AVIOT 「WA-J1」 徹底レビュー|世界初トライブリッド3ドライバー搭載ヘッドホンの音質と特徴を完全解説

WA-J1トップ画像 ヘッドホン
出典:AVIOT公式
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AVIOTが2025年に発表した最新のフラッグシップモデル「WA-J1」は、ワイヤレスヘッドホン市場において大きな話題を集めています。

最大の特徴は、世界初のトライブリッド3ドライバー構成を採用していることです。

ダイナミック型・平面磁気駆動型・ピエゾ型という、異なる特性を持つドライバーを1基ずつ搭載することで、まるでスピーカーシステムのような分離感と表現力を実現しています。

さらに、国内外で高い注目を集めたのが、 L’Arc〜en〜Ciel のボーカリスト HYDE氏とのコラボレーションモデルの展開です。(発売は10月以降予定)

単なるオーディオ製品という枠を超え、音楽ファンやデザイン好きにとっても魅力的な存在になっている点は、AVIOTならではのユニークな戦略といえるでしょう。

「WA-J1」は、最大140時間という驚異的な再生時間や、アドバンスド3Dスペーシャルオーディオ、そして直感的に操作できるダイヤル式コントローラーなど、従来のヘッドホンにはない機能も多数備えています。

その結果、ただのガジェットではなく「所有する喜び」を提供するアイテムとして注目されています。

この記事では、「WA-J1」の特徴を整理しながら、実際の音質や使用感、そしてどんな人におすすめできるかを分かりやすく解説していきます。

高音質なワイヤレスヘッドホンを探している方、あるいはAVIOTの新しい挑戦に興味がある方にとって、購入の参考になる内容をお届けします。

 

  1. AVIOT 「WA-J1」の基本概要
    1. 世界初トライブリッド3ドライバー構成
    2. デザインと外観の特徴
    3. 主要スペック & 機能一覧
  2. AVIOT 「WA-J1」の音質レビュー
    1. 高音域 ― ピエゾドライバーの力を実感
    2. 中音域 ― ボーカルや楽器をクリアに描く
    3. 低音域 ― タイトでリズム感のある迫力
    4. 音場・定位・トランジェント
    5. ジャンル適性とEQ調整の目安
  3. AVIOT 「WA-J1」の機能性と操作性
    1. ノイズキャンセリングと外音取り込み
    2. アドバンスド3Dスペーシャルオーディオ体験
    3. アプリ「AVIOT CONNECT」と操作ダイヤル
  4. AVIOT 「WA-J1」を使用した私の体験談・レビュー
    1. 装着感・携帯性
    2. 音質メモ(ジャンル別の“聴こえ方”)
    3. 3Dスペーシャルの“使いどころ”
    4. ANC/外音取り込みの“生活目線”
    5. 操作性(ダイヤルUIが効く)
    6. マルチポイント/遅延
    7. 通話・会議
    8. バッテリーの体感
    9. 気になった点(改善希望)
    10. 私の“おすすめ設定”早見表
    11. 体験談まとめ
  5. AVIOT 「WA-J1」に関するQ&A
    1. 「WA-J1」の一番の特徴は何ですか?
    2. ノイズキャンセリングの性能は強力ですか?
    3. どんなジャンルの音楽と相性が良いですか?
    4. アプリはどのようなことができますか?
    5. ゲーミングや動画視聴に遅延はありますか?
    6. バッテリーはどれくらい持ちますか?
    7. 有線接続は可能ですか?
    8. 他社のハイエンド機と比べて価格はどうですか?
    9. 長時間装着しても疲れませんか?
    10. 折りたたみはできますか?
    11. 3Dオーディオは常用できますか?
    12. マルチポイント接続の安定性はどうですか?
    13. どんな人におすすめですか?
  6. AVIOT 「WA-J1」レビューのまとめ
    1. ひとこと総評
    2. 良かった点 / 気になった点
    3. 項目別評価
    4. こんな人におすすめ / そうでない人
    5. AVIOT 「WA-J1」レビューの総括

AVIOT 「WA-J1」の基本概要

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出典:AVIOT公式

世界初トライブリッド3ドライバー構成

AVIOT 「WA-J1」の最大の特徴は、3種類のドライバーを1基ずつ搭載した“トライブリッド構成”です。

まるでスピーカーの3ウェイ構成のように役割を分担し、それぞれの得意分野を活かすことで高い解像度と分離感を実現しています。

  • ダイナミックドライバー:低域を担当。迫力と厚みを表現
  • 平面磁気駆動型ドライバー:中域を担当。歪みが少なく、ボーカルや楽器のニュアンスを繊細に再現
  • ピエゾドライバー:高域を担当。電気信号を直接振動に変換できるため、超高域の表現力と反応速度に優れる

この組み合わせにより、一般的なワイヤレスヘッドホンでは聴き取りにくい細かな音まで再現可能となっています。

デザインと外観の特徴

外観は“ファッション性”と“高級感”を兼ね備えた仕上がりです。

光沢感のあるハウジングとゴールドの金属パーツは、まるで楽器のような存在感を放ちます。

  • 高光沢ハウジング:映り込みが出るほどの鏡面仕上げ
  • ゴールドパーツ:ヘアライン加工を施し、質感の違いでアクセントを演出
  • イヤーパッド/ヘッドパッド:低反発素材を使用し、ふかふかとした装着感
  • 操作部:右側に配置されたダイヤル式コントローラーが特徴。音量や3Dオーディオの調整が直感的にできる

付属品も充実しており、収納ケースや布巻きの3.5mmケーブルなど、日常的に安心して使えるセット内容になっています。

主要スペック & 機能一覧

以下の表に、「WA-J1」の主要なスペックを整理しました。

項目内容
ドライバーダイナミック×1/平面磁気×1/ピエゾ×1
Bluetooth5.3
対応コーデックSBC/AAC/LDAC(LC3はアップデート予定)
バッテリー最大約140時間(急速充電:10分で約15時間)
ノイズキャンセリングアダプティブ・ハイブリッドANC
外音取り込み対応
3DオーディオAdvanced 3D Spatial Audio(5段階調整可)
有線接続3.5mm入力対応(USBオーディオ非対応)
マルチポイント対応(2台同時接続可)
アプリAVIOT CONNECT(EQ調整/ANC切替/ボタン割当など)
価格(参考)39,600円(税込)
コラボモデルHYDE氏(L’Arc〜en〜Ciel)コラボ版あり
発売は10月以降予定

魅力的なポイント

  • トライブリッド構成による圧倒的な分離感と解像度
  • 最大140時間の再生時間で“充電の手間を忘れるレベル”
  • 本体ダイヤルで直感的に操作できる独自UI
  • 3Dオーディオの調整幅が広く、ライブ音源や映像視聴に強い

購入前に知っておきたい点

  • USBオーディオには非対応(PC直結でのロスレス再生は不可)
  • スイーベルは片方向のみ/折りたたみ不可 → 収納スタイルが限られる
  • アプリは新世代に移行中で、環境によっては安定性に改善の余地あり

AVIOT 「WA-J1」は「音質を最優先したワイヤレスヘッドホン」と位置付けられます。

3ドライバー構成による音の再現性はユニークで、他社のフラッグシップとも肩を並べる実力を持ちながら、価格は比較的抑えめ。

さらに操作性やバッテリー持ちも含めて“日常で使いやすいプレミアム機”に仕上がっています。

 

AVIOT 「WA-J1」の音質レビュー

WA-J1イメージ画像
出典:AVIOT公式

AVIOT 「WA-J1」の音は、一言で言えば「分離感と解像度の高さ」が際立っています。

トライブリッド構成による帯域ごとの役割分担が明確で、音の立ち上がりや細部の描写に強みがあります。

全体の傾向は“Wバランス寄り”で、低音と高音がやや強調されつつ、中音域の存在感もしっかり感じられます。

高音域 ― ピエゾドライバーの力を実感

ピエゾドライバーによって、これまでのワイヤレスヘッドホンでは表現しにくかった超高域の伸びレスポンスの速さが魅力的です。

  • シンバルやストリングスの倍音が鮮明で、余韻の広がりが自然
  • ハイハットのアタック感が速く、細かなリズムもつぶれにくい
  • 高域は“キラッ”とした艶やかさがありつつ、耳に刺さりにくい
  • ただし長時間・大音量では少し疲労感が出やすいため、EQで軽く抑えるのが安心

評価イメージ

  • 伸びやかさ:★★★★★
  • 微細な音の拾い方:★★★★★
  • 聴きやすさ:★★★★☆

中音域 ― ボーカルや楽器をクリアに描く

中音域は、平面磁気ドライバーが効果を発揮しています。

歪みが少なく、ボーカルや楽器のニュアンスが細やかに表現されるのが特徴です。

  • ボーカルは前に出やすく、歌詞の言葉がはっきり聞き取れる
  • ギターの歪みやストリングスの粒立ちもクリア
  • 複数のコーラスや楽器が重なっても混ざらず、分離感を保ったまま再生できる
  • サ行の発音が鋭く聞こえることもあるが、EQで軽く調整すれば改善可能

評価イメージ

  • 透明感:★★★★☆
  • 厚み/存在感:★★★★☆
  • 分離の良さ:★★★★★

低音域 ― タイトでリズム感のある迫力

低音域は「量より質」を重視したキャラクターです。深さとキレの良さが両立しており、リズム主体の楽曲と特に相性が良いです。

  • キックドラムのアタックが速く、リズムがタイトに響く
  • サブベースは深く沈むが、中低域が膨らみすぎない設計
  • ANCをオンにすると低音がやや増し、屋外でも迫力を損ないにくい
  • EDMやメタルなどテンポの速い楽曲で“もたつかない”のが大きな強み

評価イメージ

  • タイトさ/スピード感:★★★★★
  • 重低音の迫力:★★★★☆
  • バランスの良さ:★★★★☆

音場・定位・トランジェント

「WA-J1」は「広大な音場で包み込む」タイプではなく、前に押し出す定位と音の粒立ちの良さを重視しています。

  • 音場の広さ:中程度(前方方向に強めの押し出し)
  • 分離感:非常に高く、多トラックでも混濁しにくい
  • トランジェント(音の立ち上がり/止まりの速さ):優秀で、BPMの速い曲でも鮮明

ジャンル適性とEQ調整の目安

最後に、ジャンルごとの相性を整理しました。

ジャンル相性特徴EQの調整例
ロック/メタルギターとドラムの分離が良く、疾走感を維持低域+1dB、高域−1dB
EDM/エレクトロキックの立ち上がりが速く、クラブ感を再現低域+2dB、3DオーディオLv2
ポップスボーカルがクリアで、歌詞が聞き取りやすい中域+1dB
ライブ音源3Dオーディオで自然な会場感を再現3DオーディオLv2〜4
ジャズ/クラシック微細音の再現に優れるが、音場は前傾寄り高域−1dB、3DオーディオLv2

AVIOT 「WA-J1」は、「分離感と反応速度の速さで魅せるサウンド」が最大の特徴です。

音場の広がりよりも、1音1音の粒立ちやリズムのキレを求める方に適したヘッドホンです。

特にロック・メタル・EDMなど、速くて音数の多いジャンルで真価を発揮するモデルといえるでしょう。

 

AVIOT 「WA-J1」の機能性と操作性

WA-J1イメージ画像
出典:AVIOT公式

「WA-J1」は“音質主役”の設計ながら、日常で迷わず使える操作系とロングバッテリーが体験を底上げします。

ここでは①ANC/外音取り込み、②3Dオーディオ、③アプリ&物理操作まわりを順に解説します。

ノイズキャンセリングと外音取り込み

結論から言うと、ANCは“快適性重視の実用レベル”、外音取り込みは自然寄りで会話に使える仕上がりです。

強烈に無音化するタイプではありませんが、通勤やカフェでの音量上げすぎを防いでくれます。

  • ANC(アダプティブ・ハイブリッド)
    • 低域の環境ノイズ(電車の走行音・エアコン等)を中心にカット
    • 屋外で体感的に低音の土台が増す=小音量でも迫力を維持しやすい
    • 超強力系ではないぶん、圧迫感やホワイトノイズが少なめ
  • 外音取り込み
    • 声やアナウンスが聞き取りやすい帯域設計
    • 会計や社内アナウンスの確認など、“耳をふさがない用途”に十分
    • BGMを鳴らしながらの長時間会話には不向き(音楽は小さめ推奨)

シーン別おすすめ設定

シーン推奨ひと言メモ
通勤・移動ANCオン+音量ひかえめ低域ノイズが減り、聴き疲れ防止に有効
カフェ作業ANCオン/外音弱キーボード音などの中高域は少し残る前提
レジ・アナウンス確認外音取り込みオン音楽は−2段ほど下げると会話しやすい
自宅での鑑賞ANCオフ抜け・解像を最優先するならオフが吉

操作の割当はアプリでカスタム可(例:ANCボタン=ANC⇄外音のみなど2点切替にすると迷いません)。

アドバンスド3Dスペーシャルオーディオ体験

「WA-J1」の立体音響は“ステレオの延長として自然に広げる”のが持ち味。

本体ダイヤルだけでレベル1〜5を即変更できるのが便利です。

  • 特徴
    • 立体効果が“過剰な残響”ではなく距離感の最適化として働く
    • ステレオの輪郭を壊さず、ライブ音源や映像で没入感アップ
    • レベルを上げるほど会場規模が広がるイメージ(Lv2=ライブハウス/Lv4=ホール/Lv5=ドーム感)
  • 使い分けの目安
コンテンツ推奨レベルねらい
ライブ音源(小箱)Lv2近接感を保ちつつ空気感だけ拡張
ホール/オーケストラLv3〜4座席距離の再現を意識
映画・ゲームLv3セリフの明瞭さと効果音の広がりを両立
ピュアな2ch鑑賞Off〜Lv1直接音重視、定位の精密さ最優先

疲れにくさ重視ならLv1〜2、没入感重視ならLv3〜4。

高域が眩しい曲はLvを1段上げると距離がついて聴きやすくなることがあります。

アプリ「AVIOT CONNECT」と操作ダイヤル

新アプリに刷新され、10バンドEQ・ボタン割当・3D制御・FW更新など基本を網羅。

現状環境によっては接続の再確立やEQ反映の待ち時間が出ることもあるため、安定版の順次更新に期待しつつ使うのが実践的です。

  • できること(主要)
    • EQ:プリセット+10バンドカスタム
    • ANC/外音切替取り込みレベル調整
    • 3Dレベルの数値指定(本体ダイヤルでも可)
    • ゲーミングモード(低遅延)オン/オフ
    • ボタン割当(ANCボタン/マルチファンクションの単・複数回押し)
    • ファームウェア更新
  • 物理操作(右側集約)
    • 上ダイヤル:1回回す=曲送り/戻し、長回し=3Dレベル変更
    • 下ダイヤル:回す=音量、1回押し=再生/一時停止
    • ANCボタン:ANC⇄外音⇄ノーマル(※アプリで2点切替などに絞り込み可)
  • 接続・遅延・電源まわりの実用ポイント
モード音質/遅延の傾向備考
LDAC(BT)解像感と高域の伸び◎/遅延は動画OKマルチポイント併用は330kbpsが安定目。990kbpsは環境によりブツ切れが出やすい
AAC / SBC(BT)実用的・安定通勤などでのバッテリー優先に好相性
有線3.5mm(電源オン)内部DSP適用の“製品チューニング”低遅延。無線に近いバランスで聴ける
有線3.5mm(電源オフ)フラット寄り/やや大人しいバッテリー切れ時の救済として優秀
USBオーディオ非対応スマホ/PCのUSB直結は不可
  • 通話・マイク
    • 環境ノイズの低減は良好マイク音量はやや控えめに感じる場面あり(アップデートで改善余地)
  • バッテリー
    • 公称最大約140時間(条件により変動。ANCやLDAC併用で短くなります)
    • 10分充電で最大約15時間の急速充電

おすすめカスタム例(迷わない割当)

  • ANCボタン:ANC⇄外音(ノーマルを外す)
  • 上ダイヤル:回す=曲送り/戻し/長回し=3Dレベル
  • 下ダイヤル:回す=音量/押す=再生・停止
    → スマホを触らず“音量・曲送り・3D・ANC”の4大操作が完結します。
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AVIOT 「WA-J1」を使用した私の体験談・レビュー

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※画像はイメージです

「音質最優先の設計」を謳う「WA-J1」を、通勤・自宅作業・動画視聴・オンライン会議まで使い倒してみました。

ここでは、実使用で感じたことを“良かった点/気になった点”の両面から、できるだけ客観的にまとめます。

装着感・携帯性

最初の印象は「密閉感がしっかり、でも圧は過剰でない」。

クッションの沈み込みが大きく、側頭部のフィットは安定。

メガネ使用時も痛点は出にくい一方、2時間を超えるとハウジング下部に軽い圧迫を感じやすい日がありました。

スイーベルは片方向で折りたたみ不可。

ケース込みの持ち運びは少し嵩張りますが、通勤バッグに入る範囲でした。

音質メモ(ジャンル別の“聴こえ方”)

  • ロック/メタル
    • キックの立ち上がりが鋭く、速いリフでも輪郭が崩れない。ツーバスの追従も軽快。
    • ハイハットやシンバルは“キラッ”と伸びるが刺さりにくい。長時間は高域−1dBで快適に。
  • EDM/エレクトロ
    • 低域は“量より質”。サブは深く沈むが中低域は膨らませないため、キックがタイトに前へ
    • 3DをLv2にするとクラブ的な空気感が自然に足せて◎。
  • ポップス
    • ボーカルが一歩前。子音の明瞭さが高く、歌詞の可読性が良い
    • ソース次第でサ行が立つ時は、8–10kHzを−1dBで緩和。
  • ジャズ/クラシック
    • 微細音の拾い方が巧み。弦の倍音やホールトーンが見通し良く出る。
    • 音場は前傾寄りなので、3D Lv2で距離を少し足すと自然。

3Dスペーシャルの“使いどころ”

3Dは“広げ過ぎない自然派”。

本体ダイヤルだけでレベルを即変更でき、曲の表情づけがしやすいです。

シーン設定の例ねらい
ライブ盤3D Lv2–3会場の空気感だけを自然に追加
映画・ドラマ3D Lv3効果音の広がりとセリフの明瞭さを両立
純粋な2ch鑑賞Off〜Lv1直接音と定位の精密さを優先

高域が刺さる曲はLvを1段上げると、音像が半歩下がって聴きやすくなるケースがありました。

ANC/外音取り込みの“生活目線”

  • 通勤電車:低域ノイズ(走行音)はしっかり抑制。音量を上げ過ぎずに済むため疲労感が減少。
  • カフェ作業:キー打鍵や話し声は多少入るが、BGMレベルまで弱まる印象。圧迫感は弱めで長時間向き。
  • レジ対応:外音取り込みへワンタッチ。短いやり取りはヘッドホンを外さず完了。音楽は2ノッチ下げると会話がラク。

操作性(ダイヤルUIが効く)

ダイヤルで音量/曲送り/3Dレベルまで完結。ブラインド操作性が高く、スマホ無しで“あと少し”の微調整ができるのが快適でした。

アプリのEQは10バンドで細かく詰められますが、反映にワンテンポ待たされる場面があり、実用はプリセット+微調整運用が現実的。

マルチポイント/遅延

  • スマホ+PCの2台待ち受けは概ね安定。音楽再生中に別端末の通知が来ても復帰が素早い
  • LDAC+マルチポイント330kbpsが安定寄り。990kbpsは環境により稀にプチ切れ。
  • 動画の口元ズレは気にならず。音ゲーはゲーミングモードで許容範囲に。

通話・会議

家庭内の環境ノイズ(食洗機や外の車音)をうまく抑える一方、自声の音量はやや控えめに感じる場面がありました。

打ち合わせの聞き取りは良好。

バッテリーの体感

LDAC主体+ANCオン/オフ併用で平日4〜5日間は充電要らず

週末に10〜15分だけ充電して翌週も安心、という運用が現実的でした。

気になった点(改善希望)

  • USBオーディオ非対応:PCとUSB直結でロスレス再生できないのは惜しい。
  • スイーベルの向き/折りたたみ不可:首掛け時に見せたい面が外を向きにくい/携帯性は普通。
  • アプリの反応:EQ反映や接続再確立に一呼吸要ることがある。
  • 長時間での圧:2時間を越えるとハウジング下部に軽い圧迫を感じる日があった(装着位置で緩和)。

私の“おすすめ設定”早見表

短時間でベストに持っていくための、再現性の高いプリセットです。

シーン/目的ANC3DEQの目安
屋内での鑑賞(抜け優先)OffLv18–10kHz −1dB、2–3kHz +0.5dB
通勤・屋外(疲労低減)OnLv260–80Hz +1dB(小さめ)、8–10kHz −1dB
ライブ音源(没入)Off/On 場所次第Lv2–33–5kHz +0.5dBで臨場感UP
EDM/メタル(ノリ重視)OnLv240–60Hz +1〜2dB、上はそのまま
会議/学習OffOffEQフラット、音量控えめで長時間快適

体験談まとめ

「WA-J1」は、「情報量の多い曲を“素早く・くっきり”届ける」のが得意な一台でした。

ロック/EDMではリズムの解像が心地よく、ボーカル物では語尾のニュアンスまで拾い上げる。

一方で、モバイル運用の自由度ではUSBオーディオ非対応やアプリの“間”に改善余地も。

総じて、音質主体で日常を快適にするという設計思想がブレずに伝わるプロダクトだと感じました。

 

AVIOT 「WA-J1」に関するQ&A

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AVIOT 「WA-J1」について、購入前に疑問に思いやすい点を想定し、Q&A形式で整理しました。

初めてAVIOT製品に触れる方から、オーディオにこだわりたいユーザーまで役立つ内容を意識しています。

「WA-J1」の一番の特徴は何ですか?

世界初の「トライブリッド3ドライバー」構成です。

  • ダイナミック型:厚みのある低域を担当
  • 平面磁気駆動型:歪みの少ない中域を担当
  • ピエゾ型:繊細かつ伸びやかな高域を担当

この3基を組み合わせることで、まるでスピーカーのような分離感と解像度を実現しています。

ノイズキャンセリングの性能は強力ですか?

圧倒的な遮音ではなく「快適性重視」のANCです。

  • 電車の走行音やエアコンの低音は大きく低減
  • 高めの声や環境音はある程度残るため、圧迫感は少ない
    → 長時間リスニングや作業用途に向いています。

どんなジャンルの音楽と相性が良いですか?

ロック、メタル、EDMなど“テンポが速く情報量の多い楽曲”に特に強いです。

  • 低域はタイトでスピード感があり、ドラムの追従性が高い
  • 高域は繊細かつ煌びやかで、ギターやシンバルが映える
    一方で、ジャズやクラシックでも3Dオーディオを組み合わせると、自然なホール感を楽しめます。

アプリはどのようなことができますか?

新アプリ「AVIOT CONNECT」で以下が可能です。

  • 10バンドEQでの音質調整(プリセット・カスタム)
  • ANC/外音取り込みの切替とレベル調整
  • 3Dスペーシャルオーディオの段階設定
  • ゲーミングモードのオン/オフ
  • ボタン操作のカスタマイズ、ファームウェア更新

ゲーミングや動画視聴に遅延はありますか?

通常の動画視聴では口元ズレは気になりません。

  • ゲーミングモードをオンにすると、アクションゲーム程度なら問題なし
  • ただし音ゲーのようなミリ秒単位のタイミング要求にはやや不向きです。

バッテリーはどれくらい持ちますか?

公称最大140時間。

  • ANCやLDACを併用すると短くなりますが、それでも数日〜1週間は充電不要
  • さらに「10分充電で最大15時間再生」できる急速充電に対応しています。

有線接続は可能ですか?

3.5mmステレオミニジャックで有線接続が可能です。

  • 電源オン:DSP処理込みのバランス良い音質
  • 電源オフ:よりフラットでシンプルな音質(救済的な用途に便利)
    ただし、USBオーディオ直結には非対応です。

他社のハイエンド機と比べて価格はどうですか?

フラッグシップ級の音質を持ちながら、約4万円台と他社の5〜6万円クラスより手が届きやすい価格設定です。
→ 「音質は最優先したいが、価格は抑えたい」という方に強くおすすめできます。

長時間装着しても疲れませんか?

イヤーパッドは低反発クッションで柔らかく、密閉感が強めながら痛みは出にくい設計です。ただし2〜3時間を超えると、ハウジング下部にやや圧迫感を感じる方もいるため、こまめな休憩を挟むと快適に使えます。

折りたたみはできますか?

完全な折りたたみはできません。スイーベルによる“片側水平”までは可能ですが、持ち運び性は標準的です。専用ケースが付属しているので、バッグに入れる際はケース利用が推奨です。

3Dオーディオは常用できますか?

はい。自然な立体感で“広げ過ぎない”ため、常時オンでも違和感が少ないです。音源によってはオフにした方がダイレクト感が際立つこともあり、楽曲や映像に合わせて切り替えるのが理想です。

マルチポイント接続の安定性はどうですか?

スマホ+PCの2台接続で安定しています。

  • LDAC 330kbpsなら切断は少なく快適
  • 990kbpsでは稀に途切れる環境あり
    安定重視なら330kbps、音質重視なら単体接続で990kbpsがおすすめです。

どんな人におすすめですか?

以下のような方に特に向いています。

  • 音質を最優先に考えるリスニング派
  • ロック/EDM/ライブ音源をよく聴く人
  • デザイン性や所有感を重視する人
  • 5〜6万円クラスのヘッドホンに手が出しにくいが、同等音質を求めたい人
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AVIOT 「WA-J1」レビューのまとめ

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AVIOT 「WA-J1」は、世界初のトライブリッド(ダイナミック/平面磁気/ピエゾ)構成を活かし、分離感・解像度・レスポンスに強みを持つ“音質主導”のワイヤレスヘッドホンです。

直感的なダイヤル操作や自然志向の3Dオーディオ、最大約140時間のロングバッテリーで日常使いの満足度も高めています。

一方で、USBオーディオ非対応、ANCは快適性重視(超強力ではない)、アプリは改善余地あり――といった割り切りもあります。

ひとこと総評

音の情報量とスピードで選ぶなら最有力。

使い勝手は十分、ただし“機能全部盛りの最強ANC”を求める人向きではない。

良かった点 / 気になった点

良かった点

  • トライブリッドらしい帯域分担の明確さ:速い曲でも輪郭が崩れにくい
  • 高域の見晴らしと微細音の描写(ピエゾの効きが秀逸)
  • タイトで機敏な低域:EDM/メタルのリズム再現に強い
  • 直感的なダイヤルUI:音量・曲送り・3Dレベルをブラインドで操作
  • 自然志向の3D:ライブや映画で“足し算”が上手
  • 最大約140時間+急速充電(10分→最大15時間)

気になった点

  • USB-Cデジタル入力(USBオーディオ)非対応
  • ANCは実用レベル(無音化までは狙わない)
  • 新アプリのEQ反映・接続が一拍遅い場面あり
  • 折りたたみ不可/スイーベル片方向(携帯性・首掛けの見栄えは好みが分かれる)

項目別評価

項目評価コメント
音質(解像・分離)4.7三者三様のドライバーが効き、速い曲ほど強い
低遅延・映像適性4.3動画は良好/音ゲーはゲーミングモードで可
ANC/外音3.8快適重視。極端な静寂より“疲れにくさ”
操作性/UI4.6ダイヤルが快適。アプリは今後の成熟に期待
装着感/作り4.2密閉は良好。長時間は休憩を挟むと快適
価格対効果4.6音の実力に対し価格は抑えめ

こんな人におすすめ / そうでない人

おすすめ

  • ロック/メタル/EDM/ライブ盤など速くて音数の多い音源をよく聴く
  • 高域の情報量キレの良い低域を重視する
  • スマホを触らず、ダイヤルで素早く操作したい
  • “毎日ガッツリ使う派”で充電の手間を減らしたい

再検討をおすすめ

  • USB直結のロスレス(USB-DAC扱い)を必須とする
  • 最強クラスのANCで騒音を極限まで消したい
  • 折りたたみ携帯性や首掛けの向きのこだわりが強い

AVIOT 「WA-J1」レビューの総括

AVIOT 「WA-J1」は、ただ新しいヘッドホンという枠を超え、音楽を聴く体験そのものを刷新する一台でした。

世界初のトライブリッド構成がもたらす分離感と解像度は、これまで聴き慣れた楽曲に新しい発見を与え、長時間使えるバッテリーや直感的な操作性は日常のストレスを大きく減らしてくれます。

ノイズキャンセリングやアプリの完成度に改善の余地は残されていますが、それすらも「音質を最優先に設計された製品」というコンセプトを際立たせる要素といえるでしょう。

もしあなたが音楽の細部に耳を澄ませたいと思うなら、「WA-J1」はその期待に応えてくれる存在です。

最後にひとこと付け加えるなら――このヘッドホンは“音楽を楽しむ喜びをもう一度思い出させてくれる一台”だと断言できます。

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