ゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless」シリーズは、初代から高音質と上質なデザインで多くのファンを魅了してきました。
その最新モデルが 「MOMENTUM True Wireless 4(MTW4)」 です。
従来機のMTW3から進化した点としては、
- aptX Lossless対応 によるCDクオリティを超えるロスレス再生
- ANC(アクティブノイズキャンセリング)の改良
- 最大30時間のバッテリー駆動
- 通話品質や接続安定性の向上
などが挙げられます。
ワイヤレスイヤホン市場はAirPods ProやSony WFシリーズなど競合が激しいですが、MTW4は「音質のゼンハイザー」というブランドらしさをさらに強化し、オーディオファンからも注目を集めています。
この記事では、実際に「MOMENTUM True Wireless 4」を使ってみた感想を交えながら、以下のポイントを徹底的にレビューしていきます。
- デザイン・装着感の細かな使用感
- ゼンハイザーらしいサウンドの特徴と音質傾向
- ANCや外音取り込みなどの機能の実力
- 接続性やマイク性能などの実用性
- 前世代MTW3や他社モデルとの比較
「MOMENTUM True Wireless 4って実際どうなの?」「買う価値はある?」と気になっている方にとって、購入判断の助けとなるレビュー記事になっています。

- Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」のデザインと装着感
- Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」の音質レビュー
- Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」の機能性と性能
- Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」の接続性と利便性
- Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」を使用した私の体験談・レビュー
- Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」に関するQ&A
- Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」レビューのまとめ
Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」のデザインと装着感

ケースと本体のデザイン
「MOMENTUM True Wireless 4 」のケースは、手のひらに収まるサイズ感で、前面にステータスLED・背面にUSB-C端子を備えています。
ワイヤレス充電にも対応しているため、置くだけで充電できる利便性が魅力です。
本体はIP54防塵防滴仕様で、汗や小雨程度なら安心。表面の仕上げは高級感があり、従来モデルの系譜を引き継いだデザインとなっています。
特徴 | 内容 |
---|---|
サイズ感 | ポケットに収まる小型ケース |
充電方法 | USB-C / ワイヤレス充電対応 |
防水性能 | IP54相当(汗・小雨OK) |
フィット感と長時間使用の快適さ
イヤホン本体は丸型ノズルを採用しており、耳への挿入はスムーズ。
さらに イヤーピース4サイズ(XS〜L)+フィン3サイズ(S/M/L) が同梱されているため、耳の大きさや形に合わせて微調整できます。
実際に装着すると、耳のくぼみにフィンが“支点”を作り、安定したフィット感を実現。
ジョギングや通勤電車など、動きのある場面でも外れにくい設計です。
快適さを高める工夫ポイント
- まずは「Mサイズ」で装着 → 圧迫感を確認
- 歩行時の“コツコツ音”が気になる → チップを小さく、フィンを大きく調整
- メガネユーザーは耳介との干渉を避けるために「Sフィン」推奨
- 長時間利用では“浅め装着+大きめフィン”が疲れにくい
操作性(タッチ操作・アプリ連携)
イヤホンのタッチセンサーは反応が良く、誤動作も少なめです。
シングル・ダブル・トリプル・長押しを自由に割り当てられるため、自分好みにカスタマイズ可能。
操作例
- 再生/停止:シングルタップ
- 曲送り/戻し:ダブル・トリプルタップ
- ANC/外音取り込み切替:長押し
- 音声アシスタント起動:任意割り当て
さらに、専用アプリ 「Sennheiser Smart Control」 を使えば以下の調整が可能です。
- EQ調整(5バンド相当):音質を自分好みにチューニング
- Sound Check / Sound Personalization:聴覚に合わせた最適化
- Sound Zones:場所に応じてANCやEQを自動切り替え
- タッチ操作割り当て/ファームウェア更新
Bluetooth 5.4による接続は安定しており、マルチポイントやaptX Adaptive/LC3対応で動画視聴や会議も快適。
さらに、Auracast対応で今後広がる共有音声サービスにも対応している点は将来性の高さを感じさせます。
Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」の音質レビュー

低音・中音・高音のバランス
「MOMENTUM True Wireless 4 」は、ゼンハイザー独自の7mm TrueResponseドライバーを搭載。
帯域ごとにクセが少なく、全体として自然で疲れにくいサウンドバランスに仕上がっています。
低音
- 量感は“必要十分”でタイト。
- 50〜60Hzの沈み込みも感じられるが、過剰ではなく締まりがある。
- EDMやヒップホップでもキックのアタックがしっかり伝わる。
中音
- ボーカルは前に出すぎず、全体の中で自然に定位。
- ギターやピアノの粒立ちが良く、音の分離感が高い。
- 長時間聴いても耳が疲れにくいチューニング。
高音
- 刺さりを抑えつつ、伸びやかに広がる。
- シンバルの余韻やストリングスの倍音が自然に響く。
- 空気感を感じやすく、解像度が高い。
全体的にフラット寄りで、「ナチュラル」「原音忠実」という言葉がよく当てはまる音質です。
Sennheiserらしい音場表現と立体感
ゼンハイザーの強みは「音の広がり」と「立体感」。
「MOMENTUM True Wireless 4 」も例外ではありません。
- ステージの奥行きが深く、前後左右のレイヤーがはっきり整理される
- ボーカルがセンターに安定し、コーラスや残響が後方に広がる
- 打楽器や低音楽器と、弦楽器やシンセなどの持続音が自然に共存
ライブ音源を聴くと、まるでステージの前に立っているような臨場感があり、音の位置や距離感をリアルに感じられます。
小型完全ワイヤレスながら、ハイエンド有線イヤホンを彷彿とさせる「空間表現力」が強みです。
対応コーデックと音質の違い(aptX Lossless/LDACなど)
「MOMENTUM True Wireless 4 」は、最新のワイヤレス規格に対応しており、コーデックの違いによって音質の印象が変わります。
コーデック | 特徴 | 音の印象 |
---|---|---|
aptX Lossless | Snapdragon Sound対応。最大16bit/44.1kHzで“CDロスレス”再生 | 微細な残響まで表現でき、奥行きが自然。空気感が豊か |
aptX Adaptive | 環境に合わせてビットレートを可変 | 安定性が高く、動画・ゲームでも遅延が少ない |
AAC(iPhone) | Apple製品で利用される標準コーデック | 基本性能は十分。ただし細部の表現は簡素になりやすい |
LDAC | 非対応 | LDAC前提で機器を揃えている人は注意が必要 |
- Android(対応端末):aptX Losslessを活かせば、有線に迫るクオリティで楽しめる
- iPhone:AAC接続となるため、十分な音質は確保できるがLosslessの恩恵は受けられない
- 将来性:Bluetooth 5.4やLE Audioにも対応しており、今後の環境変化にも備えられる
Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」の機能性と性能

ANC(アクティブノイズキャンセリング)の効果
「MOMENTUM True Wireless 4 」は、環境に合わせて効きを自動で調整するAdaptive ANCを搭載しています。
電車や飛行機などの低域ノイズをしっかり抑える一方で、屋外では風切り音を抑制するAnti-Windモードも利用可能です。
- Adaptive ANC:周囲の騒音に応じて自動調整。日常的な使用でバランスが良い。
- Anti-Windモード:自転車や強風下で効果的に風ノイズを低減。
- OFFモード:静かな環境で自然な空気感を楽しみたいときに最適。
環境 | 推奨モード | 特徴 |
---|---|---|
通勤電車・飛行機 | Adaptive | 低域ノイズを広範囲で低減 |
屋外(強風・自転車) | Anti-Wind | 風切り音を抑えて快適 |
静かな室内 | OFF | 自然な音の広がりを維持 |
外音取り込み機能と使い勝手
Transparency Mode(外音取り込み)を使えば、イヤホンを外さずに周囲の音を自然に取り込めます。
アプリから取り込みレベルを調整できるため、
- ちょっとした会話 → 声をクリアに
- 屋外の安全確認 → 周囲の環境音をしっかり
といった具合にシーンに合わせて使い分けが可能です。
さらに、通話時には左右合わせて計6基のマイクが活躍。
ビームフォーミングとノイズリダクション機能により、自分の声をクリアに伝えられます。
- メリット
- 会議やオンライン通話でも声が明瞭に届く
- 風切り音はANCの「Anti-Wind」と併用でさらに快適
- 街歩きやジョギング時でも安全性が高まる
バッテリー持ちと充電性能(ワイヤレス充電・急速充電)
「MOMENTUM True Wireless 4 」は日常使いに十分なスタミナを備えています。
- 連続再生時間:イヤホン単体で最大約7.5時間、ケース併用で最大30時間
- 急速充電:わずか8分の充電で約1時間再生可能 → 外出前に便利
- ワイヤレス充電(Qi)対応:置くだけで充電でき、ケーブル不要
- Battery Protect機能:フル充電を避けて電池の劣化を抑制
項目 | 内容 |
---|---|
イヤホン単体 | 約7.5時間再生 |
ケース併用 | 最大30時間再生 |
急速充電 | 8分の充電で約1時間再生 |
充電方式 | USB-C / ワイヤレス充電(Qi)対応 |
バッテリー保護 | Battery Protectで寿命を延ばす設計 |
Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」の接続性と利便性

Bluetoothの安定性と遅延
「MOMENTUM True Wireless 4 」は最新のBluetooth 5.4に対応し、通信の安定性が大幅に向上しています。
さらに将来的にはLE Audio(LC3)やAuracastも利用可能となる設計で、長く安心して使える点も魅力です。
- 動画視聴/ゲーム用途 → aptX Adaptiveで遅延を抑えつつ安定性を確保
- 音楽の高音質再生 → aptX Lossless対応端末なら16bit/44.1kHzの“CDロスレス”クオリティを楽しめる
- 将来性 → Auracast対応により、公共施設やイベント会場での一斉音声配信にも対応予定
用途 | 推奨コーデック/機能 | 特徴 |
---|---|---|
動画・ゲーム | aptX Adaptive | 遅延を低減、映像とのズレが少ない |
高音質リスニング | aptX Lossless | 微細音や残響の再現に優れる |
公共空間での利用 | Auracast(順次対応) | 施設の音声配信を直接受信可能 |
マルチポイントとアプリ機能
「MOMENTUM True Wireless 4 」はマルチポイント接続に対応しており、スマホとPCを同時に接続して状況に応じて自動で切り替え可能です。
これにより、仕事中のPC会議からスマホ着信への移行もスムーズ。
また、専用アプリ Sennheiser Smart Control を使うことで、機能の幅がさらに広がります。
- EQ/Sound Check:自分の聴覚に合わせて音質をカスタマイズ
- Noise Control:ANCや外音取り込みの細かな調整
- Sound Zones:場所ごとにANC強度やEQを自動切り替え
- ファーム更新・タッチ割り当て:使い勝手を進化させるアップデート管理
シーン | 便利な使い方 |
---|---|
在宅ワーク | PC会議とスマホの着信を同時待受(マルチポイント) |
通勤→オフィス→自宅 | Sound Zonesで場所に応じたANC/外音モードを自動適用 |
長期運用 | アプリからファーム更新 → 新機能や改善を即反映 |
通話品質とマイク性能
「MOMENTUM True Wireless 4 」は6マイク構成(片側3基×左右)を採用し、ビームフォーミング技術で自分の声を明瞭に拾います。
雑音の多い環境でも相手に声が届きやすく、ビジネス通話やリモート会議でも安心です。
- 屋外の強風 → Anti-Windモードと組み合わせると風切り音を抑制
- 騒がしい場所 → ANC+外音取り込みOFFで自分の声を聞き取りやすく
- 会議・授業 → クリアな声質で長時間の会話も快適
項目 | 内容 |
---|---|
マイク構成 | 6マイク(片側3基×2)+ビームフォーミング |
風対策 | Anti-Windモードで風切り音を軽減 |
通話安定性 | 騒音下でも声が前に出る設計 |
Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」を使用した私の体験談・レビュー

第一印象
装着して最初に驚いたのは「音の密度感」。
低音はタイトで締まりがあり、中音域はボーカルが自然に定位、高音域は刺さりがなく伸びやかでした。
特にライブ音源を聴くと、ボーカルと楽器の距離感がきれいに整理されており、小型イヤホンとは思えない奥行きを感じました。
操作面ではタッチ反応が良好で、ANC⇔外音取り込みの切替を直感的に扱えるのが便利でした。
使って感じた良い点・気になった点
良かった点
- 音場の奥行きが広く、ボーカルと残響の距離感がリアル
- Adaptive ANCで電車の低音ノイズが軽減され、音量を上げすぎなくても快適
- 外音取り込みが自然で、自分の声もこもらず会話がしやすい
- マルチポイント接続により、PC会議からスマホ着信への切替えがスムーズ
- ワイヤレス充電+急速充電で運用がラク
気になった点
- 低音を強めに欲しい人にはやや物足りない → EQで補強すると満足度アップ
- 強風時はANCで風切り音が入る → Anti-Windモードで改善
- 丸ノズル形状なので、イヤーピース選びに少し時間がかかる
シーン別の使用感
シーン | 設定 | コーデック | 感想 |
---|---|---|---|
通勤電車 | ANC=Adaptive | iPhone=AAC / Android=Adaptive | 車輪ノイズが抑えられ、アナウンスは自然に残る |
カフェ作業 | 外音取り込み=中 | 同上 | 店員との会話が自然。長時間装着でも耳疲れ少なめ |
屋外(風強め) | ANC=Anti-Wind | 同上 | 風切り音が抑えられ、ポッドキャストが聴きやすい |
オフィス会議 | ANC=Adaptive+外音OFF | 同上 | マイクの声抜けが良く、相手からも聞き取りやすい |
自宅で動画 | 低遅延重視 | Android=aptX Adaptive | 口元と音のズレが気にならず快適 |
夜の音楽鑑賞 | ANC=OFF | Android=aptX Lossless | 小音量でも倍音や残響がきれいに残る |
ジャンル別の相性
- ポップ/ロック:ボーカルが前に出すぎず、ギターの厚みも自然。
- EDM/ヒップホップ:低音は引き締まっているが量感は控えめ。EQで+1〜2dB補強すると迫力が増す。
- ジャズ/アコースティック:ブラシや弦楽器の響きがリアル。音場の余韻が心地良い。
- クラシック:弦の伸びや金管の迫力を自然に再現。オーケストラ全体の奥行きが分かりやすい。
iPhone(AAC)とAndroid(aptX Lossless)の違い
- AAC(iPhone):普段使いには十分だが、細かい残響や空気感はやや簡素。
- aptX Lossless(Android対応端末):残響や微細音まで再現され、奥行き感がより自然。
- 実際の運用:外出時はAdaptiveで安定を重視し、静かな環境ではLosslessでじっくり聴くのが最適。
体験談の結論
しばらく使ってみて感じたのは、「毎日自然に手が伸びる安心感」です。
派手なチューニングではなく、どんなジャンルにも対応できる万能さと、通勤から在宅まで支えてくれる利便性。
一言で表すなら、「高音質と日常性を両立した頼れる相棒」というのが率直な結論です。
Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」に関するQ&A

Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「MOMENTUM True Wireless 4 」は前モデル(MTW3)から何が進化したの?
主な進化点は以下の通りです。
- aptX Lossless対応 → CDロスレス音源の再生が可能
- Bluetooth 5.4対応 → 接続安定性と省電力性の向上
- Adaptive ANC改良 → 騒音低減と風切り音対策(Anti-Windモード)
- バッテリー最適化 → Battery Protect機能で劣化を抑制
- 将来性 → LE Audio・Auracast対応予定
iPhoneでも高音質で聴けるの?
iPhoneではAAC接続となり、aptX系コーデックは利用できません。ただしAACの性能も十分で、普段使いには問題ありません。より高音質を求めるなら、aptX Lossless対応のAndroid端末がおすすめです。
ANC(ノイズキャンセリング)の効きは強い?
SONYやBOSEの最強クラスと比べるとやや自然寄りですが、電車やカフェの低音ノイズはしっかり低減されます。Adaptive ANCにより周囲の騒音に応じて効きを自動調整してくれるため、環境に合わせた快適さを得られます。
外音取り込み機能は自然?
はい。Transparencyモードは自分の声がこもりにくく、会話が自然にできます。店員とのやり取りや屋外の安全確認でもイヤホンを外さず利用できます。
バッテリー持ちはどれくらい?
- イヤホン単体:最大約7.5時間
- ケース込み:最大約30時間
- 急速充電:8分の充電で約1時間再生可能
- Qi対応:ワイヤレス充電で手軽に充電可能
通話品質はどう?
左右合わせて6基のマイクを搭載し、ビームフォーミング+ノイズリダクションで声が明瞭に伝わります。特にオンライン会議やリモートワークで快適。屋外ではAnti-Windモードを組み合わせるとさらに聞き取りやすくなります。
SONY 「WF-1000XM5」や「AirPods Pro 2」と比べてどう?
- WF-1000XM5:ANCの強さや外音取り込みの自然さではSONYがやや優位。ただし音質はゼンハイザーがよりナチュラルで解像度が高い印象。
- AirPods Pro 2:Apple製品との連携や装着の安定性はAirPodsが便利。一方で音質の豊かさやコーデック対応の幅広さはMTW4が優れています。
- 結論:連携性ならAirPods、ANC最重視ならSONY、音質+万能性なら「MOMENTUM True Wireless 4 」が強みです。
ゲームや動画視聴でも遅延は気になる?
aptX Adaptive接続時は映像との同期が良好で、YouTubeやNetflix視聴ではズレを感じにくいレベルです。シューティング系のゲームなど「音の位置精度」を求める場面でも違和感は少なめ。ただしiPhone(AAC接続)では若干の遅延を感じることがあります。
運動時でも使える?
防塵防滴性能はIP54なので、汗や小雨程度なら問題ありません。フィンが耳のくぼみに支点を作るため、ランニングやジムでの動きでもズレにくい設計です。激しいスポーツでなければ十分に使えます。
LDAC非対応なのはデメリット?
たしかに一部のハイレゾユーザーには物足りないかもしれません。ただしaptX Losslessに対応しているため、対応Android端末を使えばLDACに匹敵する、もしくはそれ以上に安定した高音質が得られます。LDACしか使えない端末構成の人は注意が必要ですが、それ以外の多くのユーザーには大きな欠点にはなりません。
長時間使って耳が疲れない?
丸ノズル構造なのでフィット感には個人差がありますが、イヤーピース4サイズ+フィン3サイズで調整すれば多くの人が快適に装着できます。圧迫感は少なめで、映画2本分(約4時間)の視聴でも耳疲れは最小限でした。
価格に見合う価値はある?
市場価格はやや高めですが、音質・機能・将来性のバランスを考えると妥当といえます。特にaptX Lossless対応やマルチポイント、Qi充電などは他社の同価格帯モデルにはない強み。長く使うことを考えればコスパは高いです。
アプリを使わなくても十分に使える?
基本操作(再生・停止・ANC切替)は本体タッチだけで可能です。ただしアプリを使うとEQ調整や「Sound Zones」での自動切替、ファーム更新などが使えるため、本領を発揮するにはアプリ併用が必須といえます。
Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」レビューのまとめ

「MOMENTUM True Wireless 4 」は、自然で整った音のバランスと奥行きのある音場、そして日常運用を支えるAdaptive ANC/外音取り込み/マルチポイント/Qi充電まで、抜け漏れの少ない完成度が魅力。
派手な“ドンシャリ”ではなく、情報量と聴きやすさの両立を求める人にフィットします。
良かった点 / 気になった点
良かった点
- 低歪みドライバー由来の解像度と自然な奥行き
- Adaptive ANCの塩梅が良く、電車でも音量を上げすぎず快適
- 外音取り込みが自然で会話しやすい(自声がこもりにくい)
- マルチポイントでPC⇔スマホの切替がスムーズ
- Qiワイヤレス充電+8分で約1時間のクイックチャージ
- アプリのSound Zonesでシーン自動最適化(ANC/外音/EQ)
気になった点(対処のコツ)
- 低域量は控えめ → EQで60–100Hzを+1〜2dB
- 強風時は風切り音が入りやすい → Anti-Windモードに切替
- LDAC非対応 → AndroidはaptX Lossless/Adaptive、iPhoneはAAC運用
総合評価
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
音質 | 9/10 | フラット寄りで情報量が多く、長時間でも疲れにくい |
装着感 | 8.5/10 | イヤピ+フィン調整で安定。丸ノズルはサイズ合わせが鍵 |
ANC/外音 | 8.5/10 | 日常ノイズに強く、外音は自然。風はモード切替で対処 |
接続・利便性 | 9/10 | BT5.4、マルチポイント、アプリ機能が充実 |
通話品質 | 8.5/10 | 6マイクで声が前に出る。屋外はAnti-Wind併用推奨 |
バッテリー | 9/10 | 7.5h+30h、Qiと急速充電で運用がラク |
コスパ | 8.5/10 | 音・使い勝手・将来性の総合点が高い |
こういう人におすすめ / そうでない人
おすすめ
- 派手さより自然で立体的な音を重視する
- 通勤〜在宅まで1台で万能に使いたい
- Qi充電+クイックチャージの快適運用に魅力を感じる
合わないかも
- LDAC前提の機器構成で統一している
- 低域を“ガッツリ”盛ったサウンドが絶対条件(→EQで補えるが素性はフラット寄り)
購入前チェック(失敗しないために)
- 端末との相性:aptX Losslessは対応Androidが必要/iPhoneはAAC
- フィット:イヤピ4サイズ+フィン3サイズを試す前提で
- 使い分け:屋外=Anti-Wind、室内=Adaptive/Off、重低音はEQ微調整
Sennheiser 「MOMENTUM True Wireless 4 」レビューの総括
「MOMENTUM True Wireless 4 」は、ゼンハイザーらしい自然で解像度の高い音質と、奥行きのある立体的な音場表現を兼ね備えた完成度の高いイヤホンでした。
Adaptive ANCやAnti-Windモードによる快適なノイズキャンセリング、自然な外音取り込み、安定したBluetooth接続とマルチポイント対応、そしてQiワイヤレス充電や急速充電といった実用性の高さが、日常から仕事、旅行まで幅広いシーンで使える頼もしさを生み出しています。
派手さで押すモデルではありませんが、長時間聴いても疲れにくいバランスと将来性のある機能群が、じっくり音楽を楽しみたい人やワイヤレスイヤホンを生活に溶け込ませたい人にとって大きな魅力となるでしょう。
総じて、「MOMENTUM True Wireless 4 」は「音質」と「利便性」を両立させたい人に最適な一台であり、毎日の音楽体験を豊かにしてくれるパートナーとなるはずです。
