ポータブルオーディオファンの間で密かに注目を集めているブランド、ONIX(オニキス)。
そのONIXから、待望の薄型ハイエンドDAP(デジタルオーディオプレイヤー)「Waltz XM10 LTD」が登場しました。
前作「Overture XM5」の印象が強く残る中、今回のWaltzは、単なる後継機ではなく「全く新しい方向性の進化」を感じさせるモデルです。
まず、ひと目見て感じるのは「薄い、そして美しい」というデザインの洗練。
これまでのDAPの常識を覆すほどの薄さと、スマホライクな持ち心地。
そして11.5mmという極薄ボディに、高級ステンレス素材とゴールドパーツを組み合わせた圧倒的な存在感……所有する喜びを強烈に刺激してきます。
スペック面でも、AKMのフラッグシップDACチップ「AK4191+AK4499EX」のデュアル構成や、Snapdragon 665/RAM6GB/ROM128GB+Android13と、現代的な使いやすさと音質へのこだわりを両立。
さらに、USB-DAC機能やBluetooth受信機能も備え、単体でもシステムの一部としても活躍する万能な一台に仕上がっています。
そして何より気になるのは「音質」。
薄型DAPはパワー感が犠牲になりがちと思われがちですが、このモデルはその先入観を気持ちよく裏切ってくれる音作りがされています。
この記事では、そんなONIX 「Waltz XM10 LTD」について、デザインやスペック、操作感、そして音質を詳しくレビューしていきます。
さらに、人気モデル「Overture XM5」との比較や、実際に使って感じたリアルな体験談も交えてご紹介。
購入を検討している方はもちろん、ポータブルオーディオに興味がある方にも楽しんでいただける内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。

- ONIX 「Waltz XM10 LTD」とは?
- ONIX 「Waltz XM10 LTD」のデザインと外観の魅力
- ONIX 「Waltz XM10 LTD」の操作性とシステム面の使用感
- ONIX 「Waltz XM10 LTD」の音質レビュー
- ONIX 「Waltz XM10 LTD」を使用した私の体験談・レビュー
- ONIX 「Waltz XM10 LTD」に関するQ&A
- この製品はGoogle Playに対応していますか?
- バランス接続はできますか?端子はどこにありますか?
- ケースは付属していますか?
- SDカードは何GBまで対応していますか?
- Bluetoothの送信・受信には対応していますか?
- バッテリーはどのくらい持ちますか?
- サブスク音源も高音質で再生できますか?
- 音の傾向はどんな感じですか?ジャンルを選びますか?
- Overture XM5との違いは何ですか?
- イヤホンの推奨インピーダンスはありますか?
- USB-DACとしてPCと接続できますか?
- 音量操作は物理ボタンですか?ホイールですか?
- 操作時にカクついたり、フリーズすることはありますか?
- 充電時間はどのくらいですか?
- 音量や操作のレスポンスに遅延はありますか?
- 他社のハイエンドDAPと比べてどうですか?
- ONIX 「Waltz XM10 LTD」レビューのまとめ
ONIX 「Waltz XM10 LTD」とは?

「Waltz XM10 LTD」は、オーディオブランドONIXが放つ、最新の薄型ハイエンドDAP(デジタルオーディオプレイヤー)です。
元々据え置き機との連携を前提としたシステム「Miracle」内の一部として登場した「XM10」がベースとなっており、今回のWaltzはその単体アップグレード版として登場しました。
スマートフォンのようにスタイリッシュでありながら、音質面では非常に本格的な性能を備えているのが大きな特徴です。
ONIXブランドの概要と製品ポジション
ONIX(オニキス)は、もともとイギリス発祥のオーディオブランドで、小型のパワーアンプの製造から始まりました。現在はアジアに拠点を移し、以下のような製品群を展開しています。
- CDプレーヤー
- プリアンプ
- デスクトップ・オーディオデバイス
- ポータブルDAP(デジタルオーディオプレイヤー)
日本国内では、「Overture XM5」や「α(ドングルDAC)」などで注目を集め、オーディオファンからの評価も高いです。
今回の「Waltz XM10 LTD」は、ONIX初の本格的ハイエンドDAPとして、ブランドの本気が感じられるフラッグシップ機にあたります。
「Waltz XM10 LTD」の基本スペックと特徴
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 約148,500円 |
OS | Android 13ベースカスタムOS |
CPU | Qualcomm Snapdragon 665 |
RAM / ROM | 6GB / 128GB |
ストレージ拡張 | 最大2TBのmicroSD対応 |
画面サイズ | 6インチ |
バッテリー | 4,300mAh / 約9時間再生 |
DAC構成 | AK4191 + AK4499EX(デュアル構成) |
オペアンプ | AD8397(デュアル) |
対応フォーマット | DSD1024, PCM768kHz, MQA, ISO, M3Uなど |
Bluetooth | 送受信対応(LDAC対応) |
重量 | 約338g |
筐体素材 | ステンレススチール製(高剛性) |
サイズ | 157.7 x 76.8 x 11.5mm(超薄型設計) |
端子 | 3.5mmシングルエンドのみ(変換で4.4mm対応) |
主な特長まとめ:
- 極薄11.5mmボディ:スマホのようなスリムな形状。見た目だけでなく携帯性も◎
- 高級感のあるデザイン:ステンレス筐体+ゴールドの電源ボタン+光るONIXロゴ
- 最新OS&ハードウェア:Snapdragon 665+Android13ベースで操作性も快適
- 変換対応バランス出力:3.5mmからの変換で4.4mmバランス対応(付属)
- サブスク完全対応:SRC回避済みでAmazon Music、Apple MusicもOK
- シンクリンク機能:スマホからの遠隔操作が可能(リモコン化)
「Overture XM5」との違い・比較
前作「XM5」との比較を表にまとめてみました。
比較項目 | Waltz XM10 LTD | Overture XM5 |
---|---|---|
DAC構成 | AK4191 + AK4499EX | ESS DAC(詳細不明) |
OS | Android13ベース | 独自OS(Android非搭載) |
出力端子 | 3.5mm(変換で4.4mm) | 4.4mmバランス搭載 |
厚み | 11.5mm(超薄型) | 約19mm(やや厚め) |
デザイン傾向 | スタイリッシュ&モダン | クラシカルで重厚感あり |
音質傾向 | 丁寧かつ元気な中域中心のパワフルサウンド | シャープで鋭さのある音像 |
価格帯 | ¥148,500 | 同程度(モデルにより前後) |
リモコン機能 | 対応(シンクリンク) | 非対応 |
注目すべき違いは以下の点:
- Android搭載の有無:「Waltz」はサブスクにも強く、YouTubeも滑らかに再生可能。
- 音質の傾向:」XM5はやや刺さる傾向があるのに対し、「Waltz」はより柔らかくパワーがある印象。
- デザイン性の進化:「Waltz」はまるでスマホのようなスタイリッシュさと高級感を両立。
このように、ONIX 「Waltz XM10 LTD」は単なる音質勝負のDAPではなく、デザイン性・操作性・機能性すべてにおいて高い完成度を持った「所有する喜び」にあふれた製品です。
ONIX 「Waltz XM10 LTD」のデザインと外観の魅力

ONIX 「Waltz XM10 LTD」の最大の特徴の一つが、スタイリッシュかつ重厚感のあるデザインです。
ポータブルオーディオ製品としての利便性と、ハイエンドDAPにふさわしい「所有する喜び」を両立した完成度の高い外観が魅力です。
スタイリッシュな薄型ボディ
まず目を引くのが、厚さわずか11.5mmの超薄型設計。スマートフォンとほぼ同等の厚みで、持ち運びのしやすさは段違いです。
他製品との比較:
製品名 | 厚み | 備考 |
---|---|---|
ONIX Waltz XM10 LTD | 11.5mm | 極薄設計 |
Xperia 1 V(スマホ) | 8.3mm | 近い感触と使用感 |
ONIX Overture XM5 | 約19mm | かなり厚め |
iBasso DX300MAX | 約30mm | ずっしり重量級 |
ゲーミングスマホ REDMAGIC 7 | 約9.5mm | 近い薄さで参考に |
この厚みでありながら、手に持ったときの重量感(約338g)は軽すぎず、高級感をしっかり感じさせる絶妙なバランス。
スマホライクな見た目でありながら、「あ、これは特別なオーディオ機器なんだ」と感じさせてくれます。
高級感と所有欲を満たす仕上がり
筐体素材にはステンレススチールを採用しており、金属の冷たい感触と滑らかな表面仕上げが魅力。
安っぽさとは無縁で、光の当たり具合で美しく反射する様子も所有者を満足させてくれます。
デザインのこだわりポイント:
- 電源ボタンがゴールドカラー:さりげないラグジュアリー感
- 背面ロゴが光る演出:ロゴライトは設定でON/OFF&明るさ調整可能
- 操作ボタン配置もスマート
- 右:電源ボタン+音量ボタン
- 左:再生/停止、曲送り/戻し
- 下部:3.5mm端子、USB Type-C、SDカードスロット
これらの配置は、「スマホのように扱えるDAP」という印象をさらに強調します。
見た目だけでなく実用性・操作性も考慮されたデザインです。
ケースや付属品も注目ポイント
本体そのままでも完成度が高いデザインですが、専用レザーケース(別売・約9,400円)を装着することで、よりクラシカルな高級感が加わります。
専用ケースの特徴:
- マグネット式フリップ構造で使いやすい
- レザー調で質感が高く、本体の高級感を損なわない
- 装着しても操作性を妨げず、しっかりと保護
主な付属品:
- 3.5mm → 4.4mm変換ケーブル(バランス接続用)
- USB充電ケーブル
- 保護フィルム
これらの付属品は、すぐにバランス接続や保護運用をスタートできる安心設計。
特に4.4mm変換ケーブルが標準で同梱されているのは嬉しいポイントです。
このように、ONIX 「Waltz XM10 LTD」は、単なる音楽プレイヤーではなく、所有することそのものが満足につながる“魅せるDAP”として完成されています。
ONIX 「Waltz XM10 LTD」の操作性とシステム面の使用感

「Waltz XM10 LTD」は、見た目のスタイリッシュさだけでなく、操作性やユーザー体験にも強く配慮されたDAPです。
Android13ベースのカスタムOS、スムーズな動作、そして現代の音楽視聴スタイルに完全対応した設計は、日常的な使用にも非常に快適です。
Androidベースで広がる使い方
本機には、Android 13をベースとしたOSが搭載されており、スマートフォンのようにアプリを自由にインストールして使用することができます。
主な仕様:
項目 | 内容 |
---|---|
OS | Android 13ベース(Google Play非搭載) |
CPU | Snapdragon 665 |
RAM / ROM | 6GB / 128GB |
拡張 | microSD 最大2TB対応 |
操作方法 | タッチパネル+物理ボタン(音量・再生・停止など) |
特長まとめ:
- スマホのようなUIで直感的に操作可能
- Androidアプリ(APK)で自由な拡張性
- Amazon Music
- Apple Music
- YouTube
- UAPP、HiBy Musicなどの高音質プレイヤーアプリもOK - SRC(サンプリングレート変換)回避済み → サブスクでも原音再生が可能
「Waltz XM10 LTD」は、「DAPの音質 × Androidの自由度」をしっかり両立しており、スマホ世代にも親しみやすいUIになっています。
サブスク&ストリーミングとの相性
Android13ベースであることにより、サブスク系の音楽サービスとの相性は非常に良好です。
対応・使用可能なストリーミングサービス:
- Amazon Music
- Apple Music
- Spotify
- YouTube / YouTube Music
アプリの起動や操作はスムーズで、レビューでも「タッチ反応が良く、スクロールやアプリ切り替えもサクサク」との声が多く、実際私もそのように感じました。
また、音質にこだわるユーザー向けにも、SRC回避がしっかりされており、ロスレス音源再生にも安心感があります。
リモート機能「シンクリンク」の活用
「Waltz XM10 LTD」には、他のハイエンドDAPにも見られる便利機能として、リモート操作機能「シンクリンク」が搭載されています。
シンクリンクとは?
- スマホをリモコンとして使用できる機能
- 本体の曲送り・停止・音量調整などをスマホから遠隔で操作可能
- Fiioの「HB Link」やAstell&Kernの「AK Connect」と同様の仕組み
利点:
- スピーカー接続時や離れた場所での再生操作に便利
- スマホで再生中の曲情報を確認しながら操作可能
- 音質には一切影響しない(あくまで操作信号だけ送信)
これにより、「机の上に置いてじっくり音楽を聴く」スタイルにもぴったり。
またBluetooth受信機能と併用すれば、スマホ→Waltz→有線イヤホンという流れも可能です。
操作性&システム面 まとめ
✅ Android13+Snapdragon 665で操作性バツグン
✅ サブスク再生・高音質アプリも快適
✅ シンクリンクでリモート操作対応
✅ 見た目だけでなく中身も“スマート”
ONIX 「Waltz XM10 LTD」の音質レビュー

「Waltz XM10 LTD」は、外観の美しさや操作性だけでなく、音質面でも非常に高評価を得ているハイエンドDAPです。
約15万円クラスという激戦区においても、その“音の品位”は一歩抜けており、中域の表現力・力強さ・柔らかさの絶妙なバランスが魅力となっています。
音の傾向とキャラクター
まず全体的なサウンドの傾向は、以下のようにまとめられます:
◎ 音の印象(リスニング体験から)
- 芯があるのに優しい音
- 丁寧で、滑らかで、聴き疲れしにくい
- 中域の存在感が強く、ボーカルが近く感じられる
- 低域はタイト、輪郭がはっきりしていて量感も必要十分
- 高域は主張しすぎず、あくまで全体のバランスを意識
- 音場は広すぎず狭すぎず、自然で心地よい広がり
特に感じた魅力:
- ボーカルモノに抜群の相性(とくに女性ボーカル)
- ジャズやアコースティックに合う柔らかさ
- ボリュームを上げても刺さらず、破綻しない音作り
AKMチップ搭載による表現力
「Waltz XM10 LTD」の音質を語るうえで欠かせないのが、搭載されているAKM製ハイエンドDACチップの存在です。
DAC構成の詳細:
チップ名 | 内容 |
---|---|
AK4191 | ΔΣ変調デジタルフィルター。情報の解像度と滑らかさを担う |
AK4499EX | AKMのフラッグシップアナログDAC。高S/N比・低歪で定評あり |
AD8397 | オペアンプ。空間表現に優れ、パワー感のある駆動を実現 |
これにより、音のきめ細やかさと表現力の高さ、そして余裕のあるダイナミクスを実現しています。
チップ構成のポイント:
- ハイエンド機にふさわしい「デュアルDAC構成」
- クロックもセパレートで高精度なDA変換
- 豊かな中域と自然な高域が魅力
- 「滑らか × パワフル」という絶妙なチューニング
バランス出力と変換ケーブルの実用性
「Waltz XM10 LTD」の出力端子は3.5mmアンバランスのみですが、付属の変換アダプターで4.4mmバランス出力に対応しています。
出力方式の違いと印象:
出力方式 | 印象・違い |
---|---|
3.5mmアンバランス | 柔らかさが際立ち、自然な音像。持ち運びに便利 |
4.4mmバランス(変換) | 明らかに出力感UP。空間の広がり・パワーが増す |
実際に変換ケーブルを使って聴くと、「同じ曲でも別物のように感じる」という声もあるほど。
中域の押し出しがより前に出て、音場も立体的になります。
ただし、変換が手間と感じるかどうかはユーザー次第。
変換ケーブル運用の実用性:
- 卓上据え置き使用:全く問題なし
- 外出・携帯使用:多少煩わしさはあるが慣れると気にならない
- 回避策:3.5mm 5極の自作ケーブルなども一応可能(玄人向け)
まとめ:音質は「見た目に騙されるな」という驚き
「Waltz XM10 LTD」は「薄型」という先入観を完全に裏切るパワフルかつ繊細なサウンド設計が魅力です。
その音質の方向性は明確で、「音楽を“味わう”ための丁寧な音作り」がされています。
✅ どの帯域も破綻せず、全体のバランスが良い
✅ 中域重視のボーカル映えサウンド
✅ DAC&オペアンプ構成もハイエンド級
✅ バランス出力ではさらに力強く、立体感が増す
✅ 変換運用でも十分満足できるチューニング
ONIX 「Waltz XM10 LTD」を使用した私の体験談・レビュー

「Waltz XM10 LTD」に初めて触れたとき、正直「これ、本当にDAP?スマホじゃないの?」と思いました。
それくらい見た目の印象が洗練されていて、“音楽を聴くための道具”を超えた存在感がありました。
開封してまず驚いた「スマホ級のデザイン性」
箱から出した瞬間に感じたのは、とにかく薄くてかっこいいという第一印象。
普段は厚みのあるDAP(iBasso DX300MAXなど)を使っていたので、この11.5mmの薄さには衝撃すら覚えました。
- スマホライクなサイズ感 → でも手に持つと重厚感(338g)あり
- ステンレス筐体の触感が心地よく、冷たさと剛性をしっかり感じる
- ゴールドの電源ボタンや、背面の光るONIXロゴの演出にワクワク感
薄型で軽快、なのにしっかり「オーディオ機器としての威厳」があるのが素晴らしいと思いました。
実際に操作して感じたこと
私はサブスクも使うので、Android搭載という点は非常に重要でした。
- Amazon Musicでの操作はとてもスムーズ
- YouTubeの動画も快適で、映像+音のクオリティに感動
- 最初から入っているプレイヤーアプリも使いやすく、フォルダ管理がしっかりできる
そして何より、「シンクリンク」でスマホから操作できるのが本当に便利。
机の上にWaltzを置いて、ソファでスマホから曲を切り替える……という使い方が非常に快適でした。
音質は「予想以上」だった
薄型という先入観があったので、「パワー足りないんじゃ?」と思っていました。
でも実際に鳴らしてみたら、その印象は完全に裏切られました。良い意味で。
感想:
- 中域の押し出しが強く、ボーカルが近い・生っぽい
- 音の角がなく、長時間でも疲れない
- 音量を上げても破綻せず、全体がしなやかに伸びる印象
- スマートな外観からは想像できないほど、音が熱い!
特に印象的だったのは、中域の“芯のある柔らかさ”。
AKMらしい滑らかさに、AD8397の力強さが加わっていて、「聴かせるDAP」という印象が強かったです。
バランス出力の実用性とちょっとした気になる点
私は据え置き的な使い方が多いので、付属の変換ケーブルでの4.4mmバランス運用にはそこまで不満はありませんでした。
むしろ、バランスに切り替えたときの音の伸びや空間表現は、「これが本気か」と思えるレベル。
ただ、気になったのは以下の点です:
- 光るロゴのせいで、画面上部のステータスがやや見切れる
→ 特にBluetooth接続中にアイコンが見えづらいのは惜しい - バッテリー9時間は、ヘビーに使うとやや物足りない
→ ただ薄型設計を考えると仕方ないかも
総評:これ、もっと評価されていい機種です
正直、「Waltz XM10 LTD」は「もっと注目されるべき製品」だと思います。
✅ 薄型・高級感・所有感 → デザインで圧勝
✅ 操作性・機能性 → スマホ感覚で快適
✅ 音質 → 柔らかさとパワーを両立。ボーカル好きに激推し
✅ 実用性 → 変換ケーブルさえ許容できれば、据え置き運用にも最適
この価格帯(約15万円)で、これだけバランスの取れたDAPは稀有です。
まさに「ONIXの本気を感じた1台」でした。
ONIX 「Waltz XM10 LTD」に関するQ&A

ONIX 「Waltz XM10 LTD」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
この製品はGoogle Playに対応していますか?
Google Playは標準で搭載されていません。アプリのインストールは「APKファイル」の手動インストールが基本となります。Amazon Music や Apple Musicなどの高音質アプリは問題なく動作します。
バランス接続はできますか?端子はどこにありますか?
本体には3.5mmのアンバランス端子のみ搭載されています。ただし、付属の変換アダプターを使えば4.4mmバランス接続も可能です。
ケースは付属していますか?
ケース*別売り(約9,400円)です。本体にぴったりのデザインで、高級感・保護性ともに優れているため、購入をおすすめします。
SDカードは何GBまで対応していますか?
最大2TBまでのmicroSDカードに対応しています。本体の内蔵ストレージ(128GB)とあわせて、ハイレゾ音源など大量の楽曲を保存可能です。
Bluetoothの送信・受信には対応していますか?
送信・受信どちらにも対応しています。さらに受信時にはLDACコーデックもサポートされており、スマホから高音質再生が可能です。
バッテリーはどのくらい持ちますか?
公称値では約9時間の連続再生が可能です。薄型ボディにしては健闘していますが、長時間使用する場合はこまめな充電をおすすめします。
サブスク音源も高音質で再生できますか?
SRC(サンプリングレート変換)回避が施されているため、Amazon MusicやApple Musicなどのサブスクも高音質で楽しめます。
音の傾向はどんな感じですか?ジャンルを選びますか?
柔らかく、丁寧で、パワフルな中域が特徴です。特に女性ボーカル、アコースティック、ジャズ、バラードとの相性が良く、リスニング向けです。激しいEDMなどもこなしますが、モニター的な音よりは「音楽を楽しむ音作り」です。
Overture XM5との違いは何ですか?
A. Waltzは、XM5と比べて:
- Android搭載で操作性が大幅に向上
- 薄型でよりスマートな見た目
- 音質はXM5よりも柔らかくパワフルな方向性
- XM5はESS DAC、WaltzはAKMのデュアル構成
といった違いがあります。デザイン・操作・音の傾向も異なるため、使い方や好みで選ぶのが◎です。
イヤホンの推奨インピーダンスはありますか?
一般的なIEM(インイヤーモニター)や中低インピーダンスのヘッドホンで問題なく駆動します。出力も十分にあるため、感度が高めのイヤホンとの相性が非常に良好です。
USB-DACとしてPCと接続できますか?
USB-DACモードに対応しています。PCと接続することで、高品質なオーディオインターフェースとしても使用可能です。
音量操作は物理ボタンですか?ホイールですか?
本機は物理ボタン式(+/−)を採用しています。ホイールタイプに比べて誤操作が少なく、スマートな印象です。
操作時にカクついたり、フリーズすることはありますか?
Snapdragon 665+6GB RAMのおかげで、全体的に動作は快適です。動画やアプリの切り替えもスムーズで、フリーズ等の報告はほとんどありません。
充電時間はどのくらいですか?
フル充電まではおよそ2.5~3時間程度です。急速充電には非対応ですが、USB Type-C端子で安定した充電が可能です。
音量や操作のレスポンスに遅延はありますか?
音楽再生や基本的な操作には遅延を感じません。
一部のアプリでボタンを押してからのタイムラグが少しある場面もありますが、実用上は気にならないレベルです。
他社のハイエンドDAPと比べてどうですか?
同価格帯のFiio、HiBy、Shanlingなどと比較しても、音質・操作性・デザインのバランスが非常に良く、所有感が高い製品です。薄型でありながら音のパワー感や深みがしっかりしている点は、他社製品と一線を画します。
ONIX 「Waltz XM10 LTD」レビューのまとめ

ONIX 「Waltz XM10 LTD」は、「薄型・ハイエンド・スマートなDAP」という言葉がぴったりとハマる、非常に完成度の高いポータブルオーディオプレイヤーです。
この記事を通して感じた最大の魅力は、ただ「音が良い」だけではなく、「体験としての満足度」が非常に高いという点です。
本機の魅力を振り返る
項目 | 内容・魅力ポイント |
---|---|
外観・デザイン | 極薄11.5mmのボディ。ステンレス筐体+ゴールドボタンの高級感。スマホのようなスタイリッシュさと重厚感の両立。 |
操作性 | Android13ベースで操作はサクサク。SRC回避済みでサブスクも原音再生が可能。シンクリンクでスマホからの遠隔操作もOK。 |
音質 | AK4191+AK4499EXのデュアル構成により、柔らかく滑らか、それでいて芯のあるパワフルサウンド。中域が特に秀逸。 |
実用性 | 3.5mmのみだが、付属変換で4.4mmバランス出力に対応。バッテリー9時間、ストリーミングも快適。 |
所有感 | 見た目・手触り・音質、すべてが「持っていて嬉しい」製品。ケースをつけることでより完成された印象に。 |
こんな人におすすめ
- スマホライクな使い勝手のDAPを求める人
- ボーカルやアコースティック中心にじっくり音楽を味わいたい人
- 外観・操作性・音質すべてを重視する人
- 据え置き的にも使いたいけど、持ち運びもスマートにしたい人
- ONIXの音作り・世界観が気になる人(XM5のファン含む)
気になる点(正直に)
- 変換ケーブル前提のバランス出力 → 持ち歩き派には少し煩わしいかも
- 背面ロゴの光でステータスバーが若干見切れる → 美しさと実用性のトレードオフ
- バッテリー9時間 → ライトユーザーには十分。ヘビーユースなら都度充電が必要
総合評価
評価項目 | 点数(5点満点) | コメント |
---|---|---|
デザイン | ★★★★★ | 薄型・高級感・演出、すべてが秀逸 |
操作性 | ★★★★☆ | Android搭載+サクサク操作。Google Play非搭載なのが惜しい |
音質 | ★★★★★ | 中域重視、しなやかでパワフル。バランス出力時はさらに◎ |
実用性 | ★★★★☆ | 十分だが変換運用が好みを分けるかも |
コスパ | ★★★★★ | 約15万円クラスではトップレベルの完成度 |
ONIX 「Waltz XM10 LTD」レビューの総括
ONIX 「Waltz XM10 LTD」は、薄型でありながらも高級感あふれるデザインと、滑らかで力強いサウンドを兼ね備えた、まさに“持つ喜び”を感じられるハイエンドDAPです。
スマホライクな操作性とAndroid搭載の自由度、そしてAKMデュアルDACによる丁寧な音作りは、音楽をじっくり味わいたいリスナーにとって理想的な選択肢となるでしょう。
洗練された見た目の中に、確かな音質と技術が詰め込まれた1台――それが「Waltz XM10 LTD」です。
ぜひ一度、手に取って、その完成度の高さを体感してみてください。
