DUNU 「ITO」レビュー|KOTO×DUNU初号機の音質・装着感・付属品を徹底評価

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近年、イヤホン業界ではメーカーとインフルエンサーやレビュアーのコラボレーションモデルが増えつつあります。

その中でも大きな注目を集めているのが、日本の人気イヤホンレビュアー・かじかじさん(カジェログ)と、実力派中華メーカーDUNUによるコラボモデル DUNU 「ITO」 です。

「ITO」は、カジカジさんが新たに立ち上げたオリジナルブランド「KOTO」からリリースされる記念すべき第一弾モデル。

ブランド名には、日本の伝統楽器「琴」から着想を得た“しなやかさと力強さの両立”というコンセプトが込められています。

単なるコラボ製品にとどまらず、一つのブランドとして今後も展開していくことを見据えた意欲的なプロジェクトとなっています。

また、本機は 2DD+2BAのハイブリッド構成 を採用しており、特に「ライブの臨場感」を再現することをテーマに調整されています。

こうした背景から、DUNU 「ITO」は「ただのコラボイヤホン」という枠を超え、レビューアーの思想やリスナー体験を反映した“特別な一本”として、多くのイヤホンファンの関心を集めています。

この記事では、そのデザインや装着感、音質傾向を丁寧に解説しつつ、実際に使って感じたポイントも交えてレビューしていきます。

 

  1. DUNU 「ITO」とは?
    1. 開発の背景とコラボレーション
    2. KOTOブランドと「ITO」の意味
    3. 主な仕様と付属品
    4. DUNU 「ITO」の概要まとめ
  2. DUNU 「ITO」のデザインと装着感
    1. 筐体デザインと仕上げ
    2. 付属ケーブル・プラグ・イヤーピース
    3. 重量感・装着感・遮音性
    4. デザインと装着感のまとめ
  3. DUNU 「ITO」の音質レビュー
    1. 帯域ごとの特徴
    2. 低音域:圧倒的な迫力と存在感
    3. 中音域・ボーカル表現
    4. 高音域の伸びと特徴的なバランス
    5. 音質レビューのまとめ
  4. DUNU 「ITO」を使用した私の体験談・レビュー
    1. 試聴環境と初期セットアップ
    2. シーン別での使用感
    3. ジャンルごとの印象
    4. 実際に効果のあった調整
    5. 装着感・取り回し
    6. 良かった点と気になった点
    7. 体験談のまとめ
  5. DUNU 「ITO」に関するQ&A
    1. 「ITO」はどんな人におすすめですか?
    2. 苦手なジャンルはありますか?
    3. 駆動力はどのくらい必要ですか?
    4. 長時間の装着でも快適ですか?
    5. 低音が強すぎると感じたらどうすればいいですか?
    6. 高音は刺さりますか?
    7. 他のDUNU製イヤホンと比べてどうですか?
    8. 初めての有線イヤホンとしてもおすすめできますか?
    9. 「ITO」の価格帯はコスパ的にどうですか?
    10. エージング(慣らし運転)は必要ですか?
    11. 音漏れや遮音性はどうですか?
    12. 装着感は人を選びますか?
    13. 他のイヤホンと併用する意味はありますか?
  6. DUNU 「ITO」レビューのまとめ
    1. 特徴の総括
    2. 良かった点・気になった点
    3. おすすめできる人・できない人
    4. セットアップの工夫
    5. DUNU 「ITO」レビューの総括

DUNU 「ITO」とは?

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出典:HiFiGo

DUNU 「ITO」は、日本の人気レビュアー「かじかじさん(カジェログ)」が立ち上げた新ブランド KOTO の記念すべき第一弾モデルです。

設計はDUNUが担当し、販売は海外大手のオーディオショップ HiFiGo が主導。

「レビュアー × メーカー × 販売店」という三者の強みを掛け合わせたユニークなコラボレーションで誕生しました。

開発の背景とコラボレーション

このモデルは、単なるコラボ製品ではなく「ライブの熱量をイヤホンで再現する」という明確なテーマを持っています。

約1年にわたる試作と調整の結果、次のような音作りが目指されました。

  • 低域は主役級
    会場全体を揺らすような量感を再現。
  • ボーカルは近く
    低域に埋もれない定位感を確保。
  • 聴き疲れを避ける調整
    刺さりやすい帯域は抑えつつ、迫力を重視。

KOTOブランドと「ITO」の意味

ブランド「KOTO」

日本の伝統楽器「琴(こと)」を由来とし、「しなやかさ」と「力強さ」の両立 を現代のオーディオに落とし込むことをコンセプトにしています。

モデル名「ITO」

琴に張られた糸から着想を得たネーミング。

  • 繊細さと重量感を兼ね備えた音
  • 独自の世界観を打ち出す“個性型イヤホン”という思想を体現しています。

この「KOTO」ブランドは単発ではなく、今後も複数のモデル展開を想定した新たなプロジェクトです。

主な仕様と付属品

項目内容
ドライバー構成2DD+2BA
・10mm 超低域用(バイオセルロースドーム+柔軟エッジ)×1  
・8mm 中低域用ダイナミックドライバー(LCP振動板+柔軟サスペンションエッジ)×1
・中高域用バランスドアーマチュアドライバー×1  
・超高域用バランスドアーマチュアドライバー×1
インピーダンス/感度37Ω / 105dB
周波数帯域5Hz–40kHz
コネクタ0.78mm 2ピン(半埋め込み)
ケーブル4芯 高純度単結晶銅銀メッキケーブル(3.5mm/4.4mm 交換式プラグ)
イヤーピースベーシックバランス、S&S、キャンディの3種類
付属品交換プラグ、キャリングケース、クリーニングツール ほか
重量片側 約6.5g
価格3万円前後

標準のベーシックバランスイヤーチップでチューニングされているため、まずは付属品で試し、その後に好みに応じて交換するのがおすすめです。

DUNU 「ITO」の概要まとめ

  • 日本人レビュアー発の新ブランド「KOTO」第一弾モデル
  • DUNU製造 × HiFiGo販売の三者協力体制
  • 「ライブ感」と「圧倒的低域+近いボーカル」にフォーカス
  • 価格は3万円前後、セール時はさらにお得

 

DUNU 「ITO」のデザインと装着感

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DUNU 「ITO」は、コラボモデルらしく“個性”と“実用性”を兼ね備えたデザインが特徴です。

見た目は上品で、所有欲を満たしてくれる仕上がりになっており、付属品も非常に充実しています。

ここでは外観・付属品・装着感の3つの観点から解説します。

筐体デザインと仕上げ

「ITO」の筐体は、立体感のあるフェイスプレートと光沢感のある仕上げが目を引きます。

写真以上に実物での高級感が強いタイプです。

  • シェル素材:3Dプリント樹脂製、耳に沿った自然な形状
  • フェイスプレート:ラメ調のブルー〜グリーン、奥行き感のあるデザイン
  • 側面・内側:ピアノブラック調の光沢仕上げ(やや指紋が目立ちやすい)
  • ノズル:やや太め、金属メッシュで異物混入を防止
  • コネクタ:0.78mm 2ピン(半埋め込みタイプ)

👉 派手すぎない華やかさで、「大人が使いやすいデザイン」といえるでしょう。

付属ケーブル・プラグ・イヤーピース

ケーブル

  • 材質:4芯 高純度単結晶銅銀メッキ
  • 高品位で太径、しなやかで取り回しやすい
  • 耳かけ式+形状保持ワイヤー付きで安定感あり
  • 交換式マルチプラグ対応(3.5mm/4.4mm)
  • 上位モデル採用品と同等クラスで、付属品としてはかなり豪華

イヤーピース(3種類)

  1. ベーシックバランスイヤーチップ:標準チューニングに合わせたベーシックモデル
  2. S&Sイヤーチップ:独特な形状でホールド感を重視
  3. キャンディイヤーチップ:開口部や材質で音の抜け感や低域量感を調整可能

標準のベーシックバランスイヤーチップを基準にしつつ、他のタイプを試して音や装着感を好みに合わせるのがベスト。

キャリングケース

  • やや大ぶりな設計
  • 内部にメッシュポケットとバンド付きで整理しやすい
  • 交換プラグやイヤーピースをまとめて収納可能

重量感・装着感・遮音性

シェルはやや厚みがあるものの、実使用での快適性は十分に確保されています。

項目特徴
重量片側約6.5g。数値的にはやや重めだが、耳かけ式で負担は少なめ
密閉感強め。外音はしっかり遮断できるが、気圧感が苦手な人はイヤピ選びが重要
装着安定性耳かけ式+半埋め込み2ピンで安定。日常使いでは外れにくい
遮音性通勤・室内利用に十分。音漏れも少ない
取り回しケーブルが太めで絡みにくいが、収納時はスペースを取る

フィット調整のコツ

  • ノズルを耳に合わせて“ひねって入れ”、軽く戻すと圧迫感を軽減
  • 低域が強すぎると感じる場合は、開口部の広いイヤーピース3.5mm接続で調整可能
  • 長時間装着には、自分の耳に合ったサイズ選びが快適性を左右する

デザインと装着感のまとめ

  • 高級感のあるラメ調フェイスプレートで見た目の満足度が高い
  • ケーブル・プラグ・イヤピが充実しており、カスタマイズ性が高い
  • 片側6.5gとやや重めながら、耳かけ式で安定した装着感を確保
  • 密閉感が強いので、イヤーピース選びで快適性を調整するのがおすすめ

 

DUNU 「ITO」の音質レビュー

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出典:HiFiGo

DUNU 「ITO」の音作りは「ライブの熱量をイヤホンで再現する」ことをテーマにしており、低音の迫力と近いボーカルを中心に据えたチューニングになっています。

全体の傾向は、量感のある低域と前に出るボーカル、そして高域のクリアさで閉塞感を防ぐ構成です。

帯域ごとの特徴

帯域特徴ポイント
低音域圧倒的な量感と沈み込み。会場を揺らすようなスケール感。ヒップホップやEDMで真価を発揮。ただし音量を上げすぎると他帯域を覆う可能性あり。
中音域ボーカルは一歩手前に定位し、存在感をしっかり確保。サビで張りが強調される。ウィスパーボイスやハイトーンに特に合う。
中高域(3〜6kHz)刺さりを抑えた穏やかな調整。長時間聴いても疲れにくいが、ギターのエッジやピアノのアタック感は控えめ。
高域(6kHz〜10kHz↑)空気感と抜けの良さで全体を明るく。ハイハットやシンセのきらめきが心地よい。もっと派手さを求めるならイヤピ交換やEQで調整可能。

低音域:圧倒的な迫力と存在感

「ITO」の最大の魅力は、ライブハウスやフェス会場を彷彿とさせる重低音です。

  • 量感:耳全体を包み込むような沈み込み。
  • 質感:タイトさよりも“うねり”と“厚み”を重視。
  • 音場感:サブウーファーの前に立っているかのような臨場感。

相性の良いジャンル

  • EDM、ヒップホップ、R&B
  • エレクトロポップやシンセ主体の音楽
  • ラウド系ロックやメタル

⚠ 注意点

  • 音量を上げると低音が全体を覆い、他の帯域が後退することもあります。
  • 調整する場合は開口の広いイヤーピース3.5mm接続を試すと低音が落ち着きやすいです。

中音域・ボーカル表現

迫力ある低域の中でも、「ITO」はボーカルをしっかり前に出すことに成功しています。

  • 定位:歌声は一歩前に出て、聴き手に直接語りかけるような印象。
  • 表現力:サビでの張り上げが力強く、感情が伝わりやすい。
  • ジャンル適性:ウィスパーボイスやハイトーン系ボーカルと相性抜群。

一方で弱点もあります。

  • 静かなA/Bメロでは、声が奥まって聴こえる場合がある。
  • アコースティックギターやピアノのアタック感は抑え気味。

👉 装着を浅めにする、あるいは中域が強調されやすいイヤーピースを使うと改善するケースがあります。

高音域の伸びと特徴的なバランス

高域は「刺さりを避けつつ、ヌケを意識した」調整です。

  • 3〜6kHz:シビランス(刺さり)を抑えて、長時間聴いても疲れにくい。
  • 6kHz〜10kHz:シンバルやハイハットが自然に響き、全体の空気感を支える。
  • 10kHz以上:超高域のきらめきが加わり、低音主体でも閉塞感がない。

得意なポイント

  • ストリングスやシンセの余韻が心地よく伸びる
  • ハイハットやエレクトロ系の高音成分に艶を与える

ただし、ギターのジャキッとした鋭さピアノのアタックは控えめに感じることがあります。

その分、全体的にマイルドで聴きやすい印象に仕上がっています。

音質レビューのまとめ

  • 低音域:圧倒的な迫力でライブ感を再現。
  • 中音域:ボーカルを前に押し出し、サビでの表現力が強い。
  • 高音域:刺さりを避けながら空気感を加え、全体を整える。

万能型というよりは「特定の世界観を表現するためのイヤホン」であり、ハマる人には唯一無二のサウンド体験を提供します。

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DUNU 「ITO」を使用した私の体験談・レビュー

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実際にDUNU 「ITO」を使ってみると、レビューだけではわからない「扱い方のコツ」や「シーンごとの適性」が見えてきました。

ここでは、自分なりに感じた体験をまとめます。


試聴環境と初期セットアップ

  • 使用環境:USB-DACドングル、4.4mm対応DAP
  • 試したジャンル:ロック、EDM、ヒップホップ、ポップス、アコースティック、クラシックなど
  • 初期の流れ
    1. 付属グレーイヤーピース+4.4mmで基準を確認
    2. 低音が過剰に感じたら → 開口広めイヤピ or 3.5mm接続へ
    3. 装着深さを調整し、声の前後感を最適化

👉 特に「浅め装着」にするだけで、ボーカルの後退感が和らぎ、全体のバランスが整いやすかったです。

シーン別での使用感

シーンセットアップ良かった点注意点
通勤・移動ベーシックバランスイヤピ+3.5mm低音が落ち着き、声が聴き取りやすい遮音性が高く、音量を上げがち
作業中BGMキャンディイヤピ+4.4mm(低ゲイン)奥行きが広がり、集中を妨げにくい低音の“うねり”でテンポが乱れる人も
夜のリラックスベーシックバランスイヤピ+4.4mm(中音量)会場感が強まり没入感◎音量を上げすぎると他帯域が後退
カフェなど外出先S&Sイヤピ+3.5mm装着が安定し、タッチノイズ少なめシェルがやや厚めで耳形状によっては長時間は注意

ジャンルごとの印象

  • EDM/ヒップホップ:キックとサブベースが強烈。迫力が心地よい。
  • 最新ポップス(シンセ系):高域の抜けが効いて、低音主体でも曇らない。
  • ロック:太いギターとの相性抜群。サビでの盛り上がりが圧巻。
  • アコギ・ピアノ:アタック感は控えめ。音の輪郭を求める人には少し物足りない。
  • クラシック:低域の厚みが迫力を生む一方、繊細さ重視のリスニングには向きにくい。

実際に効果のあった調整

  • 低音を抑えたいとき:キャンディイヤピ+3.5mm接続
  • ボーカルを前に出したいとき:ベーシックバランスイヤピを浅め装着
  • きらめきを足したいとき:キャンディイヤピ+10〜12kHzを軽くEQで補強

→ 付属品だけでも音を変化させやすく、EQは微調整程度で十分でした。

逆に低音を更に強調したい場合はS&Sイヤピが効果的でした。

装着感・取り回し

  • 重量:片側約6.5g。数字上は重めだが、耳かけ式で負担は少ない。
  • フィット感:半埋め込み型2ピンで安定。耳孔が小さい場合はS&S系が有効。
  • 遮音性:高めで外出時も安心。ただし音量を上げすぎない工夫が必要。
  • ケーブル:太めで取り回しはやや不便だが、絡みにくく信頼性は高い。

良かった点と気になった点

良かった点

  • 低音の熱量とボーカルの近さを両立できる
  • 付属品が豊富で、自分好みに追い込みやすい
  • イヤピ・プラグの組み合わせで表情が大きく変わる

気になった点

  • 駆動力が必要で、スマホ直挿しだと力不足を感じやすい
  • 光沢仕上げは指紋が目立つ
  • 心地よさゆえについ音量を上げすぎる

体験談のまとめ

実際にDUNU 「ITO」を使ってみると、第一印象から「一般的なイヤホンとは明らかに違う」と感じました。

特に低音の迫力は圧倒的で、最初は「やりすぎかも」と思うほど。

しかし使い込んでいくうちに、その存在感が音楽体験を一段階引き上げてくれることに気付きます。

  • ライブ会場の再現性:室内でもまるで大規模なスピーカーの前に立っているかのような没入感。
  • ボーカルの表現力:圧倒的な低音の中でもしっかりと前に出てくるため、歌モノの魅力を存分に味わえる。
  • 音の変化を楽しむ余地:付属のイヤーピースやプラグを組み替えることで、音のキャラクターがガラリと変わる。

一方で、誰にでも合うわけではなく、好みが分かれるのも事実です。

繊細な中高域の描写を重視する人には物足りなく感じるでしょう。

しかし、「音楽に圧倒されたい」「日常でライブの熱量を再現したい」と考える人にとって、「ITO」は強烈に響く存在になるはずです。

👉 特に印象的だったのは、普段はフラット寄りのイヤホンを好む自分でも、「ITO」を使うと“低音主体の音楽を聴きたくなる気分”に変わることでした。音楽の聴き方を変えてしまうほどの中毒性があり、単なる再生機器ではなく「体験をシフトさせるイヤホン」と言えるでしょう。

 

DUNU 「ITO」に関するQ&A

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DUNU 「ITO」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。

「ITO」はどんな人におすすめですか?

低音の迫力を重視する方、ライブ感のある音が好きな方に特におすすめです。また、ボーカルを近くで聴きたい人や、付属品で音の変化を試しながら楽しみたい人にも向いています。

苦手なジャンルはありますか?

アコースティックやクラシックなど、細やかな中高域描写を重視する音楽には不向きな傾向があります。逆にポップス、EDM、ラウドロックのように低音が映えるジャンルには強みを発揮します。

駆動力はどのくらい必要ですか?

「ITO」はインピーダンス37Ωとやや鳴らしにくいため、スマホ直挿しよりも4.4mmバランス対応DAPやDACと組み合わせるのが理想です。スマホで使う場合は出力の強いUSB-DACを用意すると安心です。

長時間の装着でも快適ですか?

片側6.5gと数値上はやや重めですが、耳かけ式デザインとフィット感のあるシェル形状により、多くの人にとって問題なく使えます。ただし、密閉感が強いため、イヤーピースの選び方で快適性は大きく変わります。

低音が強すぎると感じたらどうすればいいですか?

以下の工夫で調整できます:

  • キャンディイヤーピースに交換する
  • 3.5mm接続を利用する(4.4mmより低音控えめ)
  • EQで120Hz〜200Hzを軽く抑える

高音は刺さりますか?

「ITO」は3〜6kHz帯を抑え気味にチューニングしているため、刺さる感覚はほとんどありません。その分、ギターやピアノのアタック感は控えめですが、長時間リスニングでも耳に優しい傾向です。

他のDUNU製イヤホンと比べてどうですか?

DUNUの既存モデルはバランス重視の設計が多いですが、「ITO」は「低音とボーカルに特化した個性的なチューニング」です。汎用性ではなく「特定の世界観」を味わいたい人に適しています。

初めての有線イヤホンとしてもおすすめできますか?

付属品が充実しており、ケーブルの交換やイヤピースの試行で音の違いを実感しやすいので、「沼の入り口」としても魅力的です。ただし、個性的な低音チューニングなので「初めての一本」としてはややハードルが高いかもしれません。

「ITO」の価格帯はコスパ的にどうですか?

約3万円前後という価格帯は、通常ならバランス型の優等生が多いゾーンです。その中でITOは「ライブ感を前面に出した特化型チューニング」を採用しているため、尖った個性を求める人には十分価値があると言えます。

エージング(慣らし運転)は必要ですか?

ダイナミックドライバーを2基搭載しているため、50時間程度のエージングで低音の制御や高域の伸びが安定する印象があります。最初は荒々しく聴こえても、時間をかけて馴染ませると真価を発揮します。

音漏れや遮音性はどうですか?

密閉型で遮音性は高めです。音漏れも少なく、通勤・カフェでも安心して使えます。ただし、遮音性が高い分、外音が聞こえにくいので屋外使用時は安全に注意が必要です。

装着感は人を選びますか?

シェルはやや大ぶりですが、人間工学的に設計されているためフィット感は良好です。耳が小さい方には「やや圧迫感がある」という声もあるので、イヤーピースのサイズ調整で対応するのがポイントです。

他のイヤホンと併用する意味はありますか?

あります。「ITO」は「特定の方向に尖った音」なので、万能型のイヤホンと併用するとメリハリが出ます。普段はバランス型で聴き、熱量を楽しみたい時だけ「ITO」を使う、といった“使い分けポジション”として最適です。

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DUNU 「ITO」レビューのまとめ

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DUNU 「ITO」 は、レビュアー「かじかじ」さんが立ち上げたブランド KOTO の第1弾モデルとして登場しました。

2DD+2BAの構成を活かし、重厚な低音と近接感のあるボーカルを特徴とする、強い個性を持つイヤホンです。

万能型とは言えませんが、ライブの熱気を耳元で感じたい人にとっては唯一無二の選択肢になります。

特徴の総括

  • 設計:10mm+8mm DD+2BAのハイブリッド
  • 音質傾向:低域の迫力と存在感/ボーカルの近さ/刺さりを抑えた高域
  • 外観:ラメ調フェイスプレート+片側6.5gのシェル
  • 付属品:高品質ケーブル(3.5mm/4.4mm交換式)、3系統イヤピ、ケース
  • 推奨環境:スマホ直挿しよりも、4.4mmバランス対応のDACやDAP推奨

良かった点・気になった点

良かった点

  • 低音の迫力とライブ感は他に代えがたい
  • ボーカルが前に定位し、歌モノが生き生きと響く
  • 豊富な付属品で、音の調整幅が広い
  • デザインと所有感の満足度が高い

気になった点

  • 鳴らしにくく、駆動力のある環境が必須
  • 中高域の繊細な描写はやや抑えめ
  • シェルが大きめで、耳の形によっては長時間装着に工夫が必要

おすすめできる人・できない人

おすすめできる人合わない可能性がある人
低音の圧を楽しみたい繊細な中高域描写を重視
ボーカルを濃く聴きたい軽量・小型イヤホンを求める
付属品で音を追い込みたいフラットで自然な音が好み

セットアップの工夫

  • 低音を抑える → キャンディイヤピ+3.5mm接続
  • ボーカルを前に出す → ベーシックバランスイヤピを浅め装着
  • 高域を補う → キャンディイヤピ+10kHz付近を軽くEQ補強
  • もっと低音を出したい → S&Sイヤピを使用

👉 「イヤピ × プラグ × 装着深さ」を調整するだけで、音のキャラクターが大きく変化します。

DUNU 「ITO」レビューの総括

DUNU 「ITO」は、KOTOブランドの幕開けを飾るにふさわしい一本であり、従来の「万人向けの優等生イヤホン」とは一線を画した存在です。

圧倒的な低音と臨場感あふれるサウンドは、聴く人をまるでライブ会場に連れ出すかのように引き込み、その中でもボーカルをしっかりと前に据えることで独自のバランスを実現しています。

デザインや付属品の完成度も高く、リスナー自身が音を追い込む楽しみまで用意されている点は、単なる製品を超えた「体験型イヤホン」と呼ぶにふさわしいでしょう。

もちろん、その強烈な個性は好みを分ける部分でもありますが、だからこそ心を揺さぶられるユーザーには深く刺さり、唯一無二の存在感を放つのです。

音楽の聴き方や楽しみ方を変えるほどの熱量を持ったDUNU 「ITO」は、挑戦的でありながらも新しい価値を示すモデルとして、これからのイヤホン選びに強い印象を残してくれるでしょう。

最後に一言、この「ITO」は“合うか合わないか”ではなく、“心を震わせるかどうか”で語られるべきイヤホンだと感じます。

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