【nwm ONE レビュー】音漏れしない「耳スピーカー」は本当か?音質と快適性を徹底検証

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出典:nwm(NTTソノリティ公式
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「ヘッドホンをしたいけど、耳が蒸れるのが不快だ」
「音楽に没頭したいけど、周囲の音が聞こえないと不安」
「テレワーク中、家族の呼びかけには気づきたい」
「オープンイヤー型は興味があるけど、音漏れが心配…」

こんな悩みを抱えていませんか?

従来のヘッドホンは「耳を塞ぐ」か「耳を塞がない(音漏れと音質低下が懸念)」かの二択でした。

その常識を覆す製品が、NTTソノリティから登場した「nwm ONE (ヌーム ワン)」です。

「耳スピーカー」とも呼ばれるこの製品は、耳を完全に塞がないフルオープン型でありながら、NTTの革新的な技術によって「音漏れを最小限に抑える」ことを実現しました。

一見すると、ハウジング(耳を覆う部分)が大きく開いた、いかにも音漏れしそうなデザイン。
しかし、実際に音楽を再生してみると、装着している本人以外にはほとんど音が聞こえないのです。

これは、まさに「パーソナライズドサウンドゾーン(PSZ)」技術の真骨頂。

この記事では、オーディオレビューを数多く手掛けてきた筆者が「nwm ONE」を実際に様々なシーンで徹底的に使い込み、その音質、音漏れ防止性能、そして長時間の快適性を忖度なしでレビューします。

 

  1. nwm ONEの核心技術:なぜ「次世代」と呼べるのか?
    1. 耳を塞がない「フルオープン型」がもたらす新しいリスニング体験
    2. 革新的な音漏れ防止技術「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」の仕組み
    3. クリアな通話を実現する「Magic Focus Voice」とは?
  2. nwm ONEのデザインと長時間の快適性
    1. 185gの超軽量設計と装着時のシルエット
    2. 蒸れ知らず?液体シリコンゴム製イヤーパッドの感触
    3. メガネやピアスを装着したまま使えるか?
  3. nwm ONEの音質とパフォーマンスの徹底検証
    1. 2Wayドライバー(35mm+12mm)の音質:低音は本当に不足しないか?
    2. 専用アプリ「nwm Connect」によるイコライザー設定と操作性
    3. LC3コーデックとUSBオーディオ(有線接続)の実力
  4. nwm ONEを使用した私の体験談・レビュー
    1. 【音質】「ながら聴き」のレベルを超えたクリアなサウンドと音場感
    2. 【音漏れ検証】カフェや静かなオフィスでの限界はどこまで?
    3. 【快適性】テレワークで一日中つけっぱなしにした結果
    4. 【マイク性能】実際のオンライン会議で通話品質を試す
    5. 【気になった点】持ち運び時の大きさとフィット感の調整
    6. 【体験談の総括】どのような利用シーンで輝くか
  5. nwm ONEに関するQ&A
    1. 音漏れは本当にしませんか? 静かなオフィスでも使えますか?
    2. 音質はどうですか? 低音はしっかり聴こえますか?
    3. バッテリーの持ちはどれくらいですか?
    4. 長時間つけていても疲れませんか?
    5. PCとスマホなど、複数の端末で同時に使えますか?
    6. メガネやピアスをつけたまま装着できますか?
    7. 電車の中など、うるさい場所でも使えますか?
    8. 有線接続はできますか?
    9. ランニングなどの運動中に使えますか?
    10. 動画視聴やゲームをしたときに、音の遅延は気になりますか?
    11. 対応しているBluetoothコーデックを教えてください。
  6. nwm ONEレビューのまとめ
    1. メリット①:革新的な音漏れ防止技術「PSZ」
    2. メリット②:「ながら聴き」を超える高音質と音場感
    3. メリット③:圧倒的な快適性と軽量デザイン
    4. メリット④:優れた通話品質と利便性(マルチポイント対応)
    5. 購入前に考慮すべき点(デメリット)
    6. レビューの総括:nwm ONEはこんな人におすすめ

nwm ONEの核心技術:なぜ「次世代」と呼べるのか?

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出典:nwm(NTTソノリティ)公式

nwm ONEの独自性は、その革新的な技術に集約されています。
なぜこのヘッドホンが「次世代」と呼ばれるのか、3つの主要技術から紐解いていきましょう。

耳を塞がない「フルオープン型」がもたらす新しいリスニング体験

nwm ONEは、耳の穴を塞がず、耳の上に乗せるように装着する「フルオープン型(開放型)」デザインを採用しています。

フルオープン型がもたらすメリット:

  • 周囲の音の把握:
    耳を塞がないため、音楽を聴きながらでも周囲の環境音(車の接近音、インターホン、家族の呼びかけ)を自然に聞き取ることができます。
  • 安全性の向上:
    屋外でのウォーキングやランニング中でも、周囲の状況を把握しやすく安全です。
  • コミュニケーション:
    装着したまま会話が可能。オフィスでの「ちょっとした声かけ」にもすぐ反応できます。
  • 圧迫感からの解放:
    耳の穴や耳全体を覆うことによる圧迫感や閉塞感が一切ありません。

従来のオープンイヤー型イヤホンは、耳の近くで小さなスピーカーを鳴らす構造上、音質(特に低音)と音漏れに課題がありました。
nwm ONEは、その常識を覆すために開発された製品です。

革新的な音漏れ防止技術「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」の仕組み

本機最大の「謎技術」とも言えるのが、NTTが開発したPSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)技術です。

これは、ノイズキャンセリングが「外部の騒音」を打ち消すのに対し、PSZは「ヘッドホンから外に漏れ出そうとする音」そのものを打ち消す技術です。

PSZ技術の簡単な仕組み:

  1. 音の放出:
    メインのスピーカーから耳に向かって音楽が再生されます。
  2. 逆位相の音:
    同時に、スピーカーの周囲に配置されたスリットから、外に漏れ出そうとする音と「逆位相(音の波形が正反対)」の制御音を放出します。
  3. 音の相殺:
    スピーカーから漏れる音と制御音がぶつかり合い、互いの音を打ち消します。
  4. 音の空間:
    結果として、耳の周辺(=パーソナライズドサウンドゾーン)にだけ音がリッチに響き、そのゾーンから外れると急激に音が小さくなる(=音漏れが極めて少ない)という現象が起こります。

この技術により、「オープン型なのに、静かな場所でも使える」という、従来では考えられなかったリスニング体験が可能になりました。

クリアな通話を実現する「Magic Focus Voice」とは?

nwm ONEは音楽鑑賞だけでなく、通話品質にも並々ならぬこだわりがあります。
それがMagic Focus Voice(マジックフォーカスボイス)技術です。

これは、単に周囲の雑音をカットするノイズリダクションとは異なります。

ビームフォーミングマイク(指向性マイク)と高度な音声処理技術を組み合わせ、「話している人の声」だけを正確に特定し、それ以外の音(エアコンの音、キーボードの打鍵音、周囲の話し声)を効果的に抑制します。

これにより、騒しいカフェやオフィスからオンライン会議に参加しても、自分の声だけをクリアに相手へ届けることができます。テレワークが主流となった現代において、非常に強力な機能です。

 

nwm ONEのデザインと長時間の快適性

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出典:nwm(NTTソノリティ)公式

いくら技術がすごくても、装着感が悪ければ長時間は使えません。
nwm ONEのデザインと快適性について、細かくチェックします。

185gの超軽量設計と装着時のシルエット

nwm ONEの本体重量は約185g
一般的なワイヤレスヘッドホン(250g〜300g程度)と比較しても非常に軽量です。

この軽さに加え、耳を塞がない構造が相まって、装着していることを忘れるかのような開放感があります。

また、ヘッドバンドが細身で、装着時にヘッドホンが横に張り出す「イヤーマフ感」が少ないのも特徴です。
シルエットがスッキリしているため、ゴツいヘッドホンが苦手な方にも受け入れられやすいデザインと言えます。

蒸れ知らず?液体シリコンゴム製イヤーパッドの感触

イヤーパッド(耳が当たる部分)には、医療用器具にも使われる液体シリコンゴムが採用されています。

液体シリコンゴム製パッドの特徴:

  • 肌触り: サラサラとしており、非常にソフトで柔軟。
  • 通気性: そもそも耳を密閉しないため、通気性は抜群。夏場や長時間の使用でも蒸れとは無縁です。
  • 耐久性: 合皮のように加水分解でボロボロになる心配が少なく、劣化しにくい素材です。
  • 清潔さ: 汚れてもサッと拭き取ることができ、清潔に保てます。

この素材とフルオープン構造の組み合わせが、驚異的な長時間の快適性を生み出しています。

メガネやピアスを装着したまま使えるか?

メガネユーザーやピアス愛用者にとって、ヘッドホンとの干渉は死活問題です。

ピアス:
耳たぶや耳の上部(軟骨)にピアスをしていても、スピーカーユニットが耳の穴の前に浮くように配置されるため、直接圧迫しにくい構造です。
ピアスのデザインや位置にもよりますが、多くの他機種と比べて圧倒的に干渉しにくいと言えるでしょう。

メガネ:
筆者もメガネ愛用者ですが、nwm ONEは耳の上に乗せる構造のため、メガネのツルとほとんど干渉しません。
一般的なオンイヤー型やオーバーイヤー型のように、ツルがイヤーパッドに押し付けられて痛くなることはありませんでした。

 

nwm ONEの音質とパフォーマンスの徹底検証

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出典:nwm(NTTソノリティ)公式

「ながら聴き」用のヘッドホンは、音質が犠牲になりがちです。
nwm ONEのオーディオパフォーマンスを、スペックと実際の試聴から検証します。

2Wayドライバー(35mm+12mm)の音質:低音は本当に不足しないか?

nwm ONEは、ヘッドホンとしては珍しい2Wayドライバーシステムを搭載しています。

  • 35mm ウーファードライバー: 迫力のある低域を担当。
  • 12mm ツイータードライバー: クリアな中高域を担当。

フルオープン型は構造上、低音が抜けやすいのが弱点です。
しかし、nwm ONEは35mmの大口径ウーファードライバーを搭載することで、この弱点を克服。

耳を塞いでいないにもかかわらず、しっかりと芯のある低音と、ツイーターによる分離感の良いクリアなボーカル・高音域を両立しています。
「ながら聴き」レベルを遥かに超えた、純粋な音楽鑑賞にも耐えうる高音質です。

専用アプリ「nwm Connect」によるイコライザー設定と操作性

専用アプリ「nwm Connect」を使用することで、nwm ONEのポテンシャルをさらに引き出せます。

アプリでできる主なこと:

  • イコライザー(EQ)設定:
    • プリセット: 「Balanced」「More bass」「Clear voice」など、複数のプリセットから選べます。
    • カスタム: 自分で周波数帯を調整できるカスタムEQも搭載。好みの音質に追い込めます。
  • ボタン操作の確認: 物理ボタンの操作方法を確認できます(※カスタマイズは不可)。
  • ファームウェアアップデート: 製品の機能改善や不具合修正が提供されます。

操作は本体左側の物理ボタンで行います。
再生/停止、曲送り/戻し、音量調整が直感的に行え、タッチセンサーの誤動作もないため快適です。

LC3コーデックとUSBオーディオ(有線接続)の実力

音質に関わる接続方法もチェックします。

USBオーディオ(有線接続):
付属のUSB-CケーブルでPCやスマートフォンと接続すれば、有線ヘッドホンとしても機能します。
充電しながら、Bluetooth接続よりもさらに高解像度な音源(ハイレゾ相当)を楽しむことが可能です。

Bluetoothコーデック:
SBC、AACに加え、次世代のBluetoothオーディオ規格「LE Audio」で採用されているLC3(エルシースリー)にも対応しています。
LC3は、従来のSBCやAACよりも低遅延かつ高品質な音声伝送が可能で、対応するスマートフォン(Android 13以降の一部機種など)と接続することで真価を発揮します。

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nwm ONEを使用した私の体験談・レビュー

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ここからは、筆者が実際にnwm ONEを数週間使い込んだ、リアルな体験談をお届けします。

【音質】「ながら聴き」のレベルを超えたクリアなサウンドと音場感

正直、「どうせながら聴き用でしょ」と侮っていました。
しかし、聴いてみて驚きました。

まず、音場が非常に広いです。
耳元でスピーカーが鳴っているというより、少し離れた位置からクリアな音が飛んでくる感覚。
2Wayドライバーのおかげで、低音のアタック感とボーカルの生々しさが両立しており、これならメインのヘッドホンとして十分使えると感じました。
アプリのEQで「More bass」にすると、フルオープン型とは思えないほどの迫力を楽しめます。

【音漏れ検証】カフェや静かなオフィスでの限界はどこまで?

最も気になる音漏れです。PSZ技術の実力を試すため、静かな環境で検証しました。

  • iPhoneの音量 30%〜40% (静かな室内BGMレベル):
    隣に座っていても、ほぼ無音。耳を近づけても聴こえません。
  • iPhoneの音量 50%〜60% (通常の音楽鑑賞レベル):
    静かな室内で、1m以内に耳を近づけると「何か鳴っている」のが微かに分かる程度。音楽として聴き取れるレベルではありません。カフェのBGMやオフィスの空調音があれば完全に紛れます。
  • iPhoneの音量 70%以上 (電車内など騒ましい場所でのレベル):
    さすがにシャカシャカとした高音域の音が漏れ始めます。

結論:
常識的な音量(60%以下)であれば、静かなオフィスやカフェでも周囲に迷惑をかけることはまず無いでしょう。
密閉型ヘッドホンが音量を上げた時に漏れる「低音のズンズン音」は皆無で、非常に優秀です。

【快適性】テレワークで一日中つけっぱなしにした結果

テレワーク日に、朝9時から夕方6時まで、会議以外の時間もBGM用としてnwm ONEを装着し続けました。

結果、まったく不快感がありません

185gの軽さ、側圧の弱さ、そして何より「蒸れ」が一切ないこと。これが非常に大きいです。
夕方になっても耳周りはサラサラのまま。
メガネのツルが痛くなることもなく、これほど快適な「一日中ヘッドホン」は初めての体験でした。

【マイク性能】実際のオンライン会議で通話品質を試す

Magic Focus Voiceの実力を試すため、あえて生活音のあるリビングからオンライン会議に参加しました。

会議の相手(3名)にマイク品質を尋ねたところ、「いつもより声がハッキリ聞こえる」「周囲の雑音(キーボード音や遠くのテレビ音)がまったく入ってこない」と、非常に高い評価を得ました。

自分の声がヘッドホンで籠もらず自然に聞こえるため、つい大声になることもなく、非常に会話がしやすかったです。

【気になった点】持ち運び時の大きさとフィット感の調整

メリットばかりではありません。
使っていて気になった点(デメリット)も正直に挙げます。

  • 携帯性の悪さ:
    ヘッドホンアームが折りたためません。
    また、ハウジング部分も回転(スイーベル)しないため、非常に嵩張ります。
    付属のケースも大きめ。カバンにサッと入れて持ち運ぶのには不向きで、基本的には自宅やオフィスに据え置きで使う製品だと感じました。
  • フィット感のシビアさ:
    スピーカー部分を耳の穴の最適な位置(スイートスポット)に合わせるのが少し難しいです。
    位置がズレると低音の聴こえ方が大きく変わってしまいます。
    一度ベストポジションを見つければ問題ありませんが、装着のたびに微調整が必要になる場合がありました。

【体験談の総括】どのような利用シーンで輝くか

nwm ONEは、「移動中」ではなく「特定の場所」で長時間使う場合に最も輝くヘッドホンです。

自宅でのテレワーク、オフィスでの集中作業、家事をしながらのBGM、リラックスタイムの動画鑑賞など、「ながら聴き」を最高レベルの音質と快適性で実現したい場合に、これ以上の選択肢はないと感じました。

 

nwm ONEに関するQ&A

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nwm 「ONE」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。

音漏れは本当にしませんか? 静かなオフィスでも使えますか?

はい、常識的な音量(スマホ音量の60%程度)であれば、オフィスやカフェでも隣の人に聴こえることはほぼありません。NTTの「PSZ技術」が音漏れを打ち消します。

音質はどうですか? 低音はしっかり聴こえますか?

「ながら聴き」用としては非常に高音質です。低音用の35mmドライバーを搭載しており、耳を塞いでいなくても芯のある低音とクリアな中高音を楽しめます。

バッテリーの持ちはどれくらいですか?

最大20時間の連続再生が可能です。また、5分の充電で最大1時間再生できる急速充電にも対応しています。

長時間つけていても疲れませんか?

非常に快適です。約185gと軽量で、耳を塞がないため蒸れや圧迫感がありません。一日中つけっぱなしでも疲れにくい設計です。

PCとスマホなど、複数の端末で同時に使えますか?

はい、可能です。「マルチポイント接続」に対応しており、PCとスマートフォンなどの2台に同時に接続できます。

メガネやピアスをつけたまま装着できますか?

はい、ほとんどの場合で快適に使えます。耳の上に乗せる構造のため、メガネのツルやピアスと干渉しにくいデザインになっています。

電車の中など、うるさい場所でも使えますか?

音楽に集中する用途には向きません。耳を塞がないため周囲の騒音もそのまま聞こえ、音楽がかき消されてしまうためです。

有線接続はできますか?

はい、可能です。付属のUSB-Cケーブルを使ってPCやスマートフォンと接続し、充電しながら高音質なUSBオーディオとしても利用できます。

ランニングなどの運動中に使えますか?

ウォーキング程度であれば問題ありませんが、ランニングのような激しい動きではズレる可能性があります。また、防水規格(IPXなど)には対応していないため、汗や雨には注意が必要です。

動画視聴やゲームをしたときに、音の遅延は気になりますか?

動画視聴(YouTubeなど)では、遅延はほとんど気にならないレベルです。音ゲーなどタイミングが非常にシビアなゲームではわずかな遅れを感じる可能性はありますが、一般的なゲームや動画であれば快適に使用できます。

対応しているBluetoothコーデックを教えてください。

SBC、AACに加え、次世代の高品質・低遅延コーデックである「LC3」(LE Audio対応機器が必要)にも対応しています。

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nwm ONEレビューのまとめ

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最後に、nwm ONEを徹底的にレビューした結果を総括します。
これは単なる「ながら聴き」ヘッドホンではなく、特定のライフスタイルに革命をもたらす可能性を秘めた「耳スピーカー」です。

メリット①:革新的な音漏れ防止技術「PSZ」

最大の強みであり、本機の存在価値そのものです。
フルオープン型にもかかわらず、常識的な音量(筆者検証ではiPhone音量60%以下)であれば、静かなオフィスやカフェでも隣の人に聴こえないレベルの音漏れ抑制を実現しています。
これはまさに「謎技術」と呼ぶにふさわしく、周囲への配慮が求められる場所でこそ真価を発揮します。

メリット②:「ながら聴き」を超える高音質と音場感

「ながら聴きは音がスカスカ」という常識を覆します。
35mm+12mmの2Wayドライバーは、耳を塞いでいないのに十分な低音のアタック感と、クリアな中高域を両立。
特に、音が耳元で鳴るのではなく、少し離れた場所から音が飛んでくるような自然で広い音場感は、他のオープンイヤー型製品と一線を画すクオリティです。

メリット③:圧倒的な快適性と軽量デザイン

「一日中つけっぱなし」が苦にならない、驚異的な快適性。約185gの超軽量設計、耳を全く圧迫しない構造、そして合皮のように蒸れたり劣化したりしない液体シリコンゴム製のイヤーパッド。
筆者のようなメガネユーザーでもツルが痛くならず、ピアスとの干渉も最小限。
この快適性こそが、本機を最強の「おうちヘッドホン」たらしめる要因です。

メリット④:優れた通話品質と利便性(マルチポイント対応)

「Magic Focus Voice」によるマイク性能は本物です。
実際のオンライン会議で、騒がしい環境でも「声だけがクリアに届く」と高い評価を得ました。
自分の声がこもらないため会話も自然です。さらに、PCとスマホを同時接続できるマルチポイント機能にも対応しており、テレワーク用デバイスとして死角がありません。

購入前に考慮すべき点(デメリット)

もちろん、完璧ではありません。
購入前に以下の点は必ず考慮してください。

  • 携帯性の悪さ:
    折りたたみ・スイーベル機構がなく、非常に嵩張ります。付属ケースも大きいため、カバンに入れて気軽に持ち運ぶ用途には全く向きません。基本は据え置きです。
  • フィット感のシビアさ:
    音質(特に低音)は、スピーカーの位置が耳の穴のスイートスポットに収まっているかに大きく依存します。装着時に毎回ベストポジションを探る微調整が必要になる場合があります。
  • 価格:
    「ながら聴き」用としては高価な部類に入ります。しかし、その革新的な技術、音質、快適性、マイク性能を考慮すれば、その価値は十分にあると筆者は判断します。
  • 遮音性のなさ(当然の弱点):
    フルオープン型のため、周囲の音はすべて聞こえます。電車内や騒音が大きい場所では音楽が騒音に打ち消されるため、没入感を求める用途には向きません。

レビューの総括:nwm ONEはこんな人におすすめ

nwm ONEは、「いつでもどこでも使える万能ヘッドホン」ではありません。
しかし、「特定の場所で、長時間、快適に、音を共有せず楽しみたい」というニーズに対して、これほど完璧に応えてくれる製品は他にありません。

nwm ONEを強くおすすめしたい人:

  • 自宅やオフィスでテレワーク(オンライン会議)が多い人
  • 「耳が蒸れる」「側圧が痛い」など、従来のヘッドホンが苦手な人
  • 音楽や動画を楽しみつつ、家族の呼びかけやインターホンには気づきたい人
  • メガネやピアスと干渉しない快適なヘッドホンを探している人
  • 「ながら聴き」でも音質や音場感に一切妥協したくないオーディオファン

もしあなたが上記の一つでも強く当てはまるなら、「音漏れしないオープン型」という夢のような技術を体験する価値は十分にあります。
nwm ONEは、あなたのリスニング環境、ひいては生活の質そのものを変える可能性を秘めた一品です。

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