高音質のワイヤレスヘッドホン市場は、近年ますます激化しています。
その中でもコストパフォーマンスに優れたブランドとして注目されているのがQCYです。
今回紹介するのは、QCYが誇る最新のオールインワンヘッドホン 「H3 Pro」。
前作の「H3」から大幅な進化を遂げ、有線・無線ともにハイレゾ音質を実現し、ノイズキャンセリング機能も強化されたモデルです。
市場では、LDAC対応のハイレゾワイヤレスヘッドホンや、ノイズキャンセリング機能を搭載した製品が数多く登場していますが、「H3 Pro」は1万円以下の価格帯でそれらをすべて実現するという驚異的なコストパフォーマンスを誇ります。
特に、前作「H3」の弱点を徹底的に改善し、デザインや装着感にもこだわったことで、より快適なリスニング体験を提供します。
今回の記事では、QCY 「H3 Pro」のデザイン・機能・音質・使い勝手を徹底レビュー。
さらに、前作「H3」との違いや他社競合製品との比較も交えながら、実際に使用した感想をお伝えします。
コスパ抜群のヘッドホンを探している人、H3の購入を迷っていた人にとって、本機が本当におすすめできるのか、詳しくチェックしていきましょう。

QCY 「H3 Pro」とは?

QCY 「H3 Pro」は、QCYが開発したオールインワン型ワイヤレスヘッドホンで、高音質・ノイズキャンセリング・LDAC対応・有線接続可能といった多機能を搭載したコストパフォーマンスに優れたモデルです。
前作「H3」の進化版として登場し、音質面やデザイン面で大幅なアップグレードが施されています。
市場にはさまざまなワイヤレスヘッドホンが存在しますが、「H3 Pro」の最大の特徴は、1万円以下の価格でハイレゾ対応のLDAC接続と強力なノイズキャンセリングを両立していることです。
さらに、バッテリー性能や装着感も改善され、日常使いに適した使いやすい仕様になっています。
ここでは、「H3 Pro」の特徴をさらに詳しく見ていきましょう。
前作「H3」との違い
「H3 Pro」は、前作「H3」の欠点をしっかりと改善し、より実用性の高いモデルへと進化しました。主な違いを以下にまとめます。
項目 | QCY H3 | QCY H3 Pro |
---|---|---|
ハイレゾ対応 | SBC・AACのみ | LDAC対応(ハイレゾ再生可) |
ノイズキャンセリング | 最大-35dB | 最大-50dB(AI環境適応ANC搭載) |
有線接続時の音質 | DSP補正なし | 有線接続時もDSP補正あり |
空間オーディオ | なし | 360°空間オーディオ対応 |
デザイン・質感 | 標準的なプラスチックデザイン | 高級感のある金属装飾と滑らかな仕上げ |
装着感 | クッションパッドが硬め | クッション性が向上しフィット感アップ |
バッテリー持続時間 | 約40時間 | 最大55時間(ANCオンでも40時間) |
充電時間 | 約2.5時間 | 急速充電対応(10分で5時間再生可能) |
特に大きなポイントは「LDAC対応」「ノイズキャンセリングの強化」「有線接続時の音質向上」の3点です。
これにより、前作で指摘されていた音質の弱点を改善し、より高音質なヘッドホンとして生まれ変わりました。
デザインと外装の進化
「H3 Pro」は、前作「H3」のデザインを踏襲しつつも、より洗練された高級感のあるデザインへとアップデートされました。
以下の点が改良されています。
- 金属装飾の追加
前作ではプラスチック主体のデザインでしたが、「H3 Pro」ではヘッドバンドのフレーム部分やロゴ部分に金属を使用。より質感が向上し、高級感を感じられる仕上がりになっています。 - ロゴデザインの変更
「H3 Pro」では、ヘッドホンのアーム部分に「QCY」のロゴが分割されたスタイリッシュなデザインで配置されています。これにより、シンプルながらも洗練された印象を与えています。 - カラーラインナップの追加
「H3 Pro」では、ブラックに加えて、シルバー系やマット仕上げの新カラーが追加され、より幅広いユーザーの好みに対応。 - 折りたたみ可能なコンパクト設計
持ち運びを考慮し、ヘッドバンドが折りたたみ式になっており、カバンの中にコンパクトに収納できる仕様になっています。
快適な装着感とフィット感
長時間使用するヘッドホンにとって重要なのが装着感とフィット感です。
「H3 Pro」では、以下のような改善が施されています。
- イヤーパッドの素材改良
クッション部分には、より柔らかいプロテインレザー素材を採用。しっかりと耳を包み込みながらも、長時間装着しても痛くなりにくい設計になっています。 - ヘッドバンドの調整機能向上
前作よりも微調整がしやすくなり、さまざまな頭の形にフィットするようになっています。また、金属スライダーが採用され、耐久性が向上。 - 側圧のバランス調整
前作「H3」では側圧が強めで長時間使用すると圧迫感があったが、H3 Proでは適度なホールド感を維持しつつ、快適な着け心地に調整。 - 軽量化による負担軽減
「H3 Pro」は、前作よりもわずかに軽量化されており、長時間のリスニングでも負担が少なくなっています。
QCY 「H3 Pro」は、前作「H3」から大幅に進化し、音質・ノイズキャンセリング・デザイン・装着感のすべてがグレードアップしたモデルです。
特に、LDAC対応による高音質化、有線接続時の音質改善、環境適応型のノイズキャンセリングといった点は、ワイヤレスヘッドホン市場においても非常に魅力的なポイントです。
QCY 「H3 Pro」の機能と性能をチェック

QCY 「H3 Pro」は、前作「H3」から大幅に進化し、ノイズキャンセリングの強化・LDAC対応・低遅延モード・有線接続時の音質向上など、現代のヘッドホンに求められる多くの機能を搭載しています。
この章では、「H3 Pro」の性能を以下の3つの視点から詳しく解説していきます。
ノイズキャンセリングの実力
「H3 Pro」には、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能が搭載されており、その効果は最大-50dBと公称されています。
この数値は、一般的な高性能ノイズキャンセリングヘッドホンと比べても遜色ないレベルです。
● ノイズキャンセリングのモード
「H3 Pro」には複数のノイズキャンセリングモードがあり、状況に応じて最適な設定が可能です。
これらのモードは、QCYの専用アプリを通じて簡単に切り替えができます。
- 強力ノイズキャンセリングモード(超騒音下)
- 電車や飛行機の中など、騒音レベルの高い環境での使用に最適。
- 低周波ノイズ(エンジン音や空調の音など)を効果的に遮断。
- 標準ノイズキャンセリングモード(騒音下)
- カフェやオフィスなどの適度な騒音環境向け。
- 生活音や人の話し声をある程度カットしつつ、必要な音は聞こえる。
- 外音取り込みモード
- 周囲の音をマイクで拾い、ヘッドホンをつけたまま会話やアナウンスを聞くことが可能。
- 外を歩いているときや、店員とのやり取りが必要な場面で便利。
- AI環境適応ノイズキャンセリング
- 周囲の騒音レベルを自動検知し、最適なノイズキャンセリング強度に調整するモード。
- 騒音の変化が激しい環境(電車や移動中など)で特に便利。
- スタートまで若干のラグがあるが、適応後は非常に効果的。
● ノイズキャンセリングの効果
実際に使用してみると、ノイズキャンセリングの効きは非常に強力で、低音域の騒音(エンジン音や空調音など)はほぼ完全にカットされます。
一方で、人の声や高音域のノイズはある程度残るため、完全な無音にはならないものの、集中したいときには十分な遮音効果を発揮します。
特にAI環境適応ANCは、周囲の状況に応じて最適なノイズキャンセリング強度を自動調整してくれるため、場面に応じた快適なリスニングが可能です。
有線・無線どちらも高音質!LDAC対応
「H3 Pro」は、無線でも有線でも高音質を楽しめる設計になっており、特に前作「H3」で指摘されていた「有線接続時に音質が大きく変化してしまう問題」が解消されています。
● LDAC対応でハイレゾ再生が可能
「H3 Pro」は、ハイレゾ音質を実現するための高音質コーデック「LDAC」に対応しています。
LDACは最大990kbpsのビットレートで音声データを転送できるため、従来のSBCやAACと比べて圧倒的に情報量の多いサウンドを楽しむことができます。
● Bluetooth接続時の音質
- LDAC対応(デフォルトON)
- 「H3 Pro」は、購入時点でLDACがデフォルトでONになっているため、特別な設定をしなくても高音質で楽しめる。
- 他のヘッドホンでは手動で設定が必要なことが多いため、初心者にも優しい仕様。
- マルチポイント接続とLDACの排他仕様
- 「H3 Pro」はマルチポイント接続(2台のデバイスと同時接続)に対応しているが、LDACとの併用は不可。
- LDACを有効にすると、マルチポイント機能は使用できなくなるため、音質を優先するか利便性を優先するかの選択が必要。
● 有線接続時の音質向上
前作「H3」では、有線接続時にDSP(デジタル信号処理)の補正が無効になり、音質が大きく変化してしまうという問題がありましたが、「H3 Pro」ではこの問題が解決されました。
- 有線接続時でもDSP補正が有効
- Bluetooth接続時と同じチューニングが適用されるため、有線接続でも安定したサウンドを楽しめる。
- さらに、有線接続時でもノイズキャンセリングが使用可能で、飛行機内などで便利。
これにより、無線でも有線でも安定した音質が保証され、どんな環境でも快適に音楽を楽しめるようになっています。
低遅延モードとマルチポイント接続
「H3 Pro」には、ゲームや動画視聴をより快適にするための低遅延モードが搭載されており、また複数のデバイスを同時に接続できるマルチポイント接続にも対応しています。
● 低遅延モード(ゲームモード)
- 60msの低遅延モードを搭載
- Bluetooth接続の遅延を抑え、ゲームや動画視聴時の音ズレを最小限に抑えることが可能。
- 特に、音ゲーやFPSゲームなど、リアルタイム性が重要なコンテンツを楽しむ際に有効。
- 空間オーディオとの併用が可能
- 低遅延モードをオンにしても、空間オーディオが使用できるため、広がりのあるサウンドでゲームを楽しむことができる。
● マルチポイント接続
- 2台のデバイスと同時接続可能
- スマホとPC、スマホとタブレットなど、複数のデバイスを同時に接続し、シームレスに切り替えられる。
- ただし、LDAC接続時にはマルチポイントが使用できないため、利便性と音質のどちらを優先するか選択が必要。
QCY 「H3 Pro」は、価格帯を超えた機能と性能を備えており、高音質・強力なノイズキャンセリング・低遅延モード・有線接続時の音質向上など、多くの魅力的な要素を備えています。
QCY 「H3 Pro」の音質の詳細レビュー

QCY 「H3 Pro」は、前作「H3」から大きく進化し、LDAC対応によるハイレゾ音質・有線接続時の音質向上・空間オーディオ機能の追加など、音質面での強化が図られています。
特に、価格帯を考慮すると、1万円以下のヘッドホンとしては異例の音質クオリティを実現しています。
ここでは、「H3 Pro」の音質を以下の3つのポイントに分けて詳しく解説します。
無線でも有線でも楽しめるサウンド
「H3 Pro」は、無線接続時と有線接続時のどちらでも高音質を実現しており、特に前作「H3」で指摘されていた有線接続時の音質変化の問題が解決されました。
● 無線接続時(Bluetooth)
「H3 Pro」は、Bluetooth接続時においても、以下の要素によってクリアでバランスの取れた音質を実現しています。
- LDAC対応でハイレゾ再生が可能
- LDAC(最大990kbps)に対応し、SBCやAACと比較して圧倒的に情報量の多いサウンドを提供。
- ワイヤレスながら、細かい楽器の音やボーカルの表現が豊かで、解像度の高い音を楽しめる。
- チューニングの特徴
- 低音:しっかりとした量感があり、適度な迫力を感じられるが、過度にブーストされることなく自然な低音。
- 中音:ボーカルが前に出すぎることなく、楽器とバランスよくミックスされている。
- 高音:シャープで透明感のあるサウンドだが、刺さるような強調は控えめで聴きやすい。
- 音の広がりと定位感
- 密閉型のワイヤレスヘッドホンとしては、十分に広がりのある音場を感じられる。
- 楽器の位置やボーカルの定位も明確で、左右の音の分離感も良好。
● 有線接続時
前作「H3」では、有線接続時にDSP補正が無効になり、音質が大きく変化してしまうという問題がありましたが、「H3 Pro」では以下のように改善されています。
- 有線接続時もDSP補正が有効
- Bluetooth接続時と同じチューニングが適用され、有線接続でもバランスの取れた音質を維持。
- 音が極端に変化せず、ワイヤレス時と同じサウンドを楽しめる。
- 有線接続時でもノイズキャンセリングが利用可能
- 有線接続時でもANC(アクティブノイズキャンセリング)が機能し、環境ノイズを効果的にカットできる。
これにより、「H3 Pro」は無線・有線どちらの接続方法でも、違和感なく高音質を楽しめるヘッドホンになっています。
空間オーディオの効果と特徴
「H3 Pro」では、新たに360°空間オーディオ機能が追加され、より立体的なサウンドを楽しめるようになりました。
● 空間オーディオとは?
空間オーディオとは、ヘッドホン内部のデジタル処理により、音の広がりを強調し、より立体的なサウンドを作り出す技術です。
特に、映画やゲーム、ライブ音源などに適しており、臨場感を高める効果があります。
● 空間オーディオの特徴
- 音の広がりが増し、ステレオ感が強化
- 通常のステレオ音源に比べて、音がヘッドホンの外側から聞こえてくるような感覚が得られる。
- 映画やゲームのサウンドトラックと相性が良く、シアター感のあるサウンドを楽しめる。
- 楽器やボーカルの分離感が向上
- 空間オーディオをONにすると、各楽器の位置がより明確になり、ボーカルが浮き立つような印象。
- オーケストラやライブ音源では、特にその効果を実感しやすい。
- 無線接続時のみ使用可能(LDACとの排他仕様)
- 空間オーディオをONにすると、LDACが自動的にOFFになる。
- そのため、高音質(LDAC)を取るか、臨場感(空間オーディオ)を取るかの選択が必要。
競合製品との比較
「H3 Pro」と同価格帯の競合ヘッドホンと比較すると、「H3 Pro」は圧倒的なコストパフォーマンスを誇ることがわかります。
製品名 | 価格 | ノイズキャンセリング | LDAC対応 | 有線接続時の音質 | 空間オーディオ |
---|---|---|---|---|---|
QCY H3 Pro | 約8,000円 | 最大-50dB | ○(対応) | ○(DSP補正あり) | ○(対応) |
Anker Soundcore Life Q35 | 約9,000円 | 最大-40dB | ○(対応) | △(音質変化あり) | ✕(なし) |
SONY WH-CH720N | 約15,000円 | 最大-30dB | ✕(未対応) | ○(安定した音質) | ✕(なし) |
● 競合製品との比較ポイント
- 「H3 Pro」はノイズキャンセリング性能が最強クラス
- 最大-50dBのANC性能は、同価格帯の競合製品と比較しても圧倒的に優秀。
- AI環境適応ANCが搭載されているのも強み。
- LDAC対応で高音質を実現
- 1万円以下でLDACに対応しているヘッドホンは非常に少なく、「H3 Pro」は貴重な選択肢。
- 有線接続時の音質が良好
- 他社製品では、有線接続時に音質が変化することがあるが、「H3 Pro」はDSP補正により、有線でも安定した音質を楽しめる。
- 空間オーディオ対応
- 空間オーディオ機能を搭載しているのは、この価格帯では「H3 Pro」のみ。
QCY 「H3 Pro」の音質は、同価格帯のヘッドホンと比較しても非常に優れたクオリティを持っています。
LDACによるハイレゾ再生、空間オーディオによる広がりのあるサウンド、強力なノイズキャンセリングが組み合わさることで、音楽・映画・ゲームのすべてにおいて満足度の高いリスニング体験を提供します。
QCY 「H3 Pro」を使用した私の体験談・レビュー

QCY 「H3 Pro」を実際に使用してみた感想を、日常使用・音楽鑑賞・動画視聴・ゲームプレイといったシチュエーションごとに詳しくレビューします。
日常使用での快適さ
「H3 Pro」を日常的に使ってみて、特に感じたのは装着感の良さとバッテリーの持ちです。
● 装着感とフィット感
- クッション部分は柔らかく、耳をしっかり包み込んでくれるので、長時間装着していても疲れにくい。
- ヘッドバンドの調整幅が広く、頭の大きさに関係なくフィットしやすい。
- 側圧(締め付け感)は少し強めだが、その分外部の音を物理的にもシャットアウトできる。
● バッテリー性能
- 公称値では「最大55時間再生」「ANCオンでも40時間」となっているが、実際に使ってみても1週間程度は充電なしで使用可能だった。
- 急速充電機能(10分の充電で5時間再生)が非常に便利で、充電を忘れていてもすぐに使える。
● 通勤・移動中の使用感
- ノイズキャンセリング(ANC)が非常に優秀で、電車やバスのエンジン音をほぼカットしてくれる。
- ANCをONにすると、周囲の雑音がかなり抑えられ、静寂な空間を作り出せる。
- 外音取り込みモードが便利で、駅やコンビニでヘッドホンを外さずに会話できる。
日常的に使う上で、「装着感」「バッテリー持ち」「ANCの性能」がバランスよくまとまっていると感じました。
音楽鑑賞での体験
「H3 Pro」は、LDAC対応により高音質のワイヤレスリスニングが可能です。実際にいくつかのジャンルの楽曲を聴きながら、音質をチェックしてみました。
● 高音域の印象
- シャープすぎず、適度なクリアさがあり、シンバルやハイハットの音が自然に伸びる。
- 一部のワイヤレスヘッドホンに見られる「耳に刺さるような高音」ではなく、聴き疲れしにくい。
● 中音域の印象
- ボーカルは適度に前に出ており、楽器の音とバランスが良い。
- 低価格帯のヘッドホンにありがちな「こもった感じ」はなく、クリアに聞こえる。
● 低音域の印象
- 低音はしっかり響くが、過度なブーストはされておらず、ナチュラルな響き。
- EDMやヒップホップなどのジャンルでも十分な迫力を感じる。
● ジャンルごとの相性
ジャンル | H3 Proとの相性 |
---|---|
ロック | ○ クリアで迫力ある音 |
EDM | ◎ 低音のノリが良い |
クラシック | ○ 広がりのある音場 |
ジャズ | ◎ ボーカルと楽器の分離感が良い |
J-POP | ○ バランスが良く、聴きやすい |
空間オーディオをONにすると、音の広がりが増し、特にライブ音源や映画のサントラでは没入感がアップしました
ただし、空間オーディオを使用するとLDACが無効になるため、どちらを優先するか選ぶ必要があります。
動画視聴・映画鑑賞での体験
「H3 Pro」を映画鑑賞や動画視聴に使ってみると、以下のような点で優れていると感じました。
● 映画視聴時の臨場感
- 空間オーディオをONにすると、まるで映画館にいるような広がりのあるサウンドを楽しめる。
- セリフの音がはっきり聞こえ、アクション映画の爆発音や効果音もリアル。
● 低遅延モードの効果
- YouTubeやNetflixなどの動画視聴時に、音の遅延を感じることはほぼなし。
- 低遅延モードをONにすると、さらに音ズレが少なくなり、口の動きとセリフのタイミングがしっかり合う。
ゲームプレイでの体験
「H3 Pro」は、ゲーム用途でも快適に使えるヘッドホンでした。
● FPS・アクションゲームでの使用感
- 低遅延モードをONにすると、音の遅延が最小限になり、銃声や足音の方向が正確に聞こえる。
- 空間オーディオを活用すると、音の距離感や方向がよりリアルに感じられる。
● 音楽ゲーム・リズムゲーム
- Bluetoothの音ゲー特有の「微妙な遅延」は感じるが、低遅延モードをONにすると改善される。
- 完全にゼロ遅延にはならないため、音ゲーガチ勢には有線接続がベター。
通話・マイク性能の体験
「H3 Pro」は、通話用マイクの性能も優秀で、リモート会議やオンライン通話にも十分対応可能です。
● マイクの音質
- 声がクリアに拾われ、ノイズも抑えられるので、Zoom会議やDiscordでの通話時に問題なし。
- 環境音を低減するAIノイズキャンセリング機能があり、キーボードのタイピング音や周囲の雑音を軽減。
● 実際の使用感
- 通話時の相手からのフィードバックも良好で、「声がこもることなく、はっきり聞こえる」との評価。
- 騒がしい環境(カフェや外出先)でも、比較的クリアに音声が伝わる。
私の体験談から感じた感想まとめ
「H3 Pro」を実際に使ってみた結果、以下のポイントが特に優れていると感じました。
✔ 良かった点
✅ 装着感が良く、長時間使用しても疲れにくい
✅ バッテリー持ちが長く、ANCオンでも40時間使用可能
✅ LDAC対応でワイヤレスでもハイレゾ級の高音質を実現
✅ 有線接続時も音質が変わらず、ANCも使用可能
✅ 空間オーディオで映画やライブ音源の臨場感が向上
✅ 低遅延モードで動画視聴やゲームプレイも快適
✅ 通話マイクが優秀で、オンライン会議にも使える
✖ 気になった点
⚠ 空間オーディオをONにするとLDACが無効になる
⚠ 低遅延モードをONにしないと音ゲーなどではズレを感じる
⚠ 側圧が少し強めなので、長時間使用する際は少し圧迫感を感じる場合も
総合的に見ると、1万円以下でこれだけの性能を持つワイヤレスヘッドホンは非常に珍しく、コスパ最強クラスと言えるでしょう!
QCY 「H3 Pro」に関するQ&A

QCY 「H3 Pro」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「H3 Pro」はどんな人におすすめ?
✔ おすすめな人
✅ ワイヤレスでも有線でも高音質で楽しみたい人
✅ コスパの良いハイレゾ対応ヘッドホンを探している人
✅ ノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンが欲しい人
✅ 映画やゲームで臨場感のある音を楽しみたい人
✅ マルチポイント接続でPC・スマホを同時に使いたい人
❌ 向いていない人
⚠ ワイヤレス接続時に常に最高音質を求める人(LDAC使用時はマルチポイントが使えない)
⚠ 極端に軽いヘッドホンを求める人(装着感は良いが、側圧がやや強め)
⚠ 完全に遅延ゼロで音ゲーを楽しみたい人(低遅延モードでもわずかに遅延あり)
「H3 Pro」のノイズキャンセリング性能はどのくらい?
「H3 Pro」のノイズキャンセリング(ANC)機能は最大-50dBとされており、この価格帯ではトップクラスの性能を誇ります。
✔ 実際に使った印象
- 電車や飛行機のエンジン音はかなり抑えられる(低音域のノイズに強い)
- カフェやオフィスの環境音は7〜8割ほど軽減され、集中しやすい環境を作れる
- 人の声はやや通るので、完全な無音にはならない(特に高音域の音は若干残る)
- AI環境適応ANCが便利で、周囲のノイズに合わせて最適なキャンセルレベルに自動調整してくれる
結論: 「静寂の世界」とまではいかないが、日常的な騒音を大幅に軽減するには十分な性能。
空間オーディオを使うとどんな感じ?
「H3 Pro」の空間オーディオ機能は、音の広がりを強調し、立体的なサウンドを作り出すものです。
✔ どんな場面で効果を感じる?
- 映画鑑賞:まるで映画館のような音の広がりを感じる
- ライブ音源:ステージの前で聴いているような臨場感がある
- ゲームプレイ:足音や銃声の方向感がリアルに感じられる
⚠ 注意点
- 空間オーディオをONにするとLDACが無効になる(高音質と臨場感のどちらを優先するか選ぶ必要あり)
- 音が広がる分、若干こもった感じがすることもある(楽曲によっては好みが分かれる)
LDACってなに?本当に音質は良くなるの?
LDACとは、Sonyが開発した高音質コーデックで、最大990kbpsのビットレートで音声を転送できる技術です。
✔ LDACのメリット
✅ Bluetoothでもハイレゾ相当の高音質を楽しめる
✅ 楽器の細かいニュアンスや、ボーカルの微妙な表現がクリアに聞こえる
✅ ワイヤレス特有の圧縮による音質劣化が少ない
⚠ LDACのデメリット
⚠ LDACを使用するとマルチポイント接続が無効になる(2台同時接続したい場合はSBC/AACに切り替わる)
⚠ 接続環境によってはビットレートが下がる場合がある(通信状況に依存)
ゲームや動画視聴時の遅延は気になる?
「H3 Pro」には、低遅延モード(60ms)が搭載されており、動画やゲームの音ズレを最小限に抑えることができます。
✔ 実際に使った感想
✅ NetflixやYouTubeでは、ほぼ違和感なし(口の動きとセリフがしっかり合う)
✅ FPSゲーム(APEX・VALORANT)でも、足音や銃声が正確に聞こえる
✅ 空間オーディオと組み合わせると、より臨場感が増す
⚠ 音ゲー(リズムゲーム)では、若干の遅延を感じることも(有線接続の方が確実)
マイク性能はどう?通話やリモート会議に使える?
「H3 Pro」のマイクは、クリアな音質で、リモートワークや通話にも十分使用可能です。
✔ マイクの特徴
✅ ノイズキャンセリングマイクを搭載しており、周囲の雑音を低減
✅ 音声アシスタント(Siri・Googleアシスタント)もスムーズに認識
✅ リモート会議でも、相手に明瞭な音声が伝わる
⚠ 風が強い屋外では、少しノイズが入ることもある(室内使用がベスト)
有線接続時に音質は変わる?
前作「H3」では、有線接続時に音質が大きく変わるという問題がありましたが、「H3 Pro」ではDSP補正が適用されるため、有線でも安定した音質を楽しめます。
✔ 有線接続時のメリット
✅ Bluetoothの影響を受けず、遅延ゼロで使用可能
✅ 電源オフ時でも使用できる(充電切れでも問題なし)
✅ 有線接続時もノイズキャンセリングが使用できる
⚠ Bluetooth時のサウンドチューニングとは若干違いがあるが、大きな変化はなし
「H3 Pro」のデメリットはある?
全体的に優れたヘッドホンですが、以下の点は注意が必要です。
⚠ LDAC使用時はマルチポイントが使えない(2台同時接続はSBC/AACのみ)
⚠ 側圧がやや強めなので、人によっては長時間使用で圧迫感を感じることも
⚠ 空間オーディオ使用時にLDACが無効になるため、音質と臨場感のどちらを優先するか選ぶ必要がある
QCY 「H3 Pro」レビューのまとめ

QCY 「H3 Pro」は、1万円以下という価格ながら、ハイレゾ対応・強力なノイズキャンセリング・空間オーディオ・有線&無線の両対応・長時間バッテリーと、多機能かつ高音質なヘッドホンとして非常に優れた製品です。
この記事では、H3 Proの特徴や性能を詳しく解説してきましたが、ここで改めて本機の魅力と注意点を整理し、最終的な評価をまとめます。
「H3 Pro」の強み(メリット)
「H3 Pro」を実際に使用してみて、特に優れていると感じたポイントを挙げていきます。
✅ 1. ワイヤレスでも有線でも高音質
- LDAC対応により、Bluetooth接続時でもハイレゾ相当の高音質を楽しめる
- 有線接続時もDSP補正が適用され、安定したサウンド(前作の弱点を解消)
- 有線接続時でもノイズキャンセリングが使える(充電切れでも快適に使用可能)
✅ 2. 最大-50dBの強力なノイズキャンセリング
- AI環境適応型ANCが周囲のノイズレベルに応じて自動調整してくれる
- 電車・飛行機の低音ノイズを大幅にカットでき、移動時にも最適
- 外音取り込みモードも搭載され、ヘッドホンを外さずに会話が可能
✅ 3. 空間オーディオ対応で立体的なサウンド
- 360°の広がりを感じるサウンドで、映画・ライブ音源・ゲームに最適
- ステレオ音源でもより臨場感のある音に変化し、没入感がアップ
✅ 4. 低遅延モードでゲームや動画も快適
- 60msの低遅延モードで、FPSやアクションゲームの足音や銃声のズレを最小限に抑える
- YouTubeやNetflixの動画視聴時も、映像と音声がしっかり同期し、違和感がない
✅ 5. 長時間バッテリー & 急速充電
- **最大55時間再生(ANCオンでも40時間)**と、業界トップクラスのバッテリー持ち
- 10分の充電で5時間再生可能な急速充電機能が便利
✅ 6. コスパ最強の価格設定
- 1万円以下で、これだけの機能と音質を備えたヘッドホンはほぼ存在しない
- 他のLDAC対応ヘッドホン(SonyやBose)は2万円以上が当たり前の中で、H3 Proは異例のコストパフォーマンス
「H3 Pro」の気になる点(デメリット)
完璧なヘッドホンに見える「H3 Pro」ですが、以下の点は注意が必要です。
⚠ 1. LDAC使用時はマルチポイント接続不可
- LDAC(高音質)とマルチポイント(2台同時接続)は併用不可
- 音質を取るか、利便性を取るかの選択が必要(2台接続時はAAC/SBCのみ)
⚠ 2. 空間オーディオとLDACが併用できない
- 空間オーディオをONにすると、LDACが自動的にOFFになる
- 高音質と立体感のどちらを優先するか、用途に応じた使い分けが必要
⚠ 3. 側圧がやや強め
- 長時間装着すると、圧迫感を感じる人もいる(個人差あり)
- クッションは柔らかいが、特に頭の小さい人にはフィット感が強めに感じるかも
⚠ 4. 音ゲーには向かない
- 低遅延モードをONにしても、音ゲーのようなタイミング重視のゲームでは若干の遅延を感じる
- 音ゲーを本気でやるなら、有線接続の方が確実
他のヘッドホンとの比較
「1万円以下のヘッドホン」としての比較を行うと、「H3 Pro」は圧倒的に優秀です。
製品名 | 価格 | ノイズキャンセリング | LDAC対応 | 空間オーディオ | 有線接続時の音質 |
---|---|---|---|---|---|
QCY H3 Pro | 約8,000円 | 最大-50dB | ○(対応) | ○(対応) | ○(安定した音質) |
Anker Soundcore Life Q35 | 約9,000円 | 最大-40dB | ○(対応) | ✕(なし) | △(音質変化あり) |
SONY WH-CH720N | 約15,000円 | 最大-30dB | ✕(未対応) | ✕(なし) | ○(安定した音質) |
この比較からも分かる通り、「H3 Pro」は、価格帯では他の追随を許さない最強クラスのヘッドホンと言えます。
「H3 Pro」は買い?
結論として、QCY 「H3 Pro」は、価格以上の価値を持つワイヤレスヘッドホンです。
✔ 買うべき理由
✅ 1万円以下でハイレゾ音質を楽しめる(LDAC対応)
✅ 強力なノイズキャンセリング(-50dBで環境ノイズをしっかりカット)
✅ 空間オーディオ対応で映画・ゲームにも最適
✅ バッテリー持ちが抜群(ANCオンでも40時間)
✅ コスパ最強クラスで、他社製品を圧倒するスペック
🤔 こんな人は再検討
⚠ LDACとマルチポイントを併用したい人
⚠ 超軽量ヘッドホンが欲しい人(H3 Proは少し側圧がある)
⚠ 完全無遅延の音ゲーをやりたい人(Bluetoothでは若干の遅延がある)
QCY 「H3 Pro」レビューの総括
QCY 「H3 Pro」は、手頃な価格でハイレゾ対応の高音質と強力なノイズキャンセリングを兼ね備えた、コストパフォーマンスに優れたワイヤレスヘッドホンです。
有線・無線どちらでも安定したサウンドを楽しめる点や、空間オーディオによる臨場感のある音作りは、音楽だけでなく映画やゲームにも適した設計となっています。
さらに、長時間バッテリーと快適な装着感により、日常使いでもストレスなく使用できるのも魅力です。
一方で、LDACとマルチポイントが併用できない点や、側圧の強さがやや気になる場面もありますが、それを補って余りある機能と音質のクオリティを備えています。
手軽に高音質を楽しめる万能なヘッドホンを探しているなら、QCY 「H3 Pro」は間違いなくおすすめの一台です。
