「長時間のイヤホン装着で耳が痛くなる」
「カナル型の圧迫感や蒸れに耐えられない」
「Web会議中に自分の声がこもって聞こえるのが不快……」
昨今、テレワークの定着や動画コンテンツの視聴時間増加に伴い、こうしたイヤホン特有のストレス(イヤホン疲れ)を抱える方が急増しています。
特に、従来の「カナル型(耳栓型)」イヤホンは、遮音性が高い反面、周囲の音が聞こえなくなるため、家事や育児、あるいはオフィスでのコミュニケーションにおいて不便を感じるシーンも少なくありません。
また、長時間の使用は外耳炎などの耳トラブルのリスクを高めるとも言われており、「耳の健康」への意識も高まっています。
そこで今、オーディオ市場で爆発的な注目を集めているのが、耳を塞がない「イヤーカフ型(オープンイヤー型)」のワイヤレスイヤホンです。
しかし、このジャンルには大きな課題がありました。
それは「価格と性能のバランス」です。
BoseやHuaweiといった大手メーカーのハイエンド機は、音質も機能も優れていますが、価格は3〜4万円台と非常に高価。
一方で、数千円の安価な製品は「音がスカスカでラジオのよう」「音漏れが酷い」「接続が不安定」といった品質の問題を抱えていました。
そんな市場の常識を覆すべく登場したのが、高コスパブランドとして絶大な信頼を得ているSOUNDPEATS(サウンドピーツ)の最新作、「SOUNDPEATS CC」です。
VGP 2025において「金賞」と「コスパ大賞」をダブル受賞したこのモデルは、実勢価格5,000円〜7,000円台という驚異的な安さながら、以下の特徴を備えています。
- 12mm大口径ドライバーによる本格的なサウンド
- マルチポイント接続対応でスマホとPCを同時待受
- 専用アプリによる高度なカスタマイズ性
- 左右自動判別機能という画期的なユーザビリティ
「本当に5,000円台でまともな音が聴けるのか?」
「安かろう悪かろうで、すぐに壊れたり使いにくかったりしないか?」
そんな疑問を持つあなたのために、本記事では数々のオーディオ機器をレビューしてきた筆者が、SOUNDPEATS CCを徹底的に使い倒しました。
カタログスペックの羅列ではなく、実際の生活に溶け込ませた際のリアルな使用感、音質の微細なニュアンス、そして競合製品との比較まで、余すところなくお伝えします。
- SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」の外観・スペックと特徴
- SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」の音質性能と機能の徹底検証
- SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」の操作性とアプリの使い勝手
- SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」を使用した私の体験談・レビュー
- SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」に関するQ&A
- 音漏れはどれくらい気になりますか?
- 眼鏡やマスクをしていても痛くなりませんか?
- スポーツやランニングでも使えますか?
- ノイズキャンセリング機能はついていますか?
- ゲームや動画の音ズレ(遅延)はありますか?
- 片耳だけで使用することはできますか?
- マルチポイント接続(2台同時接続)の切り替えはスムーズですか?
- ワイヤレス充電には対応していますか?
- 左右(L/R)がわからなくなりませんか?
- 「寝ホン」として、つけたまま寝ることはできますか?
- 最小音量が大きいというレビューを見ましたが、対処法はありますか?
- WEB会議中、イヤホン側の操作で「マイクミュート」はできますか?
- iPhone以外のAndroidスマホや、パソコン、Switchでも使えますか?
- 対応コーデックに「LDAC」や「aptX」は含まれていますか?
- SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」レビューのまとめ
SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」の外観・スペックと特徴

まずは、SOUNDPEATS CCの基本的なスペックと、開封して手にした瞬間の質感、そして他社製品と一線を画す独自機能について、細部まで掘り下げて解説します。
開封と付属品・基本スペックの確認
パッケージは、SOUNDPEATSらしい環境への配慮を感じさせるシンプルかつコンパクトな設計です。
白を基調とした箱に製品画像がプリントされており、過剰な装飾を削ぎ落とすことでコストを製品そのものの品質に集中させている姿勢が伺えます。
【同梱物一覧】
- イヤホン本体(左右): ケースに収納された状態で梱包されています。
- 充電ケース: 手のひらサイズのコンパクト設計。
- USB Type-C 充電ケーブル(USB-A to C): 長さは約20〜30cmと短めで、デスク周りでの充電に適しています。
- 取扱説明書: 多言語対応で、もちろん日本語のページもしっかり用意されています。
- SOUNDPEATS アプリガイド: 専用アプリの導入QRコードなどが記載されたカード。
必要最低限の構成ですが、イヤーカフ型にはサイズ調整用のイヤーピース(ゴム製の耳栓部分)が不要なため、付属品はこれで完璧です。
余計なゴミが出ないのも現代的と言えるでしょう。
【製品スペック詳細】
| 項目 | スペック詳細 | 解説・メリット |
| Bluetoothバージョン | 5.4 | 最新規格。前世代より接続安定性が向上し、省電力性能もアップしています。人混みでの途切れにくさに直結します。 |
| ドライバー | 12mm ダイナミック型 | オープン型としては大型のドライバー。空気を大きく動かせるため、低音の量感確保に寄与します。 |
| 対応コーデック | SBC / AAC | iPhoneユーザー(AAC)とAndroidユーザー(SBC/AAC)の標準規格をカバー。LDAC等は非対応ですが、接続安定性重視の選択と言えます。 |
| 再生時間 | 単体:約6時間 / ケース込み:約24時間 | 通勤通学はもちろん、半日のテレワークも余裕でこなせるバッテリーライフです。 |
| 防水性能 | IPX5 | 「生活防水」の上位互換。雨や汗、洗顔時の水しぶき程度なら全く問題ありません。(水没はNG) |
| マルチポイント | 対応(2台同時接続) | この価格帯では希少な機能。PCで動画を見ながら、スマホの着信を待つといった運用が可能です。 |
| 重量 | 片耳 約5g〜6g | 1円玉5〜6枚分。装着していることを忘れるほどの軽さです。 |
| 充電端子 | USB Type-C | スマートフォンやPCと同じケーブルで充電可能。ワイヤレス充電は非対応です。 |
特筆すべきは、やはり「Bluetooth 5.4」への対応です。
多くの格安イヤホンがまだBluetooth 5.3や5.2に留まる中、最新チップセットを採用することで、遅延の少なさや接続の粘り強さを実現しています。
高級感あるデザインと携帯性の高さ
5,000円台のイヤホンというと、プラスチック全開のチープな質感を想像するかもしれません。
しかし、SOUNDPEATS CCのケースを手にした第一印象は、「予想以上に高級感がある」という驚きでした。
- ケースの質感とカラーリング:
プラスチック製ではありますが、深みのある光沢仕上げ(ピアノブラックのような艶感)が施されています。
単なる黒ではなく、光の当たり方によってはわずかにネイビーやガンメタリックのような深みを感じさせ、ガジェットとしての所有欲を満たしてくれます。
ヒンジ部分の開閉もスムーズで、「カコッ」という小気味よい音とともに閉まる節度感があります。 - 携帯性(サイズ感):
形状は丸みを帯びた「ペブル(小石)」のようなデザイン。
厚みが抑えられているため、ジーンズのコインポケットや、女性の小さなハンドバッグの隙間にもすっぽりと収まります。
充電ケース込みの総重量も約47gと非常に軽く、持ち運びのストレスは皆無です。 - イヤホン本体のデザイン:
アクセサリーのイヤーカフのような「クリップ型」デザインを採用。
耳の前後を挟み込むスタイルですが、外側に見えるパーツは洗練された球体とブリッジで構成されており、装着時の見た目は非常にスマートです。
骨伝導イヤホンのようなネックバンドがないため、髪型や服装に干渉しません。
「いかにも機械を耳につけている」というサイボーグ感が出にくく、ファッションアイテムとしても日常に馴染みやすいでしょう。
ただし、光沢仕上げの宿命として指紋や皮脂汚れが目立ちやすい点は注意が必要です。
綺麗な状態を保ちたい方は、メガネ拭きなどでこまめに拭き取るか、別途保護ケースの導入を検討しても良いかもしれません。
左右自動判別機能と装着のしやすさ
SOUNDPEATS CCの機能面でのハイライトとも言えるのが、「左右自動判別機能」です。
これは、ユーザーの「小さなイライラ」を解消する素晴らしいアイデアです。
通常、完全ワイヤレスイヤホン(TWS)には厳格な「L(左)」「R(右)」の指定があります。
装着前に本体の小さな「L/R」の刻印を目を凝らして確認したり、ケースに戻す際に左右を間違えて蓋が閉まらなかったり……という経験は誰にでもあるはずです。
しかし、本機は左右対称のユニバーサルデザインを採用しており、ケースに収納した時点で自動的に左右がリセット・再設定されます。
- 運用のメリット:
「どっちが右だっけ?」と確認する思考のワンステップが消滅します。
急いで片付ける際も、ケースの左右どちらの穴に入れてもOK。
次に取り出して耳に装着すれば、その位置に合わせて自動的にステレオ再生(左チャンネル音・右チャンネル音)が割り振られます。 - 技術的な仕組みと注意点:
一部の2〜3万円クラスのハイエンド機にあるような「耳に装着した瞬間の傾き検知でリアルタイムに左右を入れ替える機能」とは異なります。
あくまで「ケース収納時」にリセットされる仕組みです。
そのため、使用中に手元で左右を持ち替えたり、友人に片方を渡して左右を入れ替えたりすると、L/Rが逆のままになる可能性があります。
しかし、一般的な運用(ケースから出してそのまま耳につける)であれば、この仕様で困ることはまずありません。
この価格帯でこの機能を実装してきたことに、メーカーの工夫を感じます。
装着感については、「無重力」と表現したくなるほどの軽さです。
シリコン素材のブリッジ部分(左右の球体を繋ぐ部分)には形状記憶合金ワイヤーが内蔵されており、適度な弾力(クランプ力)を持っています。
この挟む力が絶妙で、「落ちないけれど痛くない」スイートスポットを見事に突いています。
カナル型のような耳穴への異物感も、耳掛け型(フックタイプ)のような耳の付け根への負担もなく、ただ耳たぶに「ちょこん」と乗っかっている感覚です。
SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」の音質性能と機能の徹底検証

「5,000円台のオープンイヤー型なんて、音がスカスカでラジオみたいなのでは?」 そう疑っている方も多いでしょう。
実際、安価なオープンイヤー型製品の中には、低音が全く出ずにシャリシャリとした高音ばかりが耳につくものが多く存在します。
しかし、SOUNDPEATS CCはその先入観を良い意味で裏切ってくれます。
12mmドライバーとダイナミックEQの音質評価
本機には、このサイズの筐体としては大型の12mmダイナミックドライバーが搭載されています。
一般的にオープンイヤー型は、耳穴を密閉しないため低音が逃げやすい構造ですが、大口径ドライバーが空気を大きく振動させることで、豊かな音圧を確保することに成功しています。
【各音域の評価と特徴】
- 低音域:
驚くべきことに、しっかりと「芯」のある低音が鳴ります。
ドラムのバスドラムやベースラインが、耳の近くで空気を震わせる感覚があり、決してスカスカではありません。
骨伝導イヤホンのような「骨を震わせるムズ痒さ」がなく、空気振動による自然な低音です。
SOUNDPEATSが得意とする、量感がありつつもボワつかない、リスニング向けのチューニングが見事にハマっています。 - 中音域:
ボーカルが一歩前に出てくるようなクリアさがあります。
オープン型特有の「音の抜け」の良さと相まって、アーティストの息遣いや歌詞のニュアンスが明瞭に伝わります。
音楽だけでなく、YouTubeの解説動画、Podcast、Audibleなどの「人の声」が主体のコンテンツとも相性が抜群です。 - 高音域):
刺さるような鋭さは抑えられ、長時間聴いていても疲れないマイルドな仕上がりです。
ハイハットやシンバルの金属音も綺麗に伸びますが、解像度をカリカリに高めた分析的な音ではなく、あくまで「音楽を楽しむ」ためのウォームな響きです。
さらに、「ダイナミックEQ」機能が優秀です。
これは再生する音量や楽曲に合わせて、周波数特性を自動で最適化する機能です。
人間の耳は、音が小さくなると低音と高音が聞こえにくくなる特性(ラウドネス特性)を持っていますが、この機能がそれを補正してくれます。
深夜に小音量で聴く際も、低音が痩せすぎず、逆に大音量時には高音が耳に刺さらないよう、バランスを整えてくれます。
音漏れ抑制技術の実力と検証結果
オープンイヤー型最大の懸念点であり、購入を躊躇する理由の筆頭が「音漏れ」です。
SOUNDPEATS CCは、ドライバーから出る音波に対し、逆位相の音波を出して音漏れを打ち消す技術(指向性音響技術)を搭載しています。
【シチュエーション別・音漏れ検証結果】
- 静かな室内(図書館・寝室レベル):
iPhoneの音量30〜40%程度であれば、隣に人がいてもほぼ気づかれません。
50%を超えると、シャカシャカとした音がわずかに漏れ始めます。
静寂な図書館などでは、30%以下での使用が推奨されます。 - オフィス・カフェ(多少の雑音あり):
空調の音やキーボードの打鍵音がある環境なら、音量50〜60%でも周囲の環境音に紛れ、音漏れはほとんど気になりません。
隣の席の同僚に確認してもらっても「何か鳴ってる?全然聞こえない」と言われるレベルでした。 - 電車・バス(騒音下):
走行音に負けないよう音量を70%以上に上げると、さすがに隣の人にはシャカシャカ音が聞こえる可能性があります。
満員電車で肩が触れ合うような距離感では、音量を控えめにする配慮が必要です。
結論として、「カナル型ほど完璧ではないが、常識的な音量なら実用レベルで抑えられている」と言えます。
少なくとも、昔のインナーイヤー型イヤホンのような「スピーカー丸出し」の状態とは雲泥の差です。
ムービーモードとゲームモードの没入感
ただ音楽を聴くだけでなく、スマホ一つで様々なエンタメを楽しむ現代のライフスタイルに合わせて、2つの専用モードが搭載されています。
- ゲームモード(低遅延モード):
ワイヤレスイヤホンの宿命である音声遅延を、約0.06秒(60ms)まで短縮します。
FPS(ApexやPUBGなど)のガチ勢にとってはコンマ数秒のズレが気になるかもしれませんが、RPGやアクションゲーム、パズルゲームにおいては、映像と音声のズレは全く感じられません。
また、動画視聴時のリップシンク(口の動きと声の同期)ズレを防ぐためにも非常に有効です。
YouTubeやTikTokを見る際は、常時ONでも良いくらいです。 - ムービーモード:
音場を疑似的に拡張し、映画館のような広がりを持たせるモードです。
実際にNetflixでアクション映画を視聴してみましたが、爆発音の響きやBGMのスケール感が増し、迫力が一段階アップしました。
不自然なデジタルリバーブ(お風呂場のような反響)ではなく、自然に左右の空間が広がる感覚なので、ライブ映像の視聴にも適しています。
この価格でこれほど遊び心のある機能を搭載しているのは大きなプラスポイントです。
SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」の操作性とアプリの使い勝手

ハードウェアの良さを引き出すためのソフトウェア(アプリ)と、日々の使い勝手を左右する操作性について、ユーザー視点で解説します。
タッチ操作の感度と独自の操作エリア
SOUNDPEATS CCの操作系には、購入直後に少し「慣れ」が必要な独特のクセがあります。
一般的なイヤーカフ型イヤホンは、耳の裏側(バッテリー部分)やブリッジ部分にタッチセンサーがあることが多いですが、本機は「耳の前側(ドライバーユニット部分)の側面」にタッチセンサーが配置されています。
- 初期の戸惑いと解決策:
使い始めの頃は、他社製品の癖で耳の裏側をトントンと叩いてしまい、「あれ?反応しない」となることがありました。
最もスムーズな操作方法は、「親指で耳の裏側のパーツを支え、人差し指で前側のパーツをタップする」という、イヤホン全体を軽くつまむような動作です。
これならイヤホンの位置ズレも防げますし、確実に反応します。 - 操作フィードバック:
タップすると「ポンッ」という電子音が鳴るため、操作が受け付けられたかどうかが耳で分かります。
このフィードバック音があるおかげで、無駄な連打を防ぐことができます。
感度自体は良好ですが、髪の長い方の場合、濡れた髪などが触れると誤反応することが稀にあります。
その場合はアプリでタッチ機能を無効化するなどの対策も可能です。
専用アプリ「PeatsAudio」の活用術
本機は、無料の専用アプリ「PeatsAudio」に対応しています。
これを使うか使わないかで製品の評価が大きく変わるため、購入後のインストールは必須と言っても過言ではありません。
【アプリでできる主なこと】
- イコライザー(EQ)のカスタマイズ:
- プリセット: 「低音強調」「ロック」「ポップ」「クラシック」「電子音楽」など、多数のプリセットからワンタップで変更可能。
- カスタムEQ: 10バンドのグラフィックイコライザーを搭載しており、自分好みの音質を細かく作成・保存できます。「ボーカルをもっと前に出したい」「シンバルの刺さりを抑えたい」といった要望を叶えられます。
- アダプティブEQ(聴力テスト): これが非常に優秀です。数分間のビープ音聴取テストを行うことで、ユーザーの年齢や耳の特性に合わせて、聞こえにくい帯域を自動補正してくれます。設定後は音がパッと明るくなり、解像度が上がったように感じられます。
- タッチ操作の割り当て変更:
「1回タップ」「2回タップ」「3回タップ」「長押し」の各動作に割り当てる機能を自由に変更できます。
例えば、誤操作防止のために「1回タップ(音量調整)」を「無効」に設定することも可能です。
自分の使いやすいように操作系を書き換えられるのは、高級機顔負けの機能です。 - ファームウェアアップデート:
接続安定性の向上やバグ修正など、製品を最新の状態に保つことができます。
マルチポイント接続と通信の安定性
本機は2台のデバイスに同時接続できる「マルチポイント」に対応しています。
ビジネスマンや学生にとって、これは最強の武器になります。
- 具体的な活用シーン:
例えば、PCとスマホの両方に接続しておきます。
PCでYouTubeの解説動画を見ている最中に、スマホに電話がかかってきたとします。
すると、自動的にPCの音声が停止し、イヤホンからスマホの着信音が流れます。
そのままイヤホンをタップして通話を開始・終了すれば、また自動的にPCの動画音声に戻ります。
いちいちBluetooth設定画面を開いて接続先を切り替える必要がありません。
このシームレスな体験は、一度味わうとマルチポイント非対応機には戻れなくなるほど便利です。 - 通信安定性:
Bluetooth 5.4の恩恵か、人混みの多いターミナル駅や繁華街、信号機の下などで使用しても、プツプツと途切れることはほとんどありませんでした。
電波干渉にはかなり強い部類に入ります。
SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」を使用した私の体験談・レビュー

スペックや機能の説明だけでは伝わらない、実際に生活の中で2週間以上使い倒して見えてきた「リアルな体験談」をお届けします。
長時間装着テスト:メガネ・マスクとの相性は?
私は普段、度の強いメガネをかけて生活しており、外出時はマスクも着用します。
これに従来の「耳掛け型(フックタイプ)」のイヤホンを加えると、耳の上で「メガネのツル」「マスクの紐」「イヤホンのフック」による大渋滞が発生し、30分もすれば耳の付け根が痛くなっていました。
- 検証結果:
SOUNDPEATS CCは、この問題を鮮やかに解決してくれました。
このイヤホンは耳の上に掛けるのではなく「耳の横から挟むクリップ型」なので、メガネのツル(テンプル)と干渉する場所が物理的に異なります。
メガネは耳の上、イヤホンは耳の横。
それぞれのテリトリーが違うため、お互いに干渉せず、圧迫痛が発生しません。
朝9時から夕方18時まで、昼休憩を除いてほぼつけっぱなしでデスクワークをしましたが、夕方になっても耳たぶが痛くなることはありませんでした。
カナル型のような耳の中の蒸れや痒みからも解放され、まさに「空気のような」つけ心地です。
「ながら聴き」のリアル:家事や外出時の使い心地
- 家事のパートナーとして:
洗濯機を回す音、掃除機の音、食器を洗う水の音。カナル型イヤホンではこれらの生活音でインターホンや子供の泣き声がかき消されてしまいますが、CCなら全ての音が聞こえます。
ポッドキャストを聴きながら皿洗いをしていても、リビングの家族からの「これどこにある?」という問いかけに、イヤホンを外すことなく自然に返事ができます。
「音楽への没入感」と「現実世界との繋がり」のバランスが絶妙で、孤独感を感じずに家事をこなせます。 - 病院の待合室やレジでの会計:
病院の待合室で名前を呼ばれるのを待つ間、イヤホンで動画を見ていても呼び出しを聞き逃しません。
また、コンビニのレジで「袋いりますか?」と聞かれた際も、イヤホンを外す動作なしでスムーズに会話が成立します。
この「付けっぱなしで生活できる」利便性は、QOL(生活の質)を確実に向上させます。
ハイエンド機(2万円台)と比較して感じたコスパ
普段、私は2〜3万円クラスの他社製オープンイヤーイヤホン(BoseやHuaweiなど)も使用しています。
正直に比較すると、音の解像度の緻密さや、オーケストラを聴いた時の音場の広大さにおいては、やはりハイエンド機に分があります。
素材の質感もハイエンド機の方がリッチです。
しかし、「その差に4倍の価格差の価値があるか?」と問われると、多くの人にとって答えは「No」かもしれません。
SOUNDPEATS CCの音質は、BGMとして楽しむ分には十分すぎるクオリティで、「これでいいじゃん、いや、これがいいじゃん」と思わせる説得力があります。
特に低音の厚みに関しては、ハイエンド機に肉薄する健闘ぶりです。
「日常使いの道具」としては、ラフに扱える価格帯であることも含め、CCの方が優れているとすら感じました。
通話品質の確認:テレワークやWEB会議での実用性
ZoomやTeamsでのWeb会議でも実際に使用してみました。
- 静かな自室・個室:
マイク性能は良好で、こちらの声はクリアに相手に届きます。
何より、耳を塞がないので「自分の声(自声)が頭蓋骨に響く不快感」がありません。
自然に喋れるため、長時間の会議でも喉や耳が疲れにくいのは大きな発見でした。 - 騒がしいカフェや屋外:
ここには少し弱点があります。
AIノイズリダクション機能は搭載されていますが、周囲のガヤガヤした音や強い風切り音を完全に消し去るまでには至りません。
緊急時の通話には使えますが、大事な商談を騒がしい場所でするなら、PC側のノイズ除去機能(Zoomのノイズ抑制など)と併用するのが無難です。
ここが惜しい?使用して感じた正直な不満点
絶賛ばかりでは信頼性に欠けますので、使用中に感じた「惜しい点」や「気になった点」も正直に挙げます。
- 最小音量が少し大きい:
iPhoneで使用した際、音量「1」でも意外としっかりと音が鳴ります。
静寂な深夜の寝室などで「蚊の鳴くような極小音量でBGMを流したい」という時には、音が大きすぎると感じることがありました。
(アプリのEQで全帯域(ゲイン)を下げて保存することで擬似的に対応可能ですが、少々手間です) - ケースからの取り出しにくさ:
ケース内のマグネットがやや強力で、かつ本体がつるっとしているため、指先が乾燥している冬場などは滑って取り出しにくい瞬間がありました。
コツを掴めば問題ありませんが、最初は少し焦るかもしれません。 - ワイヤレス充電非対応:
この価格帯なので仕方ありませんが、置くだけ充電には対応していません。
デスク上がケーブルレス化している人には少し残念なポイントです。
体験談の総括:価格以上の価値を感じた瞬間
いくつかの不満点はありますが、それを補って余りあるのが「圧倒的な手軽さ」と「開放感」です。
5,000円台で購入できるため、高級機のように傷つくことを恐れて過保護になる必要がありません。
ポケットに放り込み、サッと取り出して耳に挟む。この動作が日常に溶け込み、いつの間にか高価なイヤホンを差し置いて「一番出番の多いイヤホン」になっていました。
「高音質を正座して聴く」のではなく、「生活のあらゆる場面に音楽を添える」。
SOUNDPEATS CCは、そんな新しいリスニングスタイルを最も手軽に実現してくれるデバイスだと確信しました。
SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」に関するQ&A

SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
音漏れはどれくらい気になりますか?
静かな室内でなければ、ほとんど気になりません。
SOUNDPEATS CCは音の指向性を高める技術を採用しており、耳の穴に向かってピンポイントで音を届けます。
- オフィスやカフェ: 音量50〜60%程度なら、環境音に紛れて周囲にはほぼ聞こえません。
- 図書館や静かな寝室: 音量30%程度であれば問題ありませんが、大音量にするとシャカシャカ音が漏れる可能性があります。
- 満員電車: 隣の人と密着する距離では、音量を控えめ(60%以下推奨)にする配慮が必要です。
眼鏡やマスクをしていても痛くなりませんか?
全く痛くなりません。むしろ眼鏡ユーザーにこそおすすめです。
従来の「耳掛け型(フックタイプ)」は耳の上で眼鏡のツルと干渉しますが、SOUNDPEATS CCは「クリップ型」で耳の横を挟む形状です。耳の上のスペースが空いているため、太いフレームの眼鏡やマスク紐と干渉せず、長時間快適に使用できます。
スポーツやランニングでも使えますか?
ジョギングやジムでのトレーニングなら問題ありません。
IPX5の防水性能があるため、汗や雨に濡れても故障の心配はありません。装着感も安定していますが、バスケットボールや激しいダンスなど、頭を激しく振るスポーツでは位置がズレたり落下したりする可能性があります。軽い運動には最適です。
ノイズキャンセリング機能はついていますか?
いいえ、搭載していません。
本機は「周囲の音を聞きながら音楽を楽しむ」ことを目的としたオープンイヤー型です。そのため、周囲の騒音を消すアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能はありません。 ※通話時のノイズを低減する「通話用ノイズリダクション」は搭載されています。
ゲームや動画の音ズレ(遅延)はありますか?
「ゲームモード」を使えば気になりません。
アプリやタッチ操作で「ゲームモード」をONにすると、遅延を約0.06秒(60ms)まで短縮できます。YouTubeやNetflixの動画視聴、RPGなどのゲームでは違和感なく楽しめます。ただし、シビアなタイミングが要求される音ゲー(リズムゲーム)や一部のFPSでは、わずかなズレを感じる場合があります。
片耳だけで使用することはできますか?
はい、可能です。
左右どちらか片方だけをケースから取り出して使用できます(モノラル再生になります)。家事中や仕事中など、片方の耳を完全に空けておきたい場合に便利です。
マルチポイント接続(2台同時接続)の切り替えはスムーズですか?
非常にスムーズです。
PCとスマホに同時接続している場合、PCで動画再生中にスマホに着信があれば、自動的に音声が切り替わります。手動でBluetooth設定を開き直す必要がないため、テレワークやデスクワークでの利便性は非常に高いです。
ワイヤレス充電には対応していますか?
いいえ、対応していません。
充電ケースへの充電は、付属のUSB Type-Cケーブルを使用する必要があります。
左右(L/R)がわからなくなりませんか?
「左右自動判別機能」があるため心配無用です。
本機は左右対称のデザインで作られており、充電ケースに収納してリセットされるたびに、次に装着した位置に合わせて自動でL/Rが割り振られます。「右耳用を探す」という手間がなく、適当に手にとって装着するだけで正しいステレオ再生が可能です。
「寝ホン」として、つけたまま寝ることはできますか?
仰向けなら快適ですが、横向き寝には向きません。
本体が薄型で軽量なため、仰向けで寝る分には枕と干渉せず快適に使えます。 ただし、耳を挟み込む形状かつ、耳の裏側(バッテリー部分)に厚みがあるため、横向きに寝返りを打つと耳が圧迫されて痛みを感じたり、タッチセンサーが誤反応したりする可能性があります。
最小音量が大きいというレビューを見ましたが、対処法はありますか?
アプリのイコライザー調整で、擬似的に音量を下げることができます。
静かな環境で「音量1でもうるさい」と感じる場合は、専用アプリ「PeatsAudio」の「カスタムイコライザー」を開き、全ての帯域(バー)を均等に一番下まで下げて保存してみてください。これにより、全体のゲイン(出力)が下がり、通常よりも小さな音量で再生できるようになります。
WEB会議中、イヤホン側の操作で「マイクミュート」はできますか?
いいえ、イヤホン本体でのミュート操作には非対応です。
くしゃみや咳払いをする際などは、接続しているPC(ZoomやTeamsなどの画面上)やスマートフォンの画面操作でミュートにする必要があります。
iPhone以外のAndroidスマホや、パソコン、Switchでも使えますか?
Bluetooth機能がある機器なら、基本的に何でも使えます。
iPhoneはもちろん、Androidスマートフォン、iPadなどのタブレット、Bluetooth対応のノートパソコン、Nintendo Switchなど、機種を問わず接続可能です。 ※PlayStation 5など、Bluetoothオーディオに標準対応していないゲーム機には直接接続できないため、別売りのトランスミッター等が必要です。
対応コーデックに「LDAC」や「aptX」は含まれていますか?
いいえ、SBCとAACのみの対応です。
ハイレゾ相当の転送ができるLDACやaptX Adaptiveには対応していません。 しかし、iPhoneはもともとAACまでしか対応しておらず、AndroidでもAAC接続で十分高音質です。通信の安定性やバッテリー持ちを重視した設計と言えます。
SOUNDPEATS 「CC イヤーカフ」レビューのまとめ

SOUNDPEATS CCは、単なる「安いイヤホン」ではありません。
イヤーカフ型イヤホンの入門機として最適であるだけでなく、メイン機としても十分に通用する高い完成度を持っています。
SOUNDPEATS CCのメリット・良かった点
- 驚きの高音質: 12mmドライバーとダイナミックEQにより、オープン型とは思えない「芯のある低音」とクリアなボーカルを実現。
- 圧倒的な装着感: 片耳約5g台の軽量設計と絶妙なクリップ圧で、メガネやマスクと干渉せず、一日中つけていられる快適さ。
- 高機能かつ高コスパ: マルチポイント、高機能アプリ、ゲームモードなど、トレンド機能を網羅して5,000円台〜という破壊的な価格設定。
- 左右自動判別: ケースへの収納・取り出し時にL/Rを気にするストレスから解放される、地味ながら最高の機能。
- デザイン性: アクセサリー感覚で使える洗練された外観と、所有欲を満たす光沢仕上げのケース。
SOUNDPEATS CCのデメリット・気になった点
- 操作の慣れが必要: タッチセンサーの位置が前側にあるため、最初は誤操作しやすい(慣れれば快適)。
- 最小音量の大きさ: 静かな環境での微小音量再生には、アプリでの調整が必要な場合がある。
- 指紋が目立つ: ケースが美しい光沢仕上げのため、皮脂汚れが気になる人はこまめな清掃が必要。
- ワイヤレス充電非対応: 充電はUSB Type-Cケーブルのみ。
このイヤホンがおすすめな人
- 初めてオープンイヤー型を試す人: 「合わなかったらどうしよう」と不安なエントリー層に最適。失敗のリスクが極めて低いです。
- 「ながら聴き」をしたい人: 家事、育児、散歩中、あるいは職場で、周囲の音を聞き逃したくない方。
- 長時間イヤホンを使う人: テレワークや長時間の動画視聴で、耳の痛み、蒸れ、痒みに悩んでいる方。
- メガネユーザー: 耳掛け型フックがメガネのツルと干渉して困っていた方。
- コスパ重視の欲張りな人: 予算は抑えたいが、音質も機能も妥協したくない方。
このイヤホンがおすすめできない人
- 完全な静寂を求める人: ノイズキャンセリング機能はないため、電車や飛行機の轟音を消したい人には不向きです。
- 脳を揺らす重低音・大音量重視の人: クラブのような大音量や、頭蓋骨を揺さぶる重低音を求めるなら、構造上カナル型の方が有利です。
- 激しいスポーツをする人: 軽いジョギングはOKですが、ラグビーのような激しい接触があるスポーツや、頭を激しく振るダンスには、固定力の高い耳掛け(フック)型や骨伝導バンド型の方が安定します。
同価格帯・他社製品との比較総括
同価格帯(5,000円〜8,000円)には、Ankerや3COINS、あるいは無名の中華ブランド製品も多数存在します。
しかし、「音質のバランス(特に低音の質)」と「アプリの機能性(EQやカスタマイズ)」、そして「左右自動判別」という独自機能において、SOUNDPEATS CCは頭一つ抜けています。
また、2〜3万円クラスのハイエンド機と比較しても、音質や質感の差は価格差(約4倍)ほど大きくありません。
「ブランド名にこだわらず、実利を取る」なら、間違いなくCCが最も賢い選択です。
SOUNDPEATS CC レビューの最終結論
「迷っているなら、買って損なし。」
これがSOUNDPEATS CCに対する私の最終結論です。
ワイヤレスイヤホン市場において、「安くて良いもの」を見つけるのは年々難しくなっていますが、この製品はまさにその「正解」の一つです。
耳を塞がない開放感と、音楽を楽しむための確かな音質。この2つを高次元で両立させたSOUNDPEATS CCは、あなたの毎日の生活を、より軽やかで、音楽に満ちたものに変えてくれるでしょう。
ぜひ、この「空気のような」体験を味わってみてください。


