ロックミュージックの象徴ともいえるMarshall(マーシャル)。
その名を耳にした瞬間、ギターアンプを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
60年以上の歴史を持ち、世界中のステージを支えてきたブランドが、いま“日常で楽しむ音”の分野でも確かな存在感を放っています。
そんなMarshallから登場したのが、ポータブルスピーカーの最新モデル「Kilburn III(キルバーン・スリー)」。
従来モデルから大幅な進化を遂げたこのスピーカーは、単なる音楽再生機器を超え、“暮らしのどこでもライブ会場のような臨場感”を届けてくれるアイテムへと進化しています。
特に注目すべきは、デザインの洗練度や音質の改善にとどまらず、最大50時間のバッテリー再生時間、360度全方位に広がる音場、直感的な操作性、そして防水防塵性能といった“日常のリアルな使いやすさ”を極めた設計。
「自宅で」「アウトドアで」「パーティーで」──どこにいても、誰といても、Marshallらしいサウンドをストレスなく楽しめる。
そんな自由で洗練された音体験を提案するのが「Kilburn III」です。
この記事では、「Kilburn III」の魅力をデザイン、音質、機能面にわたって多角的に掘り下げ、購入を検討している方にとって「自分に合っているかどうか」がわかるよう、丁寧に解説していきます。
最後までお読みいただければ、Marshall 「Kilburn III」がなぜ“今、選ばれるべきポータブルスピーカー”なのか、その理由がきっと見えてくるはずです。

Marshall 「Kilburn III」の基本情報と進化点

デザインとサイズの特徴
Marshall 「Kilburn III」は、同ブランドのアイコン的存在とも言えるギターアンプのビジュアルをそのまま受け継いだ、クラシカルかつ洗練されたデザインが特徴です。
外観の美しさと機能性を両立しており、音だけでなく「インテリアとしての存在感」も魅力のひとつです。
主なデザイン・構造面の特徴:
- 伝統的なMarshallロゴと格子状のグリル
- ストラップ付きで持ち運びがしやすい(内側が赤いギターストラップ風)
- 上部に配置された3つのロータリーノブ(ボリューム、低音、高音)
- トグルスイッチによる電源操作(感触重視の物理操作)
- ダイヤル部分にLEDインジケーターを搭載し視認性も確保
サイズ・重量:
項目 | 数値(約) |
---|---|
幅 | 273mm |
高さ | 169mm |
奥行き | 150mm |
重量 | 2.8kg |
前モデル「Kilburn II」よりも若干サイズアップし、約300g重くなっていますが、その分、音響性能やバッテリー性能が飛躍的に向上しています。
飛躍的に向上したバッテリー性能
「Kilburn III」最大の進化点のひとつが、連続再生時間「最大50時間」という驚異のバッテリー性能です。
前モデルの約20時間と比較して、実に2.5倍もの大幅な伸びを実現しています。
バッテリー仕様:
- 最大50時間連続再生(中音量での使用時)
- USB-C充電対応(20W以上の高速充電に対応)
- 3時間でフル充電が可能
- 給電用USBポート搭載(スマホ等への充電が可能)
この長時間再生は、室内使用はもちろん、キャンプや旅行など長時間の外出時でも安心して使える大きな魅力です。
また、モバイルバッテリー代わりにスマホへ給電できるなど、非常に実用的な設計となっています。
防水・防塵性とポータブル性の進化
「Kilburn III」は屋内外問わず使用できるよう、IP54等級の防水・防塵性能を備えています。
これにより、アウトドアシーンやキッチン周りなど水はねのリスクがある場所でも安心して使えます。
ポータブル性を高める仕様:
- IP54対応:多少の雨や水はね、砂埃にも耐える設計
- 取っ手付きで持ち運びやすい:片手でも持てる重さ(2.8kg)
- 360度均一な音場設計:部屋のどこに置いても音の偏りが少ない
- Bluetooth 5.3対応:より安定した接続と省電力化
- マルチポイント接続:2台のデバイスと同時接続でき、スムーズな切替が可能
つまり「Kilburn III」は、「据え置き型のような重厚感」と「Bluetoothスピーカーならではの機動性」を両立した製品です。
これらの進化によって、「Kilburn III」は日常使いからアウトドア、パーティーまで対応できる“万能型スピーカー”として位置付けられるようになりました。
Marshall 「Kilburn III」の音質レビューと使用感

Marshall 「Kilburn III」は、クラシックな外観からは想像できないほど、洗練された音響性能を備えたポータブルスピーカーです。
Marshallらしいパンチのあるロックサウンドはもちろんのこと、ジャンルを問わず多彩な音楽に対応できるバランスの良い音作りが特徴です。
低音域の力強さと安定感
低音は、「Kilburn III」の大きな魅力の一つです。
30W出力のウーファー専用アンプにより、コンパクトな筐体からは想像できないほど厚みと迫力のある重低音を実現しています。
低音の特徴:
- キックドラムやベースラインが空気を震わせるような音圧
- バスレフ構造によりサイズ以上の深い低域を再生
- ロータリーノブによるリアルタイムな低音調整が可能
- EDM、ヒップホップ、ロックなど、重低音が重要なジャンルと好相性
小音量でもベースの存在感がしっかりと感じられ、大音量にしても音割れや歪みが少ないため、「静かに楽しむBGM」から「部屋全体を揺らすライブ感」まで、幅広く対応できます。
中音域の表現力とボーカルの描写
中音域は、柔らかさと高い解像感が共存しており、ボーカルの質感が非常に自然に再現されます。
男性ボーカルの温かみや女性ボーカルの繊細な艶感まで、余すことなく引き出します。
中音域の特徴:
- フルレンジスピーカー×2基による厚みと抜けの良さ
- ボーカルと楽器の分離感が優れており、混雑したミックスでも埋もれない
- サビなどの盛り上がるパートでもボーカルが前に出る
- 小音量でも音の粒立ちがしっかり保たれる
アコースティック、ポップス、ジャズなど、人の声がメインの楽曲で非常に魅力を発揮します。
高音域のクリアさと全方位サウンド
高音域は、金属的な音のリアリティと繊細さをしっかり捉えており、ハイハットやシンバルの「鳴りの余韻」まで丁寧に再生してくれます。
また、ボリュームを上げても破綻せず、滑らかに伸びていく印象です。
高音域の特徴:
- シンバルやハイハットの金属感がリアル
- 解像感が高く、音場の奥行きも感じられる
- 高音量でも破綻せず、耳に刺さらない自然な鳴り方
Marshall独自のマルチディレクショナル・サウンド設計により、部屋のどこにいても音が均一に届くのが最大の強み。
リスニングポジションに縛られず、「どこに置いてもいい音で聴ける」というのは日常使いにおいて非常に便利です。
総合的な音質評価
音域 | 特徴・印象 |
---|---|
低音域 | パワフルで空気を震わせるような圧。ライブ感や臨場感を生み出す |
中音域 | ボーカルが自然に浮かび上がり、ジャンル問わず聴きやすい |
高音域 | 繊細でクリア。楽器の細部までしっかり再現 |
音場感 | 部屋全体を満たす広がり。360°均一に広がるマルチディレクショナル設計 |
音量特性 | 大音量でも歪まず、音圧がしっかり維持される |
- 自宅リビングに置くだけで部屋全体が音楽空間に変わる感覚
- 操作レスポンスが早く、音質調整も即座に反映
- 音質にクセがなく、どんなジャンルにも対応可能
Marshall 「Kilburn III」の操作性とアプリ連携機能

Marshall 「Kilburn III」は、物理的な操作の快適さと、アプリを使った細かな設定変更の両方に対応しています。
音楽体験を「直感的に楽しみたい人」「自分好みに調整したい人」どちらにも応える柔軟な設計です。
直感的に使える物理ノブの操作性
「Kilburn III」最大の特徴のひとつが、操作感を重視した物理ダイヤルとスイッチの存在です。
これは単なるレトロな演出ではなく、操作の心地よさや視覚的なわかりやすさをもたらしています。
操作パーツとその役割:
パーツ名称 | 機能 |
---|---|
トグルスイッチ | 電源のオン/オフ(カチッと傾ける操作) |
ロータリーノブ① | ボリューム調整 |
ロータリーノブ② | ベース(低音域)調整 |
ロータリーノブ③ | トレブル(高音域)調整 |
Mボタン | カスタム機能(アプリで機能の割り当てが可能) |
Bluetoothボタン | ペアリングモードへの切り替え |
使用感のポイント:
- アンプライクな「カチッ」とした操作感がクセになる
- 回した時のクリック感がしっかりしていて微調整しやすい
- 電源や音量の状態がLEDインジケーターで可視化されるため、現在の設定がひと目でわかる
物理スイッチによる操作は、スマホに触らずに即座に音質を調整できるため、“音を聴きながら直感的に好みに合わせていける”という大きなメリットがあります。
アプリによるイコライザー調整とカスタマイズ
「Kilburn III」は、Marshallの公式アプリ(iOS/Android)に対応しており、スマートフォンを使ったより詳細な設定やチューニングが可能です。
アプリでできること:
- バッテリー残量の確認(%表示で視認性良好)
- イコライザー設定のカスタマイズ
- プリセット(例:ロック/ポップス/ヒップホップ等)
- 自分で周波数ごとの調整も可能
- スピーカーの配置補正機能(壁際・部屋中央などに合わせて最適化)
- Mボタンのカスタマイズ
- イコライザープリセットの切り替えや再生/停止など割り当て可能
- ファームウェアアップデート
アプリのUIはシンプルで操作しやすく、初心者でも直感的に扱える設計です。
マルチポイント接続とスマホ給電機能
「Kilburn III」は、Bluetooth 5.3に対応しており、最新のワイヤレス技術を活かした高い接続安定性と便利な機能を搭載しています。
ワイヤレス・接続機能:
機能項目 | 内容 |
---|---|
Bluetooth規格 | Bluetooth 5.3(省電力&安定接続) |
マルチポイント接続 | 2台のデバイスを同時接続し、シームレスに切り替え可能 |
有線入力 | AUX端子搭載(3.5mmステレオミニジャック) |
USB-C充電 | 本体充電(20W以上の高速充電に対応) |
USB-C出力 | スマホへの給電(モバイルバッテリーとして使用可能) |
マルチポイント機能により、たとえば「スマホで音楽を流していたが、PC側で動画を見ると自動で音が切り替わる」などの使い方も可能です。
また、旅行先やキャンプ場などでスマホのバッテリーが切れそうな時、「Kilburn III」をモバイルバッテリー代わりに使えるのは非常に便利です。
操作性とアプリ機能の総評
項目 | 特徴・評価ポイント |
---|---|
操作感 | 手応えある物理スイッチとノブが心地よく、感覚的に音質調整できる |
アプリの使いやすさ | UIがシンプルで初心者でも直感的に操作可能 |
機能の拡張性 | EQ調整、Mボタンカスタム、配置補正、ファームウェア更新など多機能 |
接続機能の柔軟性 | マルチポイントや有線入力、USB給電など場面に応じた多様な使い方が可能 |
Marshall 「Kilburn III」を使用した私の体験談・レビュー

● 朝の静けさに溶け込む音楽体験
ある週末の朝、天気の良い日にゆっくり起きて、コーヒーを淹れながら「Kilburn III」の電源を入れました。
電源のトグルスイッチをカチッと倒す感触からして、すでに「儀式」のようで心地よい。
アプリでお気に入りのジャズプレイリストを流すと、ボリュームをあまり上げなくても、部屋全体にしっとりとした音の膜が張られたように広がりました。
驚いたのは、音源の再現性の高さ。
ピアノのハンマーが弦を打つ「カコン」という繊細な音まで、くっきりと聴き取れるのです。
中低音は豊かに響き、ジャズボーカルの“息遣い”すらリアルに感じられるほどでした。
小さな音でも音楽の輪郭が失われず、「小音量でも気持ちよく聴ける」というのは日常使いでは非常に大切な要素だと実感しました。
● キッチンでの料理中、スピーカーのありがたさを実感
別の日、昼食を作りながら「Kilburn III」をキッチンカウンターに置いて使用しました。
煮込みの音や換気扇の風音の中でも、しっかりとボーカルが前に出て聴き取りやすい。
も簡単で、手が濡れていても物理ノブで音量をクルッと調整できるのが非常に便利です。
また、IP54等級の防水仕様があることで、シンクの近くでも安心して使えるのは大きな安心感。
油や水が多少跳ねても「まあ大丈夫」と思えるのは、心理的ハードルをかなり下げてくれます。
● 友人と過ごすアウトドアの夜に“音の主役”として活躍
ある土曜日の夕方、キャンプ場にて友人と焚き火を囲んだとき、「Kilburn III」を持参しました。
ストラップ付きで肩掛けもできるため、2.8kgの重量でも苦にならず、持ち運びは楽です。
テントを立て終わり、日が沈み始めたタイミングで再生したのはアコースティックのインストゥルメンタル。
「Kilburn III」は特定の方向に強い指向性がないため、どの位置にいても音のバランスが均一で、空間をふんわりと包み込むような音が広がっていました。
友人から「え、これでBluetoothスピーカー?音、良すぎない?」と言われたとき、「そうなんだよ、これは“Marshall”なんだ」と、ちょっと誇らしく感じたのを覚えています。
さらに夜になり、スマホのバッテリーが減ってきた際、スピーカーからスマホへ給電できたのも予想外に役立ちました。
まさか音楽を流しながらモバイルバッテリーとしても使えるとは。
● 夜、自室で静かに“音を調律”する楽しみ
一番気に入っている使い方は、夜の一人時間にアプリを使って音を細かく調整する瞬間です。
EQをロック調にすると、ベースがグッと前に出て、アナログ感のあるMarshallらしい重厚サウンドに。
逆に「ボーカルを前に出したい」ときは高音をやや上げて中域を少し抑えたカスタムEQを作成。
この“音を自分好みに作っていく工程”が、まるで自分だけの楽器をチューニングするようで、本当に楽しい。
物理ノブで調整しても、アプリで追い込んでも、リアルタイムで音が変化するため音楽に没入する時間そのものが心地いいのです。
● 使用を通して気づいた「所有する喜び」
最後に強調したいのは、このスピーカーを「持っている」ことの満足感です。
外観の高級感や作りの良さにより、使っていないときでさえ「所有欲」を満たしてくれる。
単なるBluetoothスピーカーではなく、「音楽が日常の中で主役になる」ためのアイテムとして、確実に生活を豊かにしてくれる存在だと感じました。
総括:用途別に感じたメリット一覧
シーン | 実感したメリット |
---|---|
朝のリビング | 小音量でもディテールがつぶれず、空気感が一変する心地よさ |
キッチン周り | 防水性・操作性の高さが実用性を押し上げる |
アウトドア | 広がりのある音+50時間バッテリーで「屋外でも不安ゼロ」 |
自室の夜時間 | EQカスタマイズが深く、音を“育てていく”ような楽しみがある |
外観の魅力 | 置いておくだけで絵になる。所有する喜びがある |
Marshall 「Kilburn III」に関するQ&A

Marshall 「Kilburn III」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Kilburn III」は防水対応ですか?
はい、IP54の防水・防塵性能を備えています。多少の雨や水はね、屋外の砂ぼこり程度であれば問題ありません。ただし、水没には非対応なので、雨天時の屋外利用やキッチンでの使用など“濡れる可能性がある環境”での使用に向いています。
スマホから簡単に接続できますか?
できます。Bluetooth 5.3に対応しており、スマートフォンやタブレットとスムーズにペアリング可能です。また、マルチポイント接続にも対応しているため、2台のデバイスを同時に接続し、簡単に切り替えることもできます。
どのくらいの音量で使っても音が割れませんか?
はい、高音量でも音割れや歪みが非常に少ないのが特長です。特に低音から高音までのバランスが取れており、大音量でも破綻しにくい設計です。音量を上げても「聴き疲れしにくい音」を保っています。
音質はロック向き? 他のジャンルでも楽しめる?
Marshallらしくロックやギター主体の音源とは相性抜群ですが、EDM・ジャズ・ポップス・クラシックなど幅広いジャンルに対応できます。中音域が豊かでボーカルもクリアに再現されるため、ジャンルに縛られず楽しめます。
充電時間と連続再生時間はどのくらい?
フル充電までの時間は約3時間、そこから最大50時間の連続再生が可能です(中音量設定時)。長時間のアウトドアや旅行でも、充電の心配が少なく安心して使用できます。
USB充電だけでなく、スマホの充電もできますか?
はい、USB-C出力ポートを搭載しており、「Kilburn III」自体をモバイルバッテリー代わりに使用することが可能です。外出先でスマホのバッテリーが切れそうなときにも重宝します。
有線での接続は可能ですか?
はい、3.5mmステレオミニジャック(AUX端子)を搭載しているため、Bluetoothを使わずに有線接続も可能です。レコードプレーヤーやPCなどとの接続にも対応できます。
音の向きや配置でベストな設置場所はありますか?
Marshall 「Kilburn III」は全方位スピーカー構造(マルチディレクショナル設計)のため、基本的にどこに置いてもバランスよく音が広がります。特にリビングやアウトドアで“中心に置いて全体に響かせる”使い方に向いています。
専用アプリは何ができるの?
専用アプリでは以下の機能が利用できます:
- バッテリー残量の確認
- イコライザー調整(プリセット/カスタム)
- Mボタンへの機能割り当て
- スピーカーの配置補正
- ファームウェアのアップデート
初心者でも直感的に扱える、シンプルで使いやすい設計です。
持ち運びには向いていますか?
本体は2.8kgとやや重量感がありますが、ギターストラップ風の持ち手が付いており持ち運びしやすいです。片手でも安定して持てるため、据え置きとポータブルの中間的な使い勝手といえます。
音量はどれくらい出ますか?広い部屋でも使えますか?
「Kilburn III」は最大出力36W(ウーファー30W+ツイーター2基10W)のパワフルな構成で、20畳前後のリビングでも十分に響き渡る音量を確保できます。屋外でも「音がこもる」印象はほぼありません。
音のラグ(遅延)はありますか?動画視聴にも使えますか?
音楽再生ではほぼ気にならないレベルですが、動画視聴やゲーム用途では若干の遅延を感じる可能性があります。厳密なリップシンクを求める映画やFPSゲームには有線接続がおすすめです。
バッテリー残量はどこで確認できますか?
本体ノブ下のLEDインジケーターと、専用アプリ内のバッテリー表示(%)で確認できます。外出前のチェックや使用時間の目安をつけやすく便利です。
複数台を同時にペアリングしてステレオ再生はできますか?
いいえ、「Kilburn III」自体にはステレオペアリング機能(TWS)は非対応です。1台でステレオ出力は可能ですが、2台連携してのL/R再生はできません(Middletonは対応)。
Marshall 「Kilburn III」レビューのまとめ

Marshall Kilburn III」は、ポータブルスピーカーというカテゴリの中でも、非常に完成度の高いプロダクトです。
Marshallらしいクラシックで力強いデザインに、現代的な性能がバランス良く融合し、“音楽を聴く”という日常を、心躍る体験へと変えてくれる存在です。
特に印象的だったのは、以下の5つのポイントです。
✅ 音質:コンパクトとは思えない立体感と厚み
- 低音はキックやベースが体に響くようなパワー感
- 中音はボーカルが自然に立ち上がる豊かな表現力
- 高音はクリアで、金属音やストリングスの細部まで繊細に再現
- 音量を上げても破綻せず、全体として“音楽の輪郭”が常に保たれる
✅ 操作性:物理ノブとアプリの二刀流が心地よい
- 「回す・倒す・触れる」といった感触が楽しい物理ノブ
- スマホアプリでEQ調整、配置補正、Mボタンカスタムまで柔軟に対応
- 誰でも直感的に扱える設計ながら、玄人の遊び心にも応える奥深さ
✅ ポータビリティ:シーンを選ばず活躍できる万能性
- 最大50時間再生のバッテリー性能
- IP54防水防塵でアウトドアやキッチンでも安心
- マルチポイント対応やスマホ給電機能で、実用性も非常に高い
- ストラップ付きで持ち運びやすく、インテリア性も兼備
✅ デザイン:置いても絵になる、使って気分が上がる
- アンプライクな外観、素材感、細部の仕上げまで高い完成度
- 黒×ブラス×赤のカラーアクセントは視覚的な所有欲を満たす
- デジタルではなく“アナログで触れる”ことで愛着が湧く設計
✅ 価格:高価格帯ながら、それ以上の価値を提供
製品名 | Kilburn II | Kilburn III |
---|---|---|
価格(税込) | 約49,990円 | 59,990円 |
再生時間(最大) | 20時間 | 50時間 |
防水・防塵性能 | IPX2 | IP54 |
音響設計 | 前面中心 | 全方位設計 |
スマホ給電 | 非対応 | 対応 |
たしかに価格帯は高めですが、「これ1台でどこでも良質な音楽体験ができる」「長く使い続けられるクオリティ」を考えると、むしろコストパフォーマンスは非常に高いと感じられるでしょう。
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- Marshallらしいロック感を持ちながらも、ジャンルを問わず楽しみたい方
- 音楽が生活の一部になっている、すべての“音楽好き”な方
Marshall 「Kilburn III」レビューの総括
Marshall 「Kilburn III」は、ブランドの伝統を受け継ぎながらも、現代的な機能と実用性を巧みに融合させたポータブルスピーカーです。
クラシックなアンプ風デザインはそのままに、最大50時間のバッテリー性能、IP54の防水・防塵性能、360度全方位に広がる音場など、日常からアウトドアまであらゆるシーンで活躍する設計がなされています。
特に、物理ノブによる操作の心地よさや、アプリ連携による音質カスタマイズの幅広さは、音にこだわる人ほど楽しめるポイントです。
音質面では、低音の厚みとキレ、中音域の自然な表現力、高音の繊細さがバランスよく調和し、ジャンルを問わず満足度の高いリスニング体験を提供します。
Bluetoothスピーカーの枠を超えて、生活の中に“音楽空間”を作り出してくれる存在だといえるでしょう。
価格はやや高めですが、長く使えるデザインとスペックを考えれば、その価値は十分に見合っています。
上質な音と美しさを、どこにでも連れていける──そんな理想を形にしたMarshall 「Kilburn III」は、音楽を日常で楽しむすべての人にとって、心強い相棒となるはずです。
