近年の中華イヤホン市場は、技術革新と価格競争によって驚くべきスピードで進化を続けています。
その中でも注目を集めているのが、THIEAUDIO 「Hype2」。
2基のダイナミックドライバーと2基のバランスド・アーマチュアを搭載し、ハイブリッド構成ならではのバランス感と解像度を備えたモデルです。
「3万円前後でどのイヤホンを買うべきか」と迷う方にとって、「Hype2」は必ず候補に上がる存在でしょう。
公式が打ち出す「正確なチューニングと没入感のあるサウンド」は果たして本当なのか、そして実際の使用感はどうなのか。
この記事では、THIEAUDIO 「Hype2」を実際に使用した体験をもとに、デザイン・装着感・音質・使用シーン別の相性などを徹底的にレビューします。
また、同価格帯の競合モデルとの比較も行い、「Hype2がどんな人に向いているのか」を分かりやすく解説していきます。
読了後には、「自分にとってHype2が最適な選択肢なのかどうか」が判断できるようになるはずです。
THIEAUDIO 「Hype 2」 のデザインと装着感

外観デザインと仕上げの印象
THIEAUDIO 「Hype2」は、透明感のあるシェルと個性的なフェイスプレートを組み合わせた、存在感のあるデザインです。
光の当たり方によって表情を変え、オーディオアクセサリーとしての満足感も高めています。
継ぎ目の処理も丁寧で、手に取った瞬間から価格以上の質感を感じられるでしょう。
- 透明樹脂越しに内部構造が見え、技術的な美しさを演出
- フェイスプレートは光沢仕上げで高級感がある
- ノズルにはリップ加工が施され、イヤーピースが外れにくい設計
- 通気孔の配置により、圧迫感の少ない自然な装着感を実現
シェル形状とフィット感
シェルはカスタムIEM風の形状で、耳のくぼみに沿うように設計されています。
そのため耳に“面”で支える感覚が強く、長時間の使用でも痛みが出にくいのが魅力です。
実際に数時間の使用でもホットスポットが生じにくく、メガネとの干渉も少ない点は大きな利点です。
フィットの工夫
- 耳に沿わせてからノズルを軽く前上がりに回し込むと安定
- イヤーフックを調整してケーブルの重みを耳上で受け止める
- 緩さを感じたらノズルを内向きに少し回転させて固定感を高める
快適度の目安
| 指標 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 装着安定性 | 4.5 | 耳掛け+軽量シェルでズレにくい |
| 密閉性 | 4.0 | イヤーピース選びで向上可能 |
| メガネとの相性 | 4.5 | ツルとの干渉が少ない |
| 長時間使用 | 4.5 | 圧力が分散し疲れにくい |
付属ケーブルとイヤーピース
付属ケーブルは柔らかく取り回しやすい仕上げで、タッチノイズも少なめです。
2pin規格を採用しているためリケーブルも容易で、音質や使用感を自分好みにカスタマイズできるのが強みです。
イヤーピースは標準的なものが付属していますが、選び方次第で音の印象が大きく変わります。
ケーブルの特徴
- しなやかで絡みにくく、持ち運びが快適
- スライダーで顎下を固定でき、安定性が増す
- 0.78mm 2pin規格でリケーブルの自由度が高い
イヤーピース選びの目安
| 目的 | おすすめタイプ | 効果 |
|---|---|---|
| 低域を強調したい | ナローボア/柔らかシリコン | ベースが厚く暖かい音に |
| バランスを重視したい | 標準ボアシリコン | 自然な繋がりと定位の安定 |
| 高域をクリアにしたい | ワイドボア/硬めシリコン | 音の輪郭がシャープに |
| 遮音性を高めたい | 低反発フォーム | 騒音環境でも安定したリスニング |
THIEAUDIO 「Hype 2」の音質レビュー

THIEAUDIO 「Hype2」は、低域の沈み込み・中域の見通し・高域の刺さらなさという3本柱を備えた、バランス重視のハイブリッドIEMです。
全体のトーンは“ナチュラル寄りのU字型”。派手さよりも安定感を重視しており、ジャンルを問わず聴きやすいのが魅力です。
低域の質感と量感
「Hype2」の低域は、深く沈み込むサブベースとタイトなミッドベースの両立が特徴です。
EDMやヒップホップではビートをしっかり下支えし、ジャズやクラシックではコントラバスの胴鳴りまで表現できます。
- 30〜60Hzの沈み込みが得意で、空気の振動感まで再現
- ミッドベースは膨らみすぎず、タイトで歯切れが良い
- バスドラムとエレキベースがしっかり分離するため、混濁が少ない
聴感イメージ
- EDM:サブベースの「うねり」が気持ちよく響く
- ロック:キックが前に出て、リズムの推進力が増す
- クラシック:低弦楽器の質感が自然で、厚みを感じる
低域評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 量感 | 4.2 | 迫力あるが過剰ではない |
| スピード | 4.3 | 速いリズムでも追従可能 |
| 沈み込み | 4.4 | サブベースが深く伸びる |
| テクスチャ | 4.1 | 弦の震えや打面の質感が分かる |
| にじみ | 3.8 | 中域への影響は軽微 |
中域の表現力とボーカル
中域は透明感がありながら自然な距離感が特徴。
ボーカルが“ぐっと前に出る”のではなく、楽器と調和しながら半歩前に位置するイメージです。
サ行の刺さりが抑えられているため、長時間でも耳に優しく、シンガーソングライターやポップスとの相性が良好です。
- ボーカルは過度に近すぎず、リスニング向けの自然な存在感
- ブレスや声の震えが捉えやすく、ライブ感を演出
- ギターやピアノの倍音が伸びやかで、空間に余韻が広がる
楽曲イメージ
- J-POP:女性ボーカルの透明感が映える
- アコースティック:ギターの弦鳴りが心地よく響く
- ジャズ:サックスの艶が自然で耳に優しい
中域評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 透明感 | 4.2 | 見通しが良く曇りが少ない |
| ボーカル質感 | 4.1 | 滑らかでリアル |
| 楽器描写 | 4.0 | 倍音が自然に響く |
| 情報量 | 4.2 | 細かいニュアンスも再現 |
| 存在感 | 3.9 | 適度な距離で聴き疲れしにくい |
高域の伸びと空間表現
高域は粒立ちが細かく、刺さりを抑えながらも伸びやか。
シンバルやハイハットの金属音は鮮明に描かれますが、不快なピークが出にくいので長時間リスニングに適しています。音
場は横方向の広がりが特に優れており、ステレオ感を強く感じられます。
- シンバルの減衰は短めで、速い楽曲でも情報がダブつかない
- 超高域は自然に伸び、空気感を付与
- 横方向の広がりと定位精度が高く、楽器の位置が分かりやすい
楽曲イメージ
- ロック:ハイハットの刻みが粒立ち良く、リズムが鮮明
- EDM:シンセの高域が抜け良く、空間の広がりを演出
- クラシック:バイオリンやフルートの高音が刺さらず伸びやか
高域評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 伸び | 4.0 | 自然にエアー感を付与 |
| 粒立ち | 4.1 | ハイハットや弦が鮮明 |
| 刺さり耐性 | 4.2 | 耳に優しく聴きやすい |
| 横方向の広さ | 4.3 | ステレオ感が良好 |
| 定位精度 | 4.2 | ボーカルや楽器が安定 |
音量依存性とイヤーピースによる変化
- 小音量:全体がフラットで整ったバランス、リスニング用途に最適
- 中〜やや大音量:音場の奥行きが広がり、臨場感が増す
イヤーピースによる傾向
フォーム系:遮音性と密度感が高まり、ボーカルが安定
ナローボア:低域が強まり厚みが増す
ワイドボア:高域が抜けて開放感が出る
THIEAUDIO 「Hype 2」の使用シーンと競合比較

「Hype2」は“毎日使える安定感”が強みです。低域の沈み込み・中域の見通し・刺さらない高域という三本柱が、通勤から作業BGM、鑑賞重視の夜リスニングまで幅広く対応します。
ここではジャンル別の相性、同価格帯の競合比較、そしてゲーム/動画の使用感を整理します。
ジャンル別での相性
“ナチュラル寄りのU字”という素性により、リズムが主役の曲も、声や楽器の質感を味わう曲もそつなくこなします。
まずは全体像を表で把握し、その後に細かな使い分けのコツを添えます。
ジャンル×相性クイック表
| ジャンル | 相性 | どう鳴るか(要点) | 合わせ技(イヤピ/EQの目安) |
|---|---|---|---|
| J-POP/K-POP | ◎ | ボーカルが半歩前、打ち込みのキックもタイト | ワイドボアで抜け感↑/2–3kHz +1dBで歌を少し前へ |
| ロック/メタル | ◎ | キックが速く、ギターの厚みも保つ | ナローボアで中低域の芯↑/6–8kHzをほんの少し整える |
| EDM/ヒップホップ | ◎ | 30–60Hzの沈み込みが心地よく、輪郭はタイト | ナローボア+やや深め装着/100Hz –1dBで膨らみ抑制 |
| ジャズ/シティポップ | ◎ | 管・鍵盤の倍音が自然、定位が整う | ワイドボアでエアー感↑/中音量で音場の奥行きが開く |
| クラシック/サントラ | ○ | 横方向の広さが効く。弦は滑らか、奥行きは自然 | フォームで遮音↑→弱音の階調を確保/大音量は控えめ |
| アニソン/ボカロ | ○ | 高域の刺さりを抑えつつキラっと出る | ワイドボア+2–4kHz +0.5dBで主旋律の存在感調整 |
使い分けのコツ
- 小音量でBGM的に:フラットに整って聴き疲れしにくい
- 中音量で“聴くぞ”モード:横の広がりと奥行きの段差が出て立体感↑
- 低域をもう少し欲しい:ナローボア/密着度高めの装着で量感追加
- 抜け感・ヌケ重視:ワイドボア+やや浅め装着でエアー感を付与
他モデルとの比較(同価格帯中心)
実売は時期・店舗で変動しますが、ここではおおよそ2〜3万円台後半の“定番どころ”と立ち位置を比較します(印象は一般的な傾向に基づく俯瞰です)。
| モデル | チューニング傾向 | 強み | 気になる点 | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| THIEAUDIO Hype2 | ナチュラル寄りU字/サブベース沈み込み×タイト | 分離・定位が良く、刺さらない高域。ジャンル万能 | “ド派手さ”より安定志向。厚塗り感は控えめ | 日常使いで迷いたくない/長時間でも聴き疲れしたくない |
| Moondrop Blessing 3 | すっきり中高域/モニター寄り | 中域の見通しと輪郭の明瞭さ | 低域の量は控えめに感じる人も | 解析的に聴きたい、ボーカルの輪郭重視 |
| Kiwi Ears Quintet | 情報量多めの“にぎやか”系 | 空気感とキラメキ、細部の描写 | 収録によっては高域が賑やかに感じる | きらびやかさと情報量を楽しみたい |
| 7Hz Timeless AE(平面磁界) | フラット寄り×スピード重視 | 反応速度・分離の良さ、タイトな低域 | 低域の“体積感”はやや淡泊 | 速い曲・細かいパッセージをシャキッと聴きたい |
- 低域の“沈む感じ”+万能性なら → Hype2
- 輪郭クッキリ、モニター寄りが好み → Blessing 3
- キラッと華やか・情報量を求める → Quintet
- タイト&スピード優先(平面磁界の質感) → Timeless AE
「Hype2」は“ど真ん中の使いやすさ”に振っており、迷ったら「Hype2」で間違いが少ない位置付けです。
一方で「もっと解析的」「もっと派手に」という明確な嗜好があるなら上記のような住み分けが機能します。
ゲーミング・動画視聴での使用感
有線IEMゆえ遅延のストレスがないのは大前提。
そのうえで、Hype2の定位の明確さと刺さらない高域が実用面で効いてきます。
用途別の所感表
| 用途 | 評価 | 具体的なポイント |
|---|---|---|
| 物語系・YouTube視聴 | ◎ | 声が聴きやすく耳当たりが柔らかい。口元の定位が散らばらない |
| 音楽ライブ映像 | ◎ | 横方向の広がりが効き、ステージ中央〜左右の定位が明確 |
| FPS/TPS(カジュアル) | ○〜◎ | 足音・リロード音の方向感は把握しやすい。2–4kHzを少し上げると更に識別しやすい |
| 競技的FPS(ガチ) | ○ | 充分戦えるが、より“乾いたモニター音”が好みなら別機種も選択肢 |
| 長時間プレイ | ◎ | 擬似カスタム形状で圧が分散。メガネ併用でも干渉少なめ |
小ワザ(ゲーム&動画)
- ボイス重視:2–3kHzを+0.5〜1dB、8–10kHzは据え置きで刺さり回避
- 足音強調:2kHz付近+0.5dB/低域は100Hz–1dBで膨らみ抑制
- ケーブルノイズ対策:顎下スライダーで固定。衣擦れ音を低減
THIEAUDIO 「Hype 2」を使用した私の体験談・レビュー

THIEAUDIO 「Hype2」を手にしてから、通勤・自宅・夜のリスニング・動画やゲームまで幅広く試しました。
派手さで驚かせるタイプではありませんが、使い込むほどに「安心して選べる一本」という存在感が増していきました。
ここでは、私の実体験をもとに環境や工夫、ジャンルごとの印象を細かくお伝えします。
使用環境とセットアップ
「Hype2」は駆動しやすい一方で、出力に余裕のある機材を使うと音の輪郭や余裕感がより明確に出ます。
実際に以下の機材で使い分けました。
試した機材
- スマホ直挿し(USB-Cアダプタ経由)
- ドングルDAC(ニュートラル寄り/ウォーム寄り)
- ポータブルDAP(3.5mm SE/4.4mm バランス)
セットアップごとの所感
- スマホ直挿し:必要十分。ポップスや動画鑑賞ならこれで満足できる
- ドングルDAC:低域の制御がしっかりし、音場の奥行きが増す
- DAP(バランス出力):音量を上げたときの横方向の広がりと空気感が一段階アップ
シーン別の使用感
シーンごとに「Hype2」の強みが異なって見えました。
- 通勤(電車)
遮音性の高いイヤーピースと組み合わせると、車内でも小音量で十分楽しめました。音量を下げても細部が潰れにくく、耳への負担が少なかったです。 - 在宅ワーク
BGMとして流す際も小音量でバランスが崩れず、打鍵音に負けない中域の明瞭さが役立ちました。長時間の使用でも疲れにくく、仕事の邪魔をしません。 - 夜の集中リスニング
DAP+ワイドボアの組み合わせで音量を上げると、横方向の広がりと楽器の残響が豊かに表現され、クラシックやシティポップに没入できました。 - 動画/ゲーム
声の定位が安定しており、セリフが聞きやすいのが大きな利点。FPSでは足音の方向も把握しやすく、軽いEQ調整でさらに識別しやすくなりました。
快適性と装着感の工夫
数時間使っても耳の疲れや痛みが出にくいのは、擬似カスタム形状のおかげです。
メガネをかけた状態でも違和感が少なく、日常的にストレスなく使えました。
- 圧迫感が強いとき → 装着を浅めに調整すると改善
- ケーブルの衣擦れ → 顎下スライダーで固定し、服の内側に回す
- 長時間リスニング → 1〜2時間ごとに耳を休ませると快適性が持続
ジャンル別の楽しみ方
ジャンルごとに聴き比べてみると、それぞれの音楽に合った表情を見せてくれました。
- ポップス/J-POP:ボーカルが自然に前に出て、歌詞が聴き取りやすい
- ロック/メタル:タイトなキックと厚みあるギターが気持ちよい
- EDM/ヒップホップ:30〜60Hzの沈み込みが心地よく、ビートが強調される
- ジャズ/クラシック:楽器の倍音が自然で、横方向の音場の広さが映える
長時間使用での印象
数時間連続で使用しても耳が疲れにくいのはHype2の強みです。
音のバランスも崩れにくく、ボリュームを上げても刺さりが出にくいので、夜のリスニングや長時間の動画視聴に適していました。
- 擬似カスタム形状により、耳への圧迫感が少ない
- 高域のピークが抑えられているため、耳の痛みを感じにくい
- 軽量設計でケーブルの自重が気にならない
気づきと課題
実際に使い続ける中で、小さなつまずきもありました。
ただし工夫すれば解決可能です。
- 低域が出すぎると感じる日 → EQで100Hz付近を–1dB調整
- 外歩きでケーブルが擦れる → 服の内側に回す+顎下スライダーで固定
- 耳への圧迫感 → イヤーピースサイズや装着深度を見直す
体験からのまとめ
「Hype2」を日常のさまざまなシーンで使い続けて感じたのは、派手さよりも安心感を重視した仕上がりだということでした。
通勤や在宅ワークでは小音量でもバランスを保ち、夜のリスニングでは音場の広がりや余裕感が増し、自然に没入できる環境を整えてくれます。
さらに、長時間使用しても耳への負担が少なく、装着感の快適さが持続する点も大きな魅力でした。
機材やシーンに応じて表情を変えながらも、常に破綻しない安定感があり、「今日もこれで聴こう」と自然に手が伸びる存在になったことが、私にとっての「Hype2」最大の価値だと実感しています。
THIEAUDIO 「Hype 2」 に関する Q&A

THIEAUDIO 「Hype 2」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Hype2」の音質傾向を一言で表すと?
ナチュラル寄りのU字型チューニングです。低域は沈み込みが深くタイト、中域はクリアで自然、高域は刺さりを抑えつつ伸びがあります。
ゲームや動画視聴にも向いていますか?
はい。声の定位が安定しているため、セリフが聞き取りやすく、FPSなどの足音の方向感も把握しやすいです。長時間の使用でも疲れにくいのも利点です。
「Hype2」の装着感はどうですか?
擬似カスタムシェルの形状で耳にしっかりフィットし、軽量設計なので長時間でも快適です。メガネをかけた状態でも干渉が少なく、通勤や作業中でも安心して使えます。
イヤーピースやケーブルを替えると音は変わりますか?
はい。ナローボアのイヤーピースを使うと低域が増し、ワイドボアを使うと高域の抜け感が増えます。また、2pin規格のリケーブルに対応しているため、音の質感や取り回しを好みに合わせて調整可能です。
初めて高価格帯のIEMを買う人にも向いていますか?
向いています。派手さは控えめですが、音質・装着感・拡張性のバランスが取れており、入門から中級者のステップアップまで幅広く対応できる機種です。
「Hype2」は長時間のリスニングに向いていますか?
はい。高域が刺さらないチューニングと軽量なシェル形状により、数時間使っても耳の疲労感が少なく快適に聴き続けられます。
「Hype2」の弱点はありますか?
大きな弱点はありませんが、「もっと派手な高域が欲しい」「より解析的な音が欲しい」という方には物足りなく感じるかもしれません。あくまで“安定感重視”のモデルです。
ケーブルを交換するメリットはありますか?
付属ケーブルでも十分ですが、バランス接続対応のケーブルに変えると音場の広がりや分離感がさらに良くなります。また、取り回しやタッチノイズの改善にもつながります。
「Hype2」は遮音性は高いですか?
擬似カスタム形状のため遮音性は比較的高めですが、イヤーピースによって大きく変わります。通勤や電車利用ならフォーム系イヤーピースを使うとさらに効果的です。
ジャンル別ではどんな音楽に一番向いていますか?
EDMやヒップホップでは低域の沈み込みが気持ちよく、ロックではキックとギターが迫力を出します。ジャズやクラシックでも倍音が自然に響き、幅広いジャンルで活躍します。
「Hype2」の耐久性はどうですか?
樹脂シェルは軽量ながら頑丈で、日常使用で簡単に壊れる心配は少ないです。ただし2pin端子部分は共通してデリケートなので、ケーブルの着脱は丁寧に行うことをおすすめします。
THIEAUDIO 「Hype 2」レビューのまとめ

THIEAUDIO 「Hype2」は、低域・中域・高域のバランスに優れた“万能型”のIEMです。
派手さよりも安定感を重視しており、どんなジャンルやシーンでも破綻せずに鳴らしてくれる安心感があります。
音質の総括
低域は深く沈み込みながらタイトに制御され、中域は透明感があり、ボーカルや楽器が自然に表現されます。
高域は刺さりを抑えつつ十分に伸び、横方向の音場が広く定位も安定。
ジャンルを問わず楽しめるのが最大の強みです。
デザインと装着感の再確認
擬似カスタム形状により、耳にしっかりとフィットし、長時間の使用でも負担が少ないのが特徴です。
シェルの美しい仕上げや軽量感も、日常的に使いたくなる理由のひとつでしょう。
「Hype2」を選ぶ価値
- 幅広いジャンルで安定した音質を楽しめる
- スマホ直挿しでも十分鳴らせる駆動性
- イヤーピースやケーブル交換で音の表情を変えやすい
- 長時間でも聴き疲れしにくく、日常使いに強い
使用シーンごとの適性
- 通勤や外出:遮音性を高めれば小音量でも快適
- 在宅ワーク:BGM的に流しても聴き疲れせず集中を妨げない
- 夜のリスニング:音場の広がりと余韻で没入感を高められる
- 動画・ゲーム:声の定位が安定し、長時間プレイでも快適
購入を検討する方へ
「Hype2」は「毎日安心して使える1本」を探している人に特におすすめです。
派手さや個性を強く打ち出すモデルではありませんが、そのぶんシーンを選ばず安定して楽しめます。
THIEAUDIO 「Hype 2」レビューの総括
THIEAUDIO 「Hype2」は、低域の深い沈み込みとタイトさ、自然で見通しの良い中域、そして刺さらず伸びやかな高域を備えた、非常にバランスの取れたIEMでした。
派手な演出で驚かせるタイプではないものの、日常のあらゆる場面で安心して使える完成度を持ち、長時間のリスニングにも耐える快適性を兼ね備えています。
デザインの美しさや装着感の安定性も含め、価格帯における“万能型”としての地位は揺るぎないでしょう。
音楽を深く味わいたいときも、作業や通勤で気軽に聴きたいときも、常に一定のクオリティで応えてくれる存在感こそが、Hype2の最大の魅力だと感じます。
安心して選べる一台を探しているなら、「Hype2」はきっと長く付き合える相棒になってくれるはずです。


