近年、ワイヤレスイヤホン市場は目覚ましい進化を遂げ、ANC(アクティブノイズキャンセリング)やマルチポイント接続など、多機能なモデルが次々と登場しています。
しかし、その一方で「有線の音質」と「無線の利便性」を天秤にかけ、どちらか一方を諦めるという選択を強いられてきたユーザーも少なくありません。
そんな中、登場したのが LIFEEAR 「Duo」(ライフイヤー・デュオ)。
このイヤホンの最大の特徴は、有線と無線の“2WAYハイブリッド仕様”という革新的な構造です。
一台でどちらの接続にも対応できるという点は、ありそうでなかったアイデア。
まさに「いいとこ取り」を実現したイヤホンと言えるでしょう。
さらに、100種類以上のフェイスプレートで外観をカスタマイズできる楽しさや、MMCX端子採用によるリケーブル対応、最大12時間の連続再生など、ユーザーのこだわりに応える仕様が随所に盛り込まれています。
一方で、充電ケースが付属していなかったり、ANC非搭載だったりと、実際の使用では工夫が求められる部分もあります。
この記事では、そんなLIFEEAR 「Duo」の実力を、有線と無線の音質比較や装着感、機能性などの視点から徹底レビューしていきます。
これからイヤホンを選ぶ方はもちろん、「有線と無線、どちらも妥協したくない」という方にとって、判断材料になるような内容をお届けします。
商品提供:LIFEEAR(公式サイト)
- LIFEEAR 「Duo」の基本情報
- LIFEEAR 「Duo」の使用感と装着感の評価
- LIFEEAR 「Duo」の音質レビュー:有線 vs 無線
- LIFEEAR 「Duo」を使用した私の体験談・レビュー
- LIFEEAR 「Duo」に関するQ&A
- LIFEEAR 「Duo」はどんな人におすすめですか?
- 充電はどうやって行いますか?充電ケースは付属していますか?
- 有線で使用するには何が必要ですか?
- ノイズキャンセリング機能(ANC)は搭載されていますか?
- Bluetooth接続時の対応コーデックは何ですか?
- マルチポイント接続はできますか?
- 音質は有線と無線でどう違いますか?
- ゲーム用途にも向いていますか?
- 長時間使用しても耳が痛くなりませんか?
- MMCX端子の耐久性は大丈夫ですか?壊れやすくないですか?
- イヤーピースの交換は自由にできますか?
- フェイスプレートの交換は簡単にできますか?
- 通話音質はクリアですか?
- 音楽を止めたときに自動的に外音取り込みが強くなるのはなぜですか?
- リケーブルで音質はどのくらい変わりますか?
- LIFEEAR 「Duo」レビューのまとめ
LIFEEAR 「Duo」の基本情報

ブランドと製品の概要
LIFEEAR(ライフイヤー)は、東京を拠点に3Dプリント技術を駆使してカスタムIEM(イン・イヤー・モニター)を開発する新進気鋭のオーディオブランドです。
プロ向けIEMのノウハウを活かし、一般ユーザーにも手が届く価格帯で高音質・高機能なイヤホンを提供しています。

「Duo」は同社が展開する2WAY(有線・無線)対応イヤホンのスタンダードモデルで、上位機種「Flow」と同じドライバ構成を備えつつ、価格を抑えてより幅広いユーザーに対応しています。
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド名 | LIFEEAR(ライフイヤー) |
製品名 | Duo(デュオ) |
価格 | 27,800円 ※左右色違いは+2,000円 |
主な特徴 | 有線&無線の2WAY対応/フェイスプレート交換可能 |
ドライバ構成 | 1DD + 1BA(ダイナミック + バランスドアーマチュア) |
コネクタ | MMCX |
コーデック対応 | SBC / AAC / aptX / aptX Adaptive / Opus |
Bluetooth規格 | 5.3 |
SoC | QCC3072(LE Audio対応) |
防水・防塵 | 非対応(基本的に水濡れは避けた方が良い) |
有線・無線両対応の2WAY構成とは
LIFEEAR 「Duo」最大の特徴は、1台で有線・無線どちらでも使用できることです。
これにより、使用シーンに応じて自由に接続方式を切り替えることができ、利便性と音質を両立させる使い方が可能です。
無線モードの特徴
- aptX Adaptiveに対応し、高音質かつ低遅延の再生が可能
- ゲーミングモード搭載で動画やゲーム用途にも配慮
- マルチポイント接続に対応(2台まで同時接続可能)
- 最大12時間のロングバッテリー(充電ケースなし)
有線モードの特徴
- MMCX端子によるリケーブル対応
- 音質にこだわりたいユーザー向け
- 無線使用不可時のバックアップ手段としても優秀
注意点
- 有線ケーブルは付属しておらず、別途購入が必要
- 無線モードではアプリ連携がないため、操作は全て本体のタッチ操作で行う
着せ替え可能なフェイスプレートの魅力
LIFEEAR 「Duo」は外観をカスタムできるという点でも非常にユニークです。
イヤホンのフェイスプレートが交換式となっており、別売のパーツを使うことで、ユーザー自身が好みに合わせてデザインを変更することが可能です。
フェイスプレートの特徴
- 最初から1セット(片側)がバンドルされている
- 約100種類以上のバリエーションが公式サイトで販売
- 単品価格:500円〜1500円ほど
- 左右で異なるデザインも可能
- プレート脱着はややコツがいるが、慣れれば簡単
この機能により、見た目の飽きを防ぎつつ、気分やファッションに合わせたイヤホンコーディネートが可能になります。
LIFEEAR 「Duo」の使用感と装着感の評価

装着感とフィット性の完成度
LIFEEAR 「Duo」はプロ向けカスタムIEMをルーツに持つブランドだけあり、装着感は非常に高水準です。
ユニバーサルモデルでありながら、人間工学に基づいた滑らかなシェルデザインと耳へのフィット感は、カスタムIEMに近い安定感があります。
特徴ポイント
- 約6gという軽量設計により、長時間装着しても耳が疲れにくい
- シェルはなだらかで痛点を避ける形状、圧迫感が少ない
- 装着時の安定感が高く、無線モードでの使用中もズレにくい
- ノズルの口径はやや細め(約5mm)だが、イヤーピースの交換は比較的しやすい
装着感に関する注意点
- 無線使用時はよりジャストフィットするイヤーピースの選定が重要(落下リスク回避)
- 特殊形状なので、合わない場合はイヤピ選びに少し手間がかかる可能性あり
通話・外音取り込み・ゲーミングモードの実力
「Duo」は音楽再生だけでなく、日常使いの機能面も充実しています。
通話性能
- マイク位置の都合で収音の明瞭度はTWSに比べやや劣るが、声のクリアさは十分
- ノイズも最小限で、屋外でも通話に支障なし
外音取り込み機能
- ANC(ノイズキャンセリング)は非搭載だが、外音取り込みは実用レベル
- 低〜中音域の音(人の声など)を中心にしっかり拾う
- 使用中はホワイトノイズ(サー音)が軽く発生するが、自然な聞こえ方
ゲーミングモード
- 通常モードでも遅延は少なく、動画視聴には十分対応
- ゲーミングモードONでさらに遅延を低減(約0.05秒)
- 音場や解像度がややフラットになる傾向あり、音楽再生には非推奨
操作性やバッテリーまわりの利便性
操作性と充電まわりは、便利な部分と改善の余地がある部分が混在しています。
タッチ操作
- 無線使用時、フェイスプレートに触れて操作(再生/停止/モード切替)
- 電源ON/OFFは6秒長押し(ONは左右個別、OFFは片方でOK)
- アプリ連携がないため、すべての操作はイヤホン本体で行う必要あり
充電方式
- 専用のUSB Type-C to MMCXケーブルで本体に直接充電
- 充電ケース非搭載のため、TWSに慣れた人には少々不便
- ただし、最大12時間再生可能なロングバッテリー性能は魅力
操作と電源の仕様まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
操作方式 | タッチ操作(フェイスプレート) |
電源ON | 両耳個別で6秒長押し |
電源OFF | どちらか片耳で6秒長押しで両方OFF |
アプリ連携 | なし |
充電方式 | USB Type-C to MMCXケーブル |
最大再生時間 | 約12時間(実質9~10時間前後) |
充電ケース | なし(直接接続式) |
LIFEEAR 「Duo」の音質レビュー:有線 vs 無線

有線モードの音質とチューニング
LIFEEAR 「Duo」の有線モードは、シンプルな1DD+1BAという構成ながら、レンジ感と解像度のバランスが非常に高く、情報量の多いリスニング環境でも音が埋もれにくい設計になっています。
帯域別の音質傾向(有線)
- 低音域(20Hz〜200Hz)
控えめかつタイト。サブベースの沈み込みよりも、ミッドベースの輪郭重視。
膨らまず、モワつかないキレの良さがある。リケーブルで調整幅も大きい。 - 中音域(200Hz〜4kHz)
ナチュラルでクリア。
特に男性ボーカル〜アコースティックギターなどの解像感が高く、空間内での定位が明確。
音が“前に出る”印象というより、“耳元で鳴る感覚”。 - 高音域(4kHz〜10kHz)
BAらしい冷たさ・鋭さを含んだシャープな表現。
刺さるほどではないが、エッジの効いた高域が好みの人には特に評価されるチューニング。
女性ボーカルの艶やハイハットなどの粒立ちも繊細に描写。 - ケーブル選び
・銅系:ウォームで中低域が強化され、音楽鑑賞向き
・銀メッキ系:高域の伸びが出てリスニングの解像感が増す
・グラフェン/ハイブリッド:音のメリハリと立体感が強調される
聴きどころ
- ボーカルやピアノなど繊細なニュアンスを捉えたいジャンル(ジャズ・アコースティック)で真価を発揮
- 有線接続時の音場は横に広がり、前後方向の立体感にも優れる
無線モードの音質とチューニング
一方、無線モードではaptX Adaptiveを活かし、非常に自然で聴き疲れしにくい音質にチューニングされています。
音像はふんわりと広がり、低音の量感をしっかり持たせつつも、過度にぼやけることはありません。
帯域別の音質傾向(無線)
- 低音域(20Hz〜200Hz)
有線に比べて深み・厚み・量感が明確に強い。
サブベースの空気感もあり、迫力と包み込むような印象が両立。 - 中音域(200Hz〜4kHz)
やや後方に定位する傾向。
ボーカルが低音に押されて引っ込みがちになる場面もあるが、柔らかく滑らか。
リスニングとして心地よく、BGM用途にも向く。 - 高音域(4kHz〜10kHz)
有線よりも刺激感を抑えたマイルドな仕上がり。
耳に刺さらず、全体のサウンドを優しくまとめる印象。
高域が強すぎて疲れる人にとってはベストバランス。
無線モードの良さ
- aptX Adaptiveによる低遅延再生(動画視聴や軽いゲーム用途にも◎)
- 外音取り込み・通話・ゲームモードなど、日常機能との親和性が高い
- 全体として「空間が広く、音の壁に包まれるような感覚」がある
サウンド傾向の違いとシーン別の使い分け
LIFEEAR 「Duo」は、有線と無線で明確に“音のキャラクター”が異なるという珍しいイヤホンです。
ユーザーは「音質」と「利便性」のどちらを優先したいかで使い分けが可能です。
有線 vs 無線 チューニング傾向まとめ
特徴 | 有線モード | 無線モード |
---|---|---|
解像度 | 高く、情報量豊富 | やや甘めだが広がり感がある |
低音 | タイトで引き締まり、少なめ | 深く重厚、ふんわりと包み込む |
中音 | ボーカルが前に出る、楽器との分離感が高い | ボーカルが背景に引きがち、全体は滑らか |
高音 | 鋭さと冷たさがあり、空気感を強調 | 優しく控えめ、聴き疲れしにくい |
音場 | 横方向に広く、前後の立体感あり | 円形に広がる、奥行きより包囲感重視 |
音像 | 輪郭が明瞭で分離感が高い | 緩やかで空気を感じる柔らかさ |
リケーブル効果 | 大、特性が素直に反映される | なし(チューニング固定) |
機能面 | 音質重視、操作はデバイス依存 | 多機能(外音取込・通話・マルチポイントなど) |
シーン別おすすめ使用法
- 通勤・通学などのカジュアルな使用 → 無線
柔らかく耳当たりの良い低音。外音取り込み機能やマルチポイントが便利。 - 音楽鑑賞や集中して聴きたい時 → 有線
高解像度&立体感のある音場で、ボーカルや楽器が生き生きと鳴る。 - ゲームや動画視聴 → 無線+ゲーミングモード
遅延が少なく、ストレスなく使える。音の定位感も良好。 - 音質を変化させて楽しみたい → 有線+ケーブル遊び
音質カスタマイズ性が非常に高く、自分好みにチューニング可能。
LIFEEAR 「Duo」を使用した私の体験談・レビュー

LIFEEAR 「Duo」を初めて手にしたとき、まず驚かされたのはその独特な存在感でした。
透明感のあるシェルと、自分好みに選べるフェイスプレートの組み合わせは、まるで「身につけるオーディオアクセサリー」のような趣があり、これまでのイヤホンにはなかった“所有する楽しさ”を感じさせてくれました。
初期セットアップと第一印象
届いてすぐに無線モードで使用を開始。
専用の充電ケーブルで直接イヤホン本体に充電する方式はやや手間ではありますが、最大12時間の連続再生ができるため、一度フル充電しておけば丸一日外出しても安心できるという印象です。
接続もスムーズで、aptX Adaptiveに対応しているスマホとのペアリングでは途切れやノイズのストレスは一切なし。
マルチポイント機能も自然に切り替わり、通勤時にはスマホで自分のスマホで音楽を聴きつつ、会社用IPhoneに着信があれば自動で通話に切り替わるなど、実用面でも優秀でした。
音質の印象:無線モード
日常のリスニングでは無線モードを主に使用。
低音がしっかりと量感を持って鳴るため、ロックやポップスなどのテンポ感のある楽曲との相性が良好でした。
中高域の柔らかい丸みも、長時間の使用でも耳が疲れにくく、通勤・作業用BGMとしては非常に満足度の高い仕上がりです。
特に感じたのは、「ワイヤレスにありがちな高域のシャリ付きがない」という点。
これによってボリュームを少し上げても耳が痛くならず、集中したいときに安心して音楽に没入できました。
音質の印象:有線モード
週末など、自宅でじっくりと音楽に向き合いたいときには有線モードを使用。
手持ちのバランスケーブル(MMCX 4.4mm)に接続してみたところ、音場が広がり、ボーカルがぐっと前に出てくるような立体的な音像に変化。
特にジャズやアコースティック系の楽曲では、空気感や微細な余韻がしっかり再現され、思わず聴き入ってしまう場面もありました。
また、リケーブルによる音の変化も明確で、ケーブルによって中低域の厚みや高域のキラキラ感が調整可能だった点も楽しめました。
「その日の気分で音色を変えられる」というのは、有線モードならではの魅力だと感じます。
装着感・使い勝手
装着感についても高く評価できるポイントでした。
ユニバーサルIEMながら、耳へのフィット感は非常に高く、頭を振ってもズレない安定性があります。
軽量で耳あたりが優しく、長時間使用しても痛くなりにくいのは大きなメリットです。
ただ、MMCX端子の着脱はやや硬めで、初期は専用のアシストツールがないと不安になるレベル。
丁寧に扱えば問題はないのですが、気になる人はこの点に注意が必要です。
使用して感じたメリット・デメリットまとめ
項目 | 評価内容 |
---|---|
音質(無線) | 低音が豊かで全体のバランスも良好。シャリ付きのない優しいチューニングで長時間でも聴き疲れしない。 |
音質(有線) | 解像感と立体感が際立ち、ジャンルを選ばず高いクオリティ。ケーブル変更による音の変化も楽しめる。 |
装着感 | 非常に快適で安定。カスタムIEMに近いフィット感で、無線時のズレや落下の心配がほとんどない。 |
デザイン・外観 | フェイスプレートの着せ替えでデザインを楽しめる。見た目にも愛着が湧く仕様。 |
操作・利便性 | タッチ操作は慣れると快適。ただしアプリがないため細かな設定変更は不可。 |
充電・接続方式 | 充電ケースがないためTWSに慣れた人にはやや不便。専用ケーブルを紛失しないよう注意が必要。 |
音質以外の機能性 | 外音取り込み・マルチポイント・ゲーミングモードなど、日常での使い勝手は十分高い水準。 |
総じてLIFEEAR 「Duo」は、「音質」「使い勝手」「カスタマイズ性」を高いレベルで融合させた、生活に寄り添うタイプのイヤホンだと感じました。
音質マニアにとっては遊べる構成が、ライトユーザーにとってはストレスのない使用感が、それぞれきちんと満足させられる“ちょうどいいバランス”のイヤホンだと思います。
LIFEEAR 「Duo」に関するQ&A

LIFEEAR 「Duo」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
LIFEEAR 「Duo」はどんな人におすすめですか?
有線・無線のどちらも1台で使い分けたい人、音質と装着感の両立を重視する人、自分好みにカスタマイズしたい人におすすめです。カジュアルリスニングから本格的な音楽鑑賞まで幅広く対応できます。
充電はどうやって行いますか?充電ケースは付属していますか?
「Duo」には充電ケースは付属しておらず、USB Type-C to MMCXの専用ケーブルを使用して直接イヤホンに充電します。ケーブルは製品に同梱されています。
有線で使用するには何が必要ですか?
有線接続にはMMCX端子対応のイヤホンケーブルが別途必要です。「Duo」本体には有線ケーブルは付属していないため、自前で用意する必要があります。
ノイズキャンセリング機能(ANC)は搭載されていますか?
アクティブノイズキャンセリング(ANC)は搭載されていませんが、外音取り込み機能はあります。周囲の音を取り込みたいシーンでも安心して使用できます。
Bluetooth接続時の対応コーデックは何ですか?
SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive、Opusに対応しています。特にaptX Adaptiveは高音質かつ低遅延のため、ゲームや動画視聴にも適しています。
マルチポイント接続はできますか?
2台までのマルチポイント接続に対応しています。スマートフォンとPCなど、複数のデバイスを同時に接続して切り替えることが可能です。
音質は有線と無線でどう違いますか?
有線ではより高解像度で立体感のある音が楽しめます。一方、無線では低音の量感が強く、広がりのある自然なサウンドが特徴です。シーンや好みに応じて使い分けることができます。
ゲーム用途にも向いていますか?
はい、ゲーミングモードを搭載しており、低遅延での音声再生が可能です。特に動画視聴や軽めのゲームなら遅延を感じにくく、快適に使用できます。
長時間使用しても耳が痛くなりませんか?
「Duo」はカスタムIEM由来の人間工学設計で、軽量かつフィット感が非常に高く、長時間の装着でも耳への負担が少ないです。通勤・通学や在宅ワークなどでも快適に使えます。
MMCX端子の耐久性は大丈夫ですか?壊れやすくないですか?
MMCX端子は構造上、着脱を繰り返すと劣化の可能性があります。ただし、「Duo」にはMMCXアシストツールが付属しており、正しく使えば比較的安全に取り外し可能です。力任せの着脱は避けましょう。
イヤーピースの交換は自由にできますか?
可能です。ただしノズル径がやや細め(約5mm前後)なので、一部のイヤピでは緩く可能性があります。フィット感を重視するなら、細軸向けのイヤピを選ぶと安心です。
フェイスプレートの交換は簡単にできますか?
初回は少しコツがいりますが、慣れると数秒で交換可能です。プレートの一部が少し浮いており、そこに爪をかけて持ち上げる仕組みです。破損しないように丁寧に取り外すのがポイントです。
通話音質はクリアですか?
通話用のマイクは一般的なTWSほど口元に近くありませんが、声の明瞭度は高く、ノイズも少ないため、日常会話レベルでは十分にクリアです。周囲が静かなら在宅ワークにも使える性能です。
音楽を止めたときに自動的に外音取り込みが強くなるのはなぜですか?
「Duo」の外音取り込みは、音楽再生を止めると自動的に効果が強まる仕様になっており、環境音の把握をしやすくする工夫です。再生が始まると外音取り込みは控えめになり、音楽に集中できるようになります。
リケーブルで音質はどのくらい変わりますか?
非常に変わります。例えば銅ケーブルなら低音が暖かく、銀メッキなら高音が明瞭に、グラフェン系なら輪郭がシャープに変化します。音の変化が素直に出るので、ケーブル選びの楽しさがあります。
LIFEEAR 「Duo」レビューのまとめ

① 製品全体の評価と総括
LIFEEAR 「Duo」は、プロ向けカスタムIEMの音響技術と、日常使いに最適なユーティリティ性能を掛け合わせた、非常に稀有な2WAYハイブリッドイヤホンです。
他の製品と異なる点は、単に「有線もできる」「Bluetoothもできる」といった機能面の多さではなく、それぞれのモードで音作りや設計がしっかりと最適化されていること。
つまり、「どちらのモードでも中途半端になっていない」完成度の高さが魅力です。
また、100種類以上のフェイスプレートで外観を自由にカスタマイズできるという遊び心も備え、まさに“音も見た目も妥協しない”欲張りな製品に仕上がっています。
② 有線・無線それぞれの「強みとシーン別の活用法」
項目 | 有線モード | 無線モード |
---|---|---|
主な特長 | 高解像度・チューニングの自由度(リケーブル可) | 高い汎用性・aptX Adaptive対応・外音取込あり |
音の特徴 | シャープで立体感があり、分析的に音楽を楽しめる | 柔らかく自然。広がりがあり聴き疲れしにくい |
対応シーン | 屋内リスニング、集中して聴く音楽、ケーブル遊び | 通勤・通学、在宅ワーク、マルチポイント活用、ゲーム視聴 |
推奨ジャンル | ボーカル、ジャズ、クラシック、アンビエントなど | ロック、ポップス、EDM、動画・音声コンテンツ全般 |
有線はリファレンスリスニングに、無線は日常使い+実用性重視に…
というように、目的に応じて1台で2つの“音の顔”を楽しめるのが最大の武器です。
③ 使用して感じた「ユーザー目線での良さ」
実際に数日間使用して強く感じたのは、次の3点です。
1. カスタマイズ性の高さ
- ケーブルを替えるだけで音がガラッと変わる「有線」の楽しさ
- フェイスプレートを気分や服装で変えられる「外観の自由度」
- イヤピや接続機器の違いで個性が引き出せる設計
2. ライフスタイルへのなじみやすさ
- 外出時は無線、屋内では有線とシームレスに使い分け可能
- マルチポイント対応でスマホとPCをスムーズに切り替え可能
- 長時間バッテリーで通勤・作業でも安心
3. 装着感の快適さ
- カスタムIEMに近いフィット感
- 長時間使っても耳が痛くならず、動いてもズレにくい
- 落下リスクが低く、ワイヤレス使用でも安心感がある
④ 気をつけたい注意点・妥協点
LIFEEAR 「Duo」は優れた製品ではあるものの、完璧ではありません。
以下の点は、購入前に理解しておきたいポイントです。
注意点 | 内容 |
---|---|
充電方式が一般的でない | 専用USB-C to MMCXケーブルで本体に直挿し。ケース充電ではない |
MMCXケーブルは別売 | 有線使用時には自身でケーブルを用意する必要がある |
アプリ非対応 | 細かな操作設定やEQ調整ができない(すべて本体のタッチ操作のみ) |
ANCは非搭載 | 外音取り込みはあるものの、ANCは非搭載 |
初期フェイスプレート着脱にコツ | 慣れれば簡単だが、最初は慎重に取り扱う必要あり |
⑤ LIFEEAR 「Duo」レビューの総括
LIFEEAR 「Duo」は、有線と無線を自在に切り替えられる稀有な構造と、プロクオリティの音質を日常に落とし込んだ完成度の高さが光るイヤホンでした。
1DD+1BAという最小限の構成ながらも、シーンに応じて変化する音の表情は多彩で、有線では高い解像感と立体感を、無線では包み込むような自然な聴き心地を実現しています。
さらに、着せ替え可能なフェイスプレートやリケーブル対応といったカスタマイズ性も魅力で、使い手の好みに寄り添ってくれる柔軟さが印象的でした。
もちろん、充電方式やアプリ非対応といった現代的な利便性を求めるユーザーには多少の工夫が必要な場面もありますが、それを補って余りある音質的な満足感と所有する楽しさがあります。
音楽を“聴く”だけでなく“使いこなす”ことを楽しみたい方にとって、LIFEEAR 「Duo」は非常に魅力的な一台と言えるでしょう。
機能性と音質、デザインの自由度を一つにまとめたこのイヤホンは、まさに「暮らしに溶け込むハイブリッドIEM」の理想形です。
