THIEAUDIO 「Hype4」 レビュー|低音の迫力と高解像度を両立した万能IEMの実力を徹底検証

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出典:ナイコム
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THIEAUDIOは、優れた音響設計と高いコストパフォーマンスで知られる中国のオーディオブランドです。

これまで数々の名機を生み出してきた同社の中でも、近年特に注目を集めているのが「Hype」シリーズです。

その中核を担う存在として登場したのが、今回取り上げる「Hype4」です。

「Hype4」は、ダイナミックドライバー1基とバランスド・アーマチュア3基によるハイブリッド構成を採用し、同価格帯では珍しいほどの情報量と空間表現を実現しています。

上位機である「Hype10」の技術を継承しながらも、価格を抑えつつ完成度の高いサウンドを提供しており、コストパフォーマンスの高さでも多くのファンから高い評価を得ています。

この記事では、私が実際にTHIEAUDIO 「Hype4」を使用し、デザインや装着感、音質の特徴、使用時の快適性などを徹底的に検証します。

さらに「Hype2」や「Hype10」との違いにも触れながら、音の傾向や使用シーンごとの印象を詳細に分析します。

単なるスペック紹介にとどまらず、実際のリスニング体験に基づいたリアルなレビューを通して、このイヤホンの真価をお伝えします。

 

  1. THIEAUDIO 「Hype 4」のデザインと装着感
    1. 外観デザインとビルドクオリティ
    2. フィット感と長時間使用時の快適性
    3. ケーブル・付属品・取り回し
  2. THIEAUDIO 「Hype 4」の音質レビュー
    1. 低音域の迫力とコントロール
    2. 中音域の明瞭さとボーカル表現
    3. 高音域の伸びと空間表現
  3. THIEAUDIO 「Hype 4」の機能性と使い勝手
    1. 駆動力・アンプとの相性
    2. ノイズ耐性・遮音性
    3. 他モデル(Hype2・Hype10など)との比較
  4. THIEAUDIO 「Hype 4」を使用した私の体験談・レビュー
    1. 装着感と使用感の第一印象
    2. 使用シーン別の印象
    3. ジャンル別の体感メモ
    4. 使用を通して感じた改善点と工夫
    5. 体験談のまとめ
  5. THIEAUDIO 「Hype 4」に関するQ&A
    1. 「Hype 4」はどんな音の傾向ですか?
    2. 「Hype 4」と「Hype2」、「Hype10」の違いは?
    3. 駆動力はどの程度必要ですか?
    4. 装着感や遮音性はどうですか?
    5. どんな音楽ジャンルに向いていますか?
    6. リケーブルで音は変わりますか?
    7. 音質的に他社製品だとどのモデルに近いですか?
    8. 「Hype 4」は初心者でも扱いやすい?
    9. 音場の広さはどの程度ですか?
    10. 「Hype 4」はゲームや動画視聴にも向いていますか?
    11. 長時間のリスニングでも疲れませんか?
  6. THIEAUDIO 「Hype 4」レビューのまとめ
    1. 要点ハイライト
    2. 総合評価
    3. 良かった点/気になった点
    4. こんな人におすすめ/合わないかも
    5. 購入前チェックリスト
    6. セットアップのヒント
    7. THIEAUDIO 「Hype 4」レビューの総括

THIEAUDIO 「Hype 4」のデザインと装着感

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出典:ナイコム

外観デザインとビルドクオリティ

THIEAUDIO 「Hype4」のデザインは、シンプルでありながら高級感を感じさせる仕上がりです。

フェイスプレートには光沢のあるレイヤーが施され、角度によって色味が微妙に変化する立体的な質感が印象的です。

ブラック・ホワイト・ブルーの3色展開で、どのカラーも落ち着きがあり、スタジオユースにも映えるプロフェッショナルな雰囲気を備えています。

シェルはやや大ぶりながらも、樹脂素材の透明感と滑らかな成形が美しく、内部のドライバー構造が見える設計もファンには嬉しいポイントです。

製造精度も高く、接合部やノズル周りの処理も丁寧。

ノズル径はやや太め・短めで、耳穴が小さい人には少し存在感を感じるサイズ感です。

ただし、耳の形に沿うカーブが自然で、エルゴノミクス的に優れた形状を採用しているため、装着自体は安定しやすいと感じました。

  • 高光沢フェイスプレートが高級感を演出
  • シェルはやや大きめだが滑らかで装着安定性が高い
  • ノズルは太め・短めでイヤーピース選びが重要

フィット感と長時間使用時の快適性

装着感は“浅めフィット”が基本で、耳に優しく収まる設計です。

長時間装着していても圧迫感は少なく、耳への負担を感じにくいのが特徴です。

特に耳介部分に当たる面積が広く、圧力が点ではなく面で分散されるため、長時間リスニングでも快適に使えるという印象を受けました。

ただし、耳道が細くて深い装着を好むユーザーは、ノズルの短さが気になる場合があります。

その際は、軸がやや長めのイヤーピースやフォームタイプを選ぶことで、遮音性と安定感を改善できます。

快適に装着するための工夫

調整ポイント効果
長軸タイプのイヤーピースを使用密閉性と低音の安定感が向上
シェルをわずかに前傾させる装着耳介との接触面を分散し快適性アップ
ケーブルの耳掛け角度を浅く調整メガネ使用時の干渉を軽減

また、軽量なボディのおかげで、ウォーキングや軽い運動中でもズレにくいのも魅力です。

耳に馴染むまでに数時間かかるものの、一度フィットが決まれば安定して装着できるモデルです。

ケーブル・付属品・取り回し

付属ケーブルは銀メッキOCC線材を採用し、柔らかく取り回しやすい設計です。

タッチノイズも少なく、日常使用での取り回しは非常に快適です。

コネクタは0.78mm 2pin、プラグは3.5mmステレオ(SE)仕様。

バランス接続を使用する場合は、4.4mmケーブルへのリケーブルが必要です。

項目仕様
ケーブル材質銀メッキOCC
コネクタ0.78mm 2pin(脱着式)
プラグ3.5mm(シングルエンド)
備考4.4mm運用にはリケーブルが必要

ケーブルは軽量でクセがつきにくく、携帯性にも優れています。

また、メモリーワイヤー付きで耳掛け時の安定感も高く、外出時にも快適に使用可能です。

付属品の構成はシンプルながら実用的で、イヤーピースやケースも品質が良く、購入後すぐに使える完成度です。


「Hype4」は、見た目の美しさと実用性のバランスに優れたIEMです。

フェイスプレートの質感やシェルの造形は上位機に匹敵する完成度で、所有欲を満たすデザイン性を持っています。

装着感は個人差があるものの、イヤーピースの調整でしっかりフィットすれば、長時間でも快適に使える設計です。

ケーブルも扱いやすく、リスニングからモニター用途まで幅広く対応できる汎用性の高さが魅力と言えるでしょう。

 

THIEAUDIO 「Hype 4」の音質レビュー

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出典:ナイコム

THIEAUDIO 「Hype4」のサウンドは、「深く沈み込む低域」「自然で滑らかな中域」「透明感のある高域」が三位一体となったバランス型のチューニングが特徴です。

情報量の多い解像度を保ちながらも聴き疲れしにくく、リスニング用にもモニター用にも対応できる完成度を誇ります。

全体としてはフラット傾向ながら、低域の厚みで音楽の土台を支える“音楽的な正確さ”を感じさせます。

低音域の迫力とコントロール

「Hype4」の低音域は、ダイナミックドライバーらしい深みと弾力を兼ね備えています。

サブベース帯では、地を這うような沈み込みが得られ、EDMやヒップホップなどの低域が主役の楽曲でもしっかりとした重量感を味わえます。

一方で、ミッドベース(80〜150Hz)の膨らみを適度に抑えており、過剰な量感で中域をマスクするような“もたつき”は感じません。

アタックの立ち上がりが俊敏で、キックドラムやベースラインのリズムを明確に描き出します。

要素内容
量感豊かだが過剰ではなく、全体バランスを崩さない
質感弾力があり、芯のある低音。スピード感も両立
深みサブベースまで伸びる沈み込み。ライブ感のある重低音
コントロール性アタックの瞬発力と減衰の速さが秀逸

低域の質感は、DAPやアンプの駆動力にも反応しやすい傾向にあります。

出力が強い機器を用いることで、より密度のあるベースラインと立体的な奥行きが感じられるでしょう。

中音域の明瞭さとボーカル表現

中音域は、「Hype4」の最大の魅力の一つと言えます。

全体のチューニングが自然で、ボーカルが楽曲の中心に立つ“リアルな定位感”を再現します。

男性ボーカルでは力強さと温かみ、女性ボーカルでは伸びやかさと透明感が際立ち、ジャンルを問わず人の声が生々しく響きます。

楽器の再現性にも優れており、ギターの弦の振動やピアノの余韻、管楽器の息づかいまで滑らかに再生します。

解像度は高いものの、鋭く刺さるようなピーク感がないため、長時間聴いても聴き疲れしにくい中域表現が特徴です。

  • ボーカルの位置が自然で、奥行きの中に安定して存在する
  • 楽器と声の分離が明確で、アンサンブルの層が崩れない
  • サ行の表現が繊細で、刺さらず滑らか
  • ポップスからジャズ、アコースティックまでジャンルを問わず安定

この中音域のバランスにより、Hype4は“万能型IEM”と呼ばれるにふさわしい汎用性を持っています。

歌モノ中心の楽曲では、特にボーカルの厚みと空気感の描写が秀逸です。

高音域の伸びと空間表現

高域は明るく伸びやかで、開放的な印象を与えます。

8kHz以降の帯域が滑らかに伸びており、シンバルの響きや弦楽器の倍音に艶が感じられます。

解像度は非常に高く、リバーブの残響やホールの空気感までしっかりと描写する能力を備えています。

音場表現は広く、左右だけでなく前後の奥行きも感じられます。

ボーカルが前面に、バックトラックが立体的に後方へ配置されるため、ライブ音源やクラシックでも自然な距離感で聴けるのが魅力です。

要素内容
伸び10kHz以降の空気感まで滑らかに表現
解像度微細な音も鮮明。定位が正確で空間が広い
音場横幅・奥行きともに十分で立体的
刺さりやすさ全体はマイルドで聴きやすいバランス

また、「Hype4」はハイブリッド構成でありながら、ドライバー間のつながりが非常にスムーズです。

低域から高域までの一体感が自然で、特定帯域が突出することなく全体の調和が取れています。

結果として、空間全体に広がる自然なサウンドステージが生まれ、モニター的な正確さとリスニングの楽しさを両立しています。


THIEAUDIO 「Hype4」は、低音の厚みと締まり、中音の明瞭さ、そして高音の透明感が高次元で融合した完成度の高いIEMです。

解像度が高く情報量も豊富でありながら、リスニング用途としてもリラックスして聴けるナチュラルさを保っています。

“楽しく聴けて正確に聴ける”——その絶妙なバランスこそが、「Hype4」が多くのユーザーから高く評価される理由です。

 

THIEAUDIO 「Hype 4」の機能性と使い勝手

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駆動力・アンプとの相性

「Hype4」は“鳴らしやすい部類”に入ります。一般的なスマホ+小型ドングルでも十分に駆動できますが、出力電流に余裕のあるソースを使うと低域の制動とダイナミクスが一段引き上がります。

基本方針は「低インピーダンス出力(理想は1Ω未満)+十分な電流供給」。

これにより帯域バランスが崩れにくく、低域のグリップと音場の見通しが安定します。

ソース別の相性メモ

ソース使い勝手体感メリット注意点
スマホ直挿し手軽中音中心のバランスで軽快音場・低域の重心はやや軽め
小型ドングル(Apple/一般的USB-C)十分解像度とS/Nが改善出力が弱い個体は低域が薄くなる
高出力ドングル(例:中〜上位)良好低域の制動/空間の奥行きが増す感度が高い場合は“ヒス”に注意
DAP(中価格帯)推奨ダイナミクスと分離が伸びるバランス接続で更に余裕
据え置きAMP余裕大スケール感・音場のレイヤーが明確出力インピーダンスが高い機種は避ける

運用のコツ

  • まずはシングルエンド(3.5mm)で音の土台を確認 → 余裕や音場を求めるなら4.4mmバランスに拡張。
  • 明るめの録音で高域が映えすぎる場合は、ウォーム寄りのDAC/AMPを合わせると自然に整います。
  • EQは軽く(±1〜2dB)で十分効きます。サブベースを+1dB、6–8kHzを−1dB程度で“万人向け”に。

ノイズ耐性・遮音性

パッシブ遮音は中〜やや高め

「Hype4」は浅め〜中浅の装着になりやすいため、遮音と低域の沈みを両立するにはイヤーピース最適化が効果的です。

フォーム系や長軸タイプに替えると、シール性が安定しやすく低域の量感も整います。

イヤーピース別の傾向

種類遮音音傾向の変化向く人
シリコン(標準)素直でクリア、スピード感全体バランス重視
長軸シリコン中〜高低域の沈み・定位の安定フィットが決まりにくい人
フォーム角が取れ、量感と聴き心地UP刺激を抑えたい人/通勤用途

タッチノイズは少なめで、取り回しは良好。

風切り音は深挿しに比べれば拾いやすいものの、ケーブルを衣服の内側に回す/耳掛け角度を浅めにすると軽減できます。

他モデル(Hype2・Hype10など)との比較

同シリーズ内での立ち位置を押さえると、購入判断がクリアになります。

「Hype4」は“万能寄りの完成度”で、価格対効果と扱いやすさのバランスが非常に良いポジションです。

項目Hype2Hype4Hype10
音の骨格ややライトでスムーズ低域の土台が厚く、分離・解像の両立情報量・レイヤー感が最も濃密
ボーカル近めで甘美自然な距離×実体感緻密・微小表現まで出る
音場横幅は十分幅+前後奥行きの両方が良好最も広く、高さも感じやすい
駆動のしやすさかなり容易容易(伸び代も確保)余裕あるソースがベター
使い勝手軽快・ライトユーザー向き汎用性最高/初めの一本にも本気の据え置きや上位DAPで真価
ターゲットコスパ重視・ライト層幅広い層(多ジャンル)追い込み派・細部フェチ
  • 手軽さ重視・予算控えめ → Hype2
  • 一本で多ジャンル、日常から制作まで → Hype4
  • 最高の情報量とレイヤー感を追求 → Hype10

「Hype4」は取り回しが良く、スマホ+小型ドングルから中級DAPまで“合わせやすい・伸びやすい”のが最大の魅力です。

イヤーピース最適化と適切な出力のソースを選ぶだけで、低域の制動・中域の実体感・高域の見通しがバランスよく揃います。

通勤・デスクワーク・自宅リスニングのいずれでも扱いやすく、シリーズの中では最も万人に薦めやすい実用機といえるでしょう。

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THIEAUDIO 「Hype 4」を使用した私の体験談・レビュー

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初めてTHIEAUDIO 「Hype4」を手にしたとき、その存在感のあるデザインと手に伝わる質感にまず驚かされました。

写真で見るよりも実物の方が高級感があり、音を聴く前から「これは本格派だ」と感じさせる仕上がりです。

最初の試聴ではスマホと小型ドングルの組み合わせで軽く鳴らしてみましたが、最初の数曲でこのイヤホンの“実力の片鱗”を感じ取ることができました。

装着感と使用感の第一印象

装着は浅めにフィットするタイプで、耳への圧迫が少なく長時間使用しても痛みを感じませんでした。

標準のイヤーピースは悪くありませんが、私の場合はややフィット感が甘かったため、長軸タイプのシリコンイヤーピースに替えることで密閉感が向上し、低音の沈み込みと定位の安定感が大きく改善しました。

フォームタイプにすると高域の角が取れ、柔らかい音調になります。

  • シェルはやや大きめだが耳に沿う形で収まりが良い
  • 長時間でも耳の熱がこもりにくく、快適に使える
  • イヤーピースの種類で音質が大きく変化するため、カスタマイズ性が高い

使用シーン別の印象

「Hype4」はどんなシーンでも安定して高いパフォーマンスを発揮しました。

通勤中

電車の中でも十分な遮音性があり、音量を上げすぎなくても細部まで聴き取れるのが印象的でした。

低域がブーミーにならず、ドラムのアタックが明確に感じられるため、雑踏の中でも音楽がしっかり“生きて”いる感覚があります。

デスクワーク中

中域の透明感と声の自然さが際立ち、ボーカル主体の曲でも疲れません。

バックのリズムやギターがボーカルに干渉せず、程よい距離感で鳴るので作業中のBGMとしても最適でした。

長時間装着していても耳が痛くならない点は、ワークユースでも大きなメリットだと感じました。

夜のリスニングタイム

静かな環境で聴くと、「Hype4」の“空気感”が際立ちます。

ジャズのブラシワークやアコースティックの弦の余韻がリアルで、空間の広がりを自然に感じられました。

小音量でも情報量が損なわれず、音の立体感が保たれるため、夜にじっくり音楽を楽しむ用途にも最適です。

ジャンル別の体感メモ

ジャンル印象
ポップスボーカルの抜けがよく、歌詞がクリアに聴こえる
ロックドラムのアタックが明確で、ギターとの分離感が良好
EDM・ヒップホップサブベースの沈み込みが深く、リズムのキレが気持ちいい
ジャズ音場が広く、楽器の空気感や定位が自然
アコースティック弦のタッチが繊細で、余韻の滑らかさが際立つ

使用を通して感じた改善点と工夫

完璧に近い完成度ながらも、いくつか気づいた点もありました。

ノズルが短めのため、耳の形によっては密閉感が得にくい場合があります。

この点はイヤーピースの交換でほぼ解決可能でした。

また、出力の弱いスマホ直挿しでは低音の厚みがやや物足りない印象だったため、中出力以上のドングルDACやDAPを使用すると本領を発揮します。

改善に効果的だったポイント

  • 長軸イヤーピースで密閉性を高めると低域が安定
  • 出力に余裕のある機器を使用すると音場の奥行きが拡大
  • フォームイヤピに替えると高域の刺激が和らぎリラックスして聴ける

体験談のまとめ

「Hype4」を使い込むほどに感じたのは、ジャンルを問わず安定した再現力と、聴き疲れしないバランスの良さでした。

初日は音の鮮明さに惹かれ、1週間後にはその自然なまとまりに安心感を覚え、1か月後には「もうこれ一本で十分」と感じるようになったほどです。

通勤や作業時、夜のリスニングまで幅広く活躍し、毎日の音楽体験を確実に底上げしてくれました。

「Hype4」は、派手すぎず地味すぎない“音の完成度”を持つイヤホンです。

長く付き合うほど、その安定感と表現力の高さを実感できる、信頼できるパートナーのような存在だと感じました。

 

THIEAUDIO 「Hype 4」に関するQ&A

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THIEAUDIO 「Hype 4」に関してよく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。

「Hype 4」はどんな音の傾向ですか?

「Hype 4」は、低音の力強さと高域の透明感を両立したバランス型サウンドです。低域は沈み込みが深く、アタックが明確。中域はボーカルが自然で、楽器の分離も優秀。高域は滑らかに伸びており、全体として「楽しく聴けて正確」な音作りが特徴です。

「Hype 4」と「Hype2」、「Hype10」の違いは?

モデル特徴おすすめユーザー
Hype2明るく軽快。価格も控えめで入門向け初めてのTHIEAUDIOに
Hype4バランス型。低域の厚みと高解像を両立多ジャンルを聴くリスナー
Hype10情報量・解像度・音場すべてが上位モニター志向・上級者

「Hype 4」はシリーズの中でも“最も汎用性が高いモデル”で、日常リスニングにも制作用途にも対応します。

駆動力はどの程度必要ですか?

「Hype 4」は比較的鳴らしやすいIEMです。スマホ+小型ドングルでも十分楽しめますが、出力に余裕のあるDAPや据え置きアンプを使用すると、低域の締まりと音場の奥行きが明らかに向上します。特に4.4mmバランス接続にすると、ダイナミクスの表現力が一段と豊かになります。

装着感や遮音性はどうですか?

シェルはやや大きめですが、耳の形に沿う設計で装着自体は安定しています。浅掛けフィットのため、長時間使用でも痛くなりにくいのが特徴です。ノズルが短めのため、密閉感を高めたい場合は長軸タイプのイヤーピースフォームタイプを試すと遮音性が向上します。

どんな音楽ジャンルに向いていますか?

ジャンルを選ばず万能に対応しますが、特に以下のジャンルで真価を発揮します。

  • ポップス/J-Pop:ボーカルの抜けと声の表情が自然
  • ロック/メタル:タイトな低域と明瞭なギター分離
  • EDM/ヒップホップ:サブベースの沈みとキレが両立
  • ジャズ/アコースティック:空間の広がりと余韻のリアリティ

リケーブルで音は変わりますか?

変化します。標準ケーブルは銀メッキOCC線材でクリアな音ですが、

  • 純銅ケーブル:中低域が厚くなり、暖かみが増す
  • 高純度銀ケーブル:高域の伸びと解像度が向上
    といった傾向があります。音の方向性に合わせて選ぶとより自分好みに調整できます。

音質的に他社製品だとどのモデルに近いですか?

Kiwi Ears 「Quintet」やDUNU 「SA6 MK2」と同価格帯・音質帯で比較されますが、「Hype4」の方が低域の厚みと音場の立体感に優れています。解像度の高さでは上記2機種と並びつつ、より“音楽的で楽しいチューニング”に仕上げられています。

「Hype 4」は初心者でも扱いやすい?

はい。高音質ながらチューニングが自然で、聴きやすいサウンドです。リケーブルやアンプがなくても十分楽しめるため、初めて高音質IEMを試す人にも安心しておすすめできるモデルです。

音場の広さはどの程度ですか?

音場はこの価格帯の中ではかなり広めです。左右のステレオ感だけでなく、前後の奥行き表現も優秀で、
ボーカルが前方に定位し、楽器が自然に後方へ展開します。特にライブ音源では“ホールの広さ”を実感できるほどの空気感があります。

「Hype 4」はゲームや動画視聴にも向いていますか?

意外と相性が良いです。定位感と音場の広さが優秀なため、FPSゲームでは足音や方向感が掴みやすく、
アニメや映画のセリフもクリアに聴き取れます。遅延に関しても有線接続のため全く問題ありません。

長時間のリスニングでも疲れませんか?

はい。中高域のピークが穏やかで、刺さるようなシャリ感が少ないため、長時間の視聴でも疲れにくいです。
特にフォームイヤーピースを使うと高域がマイルドになり、ナチュラルな聴き心地が続きます。仕事中のBGMや通勤時間の使用にも非常に向いています。

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THIEAUDIO 「Hype 4」レビューのまとめ

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THIEAUDIO 「Hype4」は、厚みのある低域・実体感のある中域・伸びやかな高域を高い次元で両立した“万能型IEM”です。

短めノズル×やや大ぶりのシェルという個性はあるものの、イヤーピース最適化と適切な駆動環境でポテンシャルが素直に開き、通勤のながら聴きから夜の集中リスニングまで破綻なくこなします。

楽しさと正確さのバランスに優れ、一本で多ジャンルを気持ちよく鳴らしたい人に最適な選択肢と言えます。

要点ハイライト

  • 低域は沈み込みとスピードを両立し、土台の強いサウンド
  • ボーカルは“近すぎず遠すぎず”で、分離と実体感が高水準
  • 高域は艶やかに伸び、音場の“天井の高さ”を感じる
  • 浅めフィットが基本、イヤピの選択で遮音と低域が安定
  • 駆動は容易だが、出力に余裕のあるソースで空間と厚みが一段アップ

総合評価

評価軸所感採点(5点満点)
音質の総合力低域の土台×中域の実体×高域の抜けが高バランス★★★★☆
解像度・分離情報量が多くレイヤーが崩れにくい★★★★☆
音場・定位横幅+前後の奥行き、天井の高さを感じる★★★★☆
装着感浅掛けで快適。イヤピ最適化前提で評価上がる★★★★☆
取り回し軽く柔らかいケーブルで日常使いしやすい★★★★☆
コスパ価格帯の中で完成度が高く“長く使える”★★★★☆

良かった点/気になった点

良かった点

  • ジャンルを選ばない“楽しく正確”な鳴り
  • 小音量でも抑揚が分かるダイナミクス
  • 取り回しの良いケーブルと扱いやすい感度
  • リケーブルやイヤピで音作りの余地が大きい

気になった点

  • シェルやや大きめ・ノズル短めで人を選ぶ
  • 3.5mmでも十分だが、良いソースで伸び代を感じる設計
  • 明るい録音では高域が元気に聴こえる場合がある(イヤピで調整可)

こんな人におすすめ/合わないかも

おすすめ合わないかも
一本で多ジャンルを気持ちよく鳴らしたい超モニターライクな“完全フラット”を求める
ボーカルの実体感と空間の広さを両立したい極端に軽快でライトな低域を好む
通勤~デスク~夜の集中まで幅広く使いたい深い挿入が必須・超小型シェルを望む

購入前チェックリスト

  • イヤーピース:長軸/フォーム系を1セット用意(フィットと遮音が安定)
  • ソース:まず3.5mmで基準を作り、余裕が欲しければ4.4mm
  • 使い方:通勤はシリコン、長時間はフォームなどシーンで付け替えると快適

セットアップのヒント

  • イヤピを半サイズ上げ+軽い前傾装着で密閉と安定が向上
  • 明るい録音で刺激が出るときはフォーム系6–8kHzを−1dB
  • 出力に余裕のあるドングル/DAPに替えると低域の制動と奥行きが一段アップ

THIEAUDIO 「Hype 4」レビューの総括

THIEAUDIO 「Hype4」は、ブランドがこれまで積み上げてきた技術と音作りの哲学を、最もバランスよく体現した一本だと感じました。

低域の力強さとスピード感、ボーカルの自然な距離感、そして高域の透明感と伸びやかさがひとつの流れとして繋がっており、ジャンルを問わず音楽の本質をまっすぐに伝えてくれます。

浅めの装着感やイヤーピースによる調整のしやすさも実用的で、リスニング環境を選ばずに安定したパフォーマンスを発揮する点も魅力です。

派手さを前面に出すモデルではありませんが、長く付き合うほどに「正確さと楽しさの絶妙な均衡」に気づかされる、非常に完成度の高いIEMだと言えるでしょう。

日常で音楽を深く味わいたい人にとって、「Hype4」は確かな満足と安心をもたらす相棒となるはずです。

 

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