近年、オーディオ市場で注目を集めているのが 「イヤーカフ型イヤホン」 です。
耳の穴を塞がず、耳に挟むように装着するスタイルは、長時間の使用でも快適であり、周囲の音を自然に取り込みながら音楽や通話を楽しめる点が大きな魅力です。
リモートワークや通勤・通学、家事や運動といった日常シーンに溶け込みやすいことから、多くのユーザーに支持されるようになりました。
そんな中で、ついに世界的オーディオブランド JBL から初のイヤーカフ型ワイヤレスイヤホン 「Soundgear Clips」 が登場しました。
これまでJBLはオープンイヤー型の「Soundgear Sense」シリーズで存在感を示してきましたが、イヤーカフ型に参入するのは今回が初めて。
高い音響技術を持つブランドが手掛ける新しいスタイルのイヤホンということで、発売前から大きな注目を集めています。
特徴的なのは、透明感のあるスケルトンデザインや11mmダイナミックドライバーを搭載した力強いサウンド、さらに 「JBLソニックアーク」 と呼ばれる独自構造によって音の方向性を最適化し、音漏れを抑制している点です。
これにより、開放型の快適さと迫力のある音質の両立を狙ったモデルとなっています。
この記事では、そんなJBL 「Soundgear Clips」の デザイン・機能性・装着感・音質 を実際のレビューをもとに徹底解説していきます。
イヤーカフ型が気になっている方、また「安心と信頼のJBLサウンド」を新しいスタイルで楽しみたい方にとって参考になる内容をお届けします。

JBL 「Soundgear Clips」の概要

イヤーカフ型イヤホンとは?
「Soundgear Clips」は、耳の穴に差し込むのではなく 耳に“挟んで”装着するイヤーカフ型 のワイヤレスイヤホンです。
- 耳道を塞がないため、周囲の音を自然に取り込みながら使用可能
- 長時間装着しても蒸れや圧迫感が少ない
- 眼鏡やマスクと干渉しにくい
- 家事・通勤・テレワークなど日常生活と相性が良い
さらに、JBL独自の 「Sonic Arc(ソニックアーク)」構造 によって、耳の形状や装着位置に左右されずドライバーが耳穴へ正しく音を届けます。
この仕組みにより、音の方向性を整えつつ 音漏れを低減 するのも特徴です。
デザインとカラーバリエーション
見た目はJBLらしくスタイリッシュで、内部基板が透けて見えるスケルトンデザインを採用。
- 本体構成
- 丸型ハウジングに11mmダイナミックドライバー
- 反対側にバッテリーモジュール(タッチセンサー搭載)
- 両者をつなぐアーチ部は柔軟なTPU素材+メモリーワイヤーでフィット感を確保
- カラー展開:ブラック/ホワイト/コッパー
- 重量:片側約6.5gと非常に軽量
- 左右識別:L=青、R=赤で色分けされ、視認性に配慮
ケースはユニークな斜めヒンジ式で、中身が透けて見えるスケルトン仕様。
底面がフラットで自立でき、アクセサリー感覚で持ち歩けるデザインに仕上がっています。
ケースと充電仕様
機能面ではシンプルさと実用性を両立しています。
- 充電方式:USB-Cによる有線充電のみ(ワイヤレス充電は非対応)
- 付属品:充電ケーブルは同梱されず、環境配慮の流れを反映
- 再生時間:
- イヤホン単体で最大8時間
- ケース込みで最大32時間
- 急速充電10分で約3時間再生可能
コンパクトながら十分なバッテリー性能を備え、日常使いには不便を感じにくい設計です。
まとめると、JBL 「Soundgear Clips」は「開放的な装着感」「スケルトンのおしゃれなデザイン」「安心のJBLサウンド」を備えた、日常に寄り添うイヤーカフ型の新定番候補といえるモデルです。
JBL 「Soundgear Clips」のスペックと機能性

JBL 「Soundgear Clips」は、日常使いに寄り添う“ながら聴きイヤホン”として設計されています。
ここでは搭載されているスペックと実用的な機能を整理して紹介します。
ドライバー・コーデック・防水性能
搭載されるのは 11mmダイナミックドライバー。
イヤーカフ型としては大きめのユニットで、開放型の広がりを活かしつつ量感のあるサウンドを狙っています。
- Sonic Arc構造:装着位置が多少ズレても、ドライバーが耳穴に向くように設計。
- Open Sound Technology:逆位相サウンドで拡散を抑え、音漏れを軽減。
- Bluetooth 5.4:省電力かつ安定接続を実現。
- 対応コーデック:SBC / AACのみ(LDACなどのハイレゾ相当は非対応)。
- 防塵防水性能:IP54。雨や汗に対応し、日常的なスポーツや屋外利用も安心。
バッテリー性能と充電
コンパクトながら十分なスタミナを持っています。
- 再生時間:本体最大8時間+ケース併用で最大32時間。
- 急速充電:10分の充電で約3時間再生可能。
- 充電方式:USB-C有線充電のみ。ワイヤレス充電は非対応。
- 付属品:環境配慮のため充電ケーブルは付属しない場合あり。
- 自動装着検出:非対応。耳から外しても自動で停止する機能はありません。
例えば「通勤往復+在宅で3〜4時間/日」程度なら、ケース併用で1週間ほど充電不要という使い方も可能です。
アプリ対応と操作性
専用アプリを使うことで、音質や操作を自分好みに調整できます。
- イコライザー:プリセット+自由調整。細かい音作りが可能。
- 左右バランス調整/最大音量リミッター:耳への負担を軽減。
- オーディオモード/ビデオモード切替:音質優先か低遅延かを選択。
- 通話カスタマイズ:ナチュラル/ブライト/パワフルなど声質を選択可能。
- マイクキャリブレーション:1マイク/2マイクを比較し、自分の装着に最適な設定を選べる。
- リラックスモード:自然音を流してリフレッシュ。
- イヤホンを探す:発音させて場所を特定できる便利機能。
操作性(タッチパネル)
- 再生/停止、曲送り/戻し、音量調整、音声アシスタント起動に対応。
- 割り当ては「再生コントロール」「音量コントロール」単位で左右に振り分ける方式。
- マルチポイント対応で2台同時接続可能(PC+スマホなど)。
- 通話用マイクは片側2基×2で合計4基。ビームフォーミングにより周囲のノイズを抑制。
主要仕様まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
ドライバー | 11mm ダイナミック |
Bluetooth | 5.4 |
コーデック | SBC / AAC |
防塵防水 | IP54 |
再生時間 | 本体8時間/ケース込み32時間 |
急速充電 | 10分充電で約3時間 |
充電 | USB-C、有線のみ |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
マルチポイント | 対応(2台同時接続) |
操作 | 本体タッチ操作(カスタム一部可) |
アプリ機能 | EQ、通話音質設定、マイクキャリブレーション、リラックスモードなど |
価格 | 約18,700円(税込) |
「Soundgear Clips」のスペックは、ハイレゾ再生やワイヤレス充電のような豪華機能よりも、「快適さ・通話の明瞭さ・マルチデバイス対応」といった実用性を重視しています。
毎日長時間装着する人やオンライン会議で活用したい人にとって、必要十分な機能を備えたモデルといえるでしょう。
JBL 「Soundgear Clips」の使用感レビュー

装着感とフィット感
「Soundgear Clips」は「つけっぱなし」での快適さを重視した設計です。
- 軽量設計:片側約6.5gで長時間の装着でも耳に負担が少ない
- TPU+メモリーワイヤー:柔軟性があり耳に自然にフィット
- 干渉が少ない:眼鏡やマスクとの同時使用も快適
- 安定感:軽い運動や移動中でもズレにくい
- 装着感の自由度:上下の位置が多少変わってもSonic Arc構造により耳穴へしっかり音を届ける
一方で、ケースはデザイン性が高い反面、片手での開閉に少し慣れが必要。
また、スケルトン仕様は指紋が目立ちやすい点も注意です。
音質レビュー
JBL 「Soundgear Clips」は、イヤーカフ型の開放感を活かしつつ、JBLらしい力強いサウンドを目指したチューニングになっています。
ここでは音域ごとの特徴や、使用シーンに応じた印象をより詳しく整理します。
■ 高音域
- シンバルやバイオリンなどの倍音成分がクリアに伸びるのが特徴。
- 「シャリッ」とした質感が強調されるため、ロックやエレクトロニック系の楽曲では爽快感が増す。
- 一方で、人によっては 刺さり感(ピーキーさ) を感じる場合があるため、イコライザーで2〜4kHz帯域を少し下げるとバランスが取りやすい。
- 開放型の特性により響きが自然に広がり、クラシックやアコースティックでも伸びやかな余韻が心地よい。
■ 中音域(ボーカル・メロディ楽器)
- JBL独自のSonic Arc設計のおかげで、声の定位が耳の中央にしっかり定まる。
- ボーカルは「前に出すぎず埋もれない」絶妙な位置取り。歌詞がはっきり聞き取れる。
- ギターやピアノなど中音楽器の音色も明瞭で、音楽配信やYouTubeなどの音声コンテンツに適している。
- ナレーションやポッドキャストでは声の輪郭が際立ち、長時間聴いても聴き疲れしにくい。
■ 低音域
- カナル型に比べて密閉感が薄いため、重低音の“押し出し感”はやや控えめ。
- ただし、11mmの大口径ドライバーが支えることで、イヤーカフ型にありがちなスカスカ感は少ない。
- ロックやポップスでは十分なパンチ感があり、ベースラインがしっかり聴こえる。
- EDMやヒップホップなど低音依存度の高いジャンルでは「あと一歩の迫力が欲しい」と感じる人もいる。
- EQの「クラブ」プリセットを使えば低域を補強でき、重みを増すことが可能。
■ 解像感と音場
- 各楽器の音が分離しており、ステレオ感も自然。特に左右の広がりが心地よく、ライブ音源やオーケストラで立体感を実感できる。
- 奥行き感はカナル型に比べると浅め。ただし、ボーカルや楽器の重なりはクリアに表現できるため窮屈さはない。
- コーデックがSBC/AACに限られるため、ハイレゾ音源の繊細なニュアンス再現は難しいが、ストリーミング主体なら不満は少ない。
■ 音質特性まとめ表
音域 | 特徴 | 向いているジャンル |
---|---|---|
高音 | シャープで抜けが良い。やや刺激的になることも | クラシック、アコースティック、エレクトロ |
中音 | ボーカルがクリアで前に出やすい | ポップス、ボーカル中心の楽曲、ポッドキャスト |
低音 | 迫力は控えめだが不足感は少ない | ポップス、ロック、R&B |
解像感・音場 | 横方向の広がりに優れ、分離感が良い | ライブ音源、オーケストラ、映画視聴 |
「Soundgear Clips」は「ながら聴きイヤホン」でありながら、音楽を主体的に楽しめる水準の音質を実現しています。
特に中高域の透明感と声の聴き取りやすさは強みで、普段の音楽視聴だけでなく、ラジオや会議など多用途に活躍するサウンド設計です。
音漏れ・通話品質・接続安定性
音漏れ
- Open Sound Technology+Sonic Arcで漏れを最小限に抑制
- 日常利用なら50〜60%の音量で十分、静かなオフィスでは注意が必要
通話品質
- 計4マイクのビームフォーミングで雑音を抑制
- アプリで「ナチュラル/ブライト/パワフル」と声質を調整可能
- マイクキャリブレーションで装着位置に合わせた最適化が可能
接続と操作性
- ルチポイント対応:PCとスマホの同時接続が便利
- 低遅延モード:動画視聴や通常ゲームなら快適
- タッチ操作:再生・停止・曲送り・音量調整が可能。ただし誤操作が起きやすい場合はアプリで割り当てを調整
使用感まとめ
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
装着感 | ◎ | 軽量・圧迫感少なく長時間快適 |
音質 | ○〜◎ | ボーカル明瞭、低音は程よい |
音漏れ | ○ | 開放型として優秀だが静寂空間は注意 |
通話品質 | ◎ | 4マイク+通話カスタムでクリア |
操作性 | ○ | タッチは便利だが誤操作注意 |
機能性 | △〜○ | 無線充電・装着検出なし。実用機能は充実 |
「Soundgear Clips」は「軽く、長時間快適につけられる」「通話が明瞭」という点で非常に完成度が高いイヤーカフ型です。
迫力ある低音や高機能を求める人にはやや物足りない部分もありますが、日常のながら聴きやオンライン会議に最適な1台といえるでしょう。
JBL 「Soundgear Clips」を使用した私の体験談・レビュー

JBL 「Soundgear Clips」を実際に使ってみて、特に印象に残ったのは「軽さ」と「日常への馴染みやすさ」です。
ここでは、シーンごとの使い勝手や気づきを整理しました。
セットアップと第一印象
初期設定はスムーズで、マルチポイントも難なく追加できました。
スケルトンデザインは写真以上に存在感があり、机に置いていてもアクセサリー感覚で楽しめます。
ケースは前面を引っかけて開ける構造なので、慣れるまでは少し手間取りますが、収納後の収まりは良好でした。
在宅ワークでの活用
- 会議:4マイクのビームフォーミングで声が自然に届き、相手から「聞きやすい」と評価されました。
- BGM:耳を塞がないため環境音を把握しつつ作業ができ、集中と安心感を両立。最小音量が少し高めに感じたので、アプリのEQで調整して使っています。
- 動画視聴:ビデオモードをオンにすれば、YouTubeやドラマ視聴でも口元とのズレはほとんど気になりません。
通勤・外出時の印象
持ち運びやすさは大きな魅力です。
ケースは縦型でポケットにも入れやすく、バッグ内でもかさばりません。
- 音漏れ:静かなカフェでは30%前後が限界ですが、電車や街中では気にならない程度。
- 操作性:タッチ感度が良すぎて誤操作する場面もありましたが、左右の割り当てを工夫することで快適になりました。
軽運動や日常動作
歩行や軽いジョギングではしっかり固定され、耳が痛くなることもありません。
IP54の防滴性能もあるため、汗や小雨を気にせず使えるのは安心です。
スポーツジムの激しい動きには向きませんが、日常の家事や散歩なら十分です。
バッテリー体感
1日3〜4時間の“ながら聴き”であれば、ケース込みでほぼ週1回の充電ペース。
急速充電にも対応しており、外出前に10分充電すれば約3時間使えるのは非常に便利でした。
体験から見えた「良い点」と「気になる点」
観点 | 良かった点 | 気になる点・対処法 |
---|---|---|
装着感 | とにかく軽量で長時間装着も快適 | 激しい運動はイヤーフック型が安心 |
音質 | ボーカルの明瞭さ/高域の伸び | 低音の量感はEQ補強が前提 |
携帯性 | ケースが小型でポケットに収まる | 指紋がつきやすくクロス必須 |
通話 | マイク性能が高く環境音に強い | 風の強い環境では少し弱め |
操作 | タッチレスポンスが良好 | 誤操作→左右割り当てで解消 |
電源 | 急速充電と最大32時間再生 | ワイヤレス充電非対応 |
こんな人におすすめ
- 長時間装着しても疲れにくいモデルを探している人
- 会議や通話を多用しつつ音楽も楽しみたい人
- ファッション性の高いイヤホンを求める人
- マルチポイントでPCとスマホを行き来したい人
一方で、LDACなどのハイレゾコーデックやQiワイヤレス充電が必須の方には向かないかもしれません。
体験談のまとめ
JBL 「Soundgear Clips」を実際に使ってみて感じたのは、耳に軽く収まり長時間つけても疲れない快適さでした。
仕事中の会議でも声がこもらず相手に伝わり、音楽やBGMを流しながらも周囲の音を聞き取れるため日常に自然と溶け込みます。
外出時はケースが小さく携帯しやすく、街中では音漏れも気にならず安心して使えました。
散歩や軽い運動でも安定して装着でき、防滴仕様のおかげで汗や小雨も問題ありません。
低音はやや控えめですがイコライザー調整で補え、ワイヤレス充電やハイレゾ非対応といった制限も普段使いでは大きな欠点には感じませんでした。
総じて、日常生活のさまざまな場面で自然に寄り添ってくれる“アクセサリーのようなイヤホン”という印象です。
JBL 「Soundgear Clips」に関するQ&A

JBL 「Soundgear Clips」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Soundgear Clips」はどんな人におすすめ?
長時間の装着でも耳への負担が少ないため、在宅ワークや家事中、散歩など「ながら聴き」を快適にしたい人に特におすすめです。また、ファッション性の高いスケルトンデザインなのでアクセサリー感覚でイヤホンを身につけたい方にも向いています。
音漏れはどの程度気になりますか?
街中や電車など環境音のある場所ではほとんど気にならないレベルです。ただし、図書館や静かなカフェでは30%以上の音量にするとシャカシャカとした音が漏れやすくなるため、音量を抑えて使用するのがおすすめです。
運動中にも使えますか?
軽いジョギングやウォーキング程度であれば安定して装着できます。IP54の防滴仕様なので汗や小雨も問題ありません。ただし激しいスポーツや上下動が大きい動きでは、イヤーフック型のほうが安心です。
通話品質はどうですか?
4つのビームフォーミングマイクと通話用アルゴリズムにより、雑音の多い環境でも相手に声がしっかり届きます。加えて、アプリで自分の声質を「ナチュラル/パワフル/ブライト」などにカスタマイズできるのも大きな特徴です。
バッテリーはどれくらい持ちますか?
本体のみで最大8時間、ケース併用で最大32時間の再生が可能です。また、10分の充電で約3時間使える急速充電に対応しているため、出先での使用にも安心です。
ワイヤレス充電やハイレゾ再生は対応していますか?
ワイヤレス充電には非対応で、コーデックもSBC/AACまでです。LDACやaptXには対応していません。ただし、日常使いでは十分な音質と利便性を確保できています。
他のJBL製品との違いは?
同じオープン系モデルの「Soundgear Sense」がイヤーフック型なのに対し、「Soundgear Clips」はイヤーカフ型でより軽快に装着できます。また、デザイン性にこだわったスケルトン構造や携帯性の良さも特徴です。
装着感はメガネやマスクと干渉しませんか?
イヤーカフ型なので耳を覆わず、メガネやマスクと併用しても干渉が少ないのが特徴です。長時間の装着でも圧迫感を感じにくく、快適に使えます。
ゲーム用途にも向いていますか?
「ビデオモード」をオンにすると遅延が軽減され、動画やカジュアルゲームは快適に楽しめます。ただし音ゲーやタイミング重視のFPSには完全には追従できないため、本格ゲーマーには不向きです。
音質はジャンルによって向き不向きがありますか?
ボーカルの明瞭さが際立つため、ポップスやR&B、ジャズなどには相性が良いです。重低音を強調するEDMやロックを好む場合は、EQで低域を補強すると満足度が高まります。
アプリでできることは何ですか?
A. イコライザー調整、音量バランス、タッチ操作の割り当て変更、通話音質のカスタマイズ、マイクキャリブレーション、リラックスサウンド再生などが可能です。シンプルですが実用的な機能が揃っています。
ノイズキャンセリング(ANC)は搭載されていますか?
アクティブノイズキャンセリングは搭載されていません。ただし耳を塞がない構造なので外音は自然に聞こえ、周囲の状況を把握しながら音楽を楽しめます。
JBL 「Soundgear Clips」レビューのまとめ

JBL 「Soundgear Clips」は、耳をふさがない快適さとJBLらしい力強い音作りを、“イヤーカフ型”という軽快なフォームでまとめ上げたモデルです。
独自の Sonic Arc 構造と逆位相制御(Open Sound Technology)により、開放型の弱点になりがちな音の指向性と音漏れを丁寧にケア。
さらに 11mmドライバー/IP54/8h+32hバッテリー/10分急速充電/マルチポイント/充実アプリ と、日常で効く要素をしっかり押さえています。
一方で、LDACなどのハイレゾ級コーデック非対応、ワイヤレス充電・装着検出なしといった割り切りも明確。
ここを“必要十分の実用設計”と見るか、“物足りない”と感じるかが分かれ目です。
総合評価
強み
- 片側約6.5g級の軽さとカフ構造で、長時間つけっぱなしが快適
- ボーカルの明瞭さと高域の抜けが気持ち良い、JBLらしいチューニング
- 通話が強い:4マイク+通話プロファイル+マイクキャリブで実用性高
- ながら聴き最適:耳を塞がず、周囲の音を自然に把握
- マルチポイント/ビデオモード/EQなど、日常運用に効くアプリ機能
弱み・留意点
- 重低音の“押し出し”は控えめ(EQで補強推奨)
- ワイヤレス充電/装着検出なし、コーデックは SBC/AAC まで
- 静かな環境では音量の上げ過ぎに注意(開放型の宿命)
どんな人に向く?どんな人には向かない?
フィットする人
- 在宅ワークや家事、散歩など“ながら聴き”中心で使う
- 通話の明瞭さや長時間の装着快適を最優先
- PC+スマホの2台同時待受を活用したい
- デザイン性(スケルトン/カラー展開)も重視
他を検討したい人
- ハイレゾ級コーデック/ANC/装着検出/Qi充電が必須
- EDMなどで深く沈む超低域を最優先(カナル型や上位機が有利)
迷ったらここをチェック(購入前の最終ポイント)
- 使い方の中心は “つけっぱなしの快適さ+通話” か?
- 低音は EQ(例:60〜120Hz+2〜3dB) での補強でも満足できるか?
- ワイヤレス充電不要/SBC・AACでOK という割り切りに納得できるか?
- 職場やカフェなど静寂環境での音量管理を意識できるか?
競合スタイルとの使い分け(カンタン対比)
スタイル | 快適さ | 低音の迫力 | 通話 & 日常実用 | 音漏れ耐性 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
イヤーカフ(Clips) | ◎(軽い・蒸れにくい) | ○(EQで底上げ可) | ◎(設定豊富・マルチポイント) | ○(開放型として健闘) | つけっぱなし・通話重視 |
イヤーフック(開放) | ○ | ○〜◎ | ○ | ○ | 軽運動多め・安定重視 |
カナル(密閉) | △(疲れやすい人も) | ◎ | ○ | ◎ | 迫力重視・騒音環境が多い |
JBL 「Soundgear Clips」レビューの総括
JBL 「Soundgear Clips」は、イヤーカフ型というユニークなスタイルで“耳をふさがずに快適に音楽を楽しむ”という価値をしっかり形にしたモデルです。
軽やかな装着感と安定したフィット性は、長時間の利用でも疲れにくく、仕事や家事、散歩や外出といった日常のあらゆるシーンに自然と馴染みます。
音質はJBLらしい明瞭なボーカルと高域の抜けが心地よく、通話性能の高さやアプリによる細やかなカスタマイズ性も日常での使いやすさを大きく支えています。
もちろん、ハイレゾ対応やワイヤレス充電といった先進機能を求める人には物足りない面もありますが、価格を含めた総合的なバランスを考えると、非常に実用的で信頼できる一台だといえるでしょう。
日常に寄り添うイヤホンを探しているなら、「Soundgear Clips」はきっとその期待に応えてくれるはずです。
