瞬間に感じたのは、外装の高級感。
緑壇のフェイスプレートは木目が美しく、亜鉛合金の本体と組み合わさることで「音が良さそう」と直感させてくれます。
触れたときのひんやりとした金属の質感も◎。
イヤホン本体は少し重量がありますが、装着してみると重さを感じにくく、安定感がある装着感に安心感がありました。
✅ ケーブル交換で利便性アップ
開封後すぐにバランス接続(4.4mm)に変更。
私は普段、ポータブルDACを使っているのですが、「Que UTG」はドングルDACとの相性が非常に良く、スマホ直挿しよりも低音の厚みと音の分離が格段に良くなりました。
標準ケーブルも取り回しがよく、軽量化されているため、通勤や散歩中でも煩わしさがなく、ストレスを感じません。
✅ 音質チェック
▶ 音の印象(エージング前)
開封直後は、高音がやや前に出過ぎて「硬さ」を感じました。
特にシンバルのアタックが鋭く、EDMやロックでは少し疲れるかも?と懸念しましたが、2〜3時間ほど再生し続けると、徐々に高音が落ち着き、バランスが整っていくのが分かりました。
▶ エージング後の印象(20時間以上)
- 高音域:刺さる手前で止まる絶妙なバランス。女性ボーカルがとにかく美しく、透明感が際立つ。
- 中音域:ボーカルと伴奏の分離が明確で、特にジャズピアノの残響が美しい。
- 低音域:ドスンと沈むベースの表現がリアル。アタック感もあり、EDMの重低音も難なくこなせる。
✅ 特に印象的だったポイント
- 空間の広さは控えめだが、定位が明瞭で、楽器の配置がしっかり感じられる。
- 高域と中域の“温度差”が心地よく、音楽に抑揚がつく。
- リケーブルやイヤピース交換の効果が出やすく、音の味変が楽しい。
✅ 使用上の注意点・気づき
- エージングは必須。特に高音域の硬さは、20時間程度でかなり解消される印象。
- スマホ直挿しでも十分に鳴るが、DAC使用で音質のポテンシャルが開花する。
- デザイン性が高いぶん、ハウジングに小キズが付きやすいため、付属のポーチでしっかり保管するのがおすすめ。
総合的な感想
SIVGA 「Que UTG」は、「中価格帯でありながら、音・装着感・拡張性の三拍子が揃ったイヤホン」です。
特に、平面駆動的な高解像感と、ダイナミックドライバー的な迫力の両立が見事で、価格以上の音体験が得られることは間違いありません。
前作「Que」を持っている方でも、“別物”として十分に買い足す価値があると感じました。
SIVGA 「Que UTG」に関するQ&A

SIVGA 「Que UTG」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Que UTG」は前作「Que」と比べて音の傾向はどう違いますか?
「Que UTG」は、前作「Que」に比べて高解像かつ明瞭でソリッドな音質が特徴です。「Que」はどちらかというとウォームで優しい音作りでしたが、「UTG」は高域がスッと伸び、中低域も引き締まった輪郭を持ちます。ただし、音の温かみも残っており、「刺さらない高音」を実現している点が大きな進化です。
高音が刺さるというレビューがありますが、実際どうですか?
開封直後はやや高音が強く感じられる場面もありますが、エージングによって丸みが出てきます。個人差はありますが、10〜20時間ほどの再生で高音が落ち着き、よりバランスの取れた音に変化します。刺さりやすい楽曲で気になる場合は、イヤピースの変更やプレイヤー側のEQ調整で緩和できます。
UTGって何ですか?何がすごいんですか?
UTGは「Ultra Thin Glass(超極薄ガラス)」の略で、厚さミクロン単位の非常に薄く、かつしなやかなガラス素材です。一般的にはスマートフォンの折りたたみディスプレイなどに使われますが、本機ではそれを世界で初めてイヤホンの振動板に採用。高剛性・軽量・高応答性という理想的な特性を持ち、精密かつスピード感のあるサウンドを実現しています。
バランス接続って本当に効果ありますか?
効果は明確にあります。特に中低域の厚み、音の分離感、背景の静けさが改善されます。必ずしもバランス接続の方が優れているわけではありませんが、「Que UTG」は付属の4.4mmプラグを使えばすぐに試せるので、対応機器を持っている方はぜひバランス接続での試聴をおすすめします。
初心者でも扱いやすいイヤホンですか?
十分に扱いやすいです。ケーブルは扱いやすい柔らかめの撚り線で、イヤーピースも装着感が良く、標準構成のままでも満足度が高い設計です。また、イヤホン本体の形状や重量バランスも優れており、初めての中華イヤホンとしても安心して選べます。
他社の1DDイヤホンと比べて、コスパはどう?
同価格帯(1万5千円前後)の1DDモデルと比べても、技術的革新性・外装の質感・音質の完成度・付属品の充実度のいずれも非常に高水準です。音の好みにもよりますが、コストパフォーマンスは抜群といって差し支えないでしょう。
「Que UTG」のエージング時間はどのくらいが目安ですか?
音のバランスが安定し始めるのは10〜20時間程度が目安です。とくに高音域の角が取れて、よりナチュラルな音質になると実感できます。完全に本来の性能を引き出すには40〜50時間ほど聴き込むことを推奨します。
リケーブルすると音はどのくらい変わりますか?
使用するケーブルによって音の厚み・艶感・分離感が明確に変化します。銅線系で中低域を厚く、銀メッキ系で高域の伸びを強化など、音質チューニングの幅が広がります。2Pin規格なので、社外品も豊富に使えます。
他のSIVGA製品との比較ではどんな立ち位置?
「Que UTG」は、SIVGAの中では革新的な技術(UTG振動板)を最初に搭載した1DDイヤホンとして異彩を放っています。上位モデルに近い音の分離感を持ちながらも価格を抑えており、「ハイエンド志向のミドルレンジモデル」と言える存在です。
屋外使用には向いていますか?
本体の遮音性が高く、音漏れも少ないため、電車内や街中など屋外環境でも十分に使えます。また、付属のキャリングポーチや軽量ケーブルの取り回しも良好なので、持ち運び用途にも適した設計です。
音楽ジャンルによって向き不向きはありますか?
比較的オールラウンドに対応できますが、特に相性が良いのは以下のジャンルです:
- ボーカル中心のポップス/アニソン
- ジャズ・アコースティック
- エレクトロニカ・EDM(低音の表現力が活きる)
高域がやや強めに出る傾向があるため、クラシックや高解像度の女性ボーカルとの相性が特に良い印象です。
スマホ直挿しでも本領発揮できますか?
スマホ直挿しでも十分に鳴りますが、DACを通したほうが明確に音がグレードアップします。特に低音の締まりや空間の広がりが改善されるため、可能であればポータブルDACの使用をおすすめします。
SIVGA 「Que UTG」レビューのまとめ

SIVGA 「Que UTG」は、オーディオ界において革新的かつ高品質なアプローチで開発された、“次世代型シングルダイナミックイヤホン”です。
Queシリーズの外装設計という遺産を受け継ぎながら、世界初のUTG(Ultra Thin Glass)振動板を搭載することで、音響体験を大きく飛躍させました。
以下に主な特長を、評価軸ごとに詳しく整理します。
■ 音質面の進化:解像感・表現力の融合
UTG振動板は、従来の金属・樹脂系では実現が難しかった高い解像度とスピード感、そして温度感ある中低域を両立。
音の輪郭がシャープでありながら、冷たくなりすぎないチューニングが特徴です。
音質の主な評価ポイント:
音域 | 特徴 |
---|---|
高音域 | パキッと粒立ちが良い。平面駆動型のような精密さ。刺さらず伸びやか |
中音域 | ボーカルが浮かび上がる分離感。自然な温かみと表現力 |
低音域 | 迫力ある沈み込み。ドスッとしたアタック感。引き締まった輪郭 |
音場 | 横方向はややタイトながら定位明確。空間表現は誇張なく自然 |
音質に関する利点まとめ:
- ✅ 平面駆動的な繊細さと、ダイナミックらしい躍動感が共存
- ✅ 音の立ち上がりが速く、打楽器やギターにリアリティがある
- ✅ ボーカルの存在感が強く、ジャンルを選ばず楽しめる
- ✅ 高域が少し刺激的だが、エイジングで角が取れる傾向
■ 装着感とデザインの完成度:職人技が息づく造形美
SIVGAの伝統でもある天然木材フェイスプレートと、亜鉛合金製ハウジングの組み合わせはそのままに、新作UTGでは「緑壇」という深みのあるブラウンカラーを採用。
見た目も触感も高級感にあふれています。
デザイン・装着における特長:
- 🎧 本体形状は耳に自然に収まりやすく、圧迫感が少ない
- 🎧 適度な重みで安定感があり、遮音性も高い
- 🎧 長時間装着でも疲れにくい(通勤・作業・移動時にも対応)
項目 | 内容 |
---|---|
材質 | 緑壇ウッド + 亜鉛合金 |
フィット感 | 耳のカーブに合う自然な形状 |
遮音性/音漏れ | 高遮音性・音漏れ少 |
付属イヤピース | 2種類 × 各サイズ(柔らかめ/ロゴ入り) |
■ 機能性・ユーザビリティ:進化した“使いやすさ”
前作の“重厚だがやや扱いづらい”ケーブルから刷新され、柔らかく撚られた軽量ケーブルに変更。
さらに、プラグ交換式(3.5mm/4.4mm)により、初心者から上級者まで幅広く対応できます。
操作性と機能性の主な進化点:
- 🔄 プラグ交換により、バランス接続とアンバランス接続を手軽に切り替え可能
- 🔧 2Pinリケーブル対応で、音の味変や断線対応がしやすい
- 🧳 レザー調キャリングケース付属で、持ち運びにも対応
項目 | 内容 |
---|---|
ケーブル仕様 | 撚り線・軽量・柔軟、脱着式2Pin |
プラグタイプ | 3.5mmアンバランス/4.4mmバランス(両方同梱) |
リケーブル対応 | 対応(0.78mm 2Pin) |
付属ケース | コンパクトで丈夫なレザー調ポーチ |
■ 価格・コストパフォーマンス:実質“ハイミドルクラス”
価格は約1万5000円ほど。
この価格帯において、新素材の採用・音質の完成度・付属品の充実度をすべて両立しているモデルは極めて少なく、まさに“価格破壊”的な立ち位置です。
コスパ評価まとめ:
- 💰 世界初技術のイヤホンとしては破格
- 💰 初心者でも手が届きやすい1万円台
- 💰 外観も高級感があり、所有満足度が高い
- 💰 DACやアンプを活かせるポテンシャルあり
✅ 総合評価チャート
評価軸 | 評価 | 補足 |
---|---|---|
音質 | ★★★★★ | 高域の伸び・中域の分離・低域の量感すべて優秀 |
デザイン | ★★★★★ | 天然木+金属ハウジング。質感と手触りが上質 |
使いやすさ | ★★★★☆ | ケーブル改善で実用性UP。やや重さはある |
拡張性(カスタム) | ★★★★★ | リケーブル・プラグ交換・イヤピ変更すべて対応 |
コストパフォーマンス | ★★★★★ | 新技術搭載としては破格。国内購入でも安定価格 |
📝 SIVGA 「Que UTG」レビューの総括
SIVGA 「Que UTG」は、ただの後継モデルではなく、新たな素材と設計思想によって生まれ変わった“別次元のQue”です。
世界初のUltra Thin Glass振動板を搭載することで、解像度の高いシャープな高音と、温かみある中音域、しっかり沈み込む低音という、これまでにないバランス感覚を実現しました。
デザイン面でも緑壇フェイスプレートと亜鉛合金ハウジングの組み合わせによる高級感があり、ケーブルやイヤーピース、ケースといった付属品も抜かりなく、価格帯を超えた所有満足度が得られます。
装着感の快適さ、リケーブルやプラグ交換への対応、スマホ直挿しでも楽しめる手軽さなど、音質以外の面でも細かな配慮が光る製品です。
初めて中華イヤホンを手に取る方にも、すでに多くのモデルを試してきたオーディオファンにも、自信を持って薦められる内容に仕上がっています。
音質、デザイン、使い勝手、そのすべてが調和した「Que UTG」は、単なる“安価で良いイヤホン”を超え、長く愛せる“完成された1本”として、確かな存在感を放っています。
これからイヤホン選びをする人にとって、きっと特別な出会いになるはずです。
