FiiO 「BTR7」徹底レビュー|据え置き級の音質と利便性を両立するBluetooth DAC/アンプ【4.4mm・LDAC・USB DAC】

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出典:FiiO公式
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FiiOが手掛けるBluetooth DAC/アンプ「BTR7」は、登場以来オーディオファンから高い注目を集めている製品です。

ポケットに収まるコンパクトなサイズながら、高性能なDACチップをデュアル構成で搭載し、最新のBluetoothコーデックに幅広く対応するなど、音質と機能性の両面で従来機を大きく超えた進化を遂げています。

DAPを別途用意しなくても、スマートフォンと組み合わせるだけで本格的なリスニング体験を実現できる点は、多くのユーザーにとって大きな魅力といえるでしょう。

また、ワイヤレス充電や大型ディスプレイの搭載、直感的に扱える操作系など、利便性を追求した工夫も随所に見られます。

高音質だけでなく、日常生活での使いやすさを重視した設計は、これまでのBluetoothアンプに物足りなさを感じていた人にも新しい満足感を与えてくれるはずです。

この記事ではFiiO 「BTR7」のレビューというテーマのもと、製品の基本的なスペックや特徴、デザインや操作性、実際に試した音質や使用感までを順を追って解説していきます。

高音質と利便性を高い次元で両立した「BTR7」が、あなたの音楽体験をどのように変えてくれるのかを、一緒に確かめていきましょう。

 

  1. FiiO 「BTR7」とは?
    1. 製品概要とポジショニング
    2. 対応機能と主なスペック
    3. 価格帯と競合製品との違い
  2. FiiO 「BTR7」のデザインと使いやすさ
    1. 外観と質感のチェック
    2. 操作性とUIの使い勝手
    3. 携帯性とバッテリー性能
  3. FiiO 「BTR7」の音質レビューと接続性能
    1. 有線接続時の音質傾向
    2. Bluetooth接続と対応コーデック
    3. ヘッドホン・イヤホンとの相性
  4. FiiO 「BTR7」を使用した私の感想・レビュー
    1. シーン別の使い方と印象
    2. 音質面で感じたポイント
    3. 操作性と携帯性の実感
    4. ジャンルごとの体験
    5. 体験を通しての総括
  5. FiiO 「BTR7」に関するQ&A
    1. 「BTR7」の音質は本当に据え置き機に近いですか?
    2. Bluetooth接続とUSB DAC接続の音質差は大きいですか?
    3. iPhoneでも「BTR7」を使えますか?
    4. バッテリーはどれくらい持ちますか?
    5. Qiワイヤレス充電は実用的ですか?
    6. 高インピーダンスのヘッドホンも鳴らせますか?
    7. 競合機種と比べて「BTR7」の強みは何ですか?
    8. 「BTR7」はゲーミングや動画視聴にも向いていますか?
    9. 初めてポータブルDAC/アンプを買う人にもおすすめですか?
    10. 「BTR7」は完全ワイヤレスイヤホンよりも音が良いですか?
    11. ドングルDACと比べるとどうですか?
    12. バランス出力とシングルエンド出力の違いは?
    13. アプリでできることは何ですか?
  6. FiiO 「BTR7」レビューのまとめ
    1. 「BTR7」の総合的な魅力
    2. 音質と接続性能の総評
    3. メリットとデメリットの整理
    4. どんな人におすすめか
    5. シーン別おすすめ設定
    6. FiiO 「BTR7」レビューの総括

FiiO 「BTR7」とは?

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出典:FiiO公式

製品概要とポジショニング

FiiO 「BTR7」は、2022年に登場したポータブルBluetooth DAC/アンプの上位モデルです。

手のひらに収まるサイズながら、デュアルDACとデュアルTHXアンプを搭載したフルバランス構成を採用しており、据え置き機に迫る高音質と低歪みを実現しています。

1.3インチのカラーIPSディスプレイやQiワイヤレス充電など、日常的な使いやすさを高める機能も搭載されているのが大きな特徴です。

「BTR5」シリーズの後継的な立ち位置であり、モバイルでも妥協しない音を求めるユーザーに向けた製品といえるでしょう。

対応機能と主なスペック

「BTR7」はスペック面でも多彩な機能を備えており、ポータブルオーディオの常識を広げています。

  • デュアルDAC(ESS ES9219C×2)+THX AAA-28アンプ×2
  • 3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスのデュアル出力
  • Bluetooth 5.1対応、LDACやaptX Adaptiveなど幅広いコーデックをサポート
  • USB DACとしてPCM 384kHz/32bit、DSD256、MQA 8xレンダリングに対応
  • 880mAhバッテリー搭載、USB-C急速充電とQiワイヤレス充電両対応
  • 2台同時Bluetooth接続、専用アプリでEQやOTAアップデートが可能
項目内容
DACESS ES9219C ×2
アンプTHX AAA-28 ×2
出力端子3.5mm SE / 4.4mm バランス
最大出力SE:160mW/32Ω / BAL:320mW/32Ω
BluetoothQCC5124チップ搭載、LDAC/aptX Adaptive/HD/LL、AAC、SBC対応
USB DAC384kHz/32bit PCM、DSD256、MQA 8x
ディスプレイ1.3インチ IPSカラー
充電方式USB-C / Qiワイヤレス充電
バッテリー880mAh
重量/サイズ約68g / 39.6×83.6×14.6mm

価格帯と競合製品との違い

「BTR7」の価格はおおよそ2万円台後半で、同クラスの製品と比較してもバランスの良い仕様を備えています。

特に、ワイヤレス充電や大型ディスプレイといった利便性の部分で差別化されているのが強みです。

競合との比較ポイント

  • Shanling UP5:豊富な入出力を備えますが、Qi充電や大型ディスプレイは非対応。
  • Qudelix-5K:小型軽量かつアプリのEQが優秀ですが、4.4mmバランス出力は非搭載。
  • iFi GO blu:軽量で高出力ですが、USB DAC性能はBTR7より控えめ。

こうして見ると、「BTR7」は「音質」「使いやすさ」「機能性」のバランスに優れた総合力型であることが分かります。

単に音質だけでなく、日常的にストレスなく使える点が選ばれる理由といえるでしょう。

 

FiiO 「BTR7」のデザインと使いやすさ

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ポータブル機は“机上のスペック”だけでなく、手に取ったときの質感や操作感が満足度を大きく左右します。

ここでは「BTR7」の外観・UI・携帯性/スタミナを、実使用の目線で整理します。

外観と質感のチェック

「BTR7」は手のひらサイズの直方体ボディに、1.3インチのカラーIPSディスプレイを備えたミニマルなデザイン。

トップ面にヘッドホン出力(3.5mm/4.4mm)、底面にUSB-C、側面に操作ボタンという“今どきの王道レイアウト”で、接続の切替や持ち替えが少なく済みます。

金属筐体の剛性感は高く、ポケットに入れてもたわみにくいのが好印象です。

良いところ

  • カラー表示で音量・サンプリングレート・接続状態がひと目で分かる
  • 3.5mm/4.4mmを分離配置し、抜き差しがしやすい
  • 角の取り回しが良く、手当たりがソフト(鷲掴みにしても痛くなりにくい)

気になりやすいところ

  • ガラス面は指紋が目立ちやすい → 低反射の保護フィルムで軽減
  • 高出力・LDAC使用時は温かくなる → バッグの外ポケットなど風通しの良い場所に収納
  • 机上での操作時に本体が滑る → シリコンスリーブや滑り止めシートで安定性UP

操作性とUIの使い勝手

物理ボタンは“ブラインド操作”に適したクリック感。

画面は視認性が高く、音量値やゲイン、入力(BT/USB)の状態が即確認できます。

ソフト面は本体メニューに加え、スマホの「FiiO Control」アプリからEQやフィルター、ボタン割り当て、ファーム更新(OTA)などを設定可能です。

よく使う操作の例

やりたいこと操作例
入力をBluetooth⇄USBに切替サイドボタン長押し→入力メニュー/USB接続時は自動でUAC優先に(切断でBTへ復帰)
ゲインの切替本体メニュー→Gain(低/中/高)
画面の明るさ・スリープ時間本体メニュー→Display(明るさ/タイムアウト)
EQ・デジタルフィルター調整FiiO Controlアプリ→EQ/Filter
ボタン機能の入替FiiO Controlアプリ→Buttons(曲送り/早送りなど)
ファームウェア更新FiiO Controlアプリ→OTA Update

操作感のポイント

  • ワンハンドで完結:ボリューム上下・一時停止・曲送りが親指だけで完了
  • 状態表示が明快:色付きのアイコンとテキストで“今どうなっているか”を錯誤なく把握
  • 自動切替が賢い:USB接続を優先し、外すとBTへ戻る挙動で“スマホ⇄PC往復”が快適

自宅ではUSB DAC固定、外出時はBT固定と“シーンごとのプリセット”をアプリで作っておくと、切替の手数がさらに減ります。

携帯性とバッテリー性能

約70g前後の軽量ボディは、スマホと一緒にポケットインしても負担になりにくいサイズ感。

充電はUSB-Cに加えてQiワイヤレス充電にも対応しているため、帰宅後は充電台に“置くだけ”で翌日に備えられます。

ワイヤレスは便利な一方で、急ぎのときはUSB-Cの方が充電が速い、という使い分けが現実的です。

スタミナと充電の目安

シーン想定条件再生の目安備考
通勤往復+昼休みBT・LDAC、音量中、SE出力1日(約8〜10時間)待機時間を含む実用感覚
カフェ作業USB DAC(PC接続)、画面輝度中実質無制限PC給電を併用
急速充電USB-C(5V/2Aクラス)1.5〜2時間で満充電目安アダプタ出力に依存
置くだけ充電Qiワイヤレス2〜3時間台のことが多いケーブルより遅め

持ち運びの作法

  • ケーブル最短主義:USB-C OTGケーブルは“極短”を選ぶと、スマホと重ね持ちしても邪魔にならない
  • 抜き差しの動線:4.4mmプラグは出先での抜き差し回数が多い人ほど“L字プラグ”が扱いやすい
  • 保護と熱対策:スリーブで傷防止+放熱のため“ギチギチのポケット収納”は避ける

「BTR7」のデザインは情報表示と取り回しを最優先にチューニングされ、見やすい画面・確実なボタン・賢い自動切替が日常のストレスを確実に減らします。

携帯性は十分、スタミナは“1日仕様”を満たし、さらにQi対応で充電習慣までスマート。

ハードとソフトの仕上がりが噛み合った、“毎日使える”ポータブルアンプと言えます。

 

FiiO 「BTR7」の音質レビューと接続性能

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※画像はイメージです

FiiO 「BTR7」は、ポータブル機でありながら据え置き機に迫る実力を備えたBluetooth DAC/アンプです。

音質面ではニュートラルで透明感のある傾向を持ち、接続方式や出力端子を切り替えることでキャラクターを柔軟に変化させられるのが特徴です。

ここでは有線接続時の純度の高いサウンド、Bluetooth接続での利便性と音質、そして機器との相性を詳しく見ていきます。

有線接続時の音質傾向

USB DACとしてPCやスマートフォンに接続した際、BTR7の実力は最も発揮されます。

  • 低域:量感は過度に強調されず、輪郭が明確でタイト。キックドラムやベースの音が重なっても濁らず、深さとスピード感を両立。
  • 中域:ボーカルやアコースティック楽器の存在感が際立ち、声の芯や楽器の質感がリアルに再現される。音場の中央に定位がしっかりと形成される。
  • 高域:伸びやかで空気感が豊か。シンバルの余韻やストリングスのハーモニーも自然で、刺さり感は抑えられている。
  • 空間表現:バランス出力を用いたときに特に広がりが顕著で、奥行き感や立体感が向上する。

3.5mmと4.4mmの違い

  • 3.5mm出力:まとまりがあり、聴きやすさ重視。環境ノイズが多い移動中でも安定感がある。
  • 4.4mm出力:音場が広がり、定位が一層明瞭。クラシックやジャズなど音数の多い楽曲で分離感を味わいやすい。

さらに、ゲイン切り替えやデジタルフィルターを活用することで音の雰囲気を細かく調整できる点も魅力です。

Bluetooth接続と対応コーデック

「BTR7」はBluetooth 5.1に対応し、LDACやaptX Adaptiveといった高音質コーデックを含む幅広い規格をサポートしています。

有線ほどの情報量は得られないものの、携帯環境では十分満足できるレベルのクオリティを実現しています。

コーデックごとの特徴

コーデック特徴適したシーン
LDAC96kHz/24bitまで対応、情報量が多く立体感が豊か屋内や接続が安定している場面でのリスニング
aptX Adaptive状況に応じてビットレートを自動調整。安定性と音質のバランスが良い通勤・外出時など混雑環境
aptX HD高音質志向で安定感もあるAndroid端末との組み合わせに好適
aptX LLレイテンシーが低く、映像視聴に強い動画鑑賞やゲームプレイ
AACiPhoneで安定動作。音質は端末依存Appleデバイスユーザー
SBC最も基本的なコーデック。互換性重視古い端末や省電力運用時

実際の使用感

  • 屋内での音楽鑑賞ならLDACが第一選択。解像度や音の奥行きがしっかり再現される。
  • 外出先ではaptX Adaptiveを選ぶと接続が安定し、途切れも少ない。
  • 映像を観る場合はaptX LLまたはAdaptiveで、口元と音のズレを感じにくい。

また、「BTR7」は2台同時接続(マルチポイント)に対応しており、PCで音楽を聴きながらスマホの着信を受け取るといった使い分けがスムーズに行えます。

ヘッドホン・イヤホンとの相性

「BTR7」は出力に余裕があるため、イヤホンから高インピーダンスのヘッドホンまで幅広く対応できます。

  • 高感度IEM:ノイズフロアが低いため、サーッというノイズを感じにくい。低ゲイン設定+SE出力が最適。
  • ダイナミック型IEM:BAL出力を使うと低域の沈み込みが深まり、リズムの力強さが増す。
  • 開放型ヘッドホン(120〜300Ωクラス):中〜高ゲイン+BAL出力で余裕を持って駆動可能。クラシックやオーケストラで音場のスケール感を活かせる。
  • 平面磁界型ヘッドホン:駆動力が求められるモデルでも、BAL出力なら実用的な音量とダイナミクスを確保できる。

シーン別おすすめ設定

シーン出力/ゲインコーデック補足
通勤・外出SE / 低〜中aptX Adaptive安定重視で途切れにくい
自宅リスニングBAL / 中LDAC空間表現と解像度を重視
作業+動画視聴SE / 低aptX LL音ズレを抑えて快適
深夜の小音量BAL / 低USB DAC微細音も保ちながら静かに聴ける

「BTR7」は有線接続では解像度と分離感に優れ、音の余韻や奥行きまでしっかりと描き出します。

一方でBluetooth接続では利便性を維持しつつ、LDACやaptX Adaptiveを使えば十分に満足できる音質を確保できます。

さらに、出力の余裕とノイズの少なさから、イヤホンから大型ヘッドホンまで幅広く相性が良いのも強みです。

まさに「ポータブルでも本格的なサウンドを楽しみたい人」に応える一台だといえるでしょう。

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FiiO 「BTR7」を使用した私の感想・レビュー

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「BTR7」を手にしてから、私は通勤や作業、リラックスタイムまで幅広く使ってきました。

その中で特に印象に残ったのは、音質の安定感と運用の手軽さが高いレベルで両立していることです。

スマートフォンと組み合わせて気軽に高音質を楽しめる一方で、自宅ではUSB DACとして据え置きライクなリスニング体験ができる。

この“場面ごとの最適化”が自然にできる点が、日常での使い勝手を大きく変えてくれました。

シーン別の使い方と印象

シーン接続/コーデック出力/ゲイン使用機器印象
通勤(電車・徒歩)Bluetooth LDAC/混雑時はaptX Adaptive3.5mm / 低高感度IEM外の雑音に埋もれず、低域の輪郭がしっかり残る。Adaptiveに切り替えれば途切れも少ない
デスク作業USB DAC4.4mm / 中開放型ヘッドホン音場の広がりと定位がクリアで、長時間作業のBGMでも疲れにくい
カフェ作業Bluetooth aptX Adaptive3.5mm / 低ダイナミック型IEM無線環境が混雑しても安定性を維持。小音量でも解像度が損なわれにくい
夜の動画鑑賞Bluetooth aptX LL3.5mm / 低有線イヤホンセリフの口元と音が自然に一致し、違和感なく映像に集中できる

このように、シーンごとに接続方式を柔軟に切り替えられることが、私にとって大きな安心感につながりました。

音質面で感じたポイント

文章だけでは伝えにくい部分もありますが、印象を整理すると次のようになります。

  • 低域:引き締まりつつ十分な深さ。ベースラインやバスドラムの存在感がわかりやすい。
  • 中域:ボーカルの芯がしっかり出ており、楽器の重なりも明確に聴き分けられる。
  • 高域:解像度が高く、シンバルやストリングスが自然に伸びる。刺さりは少なく耳に優しい。
  • 音場表現:バランス出力を使うと横だけでなく前後方向の広がりが加わり、臨場感が増す。

特に、USB DAC+4.4mm出力の組み合わせでは、音の余白や奥行きが際立ち、ライブ音源の臨場感が強く感じられました。

操作性と携帯性の実感

実際に使ってみて便利だと感じたのは次の点です。

  • 画面表示が明快:音量や接続状態がすぐに確認でき、誤操作が減った。
  • 自動切替が快適:USBを挿すとDACに、外すとBluetoothに戻る挙動が自然で使いやすい。
  • Qiワイヤレス充電:帰宅後に台に置くだけで充電完了。ケーブルを探す手間がなくなった。
  • 物理ボタンの確実性:ポケットの中でも音量調整や曲送りが直感的にできた。

一方で、ガラス面の指紋や、LDAC使用時の発熱など気になる点もありました。

ただし、保護フィルムや収納方法を工夫すれば実用上の問題は小さいと感じています。

ジャンルごとの体験

  • アコースティック/ボーカル曲:声の厚みと残響が自然に再現され、臨場感が強い。
  • EDM/打ち込み系:タイトな低域がリズムを引き締め、ノリの良さが際立つ。
  • クラシック/ジャズ:音場の奥行きがしっかり表現され、楽器の配置が立体的に感じられる。
  • 動画/映画:aptX LL使用時のセリフの定位が安定し、集中しやすい。

体験を通しての総括

「BTR7」は、ポータブルでありながら据え置きに迫る音質と、日常に溶け込む利便性を兼ね備えていました。

通勤や外出先でも高音質を楽しめ、自宅ではUSB DACとしてじっくり聴ける。ワイヤレス充電や自動切替といった細かな工夫も、毎日の快適さを確実に底上げしてくれました。

私にとって「BTR7」は「どんなシーンでも自然に手を伸ばしたくなる相棒」であり、これ一台で生活の音楽体験が一段豊かになったと実感しています。

 

FiiO 「BTR7」に関するQ&A

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FiiO 「BTR7」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。

「BTR7」の音質は本当に据え置き機に近いですか?

完全に据え置き級とまではいきませんが、ポータブル機としては非常に高解像で分離感に優れています。特にUSB DAC+4.4mmバランス出力時には、空間表現や奥行きが据え置きに迫るレベルで再生されます。

Bluetooth接続とUSB DAC接続の音質差は大きいですか?

USB DACの方が微細音や奥行き表現が豊かで、“より静かで立体的な音”になります。BluetoothでもLDACを使えば十分高音質ですが、差は聴き比べると感じられます。

iPhoneでも「BTR7」を使えますか?

はい、BluetoothのAACコーデックで接続可能です。USB接続をする場合はLightning-USBカメラアダプタを介すことでDACとしても利用できます。

バッテリーはどれくらい持ちますか?

使用環境にもよりますが、Bluetooth+SE出力で約8〜10時間程度が目安です。USB DAC接続時は給電しながら使用できるため、バッテリーを気にせず運用できます。

Qiワイヤレス充電は実用的ですか?

置くだけで充電できるため日常的には非常に便利です。ただし充電速度はUSB-Cの急速充電より遅いため、急ぎのときはケーブルを使うのが安心です。

高インピーダンスのヘッドホンも鳴らせますか?

300Ωクラスの開放型ヘッドホンでも4.4mmバランス出力を使えば十分に駆動可能です。平面駆動型も中〜高ゲインで実用的な音量を確保できます。

競合機種と比べて「BTR7」の強みは何ですか?

大型カラー画面による操作性、Qiワイヤレス充電、USB⇄Bluetoothの自動切替といった“日常の快適さ”を高音質と両立している点です。音質だけでなく、使い勝手まで含めて総合力が高いのが特徴です。

「BTR7」はゲーミングや動画視聴にも向いていますか?

aptX LLやaptX Adaptiveに対応しているため、映像と音のズレを最小限に抑えられます。映画や配信、ゲーム用途でも十分実用的です。

初めてポータブルDAC/アンプを買う人にもおすすめですか?

はい。高音質機としての実力に加えて、接続や操作が直感的で使いやすい設計になっているため、エントリーから上級者まで幅広くおすすめできます。

「BTR7」は完全ワイヤレスイヤホンよりも音が良いですか?

一般的な完全ワイヤレスよりも解像度・音場・分離感で優れています。特にバランス出力やUSB DACモードでは、有線イヤホンやヘッドホンを活かせる点が大きな違いです。

ドングルDACと比べるとどうですか?

ドングルDACはUSB接続専用で高音質ですが、「BTR7」はBluetooth・USBをシームレスに切替可能で、携帯性や運用の柔軟性に優れています。音質においてもドングルDACに迫るレベルです。

バランス出力とシングルエンド出力の違いは?

シングルエンド(3.5mm)は聴きやすくまとまった音で、外出時に適しています。バランス(4.4mm)は音場の広さと分離感が一段上がり、集中リスニングや大型ヘッドホン向きです。

アプリでできることは何ですか?

EQ調整、デジタルフィルターの選択、ボタン割り当て変更、ファームウェア更新(OTA)などが可能です。自分好みに細かくカスタマイズできます。

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FiiO 「BTR7」レビューのまとめ

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「BTR7」の総合的な魅力

FiiO 「BTR7」は、ポータブル機でありながら据え置きに迫る音質と、日常に寄り添う利便性を備えた一台です。

1.3インチのカラー画面による視認性、USB DACとBluetoothの自動切替、Qiワイヤレス充電など、細やかな工夫が毎日の使いやすさを支えています。

音の傾向はニュートラル寄りで、クリアさとバランスの良さが際立つのも魅力でした。

音質と接続性能の総評

USB DACとして使うと、解像度と奥行きの深さが特に印象的でした。

Bluetooth接続でも、コーデックを選べば十分に満足できるクオリティを維持できます。

  • USB DAC:立体感と細部の描写が強み。
  • Bluetooth:LDACは高解像、aptX Adaptiveは安定性重視。
  • 3.5mm SE:まとまりが良く扱いやすい。
  • 4.4mm BAL:広がりと分離感が一段上。

接続方式の特徴を整理

出力/接続強み向いているシーン
USB DAC+BAL解像度・奥行き自宅でじっくり聴く
USB DAC+SEバランスの良さ作業用BGM
BT(LDAC)高音質静かな屋内
BT(aptX Adaptive)安定性通勤・外出

メリットとデメリットの整理

メリット

  • バランス接続による余裕ある駆動力
  • USB⇄BT自動切替やマルチポイントで運用がスムーズ
  • Qiワイヤレス充電とUSB-C急速充電の両対応
  • 幅広い機器との相性の良さ

デメリットと対策

  • ガラス面の指紋が目立ちやすい → 保護フィルムで軽減
  • LDAC+高出力時に発熱 → 通気性の良いポケット収納
  • Qi充電は時間がかかる → 日常はQi、急ぎはUSB-C

どんな人におすすめか

「BTR7」は次のような人に特に向いています。

  • 通勤・外出はワイヤレス、自宅ではUSB DACでしっかり聴きたい人
  • 4.4mmバランス接続でヘッドホンを本格的に楽しみたい人
  • 使い勝手や操作性も重視する人
  • IEMから高インピーダンスヘッドホンまで幅広く使いたい人

逆に「軽さ最優先」「完全ワイヤレスイヤホンで十分」という人にはオーバースペックになるかもしれません。

シーン別おすすめ設定

シーンに応じて設定を切り替えると、より快適に使えます。

シーン出力/ゲイン接続/コーデック推奨設定
自宅で高解像度を楽しむ4.4mm / 中USB DACスロー系フィルター、2〜4kHz +1dB
通勤・移動3.5mm / 低aptX Adaptive低域 +1dB、小音量でも輪郭を維持
静かな屋内で無線4.4mm / 中LDAC標準フィルター、必要なら低域を微調整
映像・配信視聴3.5mm / 低aptX LL/AdaptiveEQオフで定位重視

FiiO 「BTR7」レビューの総括

FiiO 「BTR7」は、ポータブルという枠を超えて据え置き機に迫る音質と、日常での利便性を兼ね備えた完成度の高いBluetooth DAC/アンプでした。

ニュートラルで透明感のあるサウンドは、バランス出力を組み合わせることでさらに立体感を増し、どのジャンルの音楽でも満足度の高いリスニングを提供してくれます。

USB DACとBluetoothを自動で切り替えられる快適な運用性や、Qiワイヤレス充電をはじめとする細やかな配慮も、毎日手に取りたくなる理由のひとつです。

競合製品と比べても総合力の高さが際立ち、ポータブルで本格的な音を求める人にとっては最有力候補といえるでしょう。

ポケットサイズで据え置き級の音を求めるなら、「BTR7」はその期待に確実に応えてくれる一台です。

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