2025年、ワイヤレスイヤホン市場における最大のトレンドは間違いなく「オープンイヤー型」です。
耳の穴を塞がないこのスタイルは、骨伝導から始まり、耳掛け型(フックタイプ)、そして今、最も注目されている「イヤーカフ型(クリップタイプ)」へと進化を遂げています。
「アクセサリーのように装着できて、一日中つけていても痛くない」
「音楽を聴きながら、家族の声や来客のチャイムも聞き逃さない」
そんな理想的なライフスタイルを実現するデバイスとして、イヤーカフ型イヤホンは多くのユーザーに支持されています。
しかし、ここで一つの大きな壁が立ちはだかります。
それは「価格」です。
HUAWEIの「FreeClip」やBoseの「Ultra Open Earbuds」といった市場を牽引するハイエンドモデルは、軒並み3万円〜4万円台。
いくら便利そうでも、「自分に合うかどうかわからない新しい形状のイヤホン」に、いきなり数万円を投資するのは勇気が必要です。
「もっと気軽に試せる、けれど品質は確かなエントリーモデルはないのか?」——そんな市場の渇望に応えるかのように登場したのが、今回レビューするTALIX(タリックス)の「Ultra Open Earbuds X6」です。
- 税込約6,000円という圧倒的なコストパフォーマンス
- 世界的なPCメーカーLenovoの技術支援を受けた信頼性
- ハイエンド機をも凌駕する片耳4.8gの超軽量設計
スペックシートを見る限り、この製品は「価格破壊」といっても過言ではないポテンシャルを秘めています。
しかし、安価なイヤホンには「接続が不安定」「音がスカスカ」「すぐに壊れる」といった落とし穴がつきものです。
そこで今回は、この注目モデル「Ultra Open Earbuds X6」を徹底的に検証します。
基本的なスペックの確認はもちろん、他社製品との比較、そして朝起きてから寝るまで使い倒した実体験に基づき、その真価を丸裸にします。
- TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」の基本スペックとデザイン
- TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」の6,000円以下とは思えない装着感と音質性能
- TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」の実用性をチェック!操作感と接続周りの仕様
- TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」を使用した私の体験談・レビュー
- TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」に関するQ&A
- 音漏れは本当に気になりませんか?図書館でも使えますか?
- 激しい運動(ランニングやジム)をしても落ちませんか?
- iPhoneやAndroid、パソコンでも使えますか?
- マルチポイント接続(2台同時接続)には対応していますか?
- 動画やゲームでの「音の遅延」はありますか?
- 片耳だけで使用することはできますか?
- HUAWEI FreeClipのような高級機との違いは何ですか?
- ワイヤレス充電(Qi)には対応していますか?
- 「骨伝導イヤホン」とは何が違うのですか?
- 「寝ホン(睡眠用イヤホン)」として使えますか?
- 通話中に風切り音(ウィンドノイズ)は入りますか?
- 地下鉄やパチンコ店など、大音量の場所でも聞こえますか?
- ハイレゾ(LDACやaptX)には対応していますか?
- ピアスやイヤリングをしていても装着できますか?
- TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」レビューのまとめ
TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」の基本スペックとデザイン

まずは、この製品の基礎体力を確認します。
なぜこれほど低価格でありながら高性能を謳えるのか、その背景にあるブランドの成り立ちと、物理的な仕様から紐解いていきましょう。
Lenovoの技術支援を受けた新興ブランド「TALIX」とは
Amazonや楽天などのECサイトを見渡すと、数えきれないほどの「謎ブランド」のイヤホンが溢れています。
購入を検討する際、最も懸念されるのは「すぐにブランドごと消滅してサポートが受けられなくなるのではないか」という点でしょう。
その点において、TALIX(タリックス)は一線を画しています。
TALIXは、PC市場で世界トップシェアを誇るLenovo(レノボ)の技術支援およびサプライチェーンの協力を受けて設立された新興ブランドです。
これは単に「名前を借りている」だけではありません。
Lenovoが長年培ってきた精密機器の製造ノウハウ、品質管理基準(QC)、そして部品調達のネットワークを活用できることを意味します。
通常、新興メーカーがゼロから金型を作り、チップを調達するとコストが跳ね上がりますが、巨大企業のバックボーンを活用することで、高品質な部材を安価に調達し、製造コストを圧縮することに成功しているのです。
パッケージを開封した瞬間に感じる製品の質感や、バリのないプラスチックの成形精度からは、確かに「大手メーカーの血統」を感じ取ることができます。
初期不良のリスクや耐久性への不安に対して、この背景は大きな安心材料と言えるでしょう。
本体4.8gの衝撃!主要スペックと価格のバランス
次に、詳細なスペックを表にまとめ、同価格帯の競合製品と比較分析します。
| 項目 | TALIX Ultra Open Earbuds X6 | 一般的な5,000円帯イヤーカフ | ハイエンド機 (参考: FreeClip) |
| 実勢価格 | 約5,999円(税込) | 4,000円〜6,000円 | 約27,800円 |
| 重量(片耳) | 約4.8g | 5.5g〜9.0g | 約5.6g |
| Bluetooth | Ver 5.4 | Ver 5.2〜5.3 | Ver 5.3 |
| 再生時間 | 単体6.5時間 / ケース込40時間 | 単体5時間 / ケース込24時間 | 単体8時間 / ケース込36時間 |
| 防水性能 | IPX4(生活防水) | IPX4〜IPX5 | IPX54 |
| ドライバー | ダイナミック型 | ダイナミック型 | 高感度ドライバー |
| アプリ対応 | ×(非対応) | △(一部あり) | ◎(詳細設定可) |
| マルチポイント | ×(非対応) | ×(非対応) | ◎(対応) |
この表から読み取れるX6の最大の武器は、やはり「重量」と「バッテリー効率」です。
■ 4.8gという軽さの意味
イヤホンにおける「1g」の差は、スマホにおける数十グラムの差に匹敵します。
耳の軟骨に挟んで固定するイヤーカフ型において、重さはそのまま「重力による下への引っ張り」となり、長時間装着時の痛みに直結します。
X6の4.8gは、100円硬貨(4.8g)と全く同じ重さです。
ハイエンド機の代表格であるHUAWEI FreeClip(約5.6g)と比較しても0.8g軽く、これは長時間装着すればするほど、快適性の差となって現れます。
■ 最新規格 Bluetooth 5.4
低価格帯ながら、Bluetoothのバージョンは執筆時点で最新に近い「5.4」を採用しています。
これにより、人混みでの接続安定性が向上しているほか、省電力性能も高まっています。
ケース込みで40時間というロングバッテリーを実現できたのは、このチップセットの恩恵が大きいと考えられます。
高級感あるパール塗装
「安いイヤホンは見た目がチープ」という常識も、X6は覆してきました。
筐体素材はプラスチック(樹脂)ですが、表面にはパールのような微細なラメを含んだ光沢塗装が施されています。
これにより、光の当たり方によって上品な輝きを放ち、プラスチック特有の「おもちゃっぽさ」を見事に払拭しています。
充電ケースのデザインは、手の中にすっぽりと収まる「卵型(ペブル形状)」を採用。表面はツルツルとしており、触り心地が良いのも特徴です。
ただし、この形状にはメリットとデメリットがあるため、後述の「使用感」セクションで詳しく解説します。
TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」の6,000円以下とは思えない装着感と音質性能

スペック上の数字が優秀でも、実際に耳につけた時の感覚と、流れてくる音が悪ければ意味がありません。
ここでは、オーディオファンとしての視点から、装着感のメカニズムと音質の特性を深掘りします。
ニッケルチタン合金採用のイヤーカフ型による「極上の装着感」
イヤーカフ型イヤホンの装着感を左右するのは、「挟む力(クランプ力)」と「素材の柔軟性」のバランスです。
力が強すぎれば耳が痛くなり、弱すぎれば頭を振った拍子に飛んでいってしまいます。
X6は、左右のユニットを繋ぐブリッジ部分に「ニッケルチタン形状記憶合金」を採用しています。
この素材は、医療用カテーテルや高級メガネフレームにも使われるもので、以下の優れた特性を持っています。
- 超弾性:
大きく広げても、瞬時に元の形状に戻ります。
耳の厚みには個人差がありますが(福耳の人もいれば薄い人もいます)、この素材が柔軟にしなることで、どんな耳の形状にも適切な力加減でフィットします。 - 耐久性:
着脱のたびに「広げる」動作を繰り返しても、金属疲労による折損が極めて起こりにくい素材です。
安価なプラスチック製ブリッジの製品はここが折れやすいのですが、X6はその心配がありません。 - ソフトな肌触り:
合金の外側はシリコン素材で覆われており、肌に触れる部分はサラサラとしています。
汗をかいてもベタつきにくく、金属アレルギーの方でも(シリコン越しであるため)比較的安心して使用できます。
実際に装着する際は、耳の薄い部分からスッと差し込み、好みの位置(耳たぶの近くや、軟骨の中腹など)にスライドさせるだけ。
装着した瞬間、「挟んでいる」という感覚が消失し、まるで耳飾りがふわりと乗っているような感覚に陥ります。
この「空気感」こそが、X6の最大の魅力です。
中高域特化?ボーカルが映える音質の傾向
続いて音質です。オープンイヤー型は構造上、低音が逃げやすいため、メーカーごとのチューニングの手腕が問われます。
X6のサウンドシグネチャーを一言で表すなら、「カマボコ型(中音域重視)のクリアサウンド」です。
- 高音域:
シンバルやハイハットの金属音、ピアノの高音などは、輪郭がはっきりしており煌びやかです。
安いイヤホンにありがちな「シャリシャリとした耳障りな音」はある程度抑えられており、長時間聴いていても耳が痛くなりにくいマイルドな調整が施されています。 - 中音域:
ここがX6の独壇場です。
ボーカル、ナレーション、ギターのメロディラインなどが、驚くほど前面に出てきます。
ドライバーの性能をこの帯域に集中させている印象で、歌詞の一言一句が明瞭に聞き取れます。 - 低音域:
正直な評価として、重低音の迫力には欠けます。 バスドラムの「ズンッ」という空気の振動や、ベースの唸るような響きは、かなり控えめです。
音が軽いため、ロックやEDMを聴くと「スカスカしている」と感じるかもしれません。
しかし、これは「音が悪い」ということではありません。
あえて低音を欲張らず、中高域の解像度にリソースを割くことで、「ながら聴き」に最適な音質を作り出しているのです。
環境音と混ざった時に、最も聞き取りたい「人の声」や「メロディ」が埋もれないよう、計算されたチューニングと言えるでしょう。
最大40時間再生のバッテリーとIPX4防水性能
「充電の手間」は、ワイヤレス製品の宿命であり最大のストレス要因です。
X6は、イヤホン単体で約6.5時間、充電ケースを併用すれば最大40時間の連続再生が可能です。
これは、例えば「片道1時間の通勤」で毎日使用したとしても、約20日間充電ケースを充電しなくて良い計算になります。
週末に一度充電すれば、平日はバッテリー残量を気にすることなく使い倒せる。
この心の余裕は、実際に使い始めると手放せないメリットになります。
また、急速充電にも対応しており、万が一バッテリーが切れても、10分程度の充電で約2時間程度使用できるため、朝の支度中にリカバリーが可能です。
防水性能はIPX4(生活防水)等級です。
これは「あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない」レベルを指します。
具体的には、ランニング中の汗、小雨の中での移動、濡れた手での操作などは全く問題ありません。
ただし、「水没」には対応していないため、プールでの使用や、ポケットに入れたまま洗濯してしまうといった事故には十分注意が必要です。
TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」の実用性をチェック!操作感と接続周りの仕様

カタログスペックだけでは見えてこない、実際に毎日使う中で気づいた「操作性」や「接続の挙動」について、詳細にレビューします。
誤操作を防ぐタッチセンサーの感度と操作一覧
完全ワイヤレスイヤホンで不満が出やすいのが「タッチ操作の精度」です。
「触ったつもりがないのに曲が止まる」「ダブルタップしたのに反応しない」といったイライラは、使用頻度を下げる原因になります。
X6のタッチセンサーは、イヤホン本体の側面(耳の裏側に位置する球体部分の背面)に内蔵されています。
特筆すべきは、タップした際に「ピチョン」という水滴のような電子音がフィードバックとして鳴る点です。
これにより、「今、操作が受け付けられたか」が聴覚的に確認できるため、無駄に何度もタップしてしまうミスを防げます。
【操作コマンド一覧】
| 操作内容 | 左耳(L) | 右耳(R) | 備考 |
| 音量ダウン | 1回タップ | – | 誤操作防止の配置 |
| 音量アップ | – | 1回タップ | 同上 |
| 再生 / 一時停止 | 2回タップ | 2回タップ | 最も使う操作 |
| 前の曲へ | 3回タップ | – | |
| 次の曲へ | – | 3回タップ | |
| 音声アシスタント | 3秒長押し | 3秒長押し | Siri / Google等 |
| 着信応答 / 切断 | 2回タップ | 2回タップ | |
| 着信拒否 | 3秒長押し | 3秒長押し |
■ 工夫された「音量操作」の割り当て
多くのイヤホンでは「1回タップ」を「再生/一時停止」に割り当てがちですが、これだと髪をかき上げた際などに誤反応して音楽が止まってしまいます。
X6は、1回タップを「音量調整」に割り当てています。
これにより、誤って触れても音量が1目盛り変わるだけで、音楽や動画が中断されることがありません。
ユーザーの実利用シーンをよく理解した、非常に実用的な設計です。
Bluetooth 5.4採用による接続安定性と遅延について
■ 接続安定性テスト
新宿駅のコンコースや、混雑したカフェなど、電波干渉が激しい場所でテストを行いました。
結果、一瞬音が飛ぶことは稀にありましたが、接続が完全に切断されたり、片耳だけ聞こえなくなったりする現象は一度も発生しませんでした。
Bluetooth 5.4の耐干渉性能は、安価なモデルであっても十分に発揮されています。
■ 動画・ゲームの遅延(レイテンシー)
SBC/AACコーデックでの接続となりますが、YouTubeやNetflix、Amazonプライムビデオなどの動画視聴においては、アプリ側で遅延補正が入ることもあり、口の動きと音声のズレ(リップシンク)はほぼ気になりません。
ストレスなくドラマや映画を楽しめます。
ただし、音ゲー(リズムゲーム)やFPS(Apexなど)をプレイする場合、わずかな遅延を感じます。
ボタンを押してから発砲音が聞こえるまでにコンマ数秒のラグがあるため、競技性の高いゲームには向きません。
これはX6に限らず、低遅延モード(ゲームモード)を持たない多くのBluetoothイヤホン共通の課題です。
購入前に知っておくべき「アプリ非対応」と「ペアリング仕様」
ここで、購入してから「知らなかった!」と後悔しないために、明確なデメリット(仕様上の制限)を2つ解説します。
- 専用アプリが存在しない
大手メーカー製イヤホンのように、スマホアプリを使って「イコライザー(音質)調整」「タッチ操作のカスタマイズ」「ファームウェアアップデート」を行うことはできません。
「低音が足りないからBass Boostしたい」と思っても調整手段はなく、メーカーがチューニングした音そのままで楽しむ必要があります。
シンプルで迷わない反面、自分好みにいじり倒したいガジェット好きには物足りない仕様です。 - マルチポイント非対応とペアリングの挙動
X6は、同時に2台のデバイスと接続待ち受けができる「マルチポイント機能」には非対応です。
さらに、デバイスの切り替えが少し面倒です。(例:iPhoneからiPadに切り替えたい場合)
最近のイヤホンは、iPad側から接続操作をすれば自動でiPhoneとの接続を切って奪い取る(上書き接続)機能を持つものが多いですが、X6は「先にiPhone側のBluetooth設定で切断しないと、iPadから接続できない」仕様です。
複数のデバイスを頻繁に行き来する使い方の場合は、この「切断→接続」のワンクッションが手間に感じるかもしれません。
TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」を使用した私の体験談・レビュー

ここからは、スペックや機能説明ではなく、「生活の中でどう役立つのか」という視点で、私のリアルな体験談をお届けします。
長時間ワークでも痛みなし!メガネ・マスクとの相性検証
私は普段、執筆作業中はブルーライトカットメガネをかけ、外出時は花粉症対策でマスクをします。
これまでの「耳掛け型(フックタイプ)」のイヤホンだと、「メガネのツル」+「マスクの紐」+「イヤホンのフック」で耳の裏が大渋滞し、1時間もしないうちに痛みが出ていました。
X6を装着して、朝9時から昼休憩を挟んで夕方18時まで、約8時間のデスクワークを行ってみました。
結論:痛みはゼロです。
X6は耳の裏に引っ掛けるのではなく、耳の側面をクリップする形状なので、メガネやマスクと干渉する場所が異なります。 これが決定的な違いです。
メガネのツルとも、マスクの紐とも喧嘩せず、それぞれが独立して存在できるため、物理的な圧迫感が全く生まれません。
夕方、イヤホンを外そうとした時に「あ、まだ着けてたんだ」と本気で驚いたほど、その存在感は希薄です。
テレワークや長時間の勉強に集中したい人にとって、この「忘れるほどの装着感」は最強の武器になります。
ながら聴き」最強説。YouTube・ラジオ音声との相性
実際に様々なコンテンツを視聴してみましたが、X6が最も輝くのは「人の声」を聞くシーンでした。
- 料理や掃除をしながら:
換気扇や掃除機の音が鳴っていても、X6の中高域寄りのクリアな音質のおかげで、PodcastやYouTubeの解説動画の声がしっかりと通ります。 - Web会議(Zoom / Teams):
マイク性能もテストしましたが、AIノイズリダクション機能が効いているのか、こちらの声はクリアに相手に届いていました。
自分の耳が塞がっていないため、自分が話している声の大きさ(自声)も自然に把握でき、大声になりすぎずに喋れるのもオープンイヤー型の隠れたメリットです。 - 寝転がりながら:
耳の横にユニットが来るため、枕に頭を沈めると多少の干渉はありますが、カナル型のように耳の穴に押し込まれる痛みはありません。
YouTubeを見ながら寝落ちする用途にも意外と使えます。
静かな場所ではどう?気になる「音漏れ」の実態チェック
オープンイヤー型最大の懸念点である「音漏れ」について、家族に協力してもらい検証しました。
【検証環境と結果】
- 静かなリビング(距離1m)
- 音量50%:「何か鳴ってる?」と気づかれるレベル。曲名はわからない。
- 音量30%:ほぼ聞こえない。
- テレビがついている部屋(距離1m)
- 音量60%:全く気づかれない。生活音に紛れる。
- エレベーターの中(密室)
- 音量50%:シーンとしていると、シャカシャカ音が聞こえる可能性あり。配慮が必要。
結論として、「指向性音響伝送技術」の効果は確かにあります。
スピーカーの穴が耳の外耳道(穴)に向けてピンポイントで配置されているため、昔のオープンイヤー型のように音が四方八方に拡散することはありません。
図書館や静まり返ったオフィスでは音量を絞る必要がありますが、カフェや電車内、屋外であれば、常識的な音量で聴く分には周囲への迷惑を心配する必要はないでしょう。
低音の迫力は不足気味?音楽ジャンル別の聴き比べ
より詳細に、音楽ジャンルごとの相性をチェックしました。
| ジャンル | 相性 | 感想 |
| J-POP (女性Vo) | ◎ | 宇多田ヒカルやYOASOBIなど、ボーカルの透明感が素晴らしい。息遣いまで綺麗に聞こえる。 |
| J-POP (男性Vo) | ○ | Official髭男dismなど、高音域が特徴的な男性ボーカルもクリア。ベースの厚みは少し足りない。 |
| ジャズ・クラシック | ○ | ピアノやヴァイオリンの弦楽器の響きが美しい。BGMとして流すには最適で、優雅な気分になれる。 |
| ロック・メタル | △ | ドラムのキック音やベースの重低音が軽く、「トントン」という音になるため、迫力不足は否めない。 |
| EDM・ヒップホップ | △ | 身体に響くようなグルーヴ感は味わえない。リズムを確認する程度ならOKだが、没入感は低い。 |
やはり、「音楽鑑賞に没頭するメイン機」ではなく、「生活に音楽を添えるサブ機」として捉えるのが正解です。
「今日はガッツリ音楽の世界に入りたい」という時はカナル型を、「家事をしながらラジオ感覚で聴きたい」という時はX6を、という使い分けがQOLを爆上げします。
充電ケースのサイズ感と持ち運びやすさの本音
毎日持ち歩いて気になったのは、充電ケースの「厚み」です。
丸い卵型は可愛いのですが、厚さが約3cmほどあります。
ジーンズの前ポケットに入れると、どうしても「ボコッ」と膨らんでしまい、シルエットが崩れます。
AirPods Proのような薄型ケースであればポケットに入れても気になりませんが、X6の場合はカバンやポーチに入れて持ち運ぶのが基本スタイルになりそうです。
ただ、ケース自体の重量は約41gと非常に軽いため、荷物としての負担は全くありません。
体験談の総括:価格以上の価値を感じたポイント
数週間のテストを経て、私が最も感動したのは「家族とのコミュニケーションが増えたこと」です。
これまではノイズキャンセリングイヤホンをしていて、家族に話しかけられても気づかず、無視してしまって気まずい空気になることがありました。
しかしX6に変えてからは、好きな音楽を聴いていても、妻や子供の「ねぇねぇ」という声に即座に反応できます。
「自分だけの楽しみ」と「家族とのつながり」を両立できる。
これこそが、スペック表には現れない、X6が提供してくれる最大の価値だと感じました。
TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」に関するQ&A

TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
音漏れは本当に気になりませんか?図書館でも使えますか?
静かな場所では音量に注意が必要です。
「指向性音響伝送技術」により音漏れはかなり抑制されていますが、スピーカーが露出している構造上、ゼロではありません。 図書館や静かなオフィスなどの「無音に近い環境」で、隣の人との距離が近い場合、音量が50%を超えるとシャカシャカ音が聞こえる可能性があります。そのような場所では音量を30%程度に絞るか、カナル型イヤホンの使用をおすすめします。 逆に、カフェ、電車内、屋外など、ある程度の環境音がある場所では、一般的な音量であれば音漏れはほぼ気になりません。
激しい運動(ランニングやジム)をしても落ちませんか?
ほとんど落ちる心配はありません。
ニッケルチタン合金のブリッジが適度な力で耳を挟み込むため、ランニングやジャンプ、ジムでの筋トレ程度ではビクともしません。 首を激しく振るヘドバンなどをしない限り、日常生活やスポーツシーンで脱落することは稀です。また、IPX4の防水性能があるため、汗で濡れても問題ありません。
iPhoneやAndroid、パソコンでも使えますか?
はい、Bluetooth対応機器であれば基本的にどれでも使えます。
iPhone、Androidスマートフォン、iPadなどのタブレット、Windows/MacなどのPC、さらにはNintendo Switchなど、Bluetooth機能を搭載したデバイスであれば接続可能です。 コーデックはSBCとAACに対応しているため、特にiPhoneユーザーは高音質(AAC接続)で楽しめます。
マルチポイント接続(2台同時接続)には対応していますか?
いいえ、対応していません。
ここがコストカットされている大きなポイントです。スマホとPCに同時に繋いでおき、着信があった方で通話する…といった使い方はできません。 デバイスを切り替える際は、現在接続している機器のBluetooth接続を切断してから、新しい機器で接続する必要があります。
動画やゲームでの「音の遅延」はありますか?
動画は問題なし、音ゲーやFPSは非推奨です。
YouTube、Netflix、Amazonプライムビデオなどの動画視聴では、アプリ側の補正も働くため、口の動きと声のズレ(リップシンク)はほとんど気になりません。 しかし、タイミングがシビアな「リズムゲーム(音ゲー)」や、瞬時の判断が必要な「FPS/TPSゲーム」では、コンマ数秒の遅延を感じることがあります。ガチゲーマーの方は、低遅延モード搭載機や有線イヤホンを選びましょう。
片耳だけで使用することはできますか?
はい、可能です。
左耳だけ、右耳だけ、どちらか片方を取り出して使用することができます。 例えば、オフィスで右耳だけ装着してPCの通知音やBGMを聞きつつ、左耳はフリーにして同僚との会話に対応する、といった使い方が便利です。片耳使用時は、もう片方をケースに入れておけば充電されます。
HUAWEI FreeClipのような高級機との違いは何ですか?
主に「低音の質感」「機能性(アプリ・マルチポイント)」「ケースの質感」です。
装着感の軽さについては、正直なところX6も高級機に肉薄しており、価格差ほどの違いは感じません。 しかし、3万円クラスの製品と比較すると、「重低音の迫力・解像度」「専用アプリでのカスタマイズ」「2台同時接続の便利さ」「ケースの高級感・薄さ」といった点では明確に劣ります。 「とにかく安く、快適な装着感を試したい」ならX6、「予算はあるから音質も機能も妥協したくない」ならFreeClip、という選び分けが良いでしょう。
ワイヤレス充電(Qi)には対応していますか?
いいえ、対応していません。
充電ケースへの充電は、付属のUSB Type-Cケーブルを使用した有線充電のみとなります。 この価格帯ではワイヤレス充電機能は省略されることが一般的です。ただし、Type-C端子なので、Androidスマホや最新のiPhone 15/16シリーズと同じケーブルを使い回せるため、そこまで不便には感じないはずです。
「骨伝導イヤホン」とは何が違うのですか?
X6は「空気伝導」方式です。骨伝導特有の振動がありません。
Shokzなどの骨伝導イヤホンは「骨を振動させて音を伝える」ため、音量を上げるとこめかみがムズムズ振動する感覚があります。 対して、このX6は「耳の近くにある小さなスピーカーから音を出す(空気伝導)」仕組みです。そのため、振動による不快感がなく、骨伝導よりも自然でクリアな音質(特に高音域)を楽しめるのがメリットです。
「寝ホン(睡眠用イヤホン)」として使えますか?
使えますが、横向き寝には少し干渉します。
カナル型(耳栓型)のように耳の奥を圧迫しないため、装着したまま眠っても耳が痛くなりにくいです。YouTubeで環境音やASMRを流しながら寝落ちするのには適しています。 ただし、耳の側面にユニットがあるため、横向きに寝て枕に耳を押し付けると、物理的な圧迫感や、タッチセンサーが誤反応してしまう可能性があります。仰向けで寝る分には非常に快適です。
通話中に風切り音(ウィンドノイズ)は入りますか?
強風の日は少し影響を受けます。
マイク性能は価格以上ですが、構造的にマイクが露出しているため、屋外で強い風が吹いていると「ボボボ」という風切り音を拾ってしまうことがあります。 AIノイズリダクション機能が人間の声を強調してくれますが、台風の日や風の強い海岸沿いなどでの通話は、相手にとって聞き取りづらくなる可能性があるため、手で覆うか屋内に移動することをおすすめします。
地下鉄やパチンコ店など、大音量の場所でも聞こえますか?
正直、かなり厳しいです。
耳を塞がないオープンイヤー型の宿命ですが、周囲の騒音が一定レベル(80dB以上など)を超えると、音楽がかき消されてしまいます。 地下鉄の走行音や工事現場の近く、パチンコ店内などでは、イヤホンの音量をMAXにしても聞き取るのが難しく、かつ音漏れも激しくなるため使用はおすすめできません。あくまで「日常の生活音」レベルの環境下で使用する製品と割り切る必要があります。
ハイレゾ(LDACやaptX)には対応していますか?
いいえ、対応していません。
対応コーデックは「SBC」と「AAC」のみです。 Androidユーザーの一部は「aptX Adaptive」や「LDAC」などの高音質・低遅延コーデックを求めるかもしれませんが、この価格帯と「ながら聴き」という用途を考えれば、SBC/AACでも十分高音質です。接続の安定性を優先した仕様と言えます。
ピアスやイヤリングをしていても装着できますか?
ほとんどの場合は併用可能です。
X6は耳の「側面(軟骨のフチ)」を挟む形状ですが、装着位置を上下にスライドさせて調整できるため、ピアスホールを避けて固定することが容易です。 ただし、耳のフチ全体を覆うような大ぶりのイヤーカフや、長いチェーンがついたピアスとは干渉して「カチャカチャ」と接触音が鳴る可能性があるため、位置調整が必要です。
TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」レビューのまとめ

TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」は、その軽量設計や快適な装着感、そして長時間のバッテリー性能を兼ね備えた、コストパフォーマンスに優れたイヤホンです。
この記事で紹介した特長や体験を基に、製品の総括を以下にまとめます。
このモデルを選ぶメリット(良い点)
- 圧倒的コストパフォーマンス:5,999円でこの品質は、市場の価格破壊。
- 無重力の装着感:4.8g × ニッケルチタン合金で、一日中つけても痛くない。
- 中高域のクリアさ:動画、ラジオ、Web会議などの「声」が聞きやすい。
- タフなバッテリー:ケース込み40時間再生で、充電頻度が少なくて済む。
- 信頼性:Lenovo支援ブランドという背景と、しっかりしたビルドクオリティ。
購入前に妥協すべきデメリット(気になった点)
- 重低音の不在:迫力あるサウンドを求めるなら他機種を選ぶべき。
- 機能のシンプルさ:アプリなし、マルチポイントなし、自動切り替えなし。
- ケースの形状:厚みがあり、ポケットに入れるには少し大きい。
おすすめできる人(コスパ・音声コンテンツ重視)
- 「イヤーカフ型」を初めて試してみたいが、失敗したくない人。
- YouTube、Audibleなどの「音声コンテンツ」がメインの人。
- 家事、育児、在宅ワーク中に「ながら聴き」をしたい人。
- 耳の穴が小さく、カナル型イヤホンだとすぐに痛くなる人。
- ランニングやウォーキングのお供に、安全に音楽を聴きたい人。
おすすめできない人(重低音・高機能重視)
- 脳を揺らすような重低音がないと満足できない人。
- スマホとPCを頻繁に切り替えて使う、マルチポイント必須の人。
- 電車や飛行機の中など、騒音下で静寂(ノイキャン)を求める人。
- 音質をイコライザーで細かく自分好みに調整したい人。
お得に購入するためのチェックポイント
執筆現在、TALIX Ultra Open Earbuds X6はAmazonや楽天市場などの主要ECモールで販売されています。
定価は約5,999円ですが、Amazonのタイムセール祭りや楽天スーパーセールのタイミングでは、ポイント還元やクーポン発行が行われることが多々あります。
特に、商品ページに「○○% OFFクーポン」のチェックボックスがある場合は、必ずチェックを入れてからカートに入れるようにしましょう。
数千円台の製品で数百円の割引は大きいです。
TALIX 「Ultra Open Earbuds X6」レビューの総評:イヤーカフ型デビューの最適解になり得るか
結論:間違いなく「最適解」の一つです。
もちろん、予算が潤沢にあるなら3万円のHUAWEI FreeClipやBose Ultra Open Earbudsを買うのが正解でしょう。
音質や機能面での差は確実に存在します。
しかし、「6,000円以下」という価格帯で、ここまでの装着感と実用的な音質を実現した製品は他に類を見ません。
安物にありがちな「安かろう悪かろう」ではなく、必要な機能を厳選し、コストをかけるべきところ(装着感・バッテリー・基本音質)に集中投資した、非常に賢いプロダクトだと感じました。
「耳を塞がない快適さ」を知ってしまうと、もう重たいヘッドホンや蒸れるカナル型には戻れなくなるかもしれません。
そんな新しいオーディオ体験への入り口として、TALIX Ultra Open Earbuds X6は、あなたの期待以上の働きをしてくれるはずです。


