Kiwi Ears 「Astral」は低音特化の神イヤホン?実機で分かった音質と使用感を徹底レビュー

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出典:Kiwi Ears公式
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低音の量感と高音域の伸びやかさ、そして多ドライバー構成による豊かな音の広がり——。

こうした理想的なバランスを求めるイヤホンファンに向けて登場したのが、Kiwi Ears 「Astral」です。

「Astral」は、10mmのダイナミックドライバー(DD)1基と、バランスド・アーマチュア(BA)6基という、豪華とも言える構成を備えたハイブリッドモデル。

近年、ミドル~ハイエンド価格帯で多ドライバー構成のモデルが続々と登場する中でも、「Astral」は「低音好きのための1台」として強い個性を放っています。

見た目も実に印象的です。

星屑のように煌めくフェイスプレートと、軽量ながら高級感を感じさせるボディ。

所有感を満たすデザイン性と、装着性・実用性のバランスのとれた筐体設計も評価のポイントです。

また、音楽鑑賞はもちろん、ゲーミング用途でも高い実力を発揮するという声も多く、ジャンルを問わず使える「万能系イヤホン」として注目を集めています。

この記事では、そんなKiwi Ears 「Astral」のスペック・音質傾向・装着感・ゲーミング適性などを徹底レビュー。

3種類の異なる視点からの情報を元に、多角的にその魅力と注意点をお届けします。

これから「Astral」の購入を検討している方や、「低音重視だけどバランスも崩したくない」というこだわり派の方にとって、本レビューが参考になれば幸いです。

 

  1. Kiwi Ears 「Astral」とは?
    1. 1DD+6BAのハイブリッド構成の特徴
    2. 美しいフェイスプレートと軽量ボディ
    3. 付属品とケーブルの進化
  2. Kiwi Ears 「Astral」の音質の特徴とチューニング
    1. 圧倒的な低音の量感とパンチ力
    2. ボーカルを中心とした中音域の表現
    3. 高音域の繊細さと優しさのバランス
    4. 全体のチューニングバランス
  3. Kiwi Ears 「Astral」のゲーム・リスニング用途での実力
    1. 音場と定位感の印象
    2. ジャンルを問わない音楽再生性能
    3. ゲーミングでの実用性と注意点
  4. Kiwi Ears 「Astral」を使用した私の体験談・レビュー
    1. 最初のインパクト:耳の中に“音圧”が立ち上がる
    2. 音楽ジャンルごとの印象
    3. ゲーム用途でのリアルな感触
    4. 装着感と日常使用の快適さ
    5. 印象に残った点と気になった点
    6. 体験を通じた総括的感想
  5. Kiwi Ears 「Astral」に関するQ&A
    1. 「Astral」は初心者でも扱えますか?
    2. 音楽ジャンルの中で、特に相性が良いのは?
    3. 高音域は刺さりませんか?
    4. ゲーム用途にも向いていますか?
    5. ケーブルは交換可能ですか?
    6. 遮音性や装着感はどうですか?
    7. 「Astral」はリケーブルで音質が変わりますか?
    8. イヤーピースを交換すると音は変わりますか?
    9. 音のチューニングはどのような傾向ですか?
    10. 競合モデルと比べてどうですか?
    11. 長時間リスニングに向いていますか?
  6. Kiwi Ears 「Astral」レビューのまとめ
    1. 音質総括:
    2. 特におすすめできる人:
    3. 注意が必要なポイント:
    4. Kiwi Ears 「Astral」レビューの総括

Kiwi Ears 「Astral」とは?

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出典:Kiwi Ears公式

Kiwi Ears 「Astral」は、ハイコストパフォーマンスで知られる中国ブランド「Kiwi Ears」から登場した、1DD+6BA構成のハイブリッド型IEM(インイヤーモニター)です。

2020年代以降、ドライバー数で音の多彩さを追求するイヤホンが注目を集める中、「Astral」はその中でも“低音主導の迫力あるサウンド”と“精巧なチューニング技術”を両立した注目モデルです。

1DD+6BAのハイブリッド構成の特徴

「Astral」最大の魅力は、ダイナミックドライバーとBAドライバーを絶妙に組み合わせた構成です。

ドライバー構成搭載内容
ダイナミックドライバー(DD)10mm径、バイオセラミック振動板。低域専用
バランスド・アーマチュア(BA)計6基(中域用デュアルBA×2、高域用ツイーターBA×1デュアル構成)
トータル構成1DD + 6BA(計7ドライバー)
  • 低音域はDDが専任で担当し、深みと迫力あるサブベースを実現。
  • 中音域~高音域はBAが分担し、解像度と明瞭感を維持。
  • Knowles製の高域用BAがカスタマイズされ、刺さりにくく滑らかな音色に仕上がっているのもポイント。

このドライバー配置は、単なる“多ドラ盛り”に終わらず、音域ごとの役割分担が明確で、調和のとれたサウンド設計となっています。

美しいフェイスプレートと軽量ボディ

「Astral」は、視覚的にも所有欲を満たす美しい外観と快適な装着感を備えています。

主な特徴:

  • カラー展開:BlueとYellowの2色
  • 素材:フェイスプレートおよびシェルはレジン製。高精度な3Dプリントで成型
  • 重量:片側約5.4g。マルチドライバー構成ながら軽量級
  • 形状:耳に沿うカスタムIEM風デザインで、遮音性・フィット感ともに良好

ただし、ドライバー構成上、やや厚みのある筐体のため、耳の小さいユーザーはフィット感に個人差を感じる可能性があります。

付属品とケーブルの進化

「Astral」は、本体だけでなく付属品の品質と柔軟性も高評価を得ています。

付属品一覧:

  • モジュール式ケーブル(2pin端子)
    • プラグ交換式:3.5mm / 4.4mmアダプター付属
    • ケーブル自体も取り回しがよく、柔らかく高級感のある仕上がり
  • イヤーピース(S/M/L 各1ペア)
    • 弾力性があり、大型筐体の安定装着に寄与
  • キャリングケース
    • Kiwiロゴ入りポーチ型ケース
  • ノズル用フィルター(予備)

モジュール式ケーブルの採用により、ポータブル環境でも据え置き機器でも柔軟に使い分けられるのは大きなメリット。

高価格帯モデルにふさわしい完成度です。


このように、「Astral」は外観・構成・付属品のいずれもが価格帯(約4~5万円)以上の満足感を提供する設計となっており、オーディオファンだけでなくゲーマーにも注目される理由が随所に詰まっています。

 

Kiwi Ears 「Astral」の音質の特徴とチューニング

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出典:Kiwi Ears公式

Kiwi Ears 「Astral」は、“重厚な低音”を核としながらも、全体のバランスを崩さない緻密なチューニングが施されたイヤホンです。

単なる“低音番長”ではなく、繊細さと空間表現も両立しており、音楽ジャンルを問わず楽しめる“実力派ハイブリッドIEM”といえるでしょう。

圧倒的な低音の量感とパンチ力

「Astral」の低音は、10mmバイオセラミックDDによって深く、量感のある低域が強烈に耳へと届きます。

特徴ポイント:

  • 量感と厚み:中域に被さるほどの豊かなサブベース。特にベースやキックの重量感が際立つ。
  • 密閉感のある鳴り:音が耳のすぐ近くで「鳴っている」ような没入型サウンド。
  • パンチ力:重低音がドンと響く、映画やゲームの爆発音・重厚なビートにマッチ。
  • 低音設計の工夫
    • 高音域を控えめにせず、高域側に可聴限界ギリギリのピークを設けることで低域偏重を防止
    • 単なる“重低音モデル”にとどまらず、音楽全体の調和を意識した設計。

感覚としては、「密閉された空間でサブウーファーを近距離で鳴らしている」ような体験に近く、物理的な“圧”を感じさせるサウンドが特徴です。

ボーカルを中心とした中音域の表現

「Astral」の中音域は、低域に包まれながらも埋もれずに存在感と温かみをもって浮かび上がります。

特徴ポイント:

  • ボーカル表現:前に出てくる傾向があり、歌詞のニュアンスやブレスがリアルに感じられる。
  • 中音の質感
    • 柔らかさとクリアさが共存
    • ギターやピアノなどのアコースティック楽器も自然に鳴らす
  • 分離感:多ドライバー構成により、楽器との明確な“距離感”が感じられる
  • 厚みと包容力:中域はやや暖色系のチューニングで、長時間聴いても疲れにくい

「Astral」はボーカル重視派にも魅力的な選択肢で、中音域の「温かみ」「透明感」「分離感」のバランスが絶妙です。

高音域の繊細さと優しさのバランス

高音域は、BAドライバー(Knowles製)によって表現され、繊細さ・滑らかさ・控えめな鋭さが印象的です。

特徴内容
響きの質伸びやかで、耳に刺さらない
明瞭度シンバルやハイハットも滑らかで細かい表現が可能
チューニング傾向明るすぎず、暗すぎない。中~高域を緩やかに持ち上げた曲線

補足ポイント:

  • 高音のピークは抑え気味なため、「抜け感」重視のリスナーにはやや物足りなさを感じることも。
  • 一方で長時間リスニングやゲーム用途には最適なマイルド設計。
  • 装着するイヤーピースによっては高域の印象が変わるため、チューニング幅も広い。

全体のチューニングバランス

項目評価傾向
低域非常に豊かで主張強め
中域温かく明瞭、ボーカルに強み
高域穏やかで刺さらない、自然な伸び
解像度多ドライバーならではの細やかさと音の分離感あり
空間表現奥行き・深みはあるが、開放感は控えめ
疲労感長時間でも比較的疲れにくい音作り

「Astral」は、リスニングの快適さと“低音のエンタメ性”を共存させることに成功した数少ないモデルです。

「迫力重視だけどバランスも壊したくない」というユーザーにとって理想的な選択肢と言えるでしょう。

 

Kiwi Ears 「Astral」のゲーム・リスニング用途での実力

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出典:Kiwi Ears公式

Kiwi Ears 「Astral」は、低音の迫力と中高域のバランスを活かして、音楽鑑賞とゲーム両方に対応できる実力派イヤホンです。

多くのハイブリッド型IEMが音楽用に特化している一方で、「Astral」はゲーマーからの評価も高く、特にアクション系・FPS系タイトルとの相性に注目が集まっています。

音場と定位感の印象

「Astral」の空間表現は、「広大」ではないものの深みと定位感の明確さを持ち、没入感のあるプレイ体験を提供してくれます。

特徴ポイント:

  • 音場の傾向
    • 横方向の広がりは控えめながら、前後・奥行き感はしっかり再現
    • 「サウンドが耳の近くにある」密閉型的な体感
  • 定位性能
    • 足音や銃声の位置把握がしやすく、方向感も明確
    • 屋内マップなど“密な環境”での音の拾い方に強みあり
  • 解像度と反応速度
    • 複数音源が同時に鳴っても分離感が保たれる
    • 爆発音などが重なるシーンでも音の崩壊が少ない
項目評価
音場の広さ中程度(密閉感あり)
奥行き表現明瞭で自然
音の分離優秀(多ドライバー構成の恩恵)
定位感高精度(FPS・アクションに対応)

ジャンルを問わない音楽再生性能

「Astral」は、ポップス・ロック・EDM・クラシックなど、あらゆるジャンルに対応できるオールラウンダー型です。

リスニング評価:

  • ポップス / J-POP:ボーカルが前に出るため、歌ものとの相性が非常に良い
  • ロック / メタル:ドラムとベースのパンチが気持ちよく鳴る
  • EDM / ヒップホップ:サブベースが耳の奥で響く没入感。ビートの立体感が楽しめる
  • クラシック:若干タイトな音場ながら、弦・ピアノの音色が自然で透明感あり

チューニングの万能性:

  • 有機的で自然な音のつながり
  • 長時間聴いても聴き疲れしにくい
  • ドンシャリ系ではなく、「ドンと厚みをもたせつつ、全帯域を丁寧に拾う」設計

解放感よりも「音楽を空間でじっくり聴く」タイプに向いており、集中したい作業中や深夜リスニングにも最適です。

ゲーミングでの実用性と注意点

「Astral」は音楽用途にとどまらず、FPSやアクションゲームでの使用も想定されているモデルです。

ただし、音響傾向からいくつかの注意点も存在します。

実用面のメリット:

  • 足音・リロード音などの細かな音を拾える解像度
  • 重低音による爆発音や環境音のリアリティが抜群
  • 高音の“刺さり”が少ないため、長時間プレイに向く

注意すべきポイント:

  • 開放的な空間演出(広がり感)を求める人には不向き
    • 音が「外に抜けていく」タイプではなく、やや密閉的
  • 一部の高音がやや鋭く感じる場合あり
    • 銃声や金属音が苦手な人には、イヤーピースの交換などで対処を推奨

ゲームジャンル別の相性:

ゲームジャンル相性コメント
FPS(Valorant / Apexなど)定位・解像度が高く、実戦向け
アクション(モンハンなど)迫力ある演出と空間が◎
RPG・ADV音の余韻と深みが物語性を引き立てる
リズムゲーム低音強めのため、人によっては音の輪郭が気になる可能性あり

全体として、「Astral」は音楽・ゲームの両面に対応できる数少ない多機能型IEMです。

特に「音に包まれたい」「迫力ある低音が好き」「繊細さも妥協したくない」という人には、非常に満足度の高い選択肢と言えるでしょう。

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Kiwi Ears 「Astral」を使用した私の体験談・レビュー

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Kiwi Ears 「Astral」を使い始めたのは、あまりにも多くの“低音特化”イヤホンに物足りなさを感じていた頃でした。

重低音の迫力は欲しいけど、それだけでは長時間聴いていられない。

そうした不満を抱えていた自分にとって、「Astral」はちょっとした「事件」だったとも言えます。

最初のインパクト:耳の中に“音圧”が立ち上がる

装着して最初に再生したのは、バンド系のロック。

イントロのキックが入った瞬間、耳の奥から前方へ押し寄せてくるような低音の圧に驚きました。

それでいて、ギターの輪郭やボーカルの息遣いは潰れずにしっかりと前に出てくる。

音が1点に集中するのではなく、“低音に包まれながら中高音が浮かび上がる”という印象でした。

音楽ジャンルごとの印象

ジャンル使用感
ロックドラムとベースがとにかく心地よく、ボーカルも熱量を持って前に出てくる。ライブ感が強く、空間が狭くても立体的に聴こえる。
EDM / ヒップホップビートがズンズン体に響く。低音の支配力が高く、まるでクラブにいるかのような臨場感。
アコースティック / J-POPボーカルと楽器の距離感が絶妙で、温もりある表現力。特にピアノやギターの余韻が心地よい。
クラシック音の余白や広がりが多少制限されるものの、弦楽器の質感は柔らかく、重厚な低音が厚みを演出してくれる。

ゲーム用途でのリアルな感触

FPSをプレイしているときには、足音や銃声の定位が意外なほど明確で、音が耳のすぐ近くで生まれては消えていくような感覚を得ました。

特に爆発系の音はリアルで、音だけでもプレッシャーを感じるほど。

ただし、広くて解放感のある音場を重視するタイプのゲーム(オープンワールド系など)では、少しタイトに感じる場面もありました。

装着感と日常使用の快適さ

  • シェルは大きめですが、耳のくぼみに沿った設計で見た目よりも装着性は良好
  • 長時間使用しても痛くならず、ケーブルも柔らかいため取り回しがしやすい。
  • 遮音性も高く、電車の中でも音量を上げすぎることなく楽しめました。

印象に残った点と気になった点

印象に残った点:

  • 音楽を“聴く”から“浴びる”体験に変わるイヤホン
  • 単にドライバー数で勝負するのではなく、チューニングで完成度を追求している
  • リスニングとゲーミングの“ちょうど真ん中”にある万能性

気になった点:

  • 一部の曲では高音がやや控えめに感じることもあり、「シャキッと感」が欲しい人には物足りない可能性あり
  • 密閉感の強さゆえに、解放的で広がるようなサウンドを期待する人には向かないかもしれない

体験を通じた総括的感想

「Astral」をしばらく使って感じたのは、“音が近いのに疲れにくい”という絶妙な設計バランスです。

近接感のある重低音に包まれながらも、中高音の余白や表情がしっかりと描かれており、「音の支配力」と「音楽としての聴きやすさ」を高いレベルで両立していることに感心しました。

もし、重低音が好きだけど他の音域も犠牲にしたくない、そして音楽もゲームも1本のイヤホンで済ませたい──そんな方がいれば、自信を持っておすすめしたい一台です。

音に包まれたいという欲望を、心地よく満たしてくれる体験がここにはあります。

 

Kiwi Ears 「Astral」に関するQ&A

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「Astral」は初心者でも扱えますか?

はい、扱えます。
多ドライバー搭載モデルにありがちなピーキーさが少なく、全体の音のまとまりが良いため、オーディオ初心者でも扱いやすいです。特に低音好きな方には、導入機としても満足度が高いと思われます。

音楽ジャンルの中で、特に相性が良いのは?

ロック、EDM、J-POPなど、低音を重視したジャンルと特に相性が良いです。
強めのビートやベースラインが映えるジャンルで、「Astral」のサウンド特性が最大限に活かされます。一方で、繊細なクラシックやアコースティックも自然な表現力があります。

高音域は刺さりませんか?

基本的には刺さりにくく、耳に優しいチューニングです。
ただし、機器や音源との相性によっては、一部の金属的な高音がやや鋭く感じられる場面があります。その場合はイヤーピースの交換やDAPの設定調整で改善が見込めます。

ゲーム用途にも向いていますか?

向いています。特にFPSやアクションゲームで効果を発揮します。
定位感が明確で、足音や銃声、環境音の分離もしっかりしているため、プレイに集中しやすいです。空間はやや閉じた印象ですが、逆に“音の濃密さ”が没入感につながります。

ケーブルは交換可能ですか?

2pin端子で交換可能です。
さらに「Astral」にはモジュール式のケーブルが付属しており、3.5mmと4.4mmプラグを切り替えて使用することができます。リケーブル派にも満足度の高い構成です。

遮音性や装着感はどうですか?

遮音性は高く、装着感も良好ですが、人によっては筐体の厚みに注意が必要です。
軽量な設計で耳への負担は少ないですが、ドライバー数の関係でやや厚みがあります。耳が小さい方やフィット感に敏感な方は、事前にサイズ感を確認すると安心です。

「Astral」はリケーブルで音質が変わりますか?

ケーブルを交換することで音の質感や抜け感に変化が出ることがあります。
特にバランス接続(4.4mm)に対応したプレイヤーを使用すれば、より広がりのある音場や低音の引き締まりを感じられる可能性があります。音のチューニングを微調整したい方にとって、リケーブルは有効な選択肢です。

イヤーピースを交換すると音は変わりますか?

変わります。特に高音域の印象や装着感に大きく影響します。
純正イヤーピースでも十分な性能がありますが、軸が長めのイヤーピースや密閉性の高いものを選ぶと、音の抜け感や定位感が改善されるケースもあります。

音のチューニングはどのような傾向ですか?

いわゆる“U字型”に近いチューニングです。
低音と高音をやや持ち上げつつ、中域も薄くなりすぎず保たれています。そのため、迫力がありつつも、ボーカルや楽器のニュアンスもきちんと伝わってくる音作りです。

競合モデルと比べてどうですか?

同じ1DD+6BA構成の中では、低音の厚みと没入感に特化した個性派です。
例えばCelest 「Relentless」やKZ 「ZSX Pro」と比べると、「Astral」は音圧・密度に優れ、よりパワフルな表現が得意です。高音の明瞭感を重視する人は競合モデルを選ぶこともありますが、“低音中心だけど崩れない音バランス”という点では唯一無二の魅力があります。

長時間リスニングに向いていますか?

向いていますが、低音の厚みに慣れるまで少し時間が必要な場合もあります。
高音がマイルドで刺さりにくいため、耳への刺激は少なめです。ただし、低音の圧が強いため、初めて使う場合は少しずつ慣らすことをおすすめします。長時間のリスニングでも疲れにくい音設計は好印象です。

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Kiwi Ears 「Astral」レビューのまとめ

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※画像はイメージです

Kiwi Ears 「Astral」は、ただの“低音モリモリ”なイヤホンではありません。

10mmのダイナミックドライバーと6基のBAを組み合わせた設計により、圧倒的な重低音と繊細な中高音域をバランスよく共存させることに成功した、非常に完成度の高いハイブリッドIEMです。

音質面では、以下のような特徴が際立ちました。

音質総括:

音域特徴備考
低音圧倒的な量感とパンチ力ゲーム・EDMとの相性抜群
中音温かみがありボーカルが映える分離感と定位感も◎
高音刺さらず自然な伸び一部の曲では物足りなさを感じる人も

また、高い遮音性・軽量設計・豊富な付属品といった実用面の工夫もあり、リスニングからゲーミングまで幅広い用途で活躍できるイヤホンです。

特におすすめできる人:

  • 迫力ある低音重視のリスナー
  • ライブ音源・映画・ゲームの没入感を楽しみたい人
  • バランスと個性を両立したIEMを求めている人
  • 音楽ジャンルを問わず使いたいオールラウンダー志向の方

注意が必要なポイント:

  • 音場の広さはややタイト。開放感を重視する人には向かない可能性あり
  • 筐体が厚めなので、耳の小さい方はフィット感をチェック推奨
  • 高音のピークが控えめなので「シャキッとした高音」重視の人には物足りないことも

Kiwi Ears 「Astral」レビューの総括

Kiwi Ears 「Astral」は、単なる「ドライバーを多く積んだだけのイヤホン」ではありません。

10mmのダイナミックドライバーによる厚みのある重低音と、6基のBAドライバーによる解像度の高い中高音域が、巧みに調和したサウンドを奏でます。

低音が前面に出たチューニングでありながら、ボーカルや楽器のニュアンスもしっかりと描写されており、単調な低音一辺倒にならないのがこのモデルの真価です。

リスニングでは、ロックやEDM、J-POPなど幅広いジャンルに対応し、音楽の中に入り込むような臨場感を得られます。

また、ゲーム用途においても、爆発音の迫力や足音の定位など、実用性の高さを実感できるため、音楽とゲームを両方楽しみたいユーザーにとって理想的な選択肢といえるでしょう。

一方で、開放感や高音域の鮮烈さを重視する人にはやや物足りなさを感じる可能性もありますが、それを補って余りある没入感と音の厚みが、このイヤホンの最大の魅力です。

丁寧に作り込まれた装着感や高品質な付属ケーブルも含め、所有感や使い勝手の面でも満足度の高い製品に仕上がっています。

音に包まれたい、感情ごと音楽に浸かりたい──そんなユーザーにとって、Kiwi Ears 「Astral」は“音の熱量と理性のギリギリの境界線”を突き詰めた傑作です。

あなたの耳に、新たな衝撃と感動を届けてくれることは間違いありません。

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