Kiwi Earsから、新たに登場した開放型ヘッドホン「Ellipse」。
このモデルは、50mmの大型ダイナミックドライバーを搭載し、レトロなデザインと分厚いクッションが特徴の一台です。
1万円を下回る手頃な価格ながらも、広がりのある音場とウォームなサウンドが魅力。
特に低音の厚みや、長時間のリスニングにも耐えうる快適な装着感が、多くのリスナーにとって大きなポイントとなるでしょう。
また、ヘッドバンドやイヤーカップの外装には金属パーツが使われ、頑丈な作りになっているのも特徴です。
クッション部分はふっくらとした厚みがあり、耳全体を包み込むようなフィット感を提供。
この記事では、「Ellipse」のデザイン・装着感・音質・使用感を詳しくレビューしながら、その魅力を深掘りしていきます。
ゲーミング用途や動画編集にも適しているのか?
実際に試した上での感想を交えながら、徹底的にチェックしていきます。

Kiwi Ears 「Ellipse」とは?

Kiwi Ears 「Ellipse」は、手頃な価格でありながら、50mmの大型ドライバーを搭載した開放型ヘッドホンです。
クラシックなデザインとシンプルな構造ながら、しっかりとした作りと優れた装着感を兼ね備えています。
ここでは、「Ellipse」の特徴や付属品、使用感について詳しく見ていきましょう。
ヘッドホンの特徴とデザイン
◼︎ レトロで頑丈なデザイン
「Ellipse」のデザインは、シンプルかつレトロな印象を与えます。イヤーカップの装飾部分とヘッドバンドの骨格部分には金属素材が使用され、剛性を高めています。一方、その他のパーツは樹脂や合成皮革で構成されており、軽量ながらも頑丈な設計です。
◼︎ 分厚いクッションと大型イヤーカップ
ヘッドバンド部分には、一般的なヘッドホンよりも分厚いクッションが搭載されており、長時間のリスニングでも頭頂部が痛くなりにくい設計です。イヤーパッドも非常に厚く、耳をしっかりと覆うサイズ感になっています。これにより、密閉型のようなフィット感と、開放型ならではの自然な音の広がりを両立しています。
◼︎ 半開放型に近い音響設計
「Ellipse」は開放型ヘッドホンですが、完全な開放型とは異なり、イヤーカップの側面前方に小さなベント(通気孔)を備えているため、空気の流れが制限される構造になっています。そのため、「完全に開放型のようなスカスカした音ではなく、適度な密度を持ったサウンド」を実現しています。
付属品とスペック
◼︎ シンプルな付属品
「Ellipse」のパッケージ内容は非常にシンプルです。
開封すると、以下のものが含まれています。
- ヘッドホン本体
- 着脱可能な3.5mmの二股ケーブル
- 3.5mm to 6.3mmの変換プラグ
近年、低価格帯のヘッドホンでは2mを超える長めのケーブルが付属しないことが多いですが、「Ellipse」は3mのロングケーブルを採用しており、テレビ視聴などの用途でも快適に使用できます。
また、ケーブルは布巻き仕様で耐久性が高く、長期間の使用にも耐えうる作りになっています。
◼︎ スペック概要
「Ellipse」の主な仕様は以下の通りです。
項目 | スペック |
---|---|
ドライバー | 50mm ダイナミックドライバー |
形式 | 開放型(半開放に近い) |
インピーダンス | 32Ω |
周波数特性 | 20Hz~20KHz |
感度 | 98dB+/-3dB |
ケーブル | 着脱式(3.5mm二股接続) |
重量 | 約280g |
50mmの大型ドライバーを搭載しながらも、インピーダンスは32Ωと比較的低めに抑えられているため、スマートフォンやポータブルオーディオプレーヤーでも十分に鳴らすことができます。
また、高域の再生能力も20kHzまでカバーしており、細かな音の表現にも対応しています。
使用感と装着感
◼︎ 「フワフワ」な装着感
「Ellipse」の最大の特徴の一つが、その装着感です。イヤーパッドは一般的なものより厚く、モコモコとしたクッションが耳をしっかり包み込むようなフィット感を生み出します。この量感のあるクッションというシンプルかつ実用的な設計が、長時間の装着を快適なものにしています。
◼︎ 側圧と重量のバランス
見た目は非常に大きく、重そうな印象を受けますが、実際に装着してみると意外と軽く、側圧もちょうどよいバランスになっています。そのため、首や頭への負担が少なく、長時間のリスニングでも疲れにくい仕様です。
◼︎ シンプルな構造で長期間の使用にも耐える
ヘッドバンド部分は金属のプレートとクッションのみで構成されており、無駄な装飾や調整機構が少ないため、耐久性も高くなっています。折りたたみ機構などは搭載されていませんが、その分、構造がシンプルで壊れにくいのも魅力です。
Kiwi Ears 「Ellipse」は、シンプルながらも堅牢なデザイン、大型イヤーカップと分厚いクッションによる快適な装着感、そして開放型に近い音響特性を兼ね備えたコストパフォーマンスの高いヘッドホンです。
価格帯としてはエントリーモデルに分類されますが、しっかりと個性があり、実用性の高さも考慮された設計が魅力となっています。
Kiwi Ears 「Ellipse」の音質レビュー

Kiwi Ears 「Ellipse」は、「ウォームで厚みのある低音」 と 「聴き疲れしにくいバランスの取れたチューニング」 が特徴の開放型ヘッドホンです。
開放型ながらも低音の量感がしっかりしており、中音域は前に出てくる傾向があります。
高音域は優しく、派手すぎずに全体をうまく支えている印象です。
また、完全な開放型ではなく 「半開放型」に近い構造になっているため、音の広がりを確保しつつも適度な密度を感じられるサウンドとなっています。
ここでは、音質の全体的な印象、各帯域ごとの詳細な特徴について解説していきます。
低音域の印象
◼︎ 量感のあるウォームな低音
「Ellipse」の低音は、開放型ヘッドホンとしては珍しく、厚みのある量感たっぷりな低音 を鳴らします。特に 「暖かくて包み込むようなサウンド」 になっており、リスニング用途としては心地よく、長時間聴いても疲れにくいのが特徴です。
◼︎ サブベースがしっかり出る
開放型のヘッドホンは低音がスカスカになりがちですが、「Ellipse」はサブベース(超低音)もしっかりと鳴らせます。特にベースラインの下支えが心地よく、シンセベースやドラムのキックがしっかり響くサウンド になっています。
◼︎ 密閉型のようなアタック感はないが、適度な密度がある
密閉型のヘッドホンと比べると、アタックの鋭さは控えめですが、音の密度がしっかりしているため、物足りなさは感じません。DJ用途として使うにはもう少しパンチの強さが欲しいところですが、リスニング用途ではバランスの良い低音になっています。
中音域の印象
◼︎ ボーカルが前に出るチューニング
「Ellipse」は中音域が比較的前に出るチューニングが施されており、特に 「男声ボーカル」 にフォーカスが当たる傾向があります。アコースティックギターやピアノ、弦楽器も美しく鳴り、音の厚みを感じられるサウンドになっています。
◼︎ 楽器の音が自然で温かみがある
温かみのある中音域の特性により、チェロやバイオリン、アコースティックギターなどの楽器がリアルに響くのが特徴です。電子音楽よりも、生楽器を多用した楽曲との相性が良い印象を受けました。
◼︎ 音の輪郭はややソフト
全体的に音の輪郭は少し丸みを帯びており、シャープな音ではなく、滑らかで耳馴染みの良い中音域 になっています。そのため、エッジの効いたサウンドを求める人には少し物足りないかもしれませんが、長時間聴くのに適したリラックスできる音作りです。
高音域の印象
◼︎ 遠くから添えるような高音
「Ellipse」の高音域は 「主張が強くなく、自然に他の音を支えるような鳴り方」 をします。刺さるような高音はなく、滑らかで耳に優しい印象です。
◼︎ 超高音域はカットされている印象
超高音域(10kHz以上)は意図的に少し抑えられており、高音の伸びは控えめですが、その分「耳に刺さるような不快な音」が抑えられています。そのため、長時間のリスニングでも疲れにくく、落ち着いた印象の高音になっています。
◼︎ 空間表現と広がりのバランス
開放型のヘッドホンとしては音場は比較的広めですが、完全な開放型と比べると 「やや密閉型寄りの響き」があります。完全に解放されたスカスカなサウンドではなく、適度なリバーブ感があるため、落ち着いた印象の音作りになっています。
音質の総評
Kiwi Ears 「Ellipse」の音質は、ウォームで厚みのある低音と、柔らかく自然な中高音域が特徴のリスニング向けヘッドホン です。
- 低音域は豊かで包み込むような暖かさがある
- 中音域は滑らかで、特に男声ボーカルやアコースティック楽器との相性が良い
- 高音域は穏やかで、刺さるような音がなく聴き疲れしにくい
そのため、ロックやジャズ、クラシックなどの生楽器を多用した楽曲との相性が良く、長時間のリスニングにも適しています。
また、開放型ながらも低音にしっかりとした量感があるため、EDMやポップスなどのリスニング用途でも楽しめるバランスになっています。
Kiwi Ears 「Ellipse」の使用シーンと適性

Kiwi Ears 「Ellipse」は、そのウォームで厚みのあるサウンド、開放型に近い音の広がり、快適な装着感から、リスニング用途だけでなく、さまざまなシチュエーションで活用できます。
ここでは、リスニング、ゲーミング、動画編集などの視点から、「Ellipse」の適性について詳しく解説していきます。
リスニング用途に最適か?
◼︎ じっくりと音楽を楽しむのに最適なヘッドホン
「Ellipse」は、長時間リスニングに最適なヘッドホン です。
その理由は以下の3つのポイントにあります。
- ウォームな音質で耳に優しい → 刺さる高音がなく、聴き疲れしにくい
- 分厚いイヤーパッドで快適な装着感 → 長時間の装着でも圧迫感が少ない
- 開放型に近い音場感 → 音が広がる感覚があり、密閉型のようなこもった感じがない
特に、ジャズ、アコースティック、クラシック、ロック など、生楽器を多用したジャンルとの相性が良いです。
一方で、音の輪郭がややソフトなため、EDMやハードなロックなど、シャープなアタック感を求める人には少し物足りない可能性もあります。
ただし、低音はしっかりしているため、落ち着いたEDMやバラード系の楽曲とは相性が良いでしょう。
◼︎ こんな人におすすめ!
- 音楽をじっくり楽しみたい人
- 暖かく包み込むような低音が好きな人
- 長時間のリスニングでも快適なヘッドホンを探している人
ゲーミングや動画編集での使い勝手
◼︎ ゲーミング用途としてはどうか?
開放型ヘッドホンは、ゲームプレイ時の定位感(音の方向性)を重視する人に向いています。
「Ellipse」は完全な開放型ではなく「半開放」に近いため、完全開放型ヘッドホンのような広大な音場とまではいかないものの、密閉型と比べると定位感が良く、ゲームでの使用にも適しています。
特に、RPGやシングルプレイヤーのストーリー系ゲームでは、広がりのあるサウンドが没入感を高めてくれます。
一方で、FPSなどの競技性が高いゲームでは、もう少し高音のシャープさが欲しいと感じるかもしれません。
✔ ゲームにおける特徴
✅ 音の広がりがある → RPGやアドベンチャー系には向いている
✅ 低音がしっかりしている → 爆発音や環境音が迫力ある
❌ 高音が柔らかめ → FPSなどで細かな足音を聞き分けるには少し不向き
◼︎ 動画編集での使い勝手
「Ellipse」は、長時間の作業でも疲れにくい装着感と、ナチュラルな音の響き から、動画編集のモニタリング用途にも活用できます。
特に、ナレーションや音声編集の作業では、刺さるような高音が少ないため、耳への負担が少なく、長時間作業してもストレスを感じにくいです。
ただし、モニターヘッドホンのようなフラットな音作りではないため、ミキシングや音の細かなバランス調整を行うには不向きです。
✔ 動画編集における特徴
✅ 長時間の装着でも疲れにくい
✅ ナレーションや音声の編集には向いている
❌ ミキシングや細かな音の調整用途には向いていない
おすすめの楽曲ジャンル
「Ellipse」の音の特性を考慮すると、以下のジャンルと相性が良さそうです。
✔ おすすめのジャンル
🎵 ジャズ・クラシック → 温かみのあるサウンドと広がりのある音場がマッチ
🎸 アコースティック・フォーク → ナチュラルな楽器の響きを楽しめる
🎤 ボーカル中心の楽曲(ポップス・ロック) → 中音域の表現が豊かでボーカルが際立つ
一方、以下のジャンルはやや相性が悪いと感じるかもしれません。
❌ おすすめしにくいジャンル
🚀 EDM・ハードロック → 高音のシャープさや低音のキレが足りないと感じる可能性
🔥 ヘヴィメタル・ハードコア → ギターのエッジ感がもう少し欲しくなる
とはいえ、低音がしっかりしているので、落ち着いたEDMやメロディックなロックには十分対応できます。
実際の使用シーンと適性の総評
Kiwi Ears 「Ellipse」は、リスニング用途に最適なヘッドホン であり、長時間のリスニングでも快適に使用できます。
また、開放型ならではの音場の広がりがあり、RPGや映画視聴などにも向いています。
✔ 適した用途
✅ 音楽リスニング(特にジャズ・クラシック・アコースティック)
✅ 映画・動画視聴(広がりのある音場で臨場感アップ)
✅ 動画編集のナレーションチェックやテロップ作業(長時間でも疲れにくい)
❌ 不向きな用途
❌ FPSなどの競技性の高いゲーム(細かな音の定位が求められる場合)
❌ ミキシングやプロ向けの音響調整(ナチュラルすぎる音作りではない)
全体的に「ウォームで厚みのある低音」「柔らかい中高音」「広がりのある音場」が特徴的で、リスニングを中心に活用するなら非常に満足度の高いヘッドホン です。
Kiwi Ears 「Ellipse」を使用した私の体験談レビュー

実際にKiwi Ears 「Ellipse」を使用してみて、第一印象から長時間の使用後まで、さまざまな視点で評価しました。
開封時のデザインや付属品の感想、装着感の快適さ、音質の変化、そして映画やゲームでの使用感について詳しくお伝えします。
開封時の印象
パッケージはシンプルで、無駄のない構成でした。
箱を開けると、中にはヘッドホン本体、3mの布巻き着脱式ケーブル、3.5mm to 6.3mm変換プラグが入っていました。
この価格帯のヘッドホンでは、長めのケーブルが付属しないことも多いですが、「Ellipse」には3mのロングケーブルが付属しており、テレビやオーディオ機器にも接続しやすくなっています。
また、開封直後に感じたのはイヤーパッドの分厚さです。
イヤーカップの装飾部分やヘッドバンドの骨格部分には金属が使用されており、全体的にしっかりとした作りになっている印象を受けました。
シンプルなデザインながら、レトロな雰囲気を持ち、頑丈そうな構造が好印象でした。
装着感の快適さ
ヘッドホンを実際に装着してみると、耳をすっぽり包み込むようなフィット感でした。
イヤーパッドの厚みが一般的なものより1.5倍ほどあり、側圧が強すぎず弱すぎずちょうど良いバランスになっていました。
このクッション性のおかげで、長時間使用しても圧迫感を感じにくく、耳が痛くなりにくいです。
また、見た目は大きくて重そうに見えますが、実際に装着すると意外と軽く、首や頭への負担が少ないことも良かった点です。
特にヘッドバンド部分にも分厚いクッションがあり、頭頂部への負担が軽減されているため、3時間以上のリスニングでも快適でした。
実際のリスニング体験
早速、いくつかの楽曲を試聴してみました。
第一印象としては、「ウォームで低音の厚みがある」「ボーカルが前に出てくる」 という特徴を感じました。
最初に聴いたのは、オーケストラの楽曲です。
チェロの低音がしっかりと響き、音の広がりがありました。
弦楽器の音色に温かみがあり、演奏者が弓を動かす繊細なニュアンスもしっかりと伝わってきました。
次に試したのは、弾き語りの楽曲です。
アコースティックギターの弦をはじく音がクリアに伝わり、ボーカルが自然に前へ出てきます。
サビ部分では、広がりのある音場と低音の厚みが合わさり、心地よい音の包み込まれる感覚がありました。
一方、EDM系の楽曲も試してみました。
低音の量感はしっかりしているものの、高音のシャープさがやや控えめで、シンセサウンドの煌びやかさが少し物足りない印象でした。
そのため、EDMやハードロックなどのキレのある高音が求められるジャンルには、やや不向きかもしれません。
映画視聴やゲームでの使用
映画鑑賞にも使用してみたところ、低音の厚みと音場の広がりが、没入感を高めるのに適していました。
特に、アクション映画では 爆発音や環境音がしっかりと響き、臨場感のあるサウンドになっていました。
開放型のような広がりがありながらも、適度に低音が締まっているため、迫力のある音響体験ができます。
次にゲーム用途として試してみました。
ストーリー系のRPGでは、BGMの広がりや環境音の表現が自然で、没入感が増す効果がありました。
しかし、FPSでは足音の定位感がやや曖昧で、競技性の高いゲームには少し不向きかもしれません。
開放型に近いヘッドホンではありますが、完全な開放型のように細かな定位がはっきりしすぎることもなく、RPGやアクションゲームには適していると感じました。
長時間使用後の感想
長時間使用してみても、圧迫感がなく、快適にリスニングを続けることができました。
イヤーパッドの厚みが十分にあるため、耳が痛くなることもなく、ヘッドバンド部分のクッションが頭頂部への負担を軽減してくれるのも良かったです。
また、使用開始直後はやや高音が硬い印象でしたが、時間が経つにつれて高音の滑らかさが増し、全体的にバランスの取れた音に変化しました。
特に、ボーカルの響きがより自然になり、低音の膨らみが適度に落ち着いてきたため、使い込むことで音の印象が変わるヘッドホンだと感じました。
そのため、最初に「少し違うかな?」と思った場合でも、しばらくエージングを試してみることで、より本来の音を楽しめる可能性があります。
体験談の総評
Kiwi Ears 「Ellipse」は、レトロなデザイン、分厚いイヤーパッドによる快適な装着感、そしてウォームで聴きやすいサウンドが特徴のヘッドホンでした。
特にリスニング用途では、長時間の使用でも疲れにくく、快適に音楽を楽しめるため、リラックスしながら音楽を聴きたい方には非常に向いていると思います。
一方で、FPSなどの競技性の高いゲームや、スタジオモニター用途にはあまり向いていないですが、映画やRPGゲーム、動画視聴などでは非常に満足度の高いサウンドを提供してくれました。
Kiwi Ears 「Ellipse」に関するQ&A

Kiwi Ears 「Ellipse」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Ellipse」はどんな音質のヘッドホンですか?
低音に厚みがあり、全体的にウォームで聴きやすいサウンドが特徴です。中音域はボーカルが前に出るチューニングで、ギターや弦楽器との相性が良いです。高音域は刺さる感じがなく、ナチュラルで優しい音作りになっています。
このヘッドホンは完全な開放型ですか?
完全な開放型ではなく、半開放型に近い設計です。イヤーカップの側面にベント(通気口)があり、適度に空気の流れを確保しています。そのため、完全開放型ほど音が外に漏れるわけではありませんが、ある程度の音漏れはあります。
音漏れはどれくらいありますか?
完全な密閉型と比べると、音漏れはある程度発生します。ただし、完全開放型ほどの音漏れではなく、音量を控えめにすれば周囲への影響は少なくなります。静かな環境(図書館やオフィス)では音漏れが気になるかもしれません。
ゲーミング用途に向いていますか?
競技性の高いFPSゲームにはあまり向いていませんが、RPGやストーリー重視のゲームには適しています。FPSでは足音の定位感が少しぼやけることがありますが、映画のような臨場感を楽しむゲームには没入感が高まるサウンドです。
FPSゲームで使うときの注意点はありますか?
足音や銃声の方向を正確に把握するには、高音のシャープさがもう少し欲しいと感じるかもしれません。そのため、FPSで使用する場合は、イコライザーで高音域を少し持ち上げると、定位感が改善される可能性があります。
長時間使用しても疲れませんか?
側圧が適度で、イヤーパッドが分厚いため、長時間装着しても圧迫感が少なく、疲れにくいです。ヘッドバンドにもクッションがあるため、頭頂部の負担も少なくなっています。
イヤーパッドの交換はできますか?
イヤーパッドは交換可能ですが、専用の交換パッドが販売されているわけではないため、汎用のイヤーパッドを探す必要があります。直径が近いサードパーティ製のイヤーパッドで代用できる可能性があります。
ケーブルは交換できますか?
ケーブルは着脱可能 です。3.5mmの二股(左右独立)接続のため、汎用の交換ケーブルに対応しています。4.4mmバランス接続対応のケーブルに変更すれば、バランス駆動でのリスニングも可能になります。
スマートフォンでも鳴らせますか?
スマートフォンでも問題なく鳴らせます。インピーダンスが32Ωと低めなので、スマホやポータブルオーディオプレーヤーでも十分な音量が取れます。ただし、より高音質で楽しみたい場合は、DAC(デジタル-アナログコンバーター)やヘッドホンアンプを使用すると、音の解像度や低音の質感が向上します。
どんな音楽ジャンルに向いていますか?
以下のようなジャンルと相性が良いです。
✔ おすすめのジャンル
🎵 ジャズ・クラシック → 温かみのあるサウンドと広がりのある音場がマッチ
🎸 アコースティック・フォーク → ナチュラルな楽器の響きを楽しめる
🎤 ボーカル中心の楽曲(ポップス・ロック) → 中音域の表現が豊かでボーカルが際立つ
一方、以下のジャンルはやや相性が悪いかもしれません。
❌ おすすめしにくいジャンル
🚀 EDM・ハードロック → 高音のシャープさや低音のキレが足りないと感じる可能性
🔥 ヘヴィメタル・ハードコア → ギターのエッジ感がもう少し欲しくなる
「Ellipse」は耐久性がありますか?
はい、耐久性は高いです。イヤーカップの装飾部分とヘッドバンドの骨格部分に金属が使われており、剛性が高い構造になっています。また、シンプルな設計で、折りたたみ機構や可動部分が少ないため、長期間の使用でも壊れにくいという利点があります。
旅行や外出先での使用には向いていますか?
あまりおすすめしません。開放型に近い構造のため、外部の音が入りやすく、また音漏れもある ため、電車やバスなどの公共の場では使いづらいです。また、折りたたみ機構がなく、サイズも大きめなので、持ち運びには適していません。基本的には自宅や室内でのリスニング向け のヘッドホンです。
他の開放型ヘッドホンと比べて音場は広いですか?
開放型の中では音場はやや狭め ですが、密閉型と比べると広がりがあります。完全開放型と比べると、やや密閉感がある ものの、適度な響きがあるため、音が詰まったような感じにはなりません。「密閉型だと狭すぎるけど、完全開放型だと音が軽すぎる」という人にはちょうど良いバランスです。
Kiwi Ears 「Ellipse」レビューのまとめ

Kiwi Ears 「Ellipse」は、ウォームで厚みのある低音、快適な装着感、シンプルで頑丈なデザインを備えた、コストパフォーマンスの高い開放型ヘッドホンです。
価格帯としてはエントリーモデルに位置しますが、しっかりとした個性を持ち、リスニング用途を中心に幅広く活用できるヘッドホンだと感じました。
この記事で詳しくレビューしてきた内容を踏まえ、「Ellipse」の特徴を整理しながら、どんな人におすすめできるのかを総評していきます。
Kiwi Ears 「Ellipse」の総評
「Ellipse」は、開放型に近い構造を持ちながらも、低音の量感がしっかりしているという特徴があります。
また、レトロなデザインとシンプルな構造による耐久性の高さも魅力のひとつです。
✔ デザイン・装着感
✅ レトロでシンプルなデザインながら、しっかりとした剛性感がある
✅ 分厚いクッションと側圧のバランスが良く、長時間の装着でも疲れにくい
✅ 見た目の割に重さを感じにくく、快適に使用できる
✔ 音質の特徴
✅ ウォームな低音で包み込むようなサウンド
✅ 中音域はボーカルが前に出てくるチューニング
✅ 高音域は耳に優しく、刺さる感じがないため長時間のリスニングに最適
✅ 半開放型に近い構造で、適度な音場の広がりがある
✔ 適した用途
✅ 音楽リスニング(ジャズ・クラシック・アコースティック・ロック)
✅ 映画・動画視聴(没入感があり、広がりのあるサウンド)
✅ 動画編集(ナレーションやテロップ作業時に適している)
✔ 不向きな用途
❌ FPSなどの競技性の高いゲーム(足音や細かな定位感を求める場合)
❌ ミキシングやプロ向けの音響調整(完全にフラットな音ではないため)
どんな人におすすめか?
「Ellipse」は、以下のような方におすすめできるヘッドホンです。
✅ 温かみのある低音と心地よい中音域を楽しみたい人
→ 低音が強すぎず、バランスよく聴けるため、落ち着いたサウンドを求める方に最適です。
✅ 長時間ヘッドホンを装着しても快適に過ごしたい人
→ イヤーパッドが非常に分厚く、側圧も程よいため、長時間使用しても快適です。
✅ 映画やゲームを臨場感のある音で楽しみたい人
→ 低音の量感と広がりのある音場により、アクション映画やRPGゲームでの没入感が高まります。
✅ 動画編集やナレーションチェックを行う人
→ 自然な中音域と疲れにくい高音のおかげで、長時間の作業にも向いています。
どんな人には向いていないか?
逆に、以下のような方にはあまり向いていない可能性があります。
❌ FPSや競技性の高いゲームをプレイする人
→ 足音や銃声の方向を細かく聞き分けるには、高音のシャープさや音の定位感が不足しているかもしれません。
❌ EDMやハードロックなど、鋭い高音が求められる音楽を好む人
→ 高音域は優しく調整されているため、シャープでキレのあるサウンドを求める方には物足りないかもしれません。
❌ モニターヘッドホンのようなフラットな音を求める人
→ 若干の味付けがあるため、録音・ミキシング用途には適していません。
Kiwi Ears 「Ellipse」レビューの総括
Kiwi Ears 「Ellipse」は、ウォームな低音と快適な装着感を兼ね備えた、コストパフォーマンスの高い開放型ヘッドホンでした。
レトロでシンプルなデザインながら、頑丈な作りと分厚いクッションによるフィット感があり、長時間のリスニングでも快適に使用できます。
音質は低音が豊かで包み込まれるような温かみがあり、中音域はボーカルが前に出るバランスの良いチューニングとなっていました。
高音域は耳に優しく、聴き疲れしにくいため、リラックスしながら音楽を楽しみたい人に向いていると言えます。
特にジャズやアコースティック、クラシックといった生楽器を中心としたジャンルと相性が良く、映画鑑賞やゲームの没入感を高めるのにも適しています。
一方で、FPSのような定位感を重視するゲームや、シャープな高音が求められるEDM・ハードロックにはやや不向きかもしれません。
それでも、エージングによる音の変化が大きいため、じっくりと使い込むことでよりナチュラルな音へと成長する魅力があります。
価格以上の満足感が得られる一台であり、開放型ヘッドホンの入門としてもおすすめできるモデルです。
温かみのあるサウンドと快適な装着感を求める方にとって、Kiwi Ears 「Ellipse」は十分に魅力的な選択肢となるでしょう。
