英国ブランド「Marshall」の人気シリーズ「Major」に、待望の最新モデルが登場しました。
その名も 「Major Ⅴ」(メジャー・ファイブ)。
クラシックなデザインと現代的な機能を兼ね備えた、まさに“進化した王道”といえるヘッドホンです。
外観はこれまでのシリーズらしいヴィンテージテイストを保ちながら、質感や装着感はより快適にブラッシュアップ。
Bluetooth LE Audioへの対応やマルチポイント接続、EQ調整など、日常使いにうれしい機能も充実しています。
さらに音質面では、Marshallらしい厚みのある低音と、クリアで伸びやかな中高域が共存。前モデル「Major IV」から一歩先に進んだサウンドを体験できる仕上がりです。
この記事では、実際に「Major Ⅴ」を長期間使い込み、その魅力と実力を徹底的にレビューしていきます。
デザインや装着感の細部、音の傾向や機能性、そして日常シーンでの使い心地まで、実際の使用感をもとに丁寧に掘り下げます。
「Major Ⅴって何が変わったの?」「音は本当に良くなったの?」「前モデルとの違いが知りたい」と感じている方に向けて、ひとつひとつの疑問を解消できる内容にしました。
この記事を読み終えるころには、「Major Ⅴ」があなたのリスニングスタイルにフィットするかどうか、しっかり判断できるはずです。
- Marshall 「Major Ⅴ」のデザイン・装着感・操作性のレビュー
- Marshall 「Major Ⅴ」の音質レビュー|サウンド傾向を徹底分析
- Marshall 「Major Ⅴ」の機能・接続性・バッテリー性能
- Marshall 「Major Ⅴ」を使用した私の体験談・レビュー
- Marshall 「Major Ⅴ」に関するQ&A
- 「Major Ⅴ」は前モデル(Major IV)からどこが進化しましたか?
- ノイズキャンセリング機能(ANC)はありますか?
- 音漏れはどのくらいありますか?
- 「Major Ⅴ」はどんなジャンルの音楽に向いていますか?
- 有線接続はできますか?
- ワイヤレス充電(Qi)はどんな感じですか?
- 「Major Ⅴ」は長時間の使用に向いていますか?
- 「Major Ⅴ」はゲームや動画視聴でも使えますか?
- マルチポイント接続はどんな場面で役立ちますか?
- 「Major Ⅴ」は防水や防滴に対応していますか?
- 「Major Ⅴ」は眼鏡をかけていても快適に使えますか?
- 「Major Ⅴ」のマイク品質はどうですか?
- 「Major Ⅴ」を女性が使っても大きく感じませんか?
- Marshall 「Major Ⅴ」レビューのまとめ
Marshall 「Major Ⅴ」のデザイン・装着感・操作性のレビュー

クラシックなMarshallデザインと質感
「Major Ⅴ」の第一印象は、やはり「Marshallらしさ」に尽きます。
クラシックアンプを思わせるレザーテクスチャの質感、ゴールドのロゴプレート、そして無骨で力強いフォルム――すべてがブランドの伝統を感じさせます。
しかし、単に懐古的なデザインではなく、マット仕上げによって指紋や傷がつきにくくなるなど、日常使いを意識した改良も見られます。
ハウジングは堅牢で、折りたたみヒンジの動きも滑らか。長く使ってもガタつかず、持ち歩きやすい設計です。
金属パーツの精度も高く、触れたときの冷たさと剛性感が「道具」としての安心感を生み出します。
デザイン面のポイント
- Marshallアンプを想起させるクラシカルなルックス
- 指紋が目立たないマットコーティング
- ヒンジの剛性が高く、折りたたみもスムーズ
- 外観と機能性を両立した完成度
このように、「Major Ⅴ」はレトロと実用性の絶妙なバランスを保ちながら、所有欲をしっかり満たしてくれる仕上がりです。
改良されたイヤーパッドと装着感
オンイヤー型ヘッドホンの弱点は「耳への圧迫感」。
しかし「Major Ⅴ」は、その課題に真正面から向き合ったモデルです。
新しいイヤーパッドは柔らかく、表面素材もさらっとしており、長時間でも蒸れにくい構造になっています。
実際に装着すると、クランプ圧(側圧)は適度で、初期は少しタイトに感じても数日で自然に馴染む印象です。
耳全体を押さえつけるというよりは、包み込むようなフィット感で、外出時にもズレにくいのが特徴です。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| クランプ圧 | 適度で安定感があり、数日で頭にフィット |
| パッド素材 | 柔らかく通気性が高い、蒸れにくい仕上げ |
| 装着感 | 耳を圧迫しにくく、自然なフィット感 |
| 眼鏡との相性 | テンプル干渉が少なく、長時間でも快適 |
さらに、耳の中心よりやや上にずらして装着すると圧が分散しやすく、より快適に使用できます。
オンイヤー特有の軽快さを保ちながら、長時間リスニングにも耐えられるフィット感が得られる点は、前モデルからの大きな進化といえるでしょう。
ボタン操作・ジョイスティックの使いやすさ
「Major Ⅴ」の操作系統は、前モデルから引き続き搭載された多方向ジョイスティックが中心。
物理ボタンを極力減らし、直感的に操作できる点が特徴です。
スマホを取り出すことなく、指先ひとつで音量や曲送りを行える快適さは健在です。
ジョイスティック操作一覧
| 操作 | 操作方法 |
|---|---|
| 再生/一時停止 | ノブを1回押す |
| 音量調整 | 上/下に倒す |
| 曲送り/戻し | 右/左に倒す |
| 電源オン/オフ | 長押し |
| ペアリング | 電源オン後にさらに長押し |
動作は非常にスムーズで、クリック感もしっかり。操作に慣れるまで時間がかからず、“ブラインド操作”がしやすいのも魅力です。
また、専用アプリからはEQカスタマイズも可能で、低音を強調したり、高域の抜けを増やしたりと、サウンドを自分好みに調整できます。
アプリ機能のポイント
- プリセットEQ(ロック/ポップス/アコースティックなど)
- 自分で帯域を調整できるカスタムEQモード
- バッテリー残量・ファーム更新も一括管理可能
「Major Ⅴ」は、デザイン性だけでなく“操作性の気持ちよさ”にもこだわったヘッドホンです。
手探りで扱えるジョイスティックは、まさにMarshallらしい機能美の象徴といえるでしょう。
「Major Ⅴ」は、クラシックなルックスをそのままに、快適な装着感と直感的な操作性を実現した完成度の高いモデルです。
“持つ喜び”と“使う快適さ”をどちらも満たすヘッドホンであり、見た目に惹かれて手に取った人を、使い心地でもしっかり満足させてくれる仕上がりです。
Marshall 「Major Ⅴ」の音質レビュー|サウンド傾向を徹底分析

低音:Marshallらしい力強さとタイトな制御
「Major Ⅴ」のサウンドを象徴するのは、やはりエネルギッシュな低音です。
Marshall特有のパンチ感を受け継ぎながらも、前モデルに比べて低域の“締まり”が増し、輪郭の明瞭さが際立ちます。
ベースの弾力やキックの立ち上がりがしっかりと感じられ、ロックやポップスのリズムを心地よく支える印象です。
一方で、過剰に膨らまないバランス調整が施されており、低音が中域を覆い隠すことはありません。
低域の特徴まとめ
- 60〜120Hz帯域の押し出しが強く、グルーヴ感のあるサウンド
- 低域の量感を保ちつつ、アタックの輪郭が明瞭
- ベースやキックが分離して聴こえるタイトな制御
- 音場が濁らず、音楽全体のリズムが前に出る調整
特にEDMやロックでは、リズムの“ノリ”を際立たせるドライブ感が心地よく、低音重視派のリスナーも満足できる仕上がりです。
中高音:ボーカルの抜けと楽器の輪郭の両立
「Major Ⅴ」の中域は、低域に厚みを持たせながらもボーカルの存在感がしっかり前に出るバランスに整えられています。
歌声の芯が明確で、ギターやピアノのアタック音が埋もれないため、ロックやアコースティックでも各パートが生き生きと聴こえます。
また、高域はきらびやか過ぎず、刺さるようなシャリつきが抑えられており、長時間リスニングにも適しています。
| 帯域 | 音の印象 | 主なメリット |
|---|---|---|
| 中域(1k〜3kHz) | ボーカルが前方定位で明瞭 | 歌声の抜けが良く、歌詞が聴き取りやすい |
| 高域(5k〜10kHz) | 伸びやかで柔らかい音 | シンバルやギターの高音が自然に響く |
| 全体の印象 | ナチュラルで温かみのある音色 | 長時間でも耳が疲れにくい設計 |
ギターの歪みの粒立ちや、ボーカルの息づかいなど、音のディテールを丁寧に描くチューニングです。
特に女性ボーカル曲やライブ音源では、空気感とリアルさの両立を感じ取れます。
音場と分離感:オンイヤー型の限界を超えた立体感
オンイヤー型は音場が狭くなりがちですが、「Major Ⅴ」は中央定位の安定性と左右の自然な広がりを実現しています。
ドラムの位置関係やコーラスの重なりが分かりやすく、音の層が整理された立体的な印象です。
音源ごとの空間配置が明確で、複数の楽器が同時に鳴っても破綻せず、ひとつひとつの音が分離して聴こえます。
音場の印象
- センター定位が明確で、ボーカルの位置が安定
- 横方向の広がりは自然で、窮屈さを感じにくい
- 奥行き方向の表現もあり、ライブ録音の臨場感が高い
分離感の良さが際立つジャンル
- 多重ギターを重ねたロックバンド系
- コーラスやストリングスが多いバラード系
- 打ち込み主体のエレクトロ系音楽
オンイヤーながら、空間の描写力と音の見通しの良さを両立している点は特筆すべきポイントです。
ジャンル別の相性とEQ調整の目安
「Major Ⅴ」はジャンルを問わずバランスの取れた音づくりですが、以下の傾向を把握しておくと、自分の好みに合わせた調整がしやすくなります。
| ジャンル | 相性 | 推奨EQのポイント |
|---|---|---|
| ロック | ◎ | 80〜120Hzをやや強調でドラムの迫力を強化 |
| ポップス | ◎ | 2〜3kHzを軽くブーストしてボーカルを前に |
| ジャズ | ○ | 8〜10kHzを+0.5dB程度で空気感を追加 |
| EDM | ◎ | 60〜80Hzを+1dB、160Hzを-1dBで低音を整理 |
EQを細かく調整できるアプリとの相性も良く、好みのリスニングスタイルに寄せやすい点も魅力です。
「Major Ⅴ」の音質は、Marshallらしい“ロック魂”を感じさせながらも、ジャンルを選ばない汎用性を手に入れた仕上がりです。
低音は力強くも引き締まり、中高域はクリアで艶やか。音場の見通しも良く、長時間のリスニングでも疲れにくいチューニングです。
つまり「Major Ⅴ」は、「音楽の熱を感じたいが、聴き疲れは避けたい」という人にぴったりのバランス型ヘッドホン。
Marshallサウンドの伝統を継承しつつ、現代的な解像度と再現性を両立した“完成度の高い進化系”といえるでしょう。
Marshall 「Major Ⅴ」の機能・接続性・バッテリー性能

Bluetooth LE Audio対応とマルチポイント接続
「Major Ⅴ」は、最新のBluetooth規格「Bluetooth 5.3」を採用し、LE Audioにも対応しています。
LE Audioは次世代の無線伝送方式で、省電力化と低遅延化を両立するほか、将来的には複数デバイスで同時に音声共有できる「Auracast」などの新機能も利用可能になります。
現時点では標準コーデック(SBC/AAC)が中心ですが、LE Audio対応デバイスと組み合わせることで、より安定した接続と効率的な電力消費が期待できます。
接続性能の特徴
- 通信規格:Bluetooth 5.3(LE Audio対応)
- 対応コーデック:SBC/AAC(LC3コーデックは今後のアップデートで有効化)
- 通信範囲:見通しで約10m程度(屋内での安定性も高い)
- 遅延:動画視聴時でも映像とのズレはほとんど感じないレベル
また、マルチポイント接続にも対応。たとえばスマホとノートPCを同時接続しておけば、音楽を聴いている途中に着信があっても、ワンタップで通話へ自動切り替えが可能です。
切断・再接続のレスポンスも速く、複数デバイスを使い分ける現代のリスニング環境に非常にマッチしています。
実際の使用感としては、接続の安定性が高く、地下鉄・カフェ・職場など通信環境が混み合う場所でも音切れが起きにくい印象です。
アプリ操作・EQカスタマイズの実用性
「Major Ⅴ」は、「Marshall Bluetooth」アプリに対応しています。
アプリを通じて、音質のカスタマイズやボタン設定の変更、ファームウェア更新などを直感的に操作できます。
デザインはMarshallらしいブラック×ゴールド基調で、シンプルながら機能的です。
アプリでできる主な操作
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| EQカスタマイズ | 低音・中音・高音をスライダーで微調整。自分好みの音作りが可能。 |
| プリセット選択 | Rock/Pop/Hip-Hop/Acousticなどのジャンル別設定を選択可能。 |
| Mボタン設定 | 「Spotify Tap」「音声アシスタント呼び出し」「EQ切替」などを割り当て。 |
| バッテリー残量確認 | 残り時間をパーセンテージで表示。充電の目安を把握しやすい。 |
| ファームウェア更新 | ワンタップで最新機能を反映できる。 |
アプリのレスポンスは軽快で、設定変更後の反映も即時。
音質調整に関しては、低域を少し下げるとタイトに、高域を+1dB程度上げるとより抜けの良いサウンドになります。
また、Spotify Tap機能をMボタンに割り当てれば、ヘッドホンのボタンひとつで音楽を再開でき、スマホ操作なしでスムーズにリスニングを始められます。
EQカスタマイズの自由度は高く、ロック・ポップス・アコースティックとジャンルを問わず、自分好みの音作りがしやすいのが魅力です。
バッテリー持ち・充電スピードの検証
「Major Ⅴ」の最大の強みのひとつが、圧倒的なバッテリー性能です。
フル充電で最大100時間以上の連続再生が可能で、1日2〜3時間の使用なら、2週間以上充電を気にせず使えるほどのスタミナを誇ります。
| 項目 | 性能・仕様 |
|---|---|
| 連続再生時間 | 最大100時間以上 |
| 急速充電 | 15分の充電で約15時間再生可能 |
| フル充電時間 | 約3時間 |
| 充電方式 | USB Type-C/Qiワイヤレス充電対応 |
特に便利なのが急速充電機能。
出かける前に15分ほど充電するだけで、通勤やカフェ滞在中の音楽再生には十分な再生時間を確保できます。
また、Qi対応のワイヤレス充電にも対応しているため、ケーブルレスで充電可能。
デスク上やベッドサイドにワイヤレスチャージャーを置いておけば、使い終わったら置くだけで充電が完了します。
実際の使用感メモ
- 1週間で約20時間使用しても、バッテリー残量は70%以上を維持。
- ワイヤレス充電時は位置合わせにコツが必要だが、安定すれば発熱も少なめ。
- USB-C充電の方が充電速度・安定性ともに優れており、急ぎのときは有線推奨。
“100時間再生+急速+ワイヤレス”という三拍子が揃ったモデルは非常に珍しく、充電ストレスの少なさは群を抜いています。
「Major Ⅴ」は、最新規格への対応・柔軟なアプリ操作・抜群のバッテリー性能を兼ね備えた、非常に完成度の高いBluetoothヘッドホンです。
LE Audioによる次世代オーディオ体験への布石を打ちつつ、現行機能も堅実。
さらにマルチポイントやEQカスタマイズで使い勝手が向上しており、音楽・通話・作業用すべてに対応できる万能機といえるでしょう。
Marshall 「Major Ⅴ」を使用した私の体験談・レビュー

「Major Ⅴ」を実際に使い続けてみて感じたのは、「気軽に使えて、でも満足感が高い」というバランスの良さです。
クラシックなデザインの見た目に惹かれて手に取ったものの、使ってみると機能性・快適性・サウンドのすべてがきちんと噛み合っていて、日常の中で自然と手に取る頻度が増えていきました。
通勤・外出での使い勝手
毎日の通勤時に最も助かっているのは、装着のしやすさと接続の安定性です。
オンイヤー型の軽さとフィット感がちょうどよく、朝の移動中でも耳が痛くなりにくいのが印象的でした。
Bluetoothの接続は非常に安定しており、ポケットにスマホを入れたままでも音切れはほとんどありません。
使ってみて良かった点
- 駅のホームや電車内でも音切れがなく安定
- ジョイスティック操作で、ポケットからスマホを出さずに曲操作可能
- 軽く、長時間でも疲れにくい装着感
気になった点
- 音量を上げすぎると、高域が少し外に漏れやすい
- 夏場は耳まわりに熱がこもることがある
軽さと操作性の良さが相まって、「毎朝つい手に取ってしまう」感覚があります。
仕事・リモート会議での使い心地
オフィスや在宅勤務では、マルチポイント接続の便利さを実感しました。
スマホとノートPCを同時に接続しておけば、会議の開始時には自動でPCへ切り替わり、終了後は音楽再生にすぐ戻れます。
内蔵マイクの品質も向上しており、通話相手からも「声がクリア」と評価されました。
| 使用シーン | 印象 | メリット |
|---|---|---|
| リモート会議 | ◎ | 切替がスムーズで音声が明瞭 |
| 作業BGM | ◎ | 長時間でも耳が疲れにくく集中できる |
| 通話 | ○ | 声が自然に届き、雑音が少ない |
音楽も仕事も同じヘッドホンで完結できる。これが「Major Ⅴ」の“日常使いに強い”理由だと思います。
カフェや外出先での使用
カフェでの使用では、遮音と開放感のバランスが心地よいと感じました。
完全密閉ではないので店内アナウンスも聞こえますが、音楽への没入感はしっかりあります。
また、折りたたみ構造でカバンへの出し入れがスムーズ。ジョイスティックも直感的で、席を立つときに操作がもたつくこともありません。
実際の使用感
- 遮音性は自然で、周囲の音を少し取り込める
- 折りたたみヒンジが滑らかで、持ち運びやすい
- Mボタンを「Spotify Tap」に設定すると、音楽の再開がワンタッチで快適
集中とリラックスの両立がしやすく、「作業用にも休憩用にも使える」ちょうど良い距離感です。
自宅でのリスニング・動画視聴
自宅で映画やYouTubeを観るときも、映像とのズレがほぼ感じられない点が印象的でした。
セリフと効果音の分離がよく、定位も安定しているため、音の方向が掴みやすい。
夜間に音量を絞っても音の輪郭が残るので、小音量でも楽しめるヘッドホンという印象です。
使っていて気づいたポイント
- Bluetooth 5.3による遅延の少なさで動画視聴も快適
- セリフやボーカルがクリアで、低音の厚みも健在
- 長時間の使用でも圧迫感が少なく、耳が疲れにくい
バッテリーの持ちと充電の快適さ
使ってみて最も印象に残ったのは、バッテリー持ちの異常なまでの良さです。
平日毎日2〜3時間の使用でも、2週間以上充電せずに使い続けられました。
出張時にはケーブルを持たずに済むレベルで、「充電を忘れても問題ない」という安心感があります。
| 項目 | 実測印象 |
|---|---|
| 1回のフル充電 | 約3時間で完了 |
| 15分の急速充電 | 通勤+昼休み分をカバーできる約15時間再生 |
| Qiワイヤレス充電 | 位置合わせに慣れが必要だが、デスク充電に便利 |
「バッテリーの心配をしなくていい」というだけで、ヘッドホンを使うストレスが驚くほど減りました。
Major IV・Monitor II A.N.C.との比較印象
過去モデルと比較しても、「Major Ⅴ」の完成度は一段高いと感じました。
| 比較モデル | 印象・違い |
|---|---|
| Major IV | Major Ⅴは低音の締まりが良く、装着感もより自然。デザインの質感も上質。 |
| Monitor II A.N.C. | 遮音性と没入感ではMonitor IIが優秀だが、軽さ・機動性・電池持ちはMajor Ⅴが圧倒的。 |
「Major Ⅴ」は“持ち出したくなるヘッドホン”、「Monitor II」は“集中したい時のヘッドホン”という使い分けがしっくりきます。
体験談の総評:気軽に使えるのに、満足度が高い
「Major Ⅴ」は、デザイン・操作・音質・バッテリーのどれを取ってもバランスが良く、「いつでも使いたい」と思わせる仕上がりです。
ジョイスティックの直感的な操作性、LE Audioやマルチポイント対応の利便性、そして100時間を超える再生時間。
どの要素も“実際の生活に寄り添う機能”として自然に働いています。
特に気に入った点
- 毎日使っても飽きないクラシックデザイン
- ストレスのない操作感と高い接続安定性
- バッテリー切れの心配がほぼ不要
改善を望む点
- 高域の音漏れをもう少し抑えてほしい
- ワイヤレス充電時の位置合わせを改善してほしい
総じて、「Major Ⅴ」は「日常の中で最も信頼できるヘッドホン」という印象でした。
気軽に使えるのに、満足感がしっかり残る──そんな存在です。
Marshall 「Major Ⅴ」に関するQ&A

Marshall 「Major Ⅴ」に関してよく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Major Ⅴ」は前モデル(Major IV)からどこが進化しましたか?
デザインこそ従来のMarshallらしさを保っていますが、中身は大きく進化しています。
- Bluetooth 5.3対応+LE Audio(次世代伝送方式)対応
- マルチポイント接続で2台同時ペアリングが可能
- 100時間以上のバッテリーに加え、15分で約15時間再生できる急速充電
- 音質チューニングの改善(低域の締まりと中域の抜けが向上)
- アプリ連携(EQ/Spotify Tap対応)で操作性が向上
つまり、音質・機能・利便性のすべてで「Major IV」を一段上回るモデルです。
ノイズキャンセリング機能(ANC)はありますか?
「Major Ⅴ」にはアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能は非搭載です。
その代わりに、オンイヤー型ながらイヤーパッドの密着性が高く、ある程度の遮音性があります。周囲の音を完全に遮断するのではなく、「外の音を少し取り込みつつ音楽に集中できる」設計です。没入型ではなく、日常使いに適した自然な遮音性と考えるのが正確です。
音漏れはどのくらいありますか?
オンイヤー型のため、完全密閉型よりは音漏れしやすい構造です。
ただし、50〜60%程度の音量であれば、静かな環境でもほとんど気になりません。人が多い場所や通勤電車で使用する場合は、音量を抑えめに設定すれば十分実用範囲内です。
「Major Ⅴ」はどんなジャンルの音楽に向いていますか?
Marshallらしい低音のドライブ感と中域の厚みが特徴なので、ロックやポップス、EDMとの相性が抜群です。
ギターやドラムのアタック感がしっかり伝わり、ライブ音源の臨場感もよく出ます。また、EQを調整すれば、アコースティックやジャズのような繊細なジャンルにも対応可能です。
有線接続はできますか?
はい、3.5mmステレオミニジャックによる有線接続が可能です。
Bluetooth接続時よりも遅延が少なく、電池切れの際のバックアップとしても役立ちます。ゲームやDTMなど、タイミングが重要な用途にも対応できます。
ワイヤレス充電(Qi)はどんな感じですか?
Qiワイヤレス充電に対応しており、対応パッドに置くだけで充電できます。
位置合わせに少しコツが必要ですが、デスクやベッドサイドに置いておけば便利です。また、USB-Cによる有線充電なら約3時間で満充電できるため、急ぎの際はそちらがおすすめです。
「Major Ⅴ」は長時間の使用に向いていますか?
軽量でクッション性のあるイヤーパッドにより、1〜2時間の使用なら快適です。
ただし、オンイヤー型特有の構造上、長時間連続使用では耳に熱がこもりやすい傾向があります。1時間半ごとに少し外すと、快適さを維持できます。
「Major Ⅴ」はゲームや動画視聴でも使えますか?
Bluetooth 5.3により低遅延性能が向上しており、動画視聴ではリップシンク(口の動きとのズレ)はほとんど感じません。
アクションゲームなどタイミングがシビアなジャンルを除けば、日常的なゲーム用途でも快適に使用できます。
マルチポイント接続はどんな場面で役立ちますか?
たとえば「PCで音楽を聴きながら、スマホの着信を受ける」といったシーンです。
「Major Ⅴ」なら2台同時接続が可能なので、会議用PCとスマホを切り替える手間が不要です。在宅ワーク・外出のどちらでも、仕事とプライベートを1台で完結できます。
「Major Ⅴ」は防水や防滴に対応していますか?
残念ながら防水・防滴には非対応です。
軽い汗や小雨程度であれば問題ないケースもありますが、公式では明記されていません。屋外での使用が多い場合は、雨天時に直接濡らさないよう注意しましょう。
「Major Ⅴ」は眼鏡をかけていても快適に使えますか?
はい、眼鏡ユーザーにも比較的快適な設計です。
パッドが柔らかく、耳への当たりが平面に近いため、テンプル(つる)部分を強く圧迫しにくい構造になっています。ただし、長時間(2時間以上)の装着では多少の圧迫感を感じる場合があるため、1時間半ごとに外してリフレッシュすると快適さを保てます。
「Major Ⅴ」のマイク品質はどうですか?
通話時の音声はクリアで自然なトーンです。
環境ノイズをある程度抑制してくれるため、屋外でも聞き取りやすい印象。ビデオ会議や通話中心の使用でも十分実用的です。ただし、風の強い場所ではマイクが風切り音を拾いやすいため注意が必要です。
「Major Ⅴ」を女性が使っても大きく感じませんか?
大きさは比較的コンパクトで、男女問わずフィットしやすいサイズ感です。
ヘッドバンドの調整幅が広く、側圧も強すぎないため、頭の小さい人でも自然なフィットが得られます。また、デザインもクラシックで性別を選ばない点が高評価です。
Marshall 「Major Ⅴ」レビューのまとめ

「Major Ⅴ」は、クラシックなデザインと最新機能を高次元で融合させた、「日常に寄り添うオンイヤーヘッドホン」です。
100時間を超えるバッテリーライフ、マルチポイントやLE Audio対応などの機能性、そしてMarshallらしい力強いサウンドがすべて揃っています。
この記事の最後では、そんな「Major Ⅴ」の総評と、使ってみてわかったポイントを整理していきます。
「Major Ⅴ」の魅力を一言でまとめると?
一言でいえば、「クラシックなデザインに、現代の快適さを詰め込んだ万能機」です。
ロックやポップスでのドライブ感、そして仕事や外出での使いやすさ。どちらのシーンでもバランスが取れています。
ジョイスティック操作や100時間バッテリーなど、ユーザーの“毎日使いたい”という気持ちを支える要素がしっかり設計されています。
音楽を楽しむための道具でありながら、日常生活をストレスなく支える実用品。
それが「Major Ⅴ」の一番の魅力だと感じます。
「Major Ⅴ」の評価サマリー(要点表)
| 観点 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|
| 音質 | 低音のパンチと中域の抜けの良さ、聴き疲れしにくいバランス | 静かな場所では音量に注意(高域がやや漏れやすい) |
| デザイン | Marshallらしいクラシカルな外観と上質な質感 | 折りたたみ構造ゆえの可動部のカタつきが気になる場合も |
| 操作性 | ジョイスティック+Mボタンの直感操作 | Mボタン機能の活用にはアプリ設定が必要 |
| 接続性 | Bluetooth 5.3+LE Audio+マルチポイントで快適 | LE Audioの恩恵は現時点では限定的 |
| バッテリー | 100時間超+15分急速充電+Qi対応 | Qi充電は位置合わせにコツが必要 |
どんな人におすすめか?
◎ 特におすすめしたいユーザー像
- ロック/ポップス中心で、ノリの良い低音とボーカルの明瞭さを重視する人
- 仕事とプライベートを1台で完結したいマルチポイント派
- 充電を忘れがちでも安心して使いたい人
- 見た目にもこだわりたい、所有感を重視するユーザー
△ 購入前に検討すべきポイント
- 完全な静寂を求める(ANC重視)ユーザーには不向き
- 長時間装着では耳まわりの熱がこもりやすい
- 音漏れを極端に避けたい人はオーバーイヤー型も検討価値あり
他モデルとの比較:Major IV/Monitor II A.N.C.
| モデル | 特徴 | 違い・優劣 |
|---|---|---|
| Major IV | シンプルで軽量、コスパ良好 | Major Ⅴは音の締まり・装着感・機能性すべてが上位互換 |
| Monitor II A.N.C. | 高遮音・高没入型のオーバーイヤー | 没入感は上だが、取り回し・軽快さ・バッテリー持ちはⅤが上 |
| Major Ⅴ | 日常使いに最適な万能機 | オンイヤーの気軽さ+実用性の高さが特徴 |
「Major Ⅴ」は「音楽の楽しさを持ち歩きたい人」、
「Monitor II」は「静寂の中で音を味わいたい人」に向いています。
購入前チェックリスト
- □ オンイヤーの装着感が自分に合うか(耳の形によって好みが分かれる)
- □ 通勤や作業など、1〜2時間単位の使用が中心である
- □ Qi充電を活用する場合は、充電位置合わせに慣れる想定がある
- □ アプリを活用してEQを微調整する意欲がある(低域-1dB/高域+0.5dBが目安)
- □ デザインやブランド性を含めて“持つ喜び”を重視している
Marshall 「Major Ⅴ」レビューの総括
Marshall 「Major Ⅴ」は、クラシックなデザインの美しさと現代的な使い勝手を絶妙に融合させた、まさに“進化した王道”のヘッドホンでした。
音楽を聴く楽しさを直感的に感じさせるサウンドチューニングに加え、マルチポイント接続やLE Audio対応といった新世代の機能、そして100時間を超える圧倒的なバッテリー性能が、日常の中での信頼感を一段と高めています。
オンイヤー特有の軽快さはそのままに、装着感の改善や操作性の向上により、長時間の使用でもストレスを感じにくい完成度に仕上がっている点も印象的です。
デザインに惹かれて手に取っても、使えば確かな満足が得られる──そんな“使うほどに愛着が増すヘッドホン”が「Major Ⅴ」です。
音楽と共に過ごす時間をもっと心地よく、もっと自由にしたい人にこそ、この一台を強くおすすめします。


