「イヤホンを長時間つけていると、耳の奥が痒くなる」
「蒸れて不快感がある」
「Web会議中に宅配便のインターホンを聞き逃したくない」
私たちの生活様式が変化する中で、イヤホンに求められる役割も大きく変わりました。
かつては「周囲の音を遮断して音楽に没入する」ことが正義とされてきましたが、現在は「生活音と音楽を共存させる」スタイルが主流になりつつあります。
その中心にあるのが、耳を塞がない「オープンイヤー型イヤホン」です。
しかし、これまでのオープンイヤー型には、構造的な限界とも言えるいくつかの「弱点」が存在しました。
「低音がスカスカで迫力がない」
「耳の形に合わず、スピーカー位置がズレる」
「音漏れが気になって電車で使えない」……。
これらに妥協しながら使っていたユーザーも多いのではないでしょうか。
今回レビューするAnker「Soundcore AeroFit 2」は、そんな従来の不満を、Ankerらしい技術力とアイデアで正面から解決しようと試みた、野心的な第2世代モデルです。
前作「AeroFit」から大きく進化したのは、ユーザーの耳に合わせて物理的に形状を変えられる「4段階の角度調整」機能と、オープンイヤーの常識を覆す「BassTurbo」構造による重低音再生能力。
この記事では、オーディオ製品レビューブログ「DigitalDiscoveryZone」を運営し、年間数十台のイヤホンをテストしている筆者が、Soundcore AeroFit 2を自腹で購入するつもりで徹底的に使い倒しました。
カタログスペックの解説にとどまらず、「メガネとマスクを同時着用した時の干渉具合」「満員電車での音漏れの実態」「LDAC接続時のバッテリー持ち」など、購入前に知っておくべきリアルな情報を、1万文字近いボリュームで包み隠さずお伝えします。
- Anker 「Soundcore AeroFit 2」の進化と基本スペック
- Anker 「Soundcore AeroFit 2」の音質・機能面の徹底レビュー
- Anker 「Soundcore AeroFit 2」の日常使いにおける快適性と操作性
- Anker 「Soundcore AeroFit 2」を使用した私の体験談・レビュー
- Anker 「Soundcore AeroFit 2」に関するQ&A
- 音漏れは本当に気になりませんか?
- メガネをかけていても装着できますか?痛くなりませんか?
- マルチポイント接続とLDAC(ハイレゾ再生)は同時に使えますか?
- ランニングや激しいスポーツで落ちたりしませんか?
- 「Soundcore C40i」(イヤーカフ型)とどちらが良いですか?
- マイクの通話品質はWeb会議で使えますか?
- ゲームの音ズレ(遅延)はありますか?
- 骨伝導イヤホン(Shokzなど)とは何が違いますか?
- 片耳(モノラル)だけでも使用できますか?
- 寝ながら使う「寝ホン」として使えますか?
- 「3Dオーディオ」はどんな音源でも効果がありますか?
- iPhoneを使っていますが、LDAC非対応でも音質の良さは分かりますか?
- 初代の上位モデル「AeroFit Pro」と比べてどうですか?
- Anker 「Soundcore AeroFit 2」レビューのまとめ
Anker 「Soundcore AeroFit 2」の進化と基本スペック

まずは、第2世代となって何が変わったのか。
前作や競合他社と比較しながら、その進化のポイントと基本スペックを詳細に分析します。
前作から一新されたデザインと「4段階角度調整」機能
AeroFit 2最大の特徴にして、最大の進化点が「4段階の角度調整機能」です。
これは単なるギミックではありません。オープンイヤー型イヤホンの歴史を変えるかもしれない重要な発明です。
なぜ「角度調整」が必要なのか?
従来の耳掛け型(イヤーフック型)イヤホンは、フックの形状が固定されていました。
しかし、人の耳の大きさ、厚み、位置は千差万別です。
- 耳が小さい人: フックが余ってしまい、スピーカーが耳穴の下の方に垂れ下がってしまう。
- 耳が大きい人: フックが窮屈で、スピーカーが適切な位置まで届かない。
オープンイヤー型はカナル型のように耳穴に挿入して固定できないため、スピーカーの位置が数ミリずれるだけで、「音が遠い」「低音が聞こえない」という致命的な音質劣化を招いていました。
これまでは「自分の耳に合うかどうかは運次第」だったのです。
AeroFit 2が提示した解決策
AeroFit 2は、イヤーフックと本体の接続部分に可動域を持たせました。
カチッ、カチッというクリック感とともに、スピーカー部分の角度を4段階で調整できます。
これにより、耳穴の真上にスピーカーをジャストフィットさせることが可能になりました。
筆者も実際に試しましたが、一番上の設定と一番下の設定では、聞こえてくる音の「芯」の強さが全く違います。
人間工学に基づいた曲線美
デザイン自体も、前作の直線的なフォルムから、流線型を描く有機的なデザインへと一新されました。
耳の裏のカーブに沿うように設計されており、荷重を一点に集中させず、耳全体に分散させる工夫が見て取れます。
オープンイヤーの弱点を克服するスペック(LDAC・ドライバー)
音質面でも妥協はありません。
「ながら聴き用だから音質はそこそこでいい」という甘えを捨て、ガチの音楽鑑賞に耐えうるスペックを搭載してきました。
| 項目 | Soundcore AeroFit 2 | 前作 AeroFit | 進化ポイントと解説 |
| ドライバー | 20mm x 11.5mm カスタムドライバー | 14mm | ドライバー面積が大幅に拡大。空気を押し出す力が強まり、音圧と低音の深みが増加。 |
| Bluetooth | 5.4 | 5.3 | 最新規格により、人混みでの接続安定性と省電力性が向上。 |
| 対応コーデック | LDAC / AAC / SBC | AAC / SBC | ハイレゾワイヤレス転送に対応。情報量は従来のSBCの約3倍(最大990kbps)。 |
| 再生時間 | 本体10時間 / ケース込42時間 | 本体11時間 / ケース込42時間 | 高機能化しても、実用十分なロングバッテリーを維持。 |
| 防水規格 | IP55 | IPX7 | 完全防水から防塵・防噴流へ。水没はNGだが、砂埃や汗への耐久性は向上。 |
特筆すべきは、やはりLDACへの対応です。
オープンイヤー型は構造上、周囲の雑音が混じるため、繊細な音の表現は苦手とされてきました。
しかし、LDACによるハイレゾ転送によって、ボーカルの息遣いや楽器の余韻といった「空気感」までしっかりと伝送できるようになりました。
これは、静かな部屋でじっくり音楽を聴く際に、圧倒的な差となって現れます。
ワイヤレス充電対応ケースとカラーバリエーション
毎日持ち歩くデバイスとして、ケースの使い勝手も非常に重要です。
待望のワイヤレス充電対応
前作では上位モデルの「Pro」にしかなかったワイヤレス充電が、標準モデルであるAeroFit 2にも搭載されました。
帰宅してデスクの上の充電パッドにポンと置くだけ。
ケーブルを抜き差しする手間から解放されるのは、地味ながら毎日のストレスを大きく軽減してくれます。
質感とサイズ感
充電ケースのデザインも洗練されました。
表面はマットな質感で仕上げられており、指紋や皮脂汚れが目立ちにくくなっています。
ツルツルしたプラスチックケースは安っぽく見えがちですが、AeroFit 2はしっとりとした手触りで高級感があります。
サイズは、イヤーフック型としては標準的ですが、昨今の超小型カナル型に比べるとやや平べったく大きめです。
ただ、ズボンのポケットに入れてもそこまで膨らみは気にならないレベルに収まっています。
豊富なカラーバリエーション
カラーは以下の5色展開です。
- ミッドナイトブラック
- パールホワイト
- シルバーグリーン
- ディープブルー
- ブロンズゴールド
ガジェット特有の「黒・白」だけでなく、ファッションに合わせやすいニュアンスカラーが用意されているのも魅力です。
特にブロンズゴールドやシルバーグリーンは、アクセサリー感覚で身につけられる上品な色合いです。
Anker 「Soundcore AeroFit 2」の音質・機能面の徹底レビュー

ここからは、実際に数週間使い込んで感じた音質の詳細や、搭載された機能の実用性を深掘りしていきます。
独自技術「Bass Turbo」がもたらす低音の深みと解像度
「オープンイヤーの低音なんて、どうせシャカシャカしているんでしょ?」 そう思っている方にこそ、AeroFit 2を聴いてほしいと思います。
良い意味で期待を裏切られます。
BassTurbo構造とは?
Anker独自の「BassTurbo」技術は、スピーカー内部のチャンバー(空気室)構造を工夫することで、低音の共鳴を増幅させる仕組みです。
さらに、20mm x 11.5mmという大型のカスタムドライバーが、大量の空気を振動させます。
実際の聴こえ方:ジャンル別インプレッション
- EDM・ロック:
バスドラムのキック音が「トントン」ではなく「ドンドン」と、空気を震わせて耳に届きます。
骨伝導イヤホンのような振動による不快感はなく、純粋な「音圧」として低音を感じられます。
ベースラインのうねりもしっかり追うことができます。 - ポップス・ボーカル:
低音が強いとボーカルが埋もれがちですが、AeroFit 2は中高音域の分離感も優秀です。
女性ボーカルの突き抜けるようなハイトーンも、刺さることなくクリアに伸びます。 - クラシック・ジャズ:
ここでLDACの恩恵を感じます。ハイレゾ音源で聴くと、弦楽器の擦れる音や、ホールの残響感が豊かに表現されます。
カナル型のような密閉感はありませんが、逆に「コンサートホールで聴いているような開放感」があります。
動画・ゲームで真価を発揮する「3Dオーディオ」の実力
専用アプリ「Soundcore」で設定可能な「3Dオーディオ(空間オーディオ)」機能についても触れておきます。
これは、ステレオ音源をデジタル処理して、擬似的にサラウンド化する機能です。
ヘッドトラッキング(顔の向きに合わせて音の位置が変わる機能)は搭載されていませんが、効果は十分に感じられます。
- 映画鑑賞時の没入感:
Netflixでアクション映画を見てみました。
通常モードでは耳元で鳴っていた音が、3DオーディオをONにすると、フワッと頭の外側に広がります。
爆発音や環境音が自分の周囲を取り囲むように響き、スマホの画面で見ているのに、まるでミニシアターにいるような感覚に陥ります。 - ゲームプレイ時の臨場感:
RPGやオープンワールドゲームでは、風の音や足音が立体的になり、世界観への没入感が増します。
ただし、FPS(一人称視点シューティング)のような、厳密な足音の方向把握が必要なゲームには向きません。
あくまで「雰囲気を楽しむ」ための機能として優秀です。
カフェやオフィスで使えるか?AI通話ノイズリダクション性能
テレワーク時代の必須機能、通話品質についても検証しました。
AeroFit 2は4つのビームフォーミングマイクと、AIによるノイズリダクションアルゴリズムを搭載しています。
検証1:静かな自室でのWeb会議
Zoomで使用しましたが、相手からは「PCのマイクや安いイヤホンよりも、声が太くはっきり聞こえる」と高評価でした。
声の輪郭が強調され、聞き取りやすい音質になります。
検証2:BGMが流れるカフェ
あえて少しガヤガヤしたカフェから通話を試みました。
AIノイズリダクションが強力に働き、周囲の話し声や食器のカチャカチャいう音はかなりカットされます。
自分の声が一瞬途切れるような不自然さも少なく、実用レベルは非常に高いです。
ただし、自分が喋っていない時は、周囲の音を完全に消そうとして「無音」を作り出すため、相手には「あれ?接続切れた?」と思われるほどの静寂が伝わることがあります。
検証3:風の強い屋外
ここが唯一の弱点かもしれません。
マイクが物理的に外側に露出しているため、強風が直撃すると「ボフッ、ボフッ」という風切り音(ウィンドノイズ)が入ることがあります。
AI処理である程度軽減はされますが、台風の日や強風のビルの谷間での通話は避けたほうが無難です。
Anker 「Soundcore AeroFit 2」の日常使いにおける快適性と操作性

毎日使うガジェットだからこそ、スペック表には現れない「使い勝手の良し悪し」が満足度を左右します。
長時間着用のカギとなる「リキッドシリコン」と装着感
装着感については、これまでのイヤホン人生の中でもトップクラスの快適さです。
その秘密は、耳にかかるフック部分の素材、「リキッドシリコン」にあります。
- 質感の違い:
安価なイヤーフック型は硬質プラスチックやゴム製が多く、長時間肌に触れていると摩擦で痛くなったり、ベタついたりします。
一方、AeroFit 2のリキッドシリコンは、ベビー用品や医療用器具にも使われる素材で、非常にサラサラとしており、肌当たりが柔らかいです。
まるで皮膚の一部になったかのような感触です。 - メガネとの相性:
フック内部には形状記憶チタン合金ワイヤーが通っており、非常に細く作られています。
そのため、メガネのツルと重なっても圧迫感がほとんどありません。
「メガネをかける」→「マスクをする」→「AeroFit 2をつける」という3重装備でも、耳の裏が痛くならなかったのには感動しました。
マルチポイント接続の挙動とアプリのカスタマイズ性
現代のワイヤレスイヤホンにおいて必須級の機能、マルチポイント接続(2台同時接続)にも対応しています。
実際の挙動
iPhone(プライベート用)とMacBook(仕事用)に同時接続してみました。
MacBookでYouTubeを見ている最中にiPhoneに着信があると、自動的に音声がiPhoneに切り替わります。
通話が終われば、またMacBookの音声に戻ります。
この切り替えのスムーズさはAnker製品らしく安定しており、ストレスがありません。
注意点:LDACとの排他利用
ここで一つ重要な注意点があります。
「LDAC接続」と「マルチポイント接続」は同時には使えません。
Soundcoreアプリの設定で、「音質優先(LDAC)」を選ぶとマルチポイントがOFFになり、「接続安定性/マルチポイント」を選ぶとLDACがOFF(AAC/SBC接続)になります。
- 高音質で音楽に没頭したい時: LDACモード
- 仕事中など利便性を重視する時: マルチポイントモード といった使い分けが必要です。
IP55防塵防水性能とスポーツ・アウトドアでの適性
前作のIPX7(完全防水)から、今作はIP55(防塵・防噴流)へと仕様が変わりました。
「スペックダウンではないか?」と思う方もいるかもしれませんが、実用上はむしろ適正化されたと言えます。
- IP55の意味:
- 防塵(5): 粉塵が内部に侵入することを防ぐ。
- 防水(5): あらゆる方向からの噴流水(シャワーなど)に対して有害な影響がない。
IPX7は「水没」には強いですが、「塵や埃」に対する保護規定はありませんでした。
AeroFit 2は防塵性能がついたことで、グラウンドの砂埃やチョークの粉などが舞う環境でも故障しにくくなっています。
ランニング中の突然の雨や、ジムでの大量の汗程度なら全く問題ありません。
汚れたらサッと水洗いすることも可能ですが、水没だけは避けるようにしましょう。
Anker 「Soundcore AeroFit 2」を使用した私の体験談・レビュー

ここからは、Webライターでありオーディオオタクでもある私が、実際にAeroFit 2を生活の中に組み込んで感じた、生々しい体験談をお届けします。
フィット感の正解:耳の形状に合わせて「カチッ」と決まる瞬間
開封して最初に感動した体験、それはやはり「角度調整」でした。
私は比較的耳の位置が低く、耳たぶが厚いタイプです。
これまでのオープンイヤー型イヤホンだと、どうしてもスピーカーの位置が定まらず、手で押さえていないと低音が逃げてしまうのが悩みでした。
AeroFit 2を装着し、鏡を見ながらフックの角度を調整してみました。
「カチッ、カチッ」と2段階下げたところで、奇跡が起きました。
スピーカーの開口部が、私の耳の穴(外耳道)の真上にピタリと重なったのです。
その瞬間、それまで「BGM」のように聞こえていた音楽が、一気に「リスニングオーディオ」へと変貌しました。低音の圧力が倍増し、ボーカルが目の前に迫ってくる感覚。
「ああ、これが設計者が聴かせたかった本来の音なんだ」と理解しました。
この「自分でベストポジションを探れる」という体験こそが、AeroFit 2を持つ最大の喜びかもしれません。
音質体験:バイオリンやボーカルが埋もれないクリアな響き
私は作業中にBGMとしてジャズやサウンドトラックを流すことが多いのですが、AeroFit 2の「アコースティック楽器の表現力」には舌を巻きました。
低音重視のイヤホンは、得てして中高音がモコモコと曇りがちです。
しかし、AeroFit 2で聴くバイオリンの旋律は、驚くほど伸びやかで艶があります。
ピアノの打鍵音の立ち上がりも鋭く、クリアです。
LDACモードでAmazon Music Unlimitedの「Ultra HD」音源を再生すると、空気中に漂う微細な残響音まで感じ取ることができます。
オープンイヤー型=音が軽い、という先入観は、この機種によって完全に過去のものとなりました。
シチュエーション別検証:メガネ・マスク着用時の干渉チェック
私は重度の近視で、起きている間はずっとメガネをかけています。
さらに、花粉症の時期にはマスクが欠かせません。
「メガネのツル」+「マスクの紐」+「イヤーフック」。耳の裏は大渋滞です。
実際にこれらを全て装着して1日過ごしてみました。
結論から言うと、「痛みは皆無」でした。
AeroFit 2のワイヤーがあまりにも細く、しなやかであるため、メガネのツルと喧嘩をしません。
互いに干渉せず、共存してくれるのです。
また、マスクを外す際も、イヤホンの形状が流線型であるため、紐が引っかかってイヤホンが飛んでいくという事故も起きにくいと感じました。
メガネユーザーの同志たちに、自信を持っておすすめできます。
正直な感想1:タッチ操作の感度と誤操作への対策
絶賛してばかりだと嘘っぽくなるので、イラッとした点も正直に書きます。
タッチセンサーの感度が良すぎます。
髪をかき上げた時、メガネの位置を直そうとした時、あるいはマスクを外そうとした時。
ふと指がイヤホンのロゴ部分(センサー位置)に触れると、すぐに反応してしまいます。
音楽が良いところで一時停止されたり、音量が勝手に変わったりするのはストレスでした。
しかし、これはアプリの設定で解決できました。 私はアプリで「シングルタップ(1回押し)を無効」に設定しました。
再生/停止は「ダブルタップ」に、音量調整は「長押し」に割り振りました。
これだけで誤操作はゼロになりました。
購入された方は、真っ先にこの設定を行うことを強く推奨します。
正直な感想2:音漏れはどこまで許容される?電車・図書館での限界
オープンイヤー型を検討する際、一番気になるのが「音漏れ」でしょう。
Ankerは「指向性音響技術で音漏れを軽減」と謳っていますが、実際はどうなのか。
家族に協力してもらい、距離別の音漏れチェックを行いました。
- 静かなリビング(距離1m):
- iPhoneの音量50%:全く聞こえない。
- iPhoneの音量70%:微かにシャカシャカ音が聞こえる。何の曲かは分からない。
- iPhoneの音量90%:はっきりと聞こえる。
- 電車内(走行中):
- 走行音(ロードノイズ)があるため、音量60〜70%程度なら隣の人には聞こえません。
- ただし、駅に停車してドアが開いた瞬間の静寂では、音漏れがバレる可能性があります。
- 図書館・静かなオフィス:
- ここは慎重になるべきです。音量は40%以下に抑えるのがマナーでしょう。
結論として、満員電車でガンガン音楽を聴くためのイヤホンではありません。
しかし、通勤通学の電車内でも、常識的な音量であれば十分に実用的です。
体験談の総括:生活音が「音楽」と共存する新しい感覚
AeroFit 2を使い始めてから、私の生活スタイルが変わりました。
これまでは「さあ、音楽を聴くぞ」と構えてノイズキャンセリングイヤホンを着けていましたが、今は「とりあえず朝起きたらAeroFit 2を着ける」ようになっています。
家事をしながらPodcastを聴き、子供が泣けばすぐに対応できる。 散歩中に好きな音楽を聴きながら、背後から来る自転車の音に気づける。
コンビニのレジでイヤホンを外さずに「袋いりません」と会話ができる。
音楽への没入感と引き換えに手に入れたのは、「孤独にならない音楽体験」でした。
生活の中にBGMが溶け込む感覚は、一度味わうとカナル型には戻れない中毒性があります。
Anker 「Soundcore AeroFit 2」に関するQ&A

Anker 「Soundcore AeroFit 2」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
音漏れは本当に気になりませんか?
完全にゼロではありませんが、かなり抑制されています。
指向性音響技術により、音を耳の穴に向かってピンポイントで届けるため、従来のオープンイヤー型に比べると音漏れは少なめです。 ただし、構造上、密閉はされていないため、音量が大きすぎると周囲に聞こえます。
- 屋外・ジム: 気にする必要はありません。
- 電車内: 音量50〜60%程度なら隣の人にはほぼ聞こえませんが、満員電車や静かな駅停車時は配慮が必要です。
- 図書館・静かなオフィス: 音量を下げる(30〜40%程度)ことを推奨します。
メガネをかけていても装着できますか?痛くなりませんか?
問題ありません。非常に快適です。
イヤーフック内部のワイヤーが非常に細く作られているため、メガネのツルと干渉しにくい設計になっています。さらに、肌に触れる部分が柔らかいリキッドシリコン素材なので、メガネと重ねて着けても耳の裏が痛くなりにくいのが特徴です。
マルチポイント接続とLDAC(ハイレゾ再生)は同時に使えますか?
いいえ、同時には使えません。
これらは排他利用となります。専用アプリで設定を切り替える必要があります。
- 音質優先モード: LDACが有効になり、マルチポイントは無効になります。
- 接続安定性/マルチポイントモード: マルチポイントが有効になり、コーデックはAAC/SBCになります。
ランニングや激しいスポーツで落ちたりしませんか?
角度調整機能のおかげで、かなり外れにくいです。
4段階の角度調整で耳にしっかりフィットさせることができるため、ランニングや筋トレ程度の動きではズレることはほぼありません。ただし、ラグビーのような激しい接触があるスポーツや、水泳(防水規格がIP55のため水中不可)には適していません。
「Soundcore C40i」(イヤーカフ型)とどちらが良いですか?
音質重視なら「AeroFit 2」、見た目重視なら「C40i」です。
- AeroFit 2: ドライバーが大きく低音が強力。装着感が安定している。バッテリー持ちが良い。
- C40i: アクセサリー感覚でつけられる。耳の裏が空くのでマスクなどの邪魔にならない。 音楽や動画をしっかり楽しみたい方には、個人的にはAeroFit 2をおすすめします。
マイクの通話品質はWeb会議で使えますか?
はい、実用レベルで非常に優秀です。
4つのマイクとAIノイズリダクション機能により、周囲の雑音をカットして自分の声をクリアに届けてくれます。カフェなど多少の騒音がある場所でも問題なく会話が可能です。ただし、強風が直接当たる屋外では風切り音が入ることがあるため注意が必要です。
ゲームの音ズレ(遅延)はありますか?
アプリで「ゲームモード」をONにすれば気になりません。
通常モードではわずかな遅延を感じることがありますが、アプリから「ゲームモード(低遅延モード)」を有効にすることで、FPSや音ゲーなどのシビアなゲームを除き、RPGや動画視聴では違和感のないレベルまで遅延を抑えられます。
骨伝導イヤホン(Shokzなど)とは何が違いますか?
「音の伝え方」と「低音の質」が決定的に違います。
- 骨伝導(Shokzなど): 骨を振動させて音を伝えます。耳を塞がない点は同じですが、構造上「低音が弱い」「音量を上げるとくすぐったい(振動する)」という弱点があります。
- AeroFit 2(本機): スピーカーから空気を振動させて音を伝える「気導音」タイプです。骨伝導特有のむず痒さがなく、圧倒的に太くリッチな低音を楽しめます。 音質を優先するならAeroFit 2、激しいスポーツでのズレなさを最優先するなら骨伝導がおすすめです。
片耳(モノラル)だけでも使用できますか?
はい、左右どちらか片方だけでも使用可能です。
片方のイヤホンをケースに入れたまま、もう片方だけを取り出して装着すれば、自動的にモノラルモードに切り替わります。 オフィスで電話番をしながらラジオ感覚で聴いたり、片耳を完全にフリーにしておきたい時に便利です。
寝ながら使う「寝ホン」として使えますか?
装着感は最高ですが、推奨はできません。
耳への圧迫感がなく、枕に干渉しにくい薄型形状なので、着けたまま寝ても物理的な痛みはほとんどありません。 ただし、寝返りを打った際の誤操作(タッチ反応)や、過度な荷重による破損のリスクがあるため、メーカー推奨の使い方ではありません。使用する際は自己責任となります。
「3Dオーディオ」はどんな音源でも効果がありますか?
はい、すべての音源に対応しています。
Appleの空間オーディオのように専用音源である必要はありません。YouTubeの動画、Spotifyの音楽、Netflixの映画など、スマホから流れるあらゆる音声をイヤホン側で処理して3D化します。 特に映画やライブ映像、RPGゲームなどでは臨場感が段違いに増すのでおすすめです。逆に、ニュース音声やPodcastなどの「声」メインのコンテンツでは、お風呂場のように響いて聞こえにくくなる場合があるため、OFFにするのが無難です。
iPhoneを使っていますが、LDAC非対応でも音質の良さは分かりますか?
はい、十分に実感できます。
iPhoneはAACコーデックでの接続になりますが、AeroFit 2の音質の良さは「ドライバーの性能」と「BassTurbo構造」によるところが大きいです。 ハイレゾデータ量の転送はできませんが、iPhoneで聴いても「低音の厚み」や「音の立体感」は他社製品との違いがはっきり分かります。また、3Dオーディオ機能はiPhoneでも問題なく使用可能です。
初代の上位モデル「AeroFit Pro」と比べてどうですか?
音質と装着感は、本機(AeroFit 2)の方が優秀だと感じます。
「Pro」はネックバンドが着脱できるのが特徴でしたが、純粋な完全ワイヤレスとしての完成度は後発であるAeroFit 2の方が上です。
- AeroFit 2の勝ち: 角度調整によるフィット感、アプリの機能性、ケースのコンパクトさ、ワイヤレス充電対応。
- AeroFit Proの勝ち: ネックバンドによる絶対的な落下防止(激しいスポーツ時)、ボタン操作(物理ボタン派の人)。 これから買うなら、基本的にはAeroFit 2をおすすめします。
Anker 「Soundcore AeroFit 2」レビューのまとめ

長くなりましたが、最後にSoundcore AeroFit 2のメリット・デメリットを整理し、どんな人におすすめなのかをまとめます。
Soundcore AeroFit 2のメリット総整理
- 究極の装着感: 4段階角度調整とリキッドシリコン素材により、耳に吸い付くようなフィット感を実現。メガネユーザーでも快適。
- 常識破りの音質: 独自技術BassTurboによる厚みのある低音と、LDAC対応による高解像度サウンド。オープンイヤーのレベルを超えています。
- 万能な機能性: マルチポイント、ワイヤレス充電、高機能アプリ、3Dオーディオと、全部入りのスペック。
- 高いコストパフォーマンス: これだけの機能を詰め込んで1万円台後半(実売価格)は、2〜3万円台の他社ハイエンド機に対する強力なカウンターパンチです。
購入前に知っておくべきデメリットと注意点
- LDAC使用時のバッテリー消費: 公式スペックは最大10時間ですが、LDAC接続で音量大きめで使用すると、実働は5〜6時間程度になります。丸一日使うならケースでの充電が必要です。
- タッチ操作の敏感さ: アプリでのカスタマイズ(1回タップ無効化)がほぼ必須です。
- ノイズキャンセリング非搭載: 構造上、周囲の騒音を消すことはできません。飛行機や地下鉄など、轟音の中での使用には不向きです。
イヤーカフ型「Soundcore C40i」との比較と選び方
同時期に発売されたイヤーカフ型(耳に挟むクリップタイプ)の「Soundcore C40i」と迷っている方もいるでしょう。筆者の見解は以下の通りです。
- AeroFit 2(耳掛け型)を選ぶべき人:
- 音質を最優先したい人(ドライバーサイズと耳穴への近さで圧倒的に有利)。
- スポーツやランニングで使いたい人(ホールド力が高い)。
- バッテリー持ちを重視する人。
- C40i(イヤーカフ型)を選ぶべき人:
- ファッション性、見た目のスマートさを重視したい人。
- 耳の裏に何かが触れるのが絶対に嫌な人。
- 寝転がって使いたい人(フック型より邪魔になりにくい)。
音質を求めるなら、間違いなくAeroFit 2に軍配が上がります。
初代AeroFitユーザーは買い替えるべきか?
もしあなたが初代AeroFitを使っていて、「もう少し低音が欲しい」「装着位置がしっくりこない時がある」と感じているなら、迷わず買い替えるべきです。
角度調整機能によるフィット感の向上は劇的で、音質の感じ方まで変わります。
また、ワイヤレス充電やLDAC対応といった機能面でのアップデートも大きく、満足度は確実に上がります。
このイヤホンが本当におすすめな人
- カナル型(耳栓型)イヤホンの閉塞感や蒸れ、外耳炎のリスクから解放されたい人
- 「ながら聴き」でも、スカスカな音ではなく、リッチな音楽体験を楽しみたい人
- メガネを常時かけていて、干渉しない快適なイヤホンを探している人
- 仕事(WEB会議)とプライベート(音楽・動画・家事)をこれ1台でシームレスにこなしたい人
レビューの総括と最終評価
Anker Soundcore AeroFit 2は、現時点での「オープンイヤー型ワイヤレスイヤホンの最適解(ベストバイ)」と言える完成度です。
「耳を塞がない」という快適さを維持しつつ、音質や機能面でのネガティブ要素を技術力でねじ伏せてきました。
競合他社が2万円、3万円で出している製品と対等以上に渡り合える性能を、アンダー2万円で実現したAnkerの底力を感じます。
もしあなたが、初めてオープンイヤー型イヤホンを買おうとしているなら、あるいは今のイヤホンの音質や装着感に満足していないなら、このAeroFit 2を選んで間違いありません。
あなたの音楽生活が、より自由で、より快適なものになることを約束してくれる一台です。


