BOSEといえば、長年にわたりノイズキャンセリング技術をリードしてきたブランドです。
そのフラグシップモデルにあたる 「QuietComfort Ultra Headphones」(QC Ultra Headphones) の第2世代が登場しました。
前作(第1世代)の発売からおよそ2年ぶりの新モデルとなり、オーディオファンやビジネスユーザー、映画やゲームを楽しむ人々にとって注目すべきアップデートが施されています。
第1世代ですでに完成度が高かったモデルをベースにしつつ、今回の第2世代では 新機能「シネマモード」 の追加、バッテリー駆動時間の最大30時間への延長、USB-C接続による USBオーディオ対応、さらに進化した アクティブセンス2.0 など、使い勝手と体験を向上させる改良が盛り込まれています。
特にシネマモードは映画やライブ映像向けにチューニングされた空間オーディオ機能で、従来のイマーシブオーディオと使い分けることで、コンテンツに合わせた没入感を得られる点が魅力です。
また、通話性能もAIノイズリダクション搭載マイクによって改善され、リモートワークやオンライン会議の需要にも応える仕様になっています。
BOSEらしい高級感のあるデザインや快適な装着感は健在で、長時間リスニングでも疲れにくい作りも受け継がれています。
一方で、価格は前作と同水準に据え置かれたため、既存ユーザーにとっては「買い替える価値があるか」、新規ユーザーにとっては「BOSEを選ぶ理由はどこにあるか」がポイントになります。
この記事では、第2世代「QuietComfort Ultra Headphones」の進化点や音質、競合モデルとの比較を交えながら、実際の使用感まで掘り下げてレビューしていきます。
BOSEファンはもちろん、これから高性能ヘッドホンの購入を検討している方にとっても参考になる内容をお届けします。

- BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)とは?
- BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)の機能と性能の詳細
- BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)の音質レビューとライバル機比較
- BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)を使用した私の体験談・レビュー
- BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)に関するQ&A
- 第1世代からの買い替えは必要ですか?
- Cinemaモードはどんな時に使うのが効果的ですか?
- ソニー 「WH-1000XM6」 と比べてどちらが優れていますか?
- 有線接続(USB-Cと3.5mm)の違いは何ですか?
- ノイズキャンセリング性能はどれくらい強力ですか?
- マイク性能は改善されましたか?
- 長時間使用しても耳が痛くなりませんか?
- ゲーム用途にも向いていますか?
- 急速充電はどのくらい使えますか?
- マルチポイント接続は可能ですか?
- 外音取り込み(Awareモード)は自然ですか?
- 前作のアクセサリー(ケースやケーブル)は流用できますか?
- 映画以外でCinemaモードは役立ちますか?
- 長距離フライトで使うのに十分ですか?
- 有線接続時もノイズキャンセリングは使えますか?
- BOSEらしい音とはどのような特徴ですか?
- BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)レビューのまとめ
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)とは?

BOSEの最新フラグシップ「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)は、第1世代の完成度を受け継ぎながら、映画や動画視聴を意識した新モードや長時間バッテリー、USB-Cオーディオ対応など、日常利用の利便性を大幅に高めたモデルです。
外観デザインは大きな変更がないものの、細部の仕上げや操作性に磨きがかかり、より“実用的で長く使えるヘッドホン”として進化しました。
発売日・価格と基本スペック
発売日は2025年9月25日、価格は59,400円(税込)。スペックを整理すると次のようになります。
項目 | 内容 |
---|---|
発売日 | 2025年9月25日 |
価格 | 59,400円(税込) |
Bluetooth | 5.4 |
コーデック | SBC / AAC / aptX / aptX Adaptive |
バッテリー | 最大30時間(通常)、23時間(空間音響オン) |
充電 | 約3時間 / 急速充電15分で2.5時間再生 |
有線接続 | 3.5mm端子 / USB-Cオーディオ(44.1/48kHz対応) |
重量 | 約263g |
主な機能 | ノイズキャンセリング、外音取り込み、ActiveSense 2.0、シネマモード、イマーシブオーディオ |
- aptX Adaptive対応で高音質・低遅延に強い(端末依存あり)。
- 空間音響は 「Immersive Audio」+「Cinema Mode」 の2系統。
- USB-Cオーディオ対応でデジタル有線でも楽しめる。
第1世代からの進化ポイント
第2世代で注目すべきは、以下の3点です。
- シネマモードを新搭載
映画やドラマのセリフをより明瞭にしつつ、効果音や低音の迫力を強調。音楽向けのイマーシブオーディオと使い分けが可能。 - バッテリー駆動時間が延長
24時間 → 最大30時間 に強化。空間音響オンでも23時間稼働するため、長時間移動や在宅ワークに十分対応。 - USB-Cオーディオ対応
3.5mmアナログ入力に加え、USB-C接続でデジタルオーディオ再生が可能。ノイズレスで遅延が少ないリスニングが実現。
その他にも、ActiveSense 2.0 による突発音への素早い適応や、AI処理を加えたマイクでの通話品質向上など、細かな実用性の改善が見られます。
外観デザインと装着感の特徴
見た目は第1世代を踏襲しながら、素材感や質感の仕上げが向上しています。
デザイン
- メタリックなアーム部が高級感を演出
- ロゴは立体加工となり近接での質感が上がった
- カラーバリエーションはブラックやホワイトなど複数展開
携帯性
- フラットスイーベル+折りたたみ構造でコンパクト収納
- 付属のセミハードケースは高級感があり、ケーブル収納ポケット付き
装着感
- ふかふかのイヤーパッドと軽い側圧で長時間リスニングでも快適
- ヘッドバンドも柔らかく、頭頂部への負担が少ない
操作性
- 右側イヤーカップに物理ボタンとタッチスライダーを搭載
- スライダーの長押しにはアプリからショートカットを割り当て可能
- 専用アプリでEQ調整、モード切替、マルチポイント管理もスムーズ
「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)は、
- シネマモードで映画体験を強化
- 最大30時間バッテリーで使い勝手アップ
- USB-Cオーディオ対応で有線派も満足
という3つの進化が大きな特徴です。
外観は大きく変わらずとも、質感・操作性・実用性が向上し、“BOSEらしい快適性”をさらに磨き上げたモデルといえるでしょう。
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)の機能と性能の詳細

BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)は、「静けさ」「没入感」「快適さ」 の3点を軸に大きく進化しています。
ここでは、ノイズ制御・空間オーディオ・バッテリーと操作性の観点から詳しく解説します。
ノイズキャンセリングと外音取り込み
BOSEといえばノイズキャンセリング。
その実力は第2世代でも健在です。
- 業界トップクラスの消音性能
特に低域の環境ノイズ(電車・飛行機・街中の車音)に強く、耳に届く雑音を効果的にカット。 - ActiveSense 2.0
外音取り込み中でも突然の大きな音を自動で抑制。食器音やドアの開閉音が耳に刺さる感覚を軽減します。 - 自然な外音取り込み
自分の声がこもらず、会話がスムーズ。ヘッドホンを外さずに日常のやりとりが可能です。
機能 | 特徴 | 活躍シーン |
---|---|---|
ノイズキャンセリング | BOSEらしい強力な静けさ | 通勤・旅行・集中作業 |
外音取り込み(Aware) | 自然な聞こえ方、自声も明瞭 | 店舗・オフィスでの会話 |
ActiveSense 2.0 | 突発音を瞬時に抑制 | カフェや街中での使用 |
NCオフ | 電気的処理を切り音質をフラット化 | バッテリー節約、音質確認 |
さらにマイクにはAIノイズリダクションが追加され、オンライン会議や電話でも自分の声がクリアに届きます。
シネマモードとイマーシブオーディオ
第2世代で大きなトピックとなるのが空間オーディオ機能の進化です。
- Immersive Audio
音楽やポッドキャスト向き。まるでスピーカーから聴いているような自然な広がりを再現。- 静止モード:デバイス方向に音像を固定。
- 移動モード:頭の動きに追従し、定位が自然。
- Cinema Mode(新搭載)
映像作品向けに特化。セリフの明瞭度が増し、効果音の迫力も強調されるため、映画館にいるような没入感が得られます。
モード | 特徴 | 最適な用途 |
---|---|---|
Immersive(静止) | デバイス方向に音像固定 | 作業時の音楽、リラックスBGM |
Immersive(移動) | 頭の動きに追従 | 通勤・散歩など日常利用 |
Cinema | セリフが聞き取りやすく効果音が迫力 | 映画・ドラマ・スポーツ観戦 |
シーンに応じて切り替えることで、音楽も映像も最適な体験が得られるのは第2世代ならではの魅力です。
バッテリー持続時間と操作性
長時間リスニングや出張用途でも頼れるのが、今回のスタミナ性能です。
- 最大30時間の連続再生
第1世代の24時間から大幅強化。空間オーディオをオンにしても23時間稼働します。 - 急速充電対応
15分の充電で約2.5時間使用可能。短時間の外出前でも安心。 - 接続性と遅延対策
- Bluetooth 5.4&マルチポイント対応
- コーデック:SBC / AAC / aptX / aptX Adaptive
- USB-Cオーディオ対応(44.1/48kHz・16bit)で、動画視聴やゲームでも低遅延・高音質を実現
- 3.5mmアナログ入力も健在
- 操作性の向上
- 右側イヤーカップのタッチスライダーで音量を直感操作
- 長押しに好みのショートカット(空間モード切替、Spotify起動など)を割り当て可能
- モーション検知により、机に置けば自動スタンバイ、装着すれば自動復帰
専用アプリでは、ノイズコントロールの段階調整やモードの並び替え、EQ調整、セルフボイス量の設定などが可能。
細かいカスタマイズで自分好みの使い方を追求できます。
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)の音質レビューとライバル機比較

BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)の音質は、前作の特徴を継承しつつ細部のブラッシュアップが施されています。
特に低域の表現力や中域の明瞭度が進化し、没入感のあるリスニング体験を提供します。
ここでは サウンドの傾向 → ソニーとの比較 → 有線接続での違い の順に解説します。
サウンドの傾向と特徴
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)の音作りは、従来のBOSEらしい「心地よさ」を重視したチューニングを継承しつつ、細部のクオリティを底上げしています。
全体的に「長時間聴いても疲れにくい」「包まれるような没入感」を狙ったサウンド傾向です。
低域(Bass)
- 量感は豊かで深く沈み込むような低音を再生。
- アタックが強すぎず、どちらかというとふくよかに広がる響き。
- EDMや映画の爆発音では迫力がありつつも、耳に刺さらない柔らかさを持っています。
- 前作よりも「輪郭」が分かりやすくなり、ベースラインの動きが把握しやすい。
中域(Mid)
- ボーカル帯域がよりクリアになり、言葉のニュアンスが聴き取りやすい。
- ギターやピアノなどの楽器音は自然で厚みがあり、耳に心地よく残る。
- 特に女性ボーカルでは透明感、男性ボーカルでは力強さが際立つ傾向。
高域(Treble)
- 全体的に丸みを帯びた響きで耳に優しい。
- 派手さや煌びやかさは控えめだが、長時間リスニングでも刺さりを感じにくい。
- シンバルやストリングスの余韻がややソフトに処理されており、落ち着いた印象。
音場・定位
- 横方向の広がりに優れており、まるでスピーカーで聴いているような「空間感」。
- 点で定位をバシッと描くのではなく、音の粒を空間に「散らす」ようなイメージ。
- 特にシネマモードやイマーシブオーディオを組み合わせると、映画館やライブ会場に近い没入感を得られる。
リスニング体験の特徴
- 小音量でも音が痩せにくく、豊かな低音と臨場感を確保。
- 「ながら聴き」で心地よいBGMとして使える一方、映画やライブ音源では迫力ある体験に切り替え可能。
- 音の切れ味やスピードよりも「リラックスした没入感」を優先した設計。
相性の良いジャンル例
- ✅ ジャズ、シティポップ、アコースティック、映画音楽 → 没入感や空気感が際立つ
- ✅ R&B、ヒップホップ、EDM → 豊かな低音で迫力を体感
- ⚠️ メタルや高速ロック → スピード感の不足を感じる場合あり
ソニー 「WH-1000XM6」 との比較
「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)と、同じくフラグシップの Sony 「WH-1000XM6」 を比べると、方向性がはっきり分かれます。
項目 | BOSE QC Ultra 第2世代 | Sony WH-1000XM6 |
---|---|---|
低域 | 豊かで包み込む。深み重視 | タイトでスピード感あり |
中域 | 滑らかで厚みあり、自然な声 | 輪郭がシャープで情報量が多い |
高域 | 柔らかく耳に優しい | 伸びやかで煌びやかさを出しやすい |
音場 | 横方向の広がりに強い | 点描的で分離が良い |
ノイズキャンセリング | 低域ノイズに非常に強い | 中高域や人の声に強い |
外音取り込み | 環境音を自然に再現 | 会話の声を明瞭に強調 |
コーデック対応 | SBC / AAC / aptX / aptX Adaptive、USB-Cオーディオ対応 | SBC / AAC / LDAC / LE Audio、USBオーディオ非対応 |
操作・アプリ | シンプルで直感的、EQは3バンド | 高機能で細かい調整可能 |
選び方の目安
- BOSE:映画・動画の没入感、自然な広がり、小音量でも厚みを重視する人
- Sony:通話品質やカスタマイズ性を重視、LDACやLE Audioを使いたい人
有線接続(USB-C / 3.5mm)での違い
無線だけでなく、有線接続による音質変化も第2世代の注目点です。
- USB-Cオーディオ
44.1/48kHz・16bitに対応。端末のDAC性能に左右されず、クリアで安定した音を楽しめます。動画やゲームでの遅延を抑えたいときに特に有効。 - 3.5mmアナログ入力
ソース機器の音質傾向をそのまま反映。ハイエンドDAPを使えば解像度やレンジ感が一段と向上。ただしスマホ直挿しでは機器依存の影響が出やすい。 - Bluetoothとの違い
無線はaptX Adaptive対応により十分高音質だが、有線接続ではよりノイズレスでレンジの広いサウンドを体験可能。長時間リスニングやハイレゾ音源再生に向きます。
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)を使用した私の体験談・レビュー

BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)を実際に数週間試した中で、特に印象に残った点をまとめます。
使用シーンごとの印象
実際に 通勤・カフェ・映画鑑賞・会議・音楽リスニング で試しました。
それぞれの特徴を簡単に表にまとめます。
シーン | 設定 | 体験した印象 | 注意点・工夫 |
---|---|---|---|
通勤(電車内) | NC強/ActiveSenseオン | 車内のゴーッという音がほぼ消える。音楽は小音量でも十分楽しめる | 突発音の抑制が強く効くため、人によっては違和感が出る |
カフェ作業 | Aware+小音量 | 周囲の音が自然に入り、BGMとして心地よい。自声もこもらない | キーボード音が気になる場合は外音取り込みレベルを調整 |
映画鑑賞(Cinema) | NC+Cinemaモード | セリフが近く、効果音の奥行きが映画館のよう。2時間視聴でも疲れにくい | 音楽を聴く場合はImmersiveに戻す方が自然 |
会議・通話 | Aware+セルフボイス中 | 声がクリアに届き、相手の声も聞きやすい。長時間使用も快適 | 屋外では風切り音に注意。マイク位置を工夫すると改善 |
音楽リスニング | Immersive(移動) | 横方向の広がりが豊かで、包まれるような音場感。小音量でも痩せない | 速いロック系はEQで中高域を少し持ち上げると切れ味アップ |
音質の体感
- 低音:前作よりも輪郭がはっきり。深みと迫力があるが耳に刺さらない。
- 中音:ボーカルが自然に浮き立ち、アコースティック楽器も厚みを伴って心地よい。
- 高音:丸みのある表現で、耳に優しい。長時間聴いても疲れにくい。
- 音場:横方向に広く、シネマモードでは奥行きが増して臨場感が際立つ。
特に 小音量で聴いても音が痩せにくい のは、作業BGMや夜間のリスニングでありがたいポイントでした。
操作性と装着感
- 操作:タッチやスライダー操作は直感的で、ショートカット割り当てを使うと「Cinema⇔Immersive」の切り替えがワンタッチで可能。
- 装着感:イヤーパッドは柔らかく、側圧も適度。2〜3時間連続使用しても違和感が少ない。
- 携帯性:折りたたんでケースに収めるとコンパクトで、旅行や出張にも持ち運びやすい。
接続方法の違い
- Bluetooth:普段使いには十分。マルチポイントも安定し、PCとスマホを同時に使うシーンで便利。
- USB-C有線:動画視聴や会議で威力を発揮。口元と音のズレが少なく、ストレスが大幅に減少。
- 3.5mm有線:DAPなど高音質ソースを活かすと一段と解像感が増す。音の「静けさ」やレンジの広さを楽しめた。
バッテリー運用
- 通常使用(NCオン+中音量):一日中使ってもバッテリー切れの不安はなく、30時間近く持続。
- 急速充電:15分で約2.5時間再生できるので、出かける直前でも安心。
- 自動スタンバイ機能:未使用時に電源が落ち、装着すると復帰。操作レスで自然に使えるのが便利。
使って感じた長所と課題
良かった点
- 映像コンテンツとの相性が抜群(Cinemaモードのセリフ再現は特に優秀)
- 小音量でも豊かに鳴るチューニング
- USB-Cオーディオ対応で低遅延・安定した音質
- 長時間装着でも疲れにくい快適性
改善してほしい点
- EQは3バンド中心で細かい調整が難しい
- ActiveSenseは効き方が人によって好みが分かれる
- 髪型や頭部の形によってNCの体感に差が出ることがある
体験談のまとめ
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)は、「静けさ」と「没入感」を高い次元で両立した万能ヘッドホン だと感じました。
特に映画やドラマ、作業BGMとしての使い勝手が優れており、USB-Cによる有線接続で映像体験までカバーできるのは大きな進化です。
一方で、細かなEQ調整や鋭い切れ味を重視する層には物足りなさが残る部分もあります。
しかし、「日常をより快適にするオールラウンダー」としての完成度は非常に高く、実際に使うたびに“ストレスが減る”と感じられる製品でした。
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)に関するQ&A

BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
第1世代からの買い替えは必要ですか?
第1世代でも十分高性能ですが、第2世代では「Cinemaモード」「USB-Cオーディオ対応」「バッテリー駆動時間延長」といった進化があります。映画や動画をよく観る方、USB-C接続で高音質再生したい方には買い替えの価値があります。
Cinemaモードはどんな時に使うのが効果的ですか?
映画やドラマなど「セリフ+効果音」が重要なコンテンツで真価を発揮します。声がクリアに聞こえ、効果音やBGMが自然に広がるため、映画館に近い没入感が得られます。
ソニー 「WH-1000XM6」 と比べてどちらが優れていますか?
BOSEは低音の広がりと奥行き、自然な装着感に強みがあります。一方、ソニーは高音質コーデック(LDAC/LE Audio)、細かいEQ調整、アプリの多機能さで優位です。映画・動画中心ならBOSE、音楽の細かい調整やハイレゾ志向ならソニーが向いています。
有線接続(USB-Cと3.5mm)の違いは何ですか?
USB-C接続はDACを経由したデジタル入力なので、スマホやPCの音質に左右されず安定した再生が可能です。3.5mmはアナログ入力のため、接続する機器の音質特性に依存します。音の解像感や安定性を求めるならUSB-Cがおすすめです。
ノイズキャンセリング性能はどれくらい強力ですか?
業界トップクラスで、電車や飛行機の騒音も大幅に低減できます。さらに「アクティブセンス」により、環境音の変化に合わせて自動的に最適化されるため、より自然な静けさを体験できます。
マイク性能は改善されましたか?
第2世代ではAIノイズリダクションが追加され、通話時に周囲の騒音を効果的に抑制します。リモート会議や外出先での通話でも声がクリアに届きやすくなっています。
長時間使用しても耳が痛くなりませんか?
柔らかいイヤーパッドと適度な側圧で、数時間装着しても疲れにくい設計です。ただし夏場は蒸れやすいため、適度な休憩を挟むと快適に使えます。
ゲーム用途にも向いていますか?
Bluetoothでは遅延が発生する可能性がありますが、USB-C有線接続を使えば遅延を大幅に抑えられるため、動画やゲーム用途でも快適に利用できます。
急速充電はどのくらい使えますか?
15分の充電で最大2.5時間の再生が可能です。外出前の短時間充電でも安心して使えます。
マルチポイント接続は可能ですか?
はい、スマートフォンとPCなど2台同時に接続できます。リモート会議中に着信があった場合でもシームレスに切り替え可能です。
外音取り込み(Awareモード)は自然ですか?
非常に自然で、自分の声も違和感なく聞こえるため、装着したまま会話ができます。長時間の装着時にもストレスが少ない設計です。
前作のアクセサリー(ケースやケーブル)は流用できますか?
ケースのサイズはほぼ同じなので互換性があります。ケーブルも3.5mm接続はそのまま利用可能です。USB-Cケーブルは新たに追加された仕様に合わせたものを使うのがおすすめです。
映画以外でCinemaモードは役立ちますか?
はい。スポーツ中継やアニメ視聴、声が重要なポッドキャストでもセリフの明瞭さが増すため快適に楽しめます。
長距離フライトで使うのに十分ですか?
最大30時間の再生時間に加え、ノイズキャンセリングの強力さは飛行機との相性が抜群です。映画を観たり眠ったりといったシーンで大きな効果を発揮します。
有線接続時もノイズキャンセリングは使えますか?
はい、USB-C接続や3.5mm接続でもノイズキャンセリングは動作します。バッテリーが切れている場合はパッシブヘッドホンとしても利用可能です。
BOSEらしい音とはどのような特徴ですか?
包み込むような低音と、広がりのある音場、聴き疲れしにくい中高域のバランスです。リラックスして長時間楽しめる「BOSEサウンド」と言えるでしょう。
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)レビューのまとめ

BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)は、前作の「静けさ」と「快適さ」を軸に、「①Cinemaモードで映像体験を強化」、「②最大30時間のスタミナ」、「③USB-Cオーディオ対応で“低遅延・安定”」という実利を加えた、円熟のアップデートでした。
音は深く豊かな低域+横に広い音場、中域はより見通しが良く、小音量でも痩せにくいのが強み。
一方で、LDAC/LE Audio非対応やEQがシンプルなど、尖ったチューニングを求める層には物足りない面も残ります。
総評
- ここが進化の核:Cinemaモード/USB-Cオーディオ/ActiveSense 2.0/30時間バッテリー
- 音の魅力:沈み込む低域・包まれる空間・耳当たりの良い高域 → 長時間リスニングに最適
- NC/外音取り込み:低域ノイズに非常に強く、取り込みは自然寄り(会話しやすい)
- 通話:AIノイズ低減で実用性アップ(ただし“通話特化”なら競合がやや優位な場面も)
- 運用の良さ:装着で自動復帰・ケース運用が楽・ショートカットでモード即切替
選び方 早見表
こういう人は… | おすすめ |
---|---|
映画・ドラマ・スポーツを没入して観たい | Bose 第2世代(Cinemaモード+NC) |
小音量でも厚みがほしい/作業BGMで長く流したい | Bose 第2世代(Immersive+小音量が得意) |
動画・ゲームの遅延を確実に抑えたい | Bose 第2世代(USB-Cオーディオ) |
オフィス通話が多く、相手に届く声の明瞭さを最優先 | 競合(例:WH-1000XM6)が有利な場面あり |
スマホでLDAC/LE Audioを常用したい | 競合(LDAC/LE対応) |
コスパ重視で音とNCは十分、価格が下がっていれば… | 前世代QC Ultraも選択肢(機能差を理解の上) |
強みと弱み
観点 | 強み | 弱み/留意点 |
---|---|---|
サウンド | 低域の深さと横方向の広がり/中域の見通し改善/小音量に強い | キレ・スピード重視の音源では“穏当”に感じることも |
機能 | Cinema×NCの相乗効果/USB-C有線/自動スタンバイ | LDAC/LE Audio非対応/USB-Cは最大48kHz/16bit |
快適性 | ふかっとしたパッドと適正側圧/長時間でも疲れにくい | 夏場は耳周りが温かくなりやすい |
操作/アプリ | 音量スライダー直感操作/ショートカット自由度 | EQが3バンド中心で追い込み幅は狭め |
購入前チェックリスト
- 端末でaptX/aptX Adaptiveが使える? それともLDAC派?
- 映画やスポーツ中継をよく観る? → Cinemaの恩恵は大きい
- 会議・動画の口元ズレが気になる? → USB-Cオーディオが解決策
- 長距離移動・在宅で充電回数を減らしたい? → 30時間スタミナは安心
- EQを細かく追い込みたい? → シンプルEQでも足りるか要検討
シーン別おすすめプリセット
- 映画/アニメ:Cinema+NC(硬いと感じたら高域−1)
- 作業BGM:Immersive(移動)+小音量(低域−1でスッキリ)
- 通勤:NC強め/ActiveSenseは好みでオンオフ
- 動画/ゲーム:USB-Cオーディオ+Cinema(映像寄り)またはImmersive(音楽寄り)
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)レビューの総括
BOSE 「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)は、従来のシリーズが築き上げてきた静寂と快適性を土台に、映像コンテンツ向けに最適化されたCinemaモードやUSB-Cオーディオ対応、バッテリー駆動時間の強化といった実用的な進化を加えたモデルです。
低音の厚みと広がりに加え、中高域の透明感が増したことで音楽だけでなく映画やドラマもより没入感を持って楽しめる仕上がりになっています。
また、装着感の良さやノイズキャンセリングの安定性は健在で、日常のあらゆるシーンを静かで快適な空間へと変えてくれる存在です。
総じて、「QuietComfort Ultra Headphones」(第2世代)は「普段の時間を一段上の体験へと変えるヘッドホン」と言えるでしょう。
音楽を聴くときも、映画を観るときも、集中して作業に取り組むときも、この一台があなたの生活をより豊かにしてくれるはずです。
