イヤホン市場は日々進化を遂げており、数多くの新製品が登場しています。
その中で注目を集めているのが、Kiwi Ears 「Singolo」です。
シングルダイナミックドライバー搭載のシンプルな設計ながら、独自の音響チューニング技術を採用し、「価格以上の音質」を実現していると話題になっています。
特に「低価格帯ながらも高解像度なサウンドを楽しみたい」「デザイン性と装着感にも妥協したくない」といったユーザー層に響く製品です。
競合機種が多いこの価格帯で、Singoloがどのような強みを持ち、実際の使用感がどうなのかを詳しくレビューしていきます。
この記事では、基本情報やスペックから、デザイン・装着感、音質の詳細レビュー、そして筆者自身の体験談まで網羅的に解説します。
情報を整理し、これから購入を検討している方が判断できるような参考記事を目指しています。
Kiwi Ears 「Singolo」の基本情報

ブランドと製品コンセプト
Kiwi Ears 「Singolo」は、シンプルな1DD構成ながら独自技術を盛り込み、「低価格でも高音質」を狙ったモデルです。
- Crinacle監修のチューニング
著名レビューアーCrinacleのシグネチャーを採用。
サブベースを強調しつつ、中域はフラット、高域は自然な伸びを目指しています。 - KARS(Kiwi Acoustic Resonance System)
パテント取得の空気制御技術で、ドライバー前後の圧をコントロール。
クロスオーバーを使わずに低歪み・個体差の少ないサウンドを実現。 - 11mm LCPダイナミックドライバー
日本製LCP振動板を採用した専用設計。
硬度と内部損失のバランスで、低域の迫力と自然な音の伸びを両立します。
仕様・スペック概要
基本スペックを表形式でまとめると以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ドライバー | 11mmカスタムDD(LCP振動板)+KARS |
| 周波数特性 | 20Hz–20kHz |
| 感度 | 108 dB SPL/mW |
| インピーダンス | 32 Ω |
| シェル | 樹脂(3Dプリント) |
| カラー | ブラック/ブルー |
| ケーブル | 着脱式2pin(0.78mm)、長さ1.2m、3.5mm端子 |
| ノズル径 | 約4mm(一般的な4〜4.5mmイヤーピース対応) |
| 付属品 | 本体、マニュアル |
| チューニング傾向 | サブベース+8dB、中域ニュートラル、高域ナチュラル |
ポイント:108dB/32Ωなので、スマホ+小型DACでも十分鳴らせる扱いやすさがあります。
価格帯と競合モデル
Kiwi Ears 「Singolo」は公式価格で 約11,800円(税込)。
セール時には約6,000円前後まで下がることもあります。
この価格帯は、入門者から中級者が“ちょっといいイヤホン”を試したい層にピッタリのレンジです。
| モデル | 価格帯(円) | ドライバー構成 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Kiwi Ears Singolo | 約11,800円(セール時:約6,000円) | 1DD+KARS | サブベース厚め、中域ニュートラル、高域ナチュラル |
| 7Hz Zero:2 | 約3,700円 | 1DD | 入門向け、ややV字寄りでコスパ特化 |
| SIMGOT EW200 | 約5,900円 | 1DD | 解像感とレンジ感が売り、10Hz–50kHz対応 |
| Truthear ZERO:RED | 約8,200〜9,000円 | 2DD | 低域と中高域を役割分担、音の分離感重視 |
Kiwi Ears 「Singolo」のデザインと装着感

Kiwi Ears 「Singolo」は「シンプルで扱いやすいIEM」という印象を受けるデザインです。
見た目の派手さは控えめながら、日常的に快適に使えるよう配慮されています。
ここではデザイン/装着感/ケーブル接続の3つに分けて解説します。
筐体デザインと質感
「Singolo」の外観は、実用性を重視した設計です。
- シェル形状:耳のラインに沿ったカスタムIEM風デザインで、角の丸みが強調されており装着時に圧迫感が少ない。
- フェイスプレート:シンプルな光沢仕上げ。派手さはないが、光の角度によって表情が変わり、落ち着いた雰囲気。
- 素材感:樹脂製で軽量。擦れや指紋が目立ちにくく、普段使いで気を遣わずに扱える。
- ノズル径:約4mmで、一般的なイヤーピースが幅広く使える。イヤピ脱落防止用の段差もあり安心。
- ベント設計:耳内圧を適度に逃がすため、ドライバーフレックス(“ポコッ”とした音)の発生を抑えた構造。
フィット感と遮音性
装着は耳掛け式が前提。
自然に耳へ沿わせるだけで密着しやすい形状になっています。
フィット感
- 軽量のため耳への負担が少なく、長時間リスニングにも適する。
- 耳の複数箇所に面で支えるため、点圧が生じにくい。
- 眼鏡やマスクと併用しても干渉が少ない。
遮音性
- 密閉型として日常使用に十分。電車やカフェなどでも効果的。
- 完全密閉ではないため、環境音が薄く入ることもある。
- 遮音性を高めたい場合はフォーム系イヤーピースがおすすめ。
装着を安定させるポイント
- イヤホンを前上がりに差し込み、内向きに調整
- 顎を軽く下げて耳奥を広げ、密着を確認
- ケーブルを耳の後ろに回し、軽く押さえて安定化
装着性の簡易評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| つけ心地 | 良好 | 耳に沿った形状で負担が少ない |
| 安定感 | 良好 | 歩行や軽い運動でも外れにくい |
| 遮音性 | 中~やや高 | 通勤通学に十分、フォーム系でさらに強化可 |
| 眼鏡との相性 | 高 | 耳掛け部分が細く干渉しにくい |
ケーブル・接続性
付属ケーブルは扱いやすさを優先した標準的な設計です。
- 規格:汎用性の高い0.78mm 2pin仕様。断線時も交換が容易で、リケーブルの選択肢が広い。
- ケーブルの特徴
- 柔らかめで取り回しが良い。
- 耳掛け部のチューブは強すぎず、自然にフィット。
- 衣擦れ音(マイクロフォニクス)は歩行時でも小さい。
- リケーブルの選択肢
- バランス接続(4.4mm):駆動力や分離感をわずかに改善。
- 柔らかい被膜のケーブル:取り回しとタッチノイズを軽減。
- 軽量プラグ:移動時の快適性向上。
初めは付属ケーブルで十分使えるため、こだわりたい人は使用環境に応じて徐々にアップグレードするのが効率的です。
Kiwi Ears 「Singolo」の音質レビュー

「Singolo」の音作りは「低域の迫力と中域の明瞭さを両立しつつ、高域は自然で聴きやすい」という設計です。
派手な音ではなく、バランスの中で“低域リッチさ”を前に出すタイプといえます。
低音域の特徴
低域はこのモデルの最大の魅力です。
- サブベースの沈み込みが深く、20〜40Hzの帯域がしっかり鳴る。
- 中低域(100Hz付近)は締め気味で、ベースラインやキックが膨らみにくい。
- アタックはやや丸め、余韻は短すぎず、ロックやポップでもリズムが重すぎない。
- EDMやヒップホップでは、床を震わせるような低音の厚みが楽しめる。
低音は「量感豊かだがコントロールされている」。
迫力を求める層には特にマッチします。
中音域の表現力
中域は「ニュートラルで聴きやすい」のが特徴です。
- ボーカルは一歩前に出て聴こえ、低音に埋もれにくい。
- 声の厚みは適度で、輪郭がはっきりしている。
- ギターやピアノの響きも過不足なく、楽器の分離が良好。
- 長時間聴いても疲れにくい“自然な質感”。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| ボーカル | 明瞭で前に出る |
| 楽器描写 | エッジと胴鳴りのバランス良好 |
| 分離感 | 音が重なっても見通しを保つ |
高音域と音場
高域は「刺さりにくくナチュラル」な方向性です。
- 7〜8kHz以降は緩やかに減衰し、シンバルが耳に刺さらない。
- 空気感(超高域)はやや控えめで、煌びやかさより落ち着きを重視。
- 分解能は価格以上で、リバーブや残響も滑らかに再現。
- 音場は横方向が中〜やや広め。奥行きは標準的で定位が正確。
高域は“過度に主張せず、長時間聴ける安心感”がポイントです。
クイックサマリー
| 項目 | 評価(10点満点) | コメント |
|---|---|---|
| 低域量感 | 8 | サブベース重視で迫力あり |
| 低域の制御 | 7.5 | 中低域は締まり、輪郭が保たれる |
| 中域の抜け | 8 | ボーカルや楽器が明瞭 |
| 高域の伸び | 7 | ナチュラル重視で刺さりなし |
| 解像感 | 8 | 価格帯を超える素直さ |
| 音場 | 7 | 横は広め、奥行きは標準 |
| 定位感 | 8 | 位置関係を掴みやすい |
ジャンル適性
| ジャンル | 相性 | 特徴 |
|---|---|---|
| EDM・ヒップホップ | ◎ | サブベースの沈み込みが心地よい |
| ポップス・シティポップ | ◎ | ボーカルと低域のバランスが良好 |
| ロック | ○ | キックは迫力あり、速い曲は少し量感が先行 |
| ジャズ | ○ | 小編成なら定位と見通しが活きる |
| クラシック | △〜○ | 奥行きは標準。EQで高域を足すと改善 |
| アニソン・ボカロ | ○ | ボーカルが際立ち、刺さりにくい |
Kiwi Ears 「Singolo」を使用した私の体験談・レビュー

「Singolo」をしばらく使ってみて、実際の生活シーンでどのように感じたのかを整理しました。
単なるスペックでは伝わらない「使用感」を重視して書いています。
シーンごとの印象
- 通勤
車内ノイズに負けないサブベースの厚みが魅力。フォーム系イヤピを使うと遮音性がさらに上がり、移動中の集中度が高まります。 - オフィス
高域が丸めに設計されているので長時間でも耳が疲れにくい。タイピング音や周囲の雑音に干渉されにくく、BGM的にも安心して流せました。 - 軽い運動
耳掛け式でフィットが安定。歩行やトレッドミルでも外れにくく、ケーブルのタッチノイズも気にならない範囲。汗を考えるとシリコン系のイヤピが快適でした。
音楽ジャンル別の体感
実際に聴いたジャンルごとに、感じたポイントを簡単にまとめます。
| ジャンル | 体感した特徴 |
|---|---|
| EDM/ヒップホップ | サブベースの沈み込みが心地よく、体に響く感覚が強い |
| ポップス/シティポップ | 低音が支えつつ、ボーカルが前に抜ける。歌詞が聞き取りやすい |
| ロック | キックは迫力あり。速い曲では量感が前に出やすい |
| ジャズ(小編成) | ピアノやシンバルが自然に聴ける。空気感はやや控えめ |
| クラシック | 横の広がりは十分、奥行きは標準的。煌びやかさを補うならEQが有効 |
イヤピ・ケーブルでの調整効果
「Singolo」はイヤーピースやケーブル交換で印象が変わりやすいタイプです。
- 低音を増したい → 薄肉シリコンでシールを強める
- ボーカルを前に出したい → 硬めシリコンで中域をクリアに
- 遮音・聴き疲れ軽減 → フォーム系イヤピ
- 分離感を底上げ → 4.4mmバランス接続
付属品でも十分楽しめますが、カスタマイズ次第で“気分に合わせた音”に寄せられるのは強みです。
良かった点・気になった点
良かった点
- サブベースを豊かにしつつ、中域の明瞭さを損なわない設計
- 高域が刺さらず、長時間聴いても疲れにくい
- リケーブル・イヤピ交換で音の変化がつけやすい
気になった点
- 空気感(超高域)は控えめで、煌びやかさが欲しい人には物足りない
- 奥行き表現は標準的。立体感を重視する人は物足りない場合あり
体験のまとめ
「Singolo」を日常のさまざまなシーンで使ってみて感じたのは、低域の豊かさと中域の聴きやすさが両立していることでした。
通勤の電車内ではノイズに埋もれず、音楽の土台をしっかり感じられる一方、ボーカルは前に抜けてくるので歌ものも楽しみやすい印象です。
オフィスでは高域が刺さらず耳への負担が少ないため、長時間作業しながら音楽を流していても疲れを感じにくく、集中力を保ちやすい点が便利でした。
軽い運動時もフィットが安定していて動いても外れにくく、タッチノイズも抑えられているので安心して使えます。
音の傾向としてはサブベース寄りの厚みがありながら、中域が埋もれないバランスが特徴的で、ジャンルを問わず安定した聴き心地を提供してくれると感じました。
全体的に「日常的に気軽に使えて、それでいて低域の迫力を味わいたい人に向いているイヤホン」というのが私の体験から得た結論です。
Kiwi Ears 「Singolo」に関するQ&A

Kiwi Ears 「Singolo」に関してよく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Singolo」はどんな音の傾向ですか?
低域(特にサブベース)の量感をしっかり出しつつ、中域はクリアに保ち、高域は刺さらないマイルドさを意識したチューニングです。派手すぎず、長時間でも聴き疲れしにくい音作りが特徴です。
装着感や使い心地はどうですか?
シェルは耳に沿う形状で軽量。フィット感が安定しており、通勤やデスクワーク、軽い運動まで快適に使えます。遮音性は中〜やや高めで、フォームイヤピを使えばさらに静かな環境を作れます。
どんなジャンルに向いていますか?
EDMやヒップホップなど低域を楽しむ音楽とは相性抜群です。ポップスやシティポップもボーカルが前に出やすく快適に聴けます。一方で、クラシックなど奥行き表現を重視するジャンルでは物足りなさを感じる場合もあります。
リケーブルやイヤーピース交換で音は変わりますか?
はい、変わります。イヤーピースで低域量や遮音性を調整でき、リケーブルで分離感やタッチノイズの少なさを改善可能です。バランス接続にすると、低域の制動や定位が少し向上する印象があります。
初めての有線イヤホンとしてもおすすめできますか?
扱いやすい感度とインピーダンスで、スマホや小型DACでも十分に駆動できます。音のチューニングもバランスが良いため、初めての本格イヤホンを探している人にも適した選択肢です。
「Singolo」はスマホ直挿しでも使えますか?
感度108dB/インピーダンス32Ωと比較的扱いやすい仕様なので、スマホ直挿しでも音量は十分取れます。ただし、より解像感や音場の広がりを引き出したいなら、小型のドングルDACやDAPと組み合わせるとさらに実力を発揮します。
長時間リスニングでも疲れませんか?
高域がマイルドに調整されているため、シンバルや高音ボーカルが刺さらず、耳の疲労感は少ないです。実際に数時間聴き続けても不快感は出にくく、デスクワークのBGM用途にも向いています。
「Singolo」の弱点はどこですか?
空気感や煌びやかさを強調する超高域は控えめなため、きらびやかな音を好む人には物足りないかもしれません。また、奥行き表現は標準的なので、クラシックや大編成オーケストラの臨場感を重視する人は上位モデルを検討するとよいでしょう。
「Singolo」はゲーミングや動画視聴にも使えますか?
遅延は有線接続なので問題ありません。定位感が正確なため、ゲームの足音や効果音の方向も把握しやすいです。ただし音場の奥行きは標準的なので、臨場感よりも「位置の分かりやすさ」を重視する用途に向いています。
「Singolo」は高価格帯イヤホンと比べてどうですか?
上位機種に比べると高域の伸びや音場の広がりは控えめですが、価格帯を考えれば解像感や分離は優秀です。特にサブベースの存在感は、同価格帯に限らず魅力的に感じる人も多いでしょう。
「Singolo」はリスニング以外にモニター用途でも使えますか?
中域がニュートラルで声や楽器の輪郭がわかりやすいため、簡易的なモニターには使えます。ただし音作りはリスニング寄りなので、録音現場での厳密なチェックよりも「練習や参考用」くらいが適しています。
「Singolo」は女性ボーカルと男性ボーカル、どちらに合いますか?
どちらも聴きやすいですが、やや低域寄りのバランスのため、男性ボーカルの厚みや存在感がより際立ちます。女性ボーカルは高域が刺さらないので、艶やかさよりも「柔らかく自然」な響きになります。
Kiwi Ears 「Singolo」レビューのまとめ

Kiwi Ears 「Singolo」は、1DD×独自空気制御(KARS)×11mm LCPというシンプルかつ理にかなった構成で、“サブベースの心地よい量感”と“中域の見通しの良さ”を同時に成立させた一本です。
高域は刺激を抑えたナチュラル系なので、長時間でも聴き疲れしにくい。
価格はおおむね1万円強(セールで6千円未満まで下がることも)のレンジで、同価格帯の競合と比べても“低域の気持ちよさ”という個性がはっきりしています。
総評
日常使いのイヤホンとして「気軽に音楽へ没入できる安定感」が魅力です。
通勤やデスクワークのBGMでは低域が土台を作りつつ、中域が埋もれないためボーカル曲も気持ちよく聴けます。
音場は横方向に十分、奥行きは標準的。
煌びやかさ(超高域の空気感)は控えめなので、ここだけはイヤピや軽いEQで“足し算”が効く余地があります。
リケーブルやイヤピ交換の反応も素直で、カスタマイズすると目的に合わせて性格を寄せられるのも好印象でした。
良かった点 / 気になった点
良かった点
- サブベース重視でも中域がクリアで、歌が前に出る
- 高域がマイルドで長時間リスニングに強い
- 0.78mm 2pinで拡張性が高く、イヤピやケーブルの効果も分かりやすい
- 軽量&安定したフィットで日常運用がストレスフリー
気になった点
- 超高域の空気感は控えめ:煌びやかさ重視ならEQで+2〜3dBの微調整が有効
- 奥行き表現は標準的:大編成クラシックの遠近感まで求めるなら上位機が有利
どんな人におすすめ?
- EDM/ヒップホップ/ポップスの低域を心地よく味わいたい
- 歌ものもきちんと楽しみたい(中域の見通しを重視)
- 刺さらない高域で、長時間の作業BGMにも使いたい
- イヤピ/ケーブル/EQで“自分好み”に寄せて遊びたい
別の選択肢が合う人
- きらびやかな高域の空気感や広い奥行きを最優先 → ワイドレンジ系・上位機
- 価格最優先で入門の一本が欲しい → 超低価格帯の1DD勢
- 低域と中高域の分離をさらに強めたい → 2DDなどマルチ構成機
失敗しないセットアップ早見表
| 目的 | 推奨 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 低域の沈み込みを強化 | 薄肉シリコン(太軸) | シール向上でサブベースが一段深くなる |
| バランス重視・ボーカル前出し | 標準〜やや硬めシリコン | 中低域のふくらみ抑制、声の輪郭がクッキリ |
| 遮音/疲労感の低減 | フォーム系イヤピ | 高域がまろやか、周囲ノイズをカット |
| 分離感・余裕の底上げ | 4.4mmバランス(対応機器) | 低域の制動と定位の整いが一歩良化 |
| きらびやかさを少し足す | 10–14kHzを+2dB前後 | 空気感が増え、シンバルの見通しが向上 |
購入前チェックリスト
- 装着の相性:耳型とのマッチングを最優先(可能なら試着)。
- イヤピの在庫:サイズ違いを2〜3種用意すると早くベストに到達。
- 使用シーン:通勤・作業メインか、屋外スポーツも想定するかでイヤピ選択が変わる。
- ソース機器:スマホ+小型DACでも十分だが、可能ならドングルDACでS/Nと定位が整いやすい。
- 価格帯:定価とセール価格の差が大きいことがあるため、相場を確認してベストタイミングで。
Kiwi Ears 「Singolo」レビューの総括
Kiwi Ears 「Singolo」は、シンプルな1DD構成ながら独自の空気制御システムを取り入れることで、サブベースの迫力と中域の明瞭さを両立させた意欲的なモデルでした。
派手な高域の煌びやかさは控えめですが、その分長時間聴いても疲れにくく、通勤やデスクワークなど日常のあらゆる場面に馴染みやすい設計になっています。
リケーブルやイヤーピースの交換で印象を変えやすい点も、ユーザーの好みに合わせて育てていける楽しみを感じました。
価格面では定価とセール時の差が大きく、タイミング次第で非常に高いコストパフォーマンスを発揮します。
総じて、低域の迫力を求めながらも歌をしっかり楽しみたい人にとって、日常使いの一本として安心して選べるイヤホンだといえるでしょう。
最後に一言付け加えるなら、「Singolo」は「手軽に音楽へ没入させてくれる頼れる相棒」として、日常の中に自然に溶け込む存在です。


