近年、イヤホン市場では「シングルドライバーでどこまで音を表現できるか」という挑戦が再び注目を集めています。
その中でも話題になっているのが AFUL 「MagicOne」 です。
「MagicOne」は、シングルBA(バランスド・アーマチュア)ドライバーを採用しながらも、独自の音響設計によって多ドライバー機に迫るほどの広がりと解像感を実現している点が特徴です。
一般的に、BAドライバーは中高域の表現に優れている反面、低域の厚みや音場の広さに課題があるとされてきました。
しかし「MagicOne」では、独自開発の音響チャンバーとフィルター設計を組み合わせることで、シングルBAながら低域の迫力や自然な音のつながりを確保しています。
この「制約を超えた音作り」が、オーディオファンやレビューアーから高く評価されている理由です。
また、価格帯もエントリー〜ミドルクラスに設定されており、「初めての本格イヤホン」としても、「多ドライバー機を聴き慣れた人のサブ機」としても手に取りやすい存在になっています。
さらに、透明感のあるシェルデザインや快適な装着感も相まって、見た目の満足度も高いモデルです。
この記事では、そんな「MagicOne」を実際に使用して感じた音質・装着感・使い勝手を詳しくレビューしていきます。
競合機種との違いにも触れながら、購入を検討している方にとって役立つ情報をお届けします。

AFUL 「Magic One」の特徴と基本情報

シングルBA構造の独自性
「MagicOne」は、シングルBA(バランスド・アーマチュア)ドライバーのみで音を作り上げるという挑戦的なモデルです。
通常、1基のBAでは低域や音場表現が弱いとされますが、本機は独自の音響設計でそれを克服しています。
- SE-Math(RLC電気音響ネットワーク)
→ 高域の伸びを補正し、明瞭で透明感のある音を実現。 - Nautilus Acoustic Maze(迷路型音響チューブ)
→ シングルBAながら迫力ある低域を再現。音の厚みを自然に加える構造。 - 3Dプリント製ホーン構造
→ ダイレクト感のある高域を確保し、細かいニュアンスも逃さない。
このように、1BAらしい“中域の純度”を保ちつつ、低域と高域を補強する設計が大きな特徴です。
デザイン・装着感の魅力
見た目や快適さも「MagicOne」の大きな魅力です。
- 透明感のあるシェルと雪の結晶を模したフェイスプレート
内部構造が見えるデザインは所有感を高めます。 - 3Dプリント技術で成形された筐体
精密な作りで耳へのフィット感が良く、安定した装着が可能。 - やや大きめのサイズ
内部チャンバーを確保するため一般的な1BAより大きめですが、耳にしっかり収まり快適性を損ないません。 - 高い遮音性能(最大26dB)
無ベント構造のため外音を効果的に遮断し、没入感のあるリスニングを実現。 - 0.78mm 2pin(フラットタイプ)採用
リケーブルの自由度が高く、ユーザーの好みに応じてケーブルを交換できます。
デザイン性と実用性を兼ね備えた設計で、長時間使用でも快適に音楽を楽しめます。
付属品と使い勝手
付属品はシンプルながら、利便性を考えた構成になっています。
- 純正ハイブリッドケーブル
- OFC+銀メッキOFCを採用
- ノイズに強く、取り回しも良い
- 3.5mm/4.4mm端子を選択可能
- イヤーピース
遮音性と装着感を高める複数サイズが付属。自分に合ったサイズを選ぶことで音質も向上。 - キャリングケース
コンパクトで持ち運びに便利。外出先でも安心して使える。
さらに、38Ω/103dBの駆動性により、スマホ用ドングルDACやポータブルDAPでも扱いやすい設計。
手軽に高音質を楽しめる点も日常使用には大きなメリットです。
AFUL 「Magic One」の音質レビュー

「MagicOne」はシングルBAの特性を活かし、一体感のある中域とスピード感ある描写を得意とするイヤホンです。
派手なチューニングではなく、録音の質感を丁寧に再現する方向性で仕上げられています。
ここでは低域・中域・高域に分けて詳しく見ていきましょう。
低域
低域は量感控えめですが、タイトでレスポンスが速く、リズムの輪郭をはっきり描きます。
- キックは「ドンッ」と沈むより「トンッ」と弾む質感
- サブベース(20〜60Hz)の迫力は弱めだが、ラインが明瞭
- 余計な膨らみが少なく、速い曲調でも混濁しにくい
向いているジャンル
アコースティック、ジャズトリオ、シティポップなど、リズムの粒立ちを大切にした音楽。
中域
もっとも魅力が際立つ帯域。ボーカルやアコースティック楽器の質感再現力が強みです。
- 女性ボーカルは息遣いやハスキーさがクリアに再現
- 男性ボーカルは厚みを出しすぎず、こもらずに自然
- ギターやピアノの倍音がきれいに伸び、和音の濁りが少ない
- コーラスのレイヤー分離がしっかりしており、定位も正確
向いているジャンル
ボーカル中心のJ-POP、アコースティック、クラシック室内楽。
高域
高域は派手さよりも自然さを重視。刺さりやシャリつきが少なく、長時間リスニングに向くチューニングです。
- シンバルは粒立ちが細かく、スッと消える自然な減衰
- リバーブ成分や空気感は十分に抽出され、空間の広がりを演出
- ギラつきを抑え、耳に優しい聴き心地
向いているジャンル
ジャズ、ストリングス、アンビエントなど、繊細な表現を楽しむ音楽。
帯域別まとめ表
帯域 | 特徴 | 得意な音楽 |
---|---|---|
低域 | タイトで速い/量感は控えめ | アコースティック、ジャズ、シティポップ |
中域 | ボーカルが明瞭/楽器の倍音が自然 | J-POP、クラシック室内楽 |
高域 | 自然で刺さりにくい/空気感あり | ジャズ、アンビエント |
「MagicOne」の音質は、“派手さより誠実さ”。
低域は必要十分で混濁を避け、中域はクリアかつ表現力豊か、高域は自然で長時間聴いても疲れにくい。
結果として、ボーカルやアコースティック中心の楽曲で真価を発揮します。
重低音の迫力や高域の煌びやかさを求める人には調整が必要ですが、
音楽そのものを丁寧に味わいたいリスナーには強くおすすめできるモデルです。
AFUL 「Magic One」の使い心地と活用シーン

「MagicOne」は、シングルBAらしい聴き疲れの少なさと高い遮音性を兼ね備えたイヤホンです。
日常的なリスニングからゲーム、動画視聴まで幅広く活躍します。
ここでは具体的な使い心地とシーン別の相性を紹介します。
リスニング用途(音楽ジャンル別の相性)
「MagicOne」は派手なチューニングではなく、音の情報量と自然さを大切にしたタイプです。
- ボーカル/アコースティック
→ 歌声がクリアで息遣いまで再現。ギターやピアノの倍音も自然に伸びる。 - ジャズ/室内楽
→ 楽器の位置関係が明確。シンバルや弦楽器の余韻が上品に響く。 - J-POP/シティポップ
→ リズムの粒立ちが良く、低域が膨らまないため全体の輪郭がくっきり。 - EDM/メタル
→ 速い展開や複雑なリズムの処理は得意。ただし重低音の迫力は控えめ。
👉 低域を補強したい場合はナローボア系イヤーピースや100Hz付近を軽くEQするのがおすすめです。
ゲーミング・動画視聴での相性
ゲームや映像コンテンツでも「MagicOne」の特性は活きます。
- ゲーム用途
- 足音や環境音の定位が正確で、状況把握がしやすい。
- 高域が刺さらないため長時間プレイでも疲れにくい。
- 動画・映画鑑賞
- セリフの帯域(1〜3kHz)が明瞭で、声が聴き取りやすい。
- 劇伴や効果音も自然でバランスが良く、没入感が得やすい。
おすすめ設定
- FPSなど定位重視:ワイドボアのイヤーピース+EQオフ
- 映画やアニメ鑑賞:ナローボア+低域を少し補強
長時間使用時の快適性
「MagicOne」は装着感と遮音性に優れており、日常使いでも快適に楽しめます。
装着感
- 3Dプリント筐体が耳にフィットしやすく、安定した装着が可能。
- やや大きめのシェルながら、圧迫感が少なく疲れにくい。
遮音性
- 無ベント構造により外音をしっかり遮断。
- 電車や街中でも音量を上げすぎずに済むため、耳への負担が軽い。
取り回し
- 耳掛け式ケーブルでタッチノイズが少ない。
- 2pin対応なので軽量ケーブルに変えるとさらに快適。
シーン別おすすめ設定
シーン | イヤーピース選び | 接続/出力 | ひと工夫 | 効果 |
---|---|---|---|---|
通勤・通学 | スタンダードシリコン | 3.5mm | 装着をやや深めに | 小音量でも明瞭、遮音性◎ |
自宅試聴 | ワイドボア | 4.4mm推奨 | EQなし | 空間の広がり、倍音の伸び |
ボーカル鑑賞 | フォーム系 | 3.5/4.4両対応 | EQフラット | 声が滑らか、刺さりが少ない |
EDM/映画 | ナローボア | 4.4mm推奨 | 100Hz+2〜3dB | 重厚感アップ、没入度向上 |
FPSゲーム | ワイドボア | 3.5/4.4どちらでも | EQオフ | 足音・環境音の把握が正確 |
AFUL 「Magic One」のリケーブルの効果

AFUL 「Magic One」はそのままでも高い音質を提供しますが、リケーブルを行うことでよりユーザーの好みに近い音質を実現することが可能です。
リケーブルとは、イヤホンのケーブルを交換することで、音質改善や装着感の向上を図るカスタマイズの一種です。
リケーブルによる音質の変化
「Magic One」の標準装備のケーブルは品質が高いものの、より上位のケーブルに交換することで、さまざまな音質の改善が期待できます。
特に、高級ケーブルは材質や構造が異なり、信号伝送の効率や純度が高く、よりクリアでダイナミックなサウンドを提供することがあります。
- 高音の明瞭さ:リケーブルによって、高音がよりクリアに、また細やかに聞こえるようになることがあります。音の分解能が向上し、楽器の微細な音色や空間の広がりがより明確に感じられるようになります。
- 低音の質感と量感:特に銀メッキや高純度銅などを用いたケーブルは、低音の質感や量感を向上させることがあります。より深みのある低音や、タイトでコントロールされた低音が楽しめるようになります。
- 全体的なバランスとサウンドステージ:ケーブル交換によって、音像の定位がより正確になり、サウンドステージが広がることがあります。音楽がより立体的に、そしてリアルに感じられるようになる効果が期待できます。
リケーブルにおける装着感の改善
ケーブルはイヤホンの装着感にも大きく影響します。
柔軟性が高いケーブルや、耳にかける部分に形状記憶ワイヤーが入っているケーブルに交換することで、より快適な装着感や安定したフィット感を得ることができます。
特に長時間の使用では、この差は大きなものとなります。
リケーブル時の注意点
- コネクタの互換性:「Magic One」が採用する2ピンコネクタに対応したケーブルを選ぶ必要があります。コネクタ形状やサイズを事前に確認しましょう。
- 音質変化の好み:ケーブルによっては音質が好みから逸脱することもあります。音質変化の方向性や特性をレビューなどで事前に調べることをお勧めします。
- 品質と価格のバランス:非常に高価なケーブルも存在しますが、必ずしも価格が高いほど自身にとっての満足度が高まるとは限りません。自身の予算と求める音質改善を考慮した上で選択しましょう。
AFUL 「MagicOne」のリケーブルにおすすめのケーブル
NOBUNAGA Labs 「IRIS (イリス)」

- 銀メッキ線採用で情報量を増やすことが可能。
- ケーブルがとても柔らかく取り回しがしやすいのも◎
BQEYZ 「Autumn イヤホン ケーブル C12」

- BQEYZのイヤホンで使用されている純正のケーブルで、歪のないクリアなサウンドが特徴
- プラグは2.5mm・3.5mm・4.4mmをラインナップ
リケーブルは、AFUL 「Magic One」の音質をカスタマイズし、よりパーソナライズされたリスニング体験を提供します。
自身の好みや使用環境に合わせたケーブルを選ぶことで、「Magic One」の魅力をさらに引き出すことができるでしょう。
ただし、もちろん純正で満足できればそれを使用するに越したことはありません。
AFUL 「Magic One」を使用した私の体験談・レビュー

「MagicOne」を手にしてから、通勤や自宅の夜リスニング、さらには動画視聴やゲームでも試しました。
実際に使い込んで見えてきたのは、「派手ではないけれど毎日自然に使える」という実用的な魅力です。
装着感と快適性
- シェルは少し大きめですが、耳奥に深めに収めると遮音と定位が安定。
- フォームイヤピを使うと柔らかい装着感で長時間でも耳が疲れにくい。
- 耳掛け式ケーブルでタッチノイズが少なく、作業中のBGM用途にも違和感なく使えました。
シーンごとの印象
通勤(電車内)
- 高い遮音性で小音量でも十分聴き取れる。
- ベースラインの動きがはっきりして、音量を上げなくてもリズム感が伝わる。
自宅の夜間リスニング
- 小音量でボーカルのニュアンスや余韻がしっかり残る。
- ワイドボアイヤピに替えると、アンビエントやクラシックで空気感が増し、没入感が高まった。
動画・ゲーム
- セリフが聞き取りやすく、トーク中心のコンテンツは特に快適。
- FPSでは足音や環境音の位置が正確にわかる。反面、爆発音の迫力は抑えめ。
プレイリストで気づいたこと
- 女性ボーカル:息遣いが近すぎず自然。刺さるような高域がなく聴きやすい。
- ジャズ:ベースの粒立ちが明確で、速いフレーズでも混濁せず追いやすい。
- ロック:ギターの壁感は控えめで端正。EQで200Hz前後を少し上げると厚みが出た。
- EDM:サブベースの迫力は足りないが、100Hzを軽くブーストすると満足感が向上。
良かった点と気になった点
観点 | 良かった点 | 気になった点/対策 |
---|---|---|
音質 | 中域が澄んでいてボーカルや楽器が鮮明 | 重低音は控えめ → EQやナローボアで補強 |
快適さ | 遮音性が高く、長時間聴いても疲れにくい | シェルがやや大きめ → イヤピで調整 |
取り回し | 2pinでリケーブル可能、拡張性◎ | バランス接続はケーブルがやや重い場合あり |
汎用性 | 音楽・動画・ゲームに幅広く対応 | 高域の華やかさを好む人には控えめに感じる |
体験談のまとめ
「MagicOne」は、派手さや迫力よりも「自然で誠実な描写」を重視するイヤホンです。
特にボーカルやアコースティックでは録音の質感をそのまま楽しめ、小音量でも情報が崩れない点が日常使いに向いています。
シェルサイズや低域の量感に好みが分かれる部分はありますが、ちょっとした工夫でジャンル適性を広げられる懐の深さが魅力でした。
結論:「MagicOne」は「録音を丁寧に味わう」リスナーにとって、毎日使いたくなる相棒的存在です。
AFUL 「Magic One」に関するQ&A

AFUL 「Magic One」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Magic One」はどんなイヤホンですか?
シングルBAドライバーを搭載したIEMで、独自の音響技術(SE-Math/Nautilus Acoustic Maze)によって低域や高域を補強しています。
- 特徴は「中域の純度」「自然な高域」「タイトな低域」
- 派手さよりも誠実で疲れにくい音作りが魅力です
どんな音楽ジャンルと相性が良いですか?
中域の表現に優れているため、以下のジャンルと相性抜群です。
- ボーカル中心のJ-POPやアコースティック
- ジャズやクラシック室内楽
- シティポップなどリズムの粒立ちが重要な楽曲
一方、EDMやメタルなど重低音の迫力を重視するジャンルでは、やや物足りなさを感じるかもしれません(イヤピやEQで補強可能)。
長時間使っても疲れませんか?
遮音性が高く音量を上げすぎずに済むため、耳への負担が少ないです。さらに、高域が刺さりにくいチューニングなので、夜間の小音量リスニングや作業中BGMでも快適に使えます。
ゲームや動画視聴にも使えますか?
はい。定位が正確なのでFPSゲームでの足音把握に適しています。また、セリフ帯域が明瞭に出るため、映画やアニメの視聴でもセリフが聴き取りやすく、長時間でも疲れにくいです。
リケーブルは可能ですか?
0.78mm 2pin(フラットタイプ)に対応しており、リケーブルは自由です。バランスケーブル(4.4mm)を使えば、低域の踏ん張りや音場の広がりが向上する傾向があります。
他のイヤホンと比べたときの強みは?
多ドライバー機に比べるとレンジの広さは控えめですが、位相の正確さ・中域の透明感・小音量での安定感が強みです。派手なサウンドよりも、自然で誠実な音を求める人に向いています。
「MagicOne」は駆動しやすいですか?
公称インピーダンス38Ω・感度103dB/mWとバランスが良く、小型ドングルDACやスマホ接続でも十分駆動可能です。もちろんポータブルDAPや据え置きアンプでも伸びやかさが増します。
音の広がり(音場)は狭いですか?
シングルBAですが、Nautilus Acoustic Mazeや独自設計によって音場は左右に程よく広がるタイプです。ただし「ドーム状に広がる派手な音場」よりも「定位が正確で整った音場」を重視しています。
イヤーピースで音は変わりますか?
大きく変わります。
- ワイドボア:抜け感や広がりが増し、高域が伸びる
- ナローボア:低域が厚くなり、迫力が増す
- フォーム系:柔らかい装着感で長時間快適、ただし高域の抜けはやや控えめ
小音量でも楽しめますか?
小音量でも情報量が崩れにくく、ボーカルや楽器のニュアンスがしっかり出ます。夜のリスニングや作業用BGMにも適しており、耳への負担が少ないです。
耐久性はどうですか?
3Dプリント筐体で精密に作られており、ビルドクオリティは高めです。ケーブルは着脱可能なので、断線時も交換で対応可能。長く安心して使える設計といえます。
AFUL 「Magic One」レビューのまとめ

AFUL 「MagicOne」は、シングルBAの可能性を最大限に引き出したイヤホンです。
低域・高域の派手さは控えめですが、その分中域の純度・定位の正確さ・疲れにくさが際立ちます。
実際に使うと「毎日自然に手が伸びる基準機」という立ち位置がしっくりきました。
「MagicOne」の魅力を総整理
- 音質:自然で誠実、中域が美しく際立つ
- 使い心地:遮音性が高く、長時間でも快適
- 調整余地:イヤピやEQでキャラクターを変化可能
- 拡張性:2pinリケーブル対応でアップグレードもしやすい
おすすめできる人・そうでない人
タイプ | 該当する読者像 |
---|---|
おすすめ | ボーカルやアコースティックを中心に聴く人/自然な音で長時間聴きたい人/小音量リスニングを重視する人 |
おすすめしない | EDMやメタルで重低音を最優先する人/高域の派手さを常に求める人(※イヤピやEQ調整で改善可能) |
シーン別の活用まとめ
シーン | 特徴 | 推奨セットアップ |
---|---|---|
通勤・通学 | 高い遮音性で小音量でも明瞭 | 標準シリコン+3.5mm |
自宅リスニング | 空間表現が自然で没入感あり | ワイドボア+4.4mm |
映画・アニメ視聴 | セリフが聞きやすく疲れにくい | ナローボア+100Hz軽くブースト |
FPSゲーム | 足音や環境音の定位が鮮明 | ワイドボア+EQオフ |
購入前に確認したいポイント
- シェルはやや大きめ → イヤピでフィット感を調整
- 低域は控えめ → ナローボアやEQで厚みを補強
- 高域は自然寄り → ワイドボアやケーブルで抜け感UP
- 接続環境 → 3.5mmで十分、余裕が欲しいなら4.4mm
競合との違い
- 多ドライバー機種:派手さ・レンジ感では劣るが、位相感と一体感で勝負
- DD低域重視機種:量感では敵わないが、タイトさとスピード感は優秀
- ハイ上がり系:煌びやかさは控えめだが、耳に優しい自然なチューニングが強み
AFUL 「Magic One」レビューの総括
AFUL 「MagicOne」は、シングルBAの構造を活かしつつ独自の音響設計で弱点を補い、自然で誠実なサウンドを描き出すイヤホンでした。
低域はタイトで過度に主張せず、中域は透明感と純度を兼ね備え、高域は刺さりのない落ち着いた伸びを聴かせてくれます。
派手な演出や迫力よりも、録音そのものを丁寧に味わいたい人に向けた一台であり、長時間リスニングや作業用BGM、さらには動画視聴やゲームでも安心して使える汎用性を持ち合わせています。
イヤーピースやケーブルを工夫することで表情を大きく変えられる柔軟さもあり、ユーザーの好みや環境に寄り添える点も魅力です。
総じて「MagicOne」は、日常のあらゆるシーンで音楽に自然体で寄り添い、派手さよりも安心感を求めるリスナーに最適な存在だと言えるでしょう。
飾らずとも確かな実力を備えた「MagicOne」は、音楽と日常を穏やかにつなぐ相棒となるイヤホンです。
