「ゲーミングイヤホンは遅延が気になるから、結局有線に戻ってしまう」
「普段使いの音楽用イヤホンと、ゲーム用のヘッドセット。この2つを使い分けるのが面倒で仕方がない」
そんなゲーマーたちが長年抱えてきた悩みに対し、ついに「終止符」が打たれる時が来ました。
2024年、老舗ゲーミングデバイスメーカーSteelSeriesから満を持して登場した「Arctis GameBuds」は、これまでの完全ワイヤレスイヤホン(TWS)の常識を根底から覆す製品として、発売直後から大きな注目を集めています。
私自身、これまでは「音の正確な定位」と「絶対的な低遅延」を信条とする有線ヘッドセット信者でした。
ワイヤレスイヤホンは便利ですが、コンマ数秒を争うFPSにおいて信頼に足るデバイスは皆無に等しかったからです。
しかし、この製品を2週間徹底的に使い込んでみて、「もう重たいヘッドセットには戻れないかもしれない」という衝撃を受けました。
この記事では、SteelSeries Arctis GameBudsの実機を徹底的にレビューします。
カタログスペックの解説にとどまらず、実際のゲームプレイでの「足音」の聞こえ方、日常使いでの「音楽」の響き、そして競合製品(Sony INZONE Budsなど)との微細な比較も交えて、辛口で評価していきます。
- SteelSeries 「Arctis GameBuds」の進化と基本スペック
- SteelSeries 「Arctis GameBuds」のゲーム体験を激変させる「音質」と「機能」の深掘り
- SteelSeries 「Arctis GameBuds」の日常使いにおける実用性評価
- SteelSeries 「Arctis GameBuds」を使用した私の体験談・レビュー
- SteelSeries 「Arctis GameBuds」に関するQ&A
- ゲーム音とスマホの音を同時に聞く(ミックス再生)ことはできますか?
- iPhoneでも使用できますか?
- Xboxシリーズには対応していますか?
- マイク音質はYouTube配信や実況に使えますか?
- イヤーピースのサイズは合わない場合どうすればいいですか?
- ホワイトノイズ(サーっという音)は気になりますか?
- スマホケースをつけたままでもUSB-Cドングルは挿せますか?
- 片耳(モノラル)だけでも使用できますか?
- Bluetoothマルチポイント(2台同時待受)には対応していますか?
- ランニングやジムでの運動中に使っても壊れませんか?
- Nintendo Switchの「TVモード(ドック接続)」でも使えますか?
- イヤホン本体で音量調整はできますか?
- イヤホンのLEDライトは消すことができますか?
- SteelSeries 「Arctis GameBuds」レビューのまとめ
SteelSeries 「Arctis GameBuds」の進化と基本スペック

これまでの市場にあった「ゲーミングTWS」は、どこか妥協が必要な製品がほとんどでした。
接続が不安定でプツプツ切れる、バッテリーが数時間しか持たない、あるいはゲーミングに特化しすぎて音楽鑑賞には耐えないスカスカな音質だったり。
しかし、Arctis GameBudsはその「妥協」を一切排除し、全てのパラメーターをMAXまで引き上げたようなスペックで登場しました。
まずはその進化のポイントを整理します。
ゲーミングTWSの新たな基準:Arctis GameBudsの特徴
Arctis GameBudsがなぜこれほどまでに騒がれているのか。
その理由は、以下の3つの要素が高次元で融合している点にあります。
- ハイブリッド・ワイヤレス接続の完成形
一般的なBluetooth 5.3に加え、専用のUSB-Cドングルを使用した2.4GHz超低遅延接続に対応。
特筆すべきは、この切り替えのスムーズさです。有線に匹敵するレスポンス速度を実現しながら、スマホ接続への移行もワンタッチで行えます。 - ハイエンドTWSとしての全部入り
アクティブノイズキャンセリング(ANC)、外音取り込み(トランスペアレンシー)、Qiワイヤレス充電、IP55防塵防水。
これらは通常、3万円クラスの音楽用イヤホンに搭載される機能ですが、それらをゲーミングイヤホンに全て実装してきました。 - 真のマルチプラットフォーム対応
PS5、Nintendo Switch、PC、そしてスマートフォン。
USB-Cドングルが挿さるデバイスであれば、ドライバ不要で即座に認識し、最高品質のオーディオ体験を提供します。
特に注目すべきは、「ゲーム専用機」ではなく「普段使いもできるハイエンドイヤホン」として設計されている点です。
通勤通学時はBluetoothでスマホの音楽を聴き、帰宅後はドングルを挿してPS5でガッツリ遊ぶ。
このシームレスな体験こそが最大の魅力です。
GNグループの技術が生んだ「装着感」とデザイン
SteelSeriesが、Jabra(ジャブラ)などの世界的なオーディオ・補聴器ブランドを擁する「GNグループ」の傘下にあることをご存知でしょうか?
Arctis GameBudsには、Jabraが長年培ってきた膨大な耳の形状データと人間工学のノウハウが、惜しみなく投入されています。
- 62,000以上の耳のスキャンデータ世界中のあらゆる人種の耳の形状データを解析し、導き出されたシェルデザインは、驚くほど耳に吸い付きます。
実際に装着してみると、耳の穴(外耳道)だけでなく、耳甲介(耳のくぼみ)全体で支えるような構造になっており、一点に負荷が集中しません。 - 物理ボタンの採用という英断ゲーミングシーンにおいて、タッチセンサーの誤操作は命取りです。
プレイ中に髪をかき上げただけで反応してしまったり、位置を直そうとして誤タップしたりすることは絶対に避けなければなりません。
Arctis GameBudsは確実なクリック感のある物理ボタンを採用しており、このあたりに「ゲーマーの現場への理解」を強く感じます。
見た目も、これまでのゲーミングデバイス特有の「虹色に光る・ゴツゴツしている」要素を抑え、マットな質感で統一されています。
ロゴも控えめで、カフェで仕事中に使っても違和感のないシックなデザインに仕上がっています。
スペック比較:INZONE Budsや競合機との違い
ライバル機であるSonyの「INZONE Buds」や、その他の人気モデルとスペックを詳細に比較してみましょう。
| 項目 | Arctis GameBuds | Sony INZONE Buds | Logicool G FITS |
| 接続方式 | 2.4GHz / Bluetooth 5.3 | 2.4GHz / Bluetooth(LE Audioのみ) | LIGHTSPEED / Bluetooth |
| バッテリー(単体) | 約10時間 | 約12時間 | 約7時間 |
| ケース充電込み | 最大40時間 | 最大24時間 | 最大15時間強 |
| 充電方式 | USB-C / Qi無線充電 | USB-Cのみ | USB-Cのみ |
| Bluetooth互換性 | 高 (iOS/Android対応) | 低 (一部Androidのみ) | 普通 |
| ノイズキャンセリング | 対応 (ANC) | 対応 (ANC) | 非対応 |
| 防水性能 | IP55 | IPX4相当 | IPX3 |
| ドライバー | 6mm ネオジム | 8.4mm ダイナミック | 10mm |
| 参考価格 | 約25,000円 | 約26,000円 | 約30,000円 |
Arctis GameBudsの優位性
- Qiワイヤレス充電対応:
競合のINZONE Budsが非対応な中、置くだけ充電に対応しているのは日常の使い勝手で大きな差がつきます。
ゲームが終わったら充電パッドに置くだけという手軽さは、毎日のルーティンにおいて重要です。 - Bluetoothの汎用性:
INZONE BudsはBluetooth接続が「LE Audio対応スマホ」に限定されるという大きな弱点があります(iPhone等は不可)。
対してGameBudsは、iPhoneを含む全てのスマホで通常のBluetoothイヤホンとして使用可能です。
これが「スマホ兼用」として使えるかどうかの決定的な差になります。
SteelSeries 「Arctis GameBuds」のゲーム体験を激変させる「音質」と「機能」の深掘り

スペック表だけでは分からない、実際のゲームプレイにおける「音」と「機能」の深層に迫ります。
100種類以上のプリセット:『GG Sonar』とアプリの威力
SteelSeries製品の真価は、ハードウェアよりもソフトウェアにあります。
PC版ソフトウェア「SteelSeries GG (Sonar)」およびスマホアプリ「Arctis Companion App」の完成度は、他社を圧倒しています。
- パラメトリックEQによる精密な調整
一般的なイヤホンのイコライザー(EQ)は、低音・中音・高音といった10バンド程度のスライダーを動かすだけですが、Sonarは「パラメトリックEQ」を採用しています。
これは、特定の周波数(例えば足音の帯域である2kHz付近など)をピンポイントで持ち上げたり、逆に環境音のノイズ帯域を削ったりできるプロ仕様の機能です。 - ゲームタイトルごとの最適解
『Apex Legends』『VALORANT』『Call of Duty』『Fortnite』『Elden Ring』など、100以上の人気ゲームタイトルごとに最適化されたEQプリセットが最初から用意されています。
これらは、SteelSeriesがゲーム開発者やeスポーツプロ選手と協力して作成したものです。
例えば『Apex Legends』のプリセットを選ぶと、爆発音の響く低音は意図的に抑えられ、シールドセルを巻く音や足音の帯域である高音域がクリアに持ち上げられます。
自分でイコライザーをいじる知識がなくても、「選ぶだけ」でプロと同じ「勝てる音」が手に入ります。
2.4GHzとBluetoothの同時活用:Quick-Switch機能の利便性
Arctis GameBudsには「Quick-Switch」という機能が搭載されています。
これは、本体のボタンをトリプルクリックするだけで、2.4GHzドングル接続とBluetooth接続を瞬時に切り替える機能です。
多くのユーザーが誤解しやすい点ですが、本機は「同時再生(ミックス再生)」には対応していません。
ゲーム音とスマホの音楽を同時に流すことはできませんが、その代わりに「切り替えの速さ」と「接続の安定性」に特化しています。
この機能が役立つ具体的シーン:
- PCでゲーム中(2.4GHz接続)に、スマホに電話がかかってきた。
- イヤホンのボタンを3回押すだけで、瞬時にBluetoothへ切り替わり、通話に応答。
- 通話終了後、再び3回押せば、即座にゲームの音に戻る。
他社の同時接続機能は、帯域が干渉してノイズが乗ったり、バッテリー消費が激しくなったりするデメリットがありますが、Quick-Switch方式は回線を完全に切り替えるため、混信リスクがなく非常に安定しています。
遅延は本当にゼロか?通信安定性と実測値の考察
「ワイヤレスは遅延があるから、ガチプレイには無理」というのは過去の話です。
付属のUSB-Cドングルを使用した2.4GHz接続時の遅延は、体感レベルでは「ほぼゼロ」です。
技術的な側面から解説すると、Bluetooth接続の遅延が通常100ms〜200ms(0.1〜0.2秒)程度あるのに対し、Arctis GameBudsの2.4GHz接続は30ms〜40ms程度と言われています。
人間の知覚限界に近い速度であり、FPSで敵と遭遇した瞬間に撃ち合うようなシビアなシーンでも、音と映像のズレを感じることはまずありません。
また、通信の安定性についても検証を行いました。
電子レンジやWi-Fiルーターが稼働している、電波干渉の多いリビングルームで長時間テストしましたが、音が途切れる「プチフリ」現象も一度も発生しませんでした。
L字型のドングルデザインも優秀で、デバイスからの出っ張りが少なく、手で覆ってしまって電波を遮断するリスクも低減されています。
SteelSeries 「Arctis GameBuds」の日常使いにおける実用性評価

ゲーム以外のシーン、「通勤・通学」「カフェ作業」「通話」において、このイヤホンはどこまで使えるのでしょうか。
バッテリー持ちの検証:単体10時間・ケース40時間の真偽
カタログスペックでは「イヤホン単体で10時間」とありますが、実際にANC(ノイズキャンセリング)をオンにし、やや大きめの音量でゲームを連続プレイしてみました。
検証結果:
- ANCオン時: 約8時間〜9時間
- ANCオフ時: 約10時間〜11時間
ANCをオンにしても8時間以上持つのは驚異的です。
多くの一般的なTWSが5〜6時間でバッテリー切れになることを考えると、「休日に朝から晩までゲームぶっ続け」というハードな使い方でも充電切れの心配はありません。
トイレ休憩の際にケースに戻せば、実質無限に使い続けられるでしょう。
ケースを含めれば最大40時間。週に1回充電すれば十分というレベルのスタミナです。
また、15分の充電で3時間使える急速充電機能も、うっかり充電を忘れた朝に重宝します。
ノイズキャンセリング性能と外音取り込みの自然さ
正直に申し上げます。
ノイズキャンセリング性能については「そこそこ強力」ですが、「最強」ではありません。
AppleのAirPods Pro 2やBoseのQuietComfortシリーズのような、「世界から音が消える、真空状態のような」レベルの静寂ではありません。
換気扇の音やPCのファンの音、車の走行音などの低周波ノイズはしっかりカットしますが、人の話し声や食器のカチャカチャ音といった高音のノイズは多少入ってきます。
ただ、ゲームプレイにおいて「没入感を高める」目的には十分な性能です。
完全に遮断しすぎないため、インターホンの音などに気づきやすいというメリットとも取れます。
一方で、外音取り込み(トランスペアレンスモード)は非常に優秀です。
マイクで拾ったような「サー」という機械的な音ではなく、かなり自然に周囲の音が聞こえます。
自分の声も自然に聞こえるため、イヤホンをつけたままコンビニで会計をするのも全く問題ありませんでした。
マイク性能:ボイスチャットや通話でのクリアさ
形状が「うどん型(スティック型)」ではないため、マイクが口元から遠く、集音性能には懸念がありました。
しかし、実際にDiscordで通話テストを行ったところ、友人の評価は上々でした。
- 声のクリアさ: こもることなく、はっきりと聞こえる。
- ノイズ抑制: メカニカルキーボード(青軸)の打鍵音などはある程度カットされる。
さすがに口元にブームマイクがあるヘッドセットには劣りますが、TWSとしてはトップクラスの通話品質です。
ビームフォーミング技術がしっかりと機能しており、屋外での電話でも風切り音をある程度抑制してくれました。
また、アプリで「サイドトーン(自分の声をイヤホンから流す機能)」の音量を調整できるため、密閉型特有の「自分の声がこもって話しにくい」現象も防げます。
SteelSeries 「Arctis GameBuds」を使用した私の体験談・レビュー

ここからは、実際に私がArctis GameBudsをメイン機として2週間使い倒した生々しい体験談をお届けします。
FPS(Apex/Valorant)での「足音」と定位感のリアル
まず『Apex Legends』をプレイして驚愕したのは、「上下の定位」の正確さです。
通常のステレオイヤホンでは「左右」は分かっても、「建物の2階にいるのか1階にいるのか」が曖昧になりがちです。
例えば、「ワールズエッジ」のフラグメントにある多層階の建物での戦闘シーン。
敵が階段を登ってくる足音が、ただ「近づいてくる」だけでなく、「下から回り込むように上がってくる」感覚まで明確に伝わってきます。
Arctis GameBudsで専用プリセットを使用すると、足音の周波数帯域にある「カツカツ」という硬質な音が強調され、残響音が整理されるため、「右斜め後ろ、距離20m、遮蔽物裏」といった情報が、音だけで映像のように脳内に浮かびます。
また、従来のドンシャリ(低音と高音が強い)なゲーミングオーディオとは違い、不快な高音の刺さりがないため、長時間銃声を聞いていても耳が痛くなりません。
「音で索敵する」という行為の解像度が一段階上がった感覚です。
長時間のゲームプレイと装着感:ヘッドセットからの解放
私が最も感動したのは、音質以上に「物理的な軽さ」による疲労軽減です。
ヘッドセットを使っていた頃は、2時間もプレイすると側圧でこめかみが痛くなり、イヤーパッド部分の蒸れも気になっていました。
また、髪型がぺちゃんこになる「ヘッドセット型」も地味にストレスでした。
Arctis GameBudsに変えてからは、これらのストレスが皆無です。
- 重量: 片耳わずか5.3g。
- フィット感: 耳のくぼみに完全に収まるため、重さを感じない。
休日に5時間ぶっ続けでランクマッチを回しましたが、耳の痛みはゼロ。
トイレに行く際も、飲み物を取りに行く際も、ヘッドセットを外す必要がありません。
この「自由」は、一度味わうと戻れません。
また、付属のイヤーピースはS/M/Lの3種類あり、私はMサイズで完璧にフィットしました。
音楽鑑賞用としての評価:リスニング機との聴き比べ
普段使っている「Sennheiser MOMENTUM True Wireless 3(音質特化型)」と聴き比べてみました。
デフォルトの設定(Flat)では、Arctis GameBudsはやや「乾いた音」という印象です。
モニターライクと言えば聞こえは良いですが、音楽的な艶や深み、ホールの広がり感はオーディオ専用機に一歩譲ります。
しかし、アプリでEQを「Music: Punchy」や「Bass Boost」に変更すると化けます。
Jabra譲りのドライバー性能があるため、EQへの追従性が非常に高く、低音を盛っても音が割れません。
特にEDMやロックなどの「アタック感」が重要なジャンルとは相性が良く、キックドラムのビートを歯切れよく鳴らしてくれます。
逆に、クラシックやジャズの繊細な空気感の表現は、さすがに専用機には及びませんが、通勤中にSpotifyでJ-POPを聴く分には十分に満足できるレベルです。
スマホアプリの使い勝手とPCレスでの設定変更
多くのゲーミングデバイスは、PCソフトがないと詳細設定ができません。
しかし、Arctis GameBudsはスマホアプリだけでほぼ全ての設定が完結します。
- イコライザーの変更(プリセット選択含む)
- 物理ボタンのキー割り当て変更
- マイクサイドトーンの調整
- LEDのオンオフ設定
特に便利なのが、PS5で遊んでいる最中に、手元のスマホアプリでEQを調整できる点です。
「今のマップ、ちょっと足音聞こえにくいな」と思ったら、スマホでサッとEQカーブをいじる。
PCを経由せずにこれができる快適さは、CS機ゲーマーにとって最強のメリットです。
アプリのUIも直感的で、迷うことなく操作できました。
気になった点:ホワイトノイズやANCの強度について
良い点ばかりではありません。購入を検討している方のために、気になる点も正直に書きます。
- ホワイトノイズ
静かな部屋で「ANCオン」または「外音取り込みオン」にして無音状態にすると、わずかに「サーッ」というホワイトノイズが聞こえます。
ゲーム音が鳴り始めれば全く気になりませんが、メニュー画面やロード中の無音時に、神経質な人は気になるかもしれません。
(※ただし、INZONE Budsの初期ファームウェアにあったような大きなホワイトノイズよりは遥かに小さいと感じました) - ケースからの取り出し
ケースの蓋がしっかりしている反面、イヤホンのつまむ部分が滑りやすく、取り出しに少し慣れが必要です。
また、ドングルの収納スペースもタイトなので、焦っているとうまく収まらないことがありました。
体験談の総括
結論として、私のゲーミングライフはArctis GameBudsによって「身軽」かつ「高音質」にアップデートされました。
これまでは「本気で勝つときは有線ヘッドセット」「ダラダラやるときはスピーカー」と使い分けていましたが、今は「本気でやるときも、ダラダラやるときも、通勤中もArctis GameBuds」になりました。
この「オールインワン感」こそが、本機最大の体験価値です。
ゲームの世界に没入するための準備が、「ケースから出して耳に入れるだけ」で完了するのです。
SteelSeries 「Arctis GameBuds」に関するQ&A

SteelSeries 「Arctis GameBuds」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
ゲーム音とスマホの音を同時に聞く(ミックス再生)ことはできますか?
いいえ、同時再生(オーディオミックス)には対応していません。
Arctis GameBudsは「Quick-Switch」機能を搭載しており、2.4GHz(ゲーム機)とBluetooth(スマホ)の接続をボタン一つで瞬時に切り替える仕様です。 「ゲームの音を聞きながら、スマホでDiscord通話をする」といった使い方はできませんのでご注意ください。その場合は、スマホアプリのDiscordではなく、PCやPS5上のボイスチャット機能を使用することをお勧めします。
iPhoneでも使用できますか?
はい、問題なく使用できます。
Bluetooth接続であれば、通常のワイヤレスイヤホンとして音楽や通話に使用可能です。また、iPhone 15以降(USB-Cポート搭載モデル)であれば、付属のドングルを接続して2.4GHzの低遅延接続で使用することも可能です。 競合機種のSony INZONE BudsはiPhone(AAC/SBC)非対応ですが、Arctis GameBudsはiOSユーザーでも安心して使えるのが大きな強みです。
Xboxシリーズには対応していますか?
「Xbox用モデル」であれば対応しています。
Arctis GameBudsには「PlayStation/PC用(通常版)」と「Xbox用」の2種類のパッケージが存在します。 通常版のドングルはXboxでは認識されません。Xboxで遊びたい場合は、必ず「Xbox用」と記載されたパッケージを購入してください。(※なお、Xbox用モデルはスイッチを切り替えることでPS5やPCでも使用可能なため、Xboxユーザーはそちらを選ぶと最も汎用性が高くなります)
マイク音質はYouTube配信や実況に使えますか?
雑談配信やフレンドとのボイスチャットには十分ですが、本格的な実況動画には不向きです。
TWS(完全ワイヤレス)としては非常に高品質なマイクですが、口元にマイクがあるヘッドセットや、据え置き型のコンデンサーマイクと比較すると、どうしても声の厚みやクリアさは劣ります。 「こもって聞こえる」「何を言っているかわからない」というレベルではありませんが、高音質な実況・配信を求める場合は別途マイクを用意することをお勧めします。
イヤーピースのサイズは合わない場合どうすればいいですか?
市販のイヤーピースと交換可能です。
ノズル形状は一般的であるため、AzlaやSpinFitなどの他社製イヤーピースも装着可能です。ただし、充電ケースの収納スペースがタイト(狭め)に設計されているため、背の高いイヤーピースや大きすぎるものを使うと、蓋が閉まらなくなったり充電できなくなったりする可能性があります。交換する際は、TWS専用のショートタイプ(背の低いもの)を選ぶのが無難です。
ホワイトノイズ(サーっという音)は気になりますか?
無音時かつANCオンの状態だと、静かな部屋ではわずかに聞こえることがあります。
これはアクティブノイズキャンセリングの仕組み上発生するもので、故障ではありません。ゲームプレイ中や音楽再生中は全く気にならないレベルですが、完全な静寂を求める神経質な方は、店頭の展示機などで確認することをお勧めします。
スマホケースをつけたままでもUSB-Cドングルは挿せますか?
ケースの形状によりますが、厚手のケースでは干渉する可能性があります。
ドングルのUSB-C端子部分は標準的な長さですが、ドングル本体の幅が少しあるため、充電ポート周りが狭く設計されている耐衝撃ケース(iFaceなど)や、厚みのあるケースでは奥まで刺さらない場合があります。 その場合は、ケースを外すか、USB-Cの短い延長アダプタを別途用意する必要があります。薄型のシリコンケースや純正ケース程度であれば概ね問題ありません。
片耳(モノラル)だけでも使用できますか?
はい、左右どちらか片方だけでも使用可能です。
片方をケースに入れたまま、もう片方だけでゲーム音を聞いたり通話をしたりすることができます。 ただし、片耳使用時はアクティブノイズキャンセリング(ANC)や外音取り込みの効果が十分に発揮されないため、基本的にはオフまたはノーマルモードでの使用が推奨されます。
Bluetoothマルチポイント(2台同時待受)には対応していますか?
いいえ、対応していません。
一般的な音楽用TWSにある「スマホ2台と同時にBluetooth接続して、着信があった方に自動で切り替わる」といった機能はありません。 その代わり、2.4GHzドングル(ゲーム機)とBluetooth(スマホ)をボタン操作で意図的に切り替える「Quick-Switch」機能が搭載されています。自動切り替えではありませんが、誤作動がなく確実な切り替えが可能です。
ランニングやジムでの運動中に使っても壊れませんか?
IP55の防塵防水性能があるため、汗や雨程度なら問題ありません。
「IP55」は、粉塵の侵入に対する保護と、あらゆる方向からの噴流水に対する保護を意味します。 ジムでの激しい運動による汗や、ランニング中の突然の雨程度であれば故障の心配はありません。ただし、完全防水ではないため、お風呂での使用や水没は避けてください。また、装着感が高いため、運動中に耳から落ちる心配が少ないのもメリットです。
Nintendo Switchの「TVモード(ドック接続)」でも使えますか?
はい、付属のアダプターを使用すれば可能です。
ドングル自体はUSB-C端子ですが、パッケージには「USB-C to USB-A変換ケーブル」が同梱されています。 これをSwitchドック側面のUSBポートに挿し、そこにドングルを接続することで、TVモードでも遅延のないワイヤレスオーディオを楽しめます。もちろんPS4やデスクトップPCなど、USB-Cポートがない機器でも同様の方法で接続可能です。
イヤホン本体で音量調整はできますか?
はい、可能です。
デフォルトの設定でも操作可能ですが、スマホアプリやPCソフト(GG)を使って、物理ボタンの「1回押し」「2回押し」「長押し」の操作を自由に変更(リマップ)することができます。 「右の長押しで音量アップ、左の長押しで音量ダウン」といったように、自分の使いやすいようにカスタマイズすることをお勧めします。
イヤホンのLEDライトは消すことができますか?
はい、アプリから消灯可能です。
「ゲーミングデバイス特有の光る感じが恥ずかしい」「少しでもバッテリーを節約したい」という場合は、アプリの設定でLEDをオフにすることができます。暗い部屋でプレイする際に、光が目に入って気になる場合にも便利です。
SteelSeries 「Arctis GameBuds」レビューのまとめ

SteelSeries Arctis GameBudsは、ただの「ゲーム用イヤホン」ではなく、ゲーマーのライフスタイルそのものを変えるポテンシャルを持ったデバイスです。
Arctis GameBudsを買うべき人・見送るべき人
【買うべき人】
- PC、PS5、Switch、スマホなど複数のデバイスでゲームをする人 ドングルの差し替え&Bluetooth切り替えが神がかって便利です。これ1台で全てのエンタメを網羅できます。
- ヘッドセットの側圧や蒸れ、髪型の崩れから解放されたい人 夏場の快適さは雲泥の差です。メガネゲーマーにとってもツルの圧迫がないのは救いです。
- FPS/TPSで「足音」を明確に聞き分け、勝率を上げたい人 EQプリセットの恩恵は絶大です。ハードウェアチートに近いアドバンテージを得られます。
- 外出用とゲーム用をイヤホン1台にまとめたいミニマリスト 荷物が減り、充電管理も1台で済みます。
【見送るべき人】
- 究極のノイズキャンセリング性能を求める人 通勤時の電車内での「完全な静寂」を最優先するなら、BoseやSonyの音楽用フラッグシップの方が上です。
- マイク音質に放送事故レベルのクオリティを求めるストリーマー 実況配信をするなら、やはり独立したコンデンサーマイクには勝てません。あくまでボイスチャット用として優秀という位置づけです。
PC・PS5・Switch・スマホ全対応の汎用性
USB-Cドングルが横に長い形状をしているため、スマホケースによっては干渉する可能性がありますが、機能としての互換性は完璧です。
特にSwitchやスマホでの音ゲーにおいて、Bluetoothでは避けられない遅延をドングル接続で解消できる点は、リズムゲーマーにとっても救世主となるでしょう。
また、将来的なファームウェアアップデートもスマホアプリ経由で簡単に行えるため、長く安心して使えます。
競合製品と比較した最終的な優位性
- vs Sony INZONE Buds:
音質は好勝負ですが、「BluetoothがiPhoneでも使える」「Qi充電ができる」「装着感がより万人向け」という点で、GameBudsの方が汎用性が高く、失敗しない選択肢です。
INZONE BudsはPC/PS5専用に近いですが、GameBudsは生活のパートナーになれます。 - vs 安価なゲーミングTWS (Anker VR P10など):
価格差はありますが、音の解像度、定位感、アプリの完成度(EQプリセットの豊富さ)において、Arctis GameBudsは「価格差以上」の性能差を見せつけます。
安物買いの銭失いになりたくないなら、間違いなくこちらをおすすめします。
価格に対するコストパフォーマンス評価
実勢価格は約25,000円。
決して安くはありませんが、「ハイエンドな音楽用TWS(約3万円相当)」と「高性能なゲーミングヘッドセット(約2万円相当)」の2役を1台で完璧にこなすと考えれば、コストパフォーマンスは破格と言えます。
SteelSeries 「Arctis GameBuds」レビューの総評:価格に見合う「最強のゲーミングTWS」か
答えは自信を持って「YES」です。
SteelSeries Arctis GameBudsは、現時点で「ゲーミング完全ワイヤレスイヤホンの決定版」と呼ぶにふさわしい完成度です。
音質、定位、機能性、そして装着感。すべてにおいて高いレベルでバランスが取れており、ゲーマーが抱えてきたストレスを見事に解消しています。
もしあなたが、ゲーム環境をより快適に、よりスタイリッシュにしたいと願っているなら、Arctis GameBudsは最高のパートナーになるはずです。
重たいヘッドセットを脱ぎ捨てて、この軽快さと圧倒的な没入感を手に入れてみてください。あなたのゲームライフが、間違いなく次のステージへと進化します。


