400年以上の歴史を誇るシンバルメーカー「Zildjian(ジルジャン)」が、ついにオーディオ市場に参入しました。
その名も「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」。
ドラム業界では知らない人はいないほどのトップブランドであるジルジャンが、初のワイヤレスヘッドホンをリリースしたことで、音楽ファンやドラマーの間で大きな話題となっています。
このヘッドホンの最大の特徴は、「シンバルメーカーならではの音作り」と「パーフェクトチューンテクノロジー」というパーソナライズ機能です。
40mmのダイナミックドライバーを搭載し、シンバルの煌びやかで生々しい音を忠実に再現するだけでなく、ユーザーの耳に合わせた音質調整が可能になっています。
また、2段階のアクティブノイズキャンセリング、最大45時間の長時間再生、優れた装着感など、ハイエンドモデルにふさわしいスペックが揃っています。
この記事では、「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」のデザイン、装着感、音質、ノイズキャンセリング性能、有線・無線接続の違いなどを詳しくレビューしていきます。
特にロックやメタル、ジャズなどの楽曲にどれだけ適しているのか、実際に使用した感想を交えながら解説します。
ジルジャンが生み出した初のヘッドホンは、オーディオファンにとって「買い」なのか?
それとも「好みが分かれるクセのあるモデル」なのか?
その答えを探るべく、早速レビューを始めていきましょう。

- Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」とは?
- Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」のデザインと装着感
- Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の音質レビュー
- Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」のノイズキャンセリングとその他の機能
- Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の有線接続とワイヤレス接続の違い
- Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」を使用した私の体験談・レビュー
- Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」に関するQ&A
- Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」レビューのまとめ
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」とは?

Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、シンバルメーカーであるZildjian(ジルジャン)が初めて開発したワイヤレスヘッドホンです。
ジルジャンといえば、世界中のドラマーが愛用する高品質なシンバルを製造するメーカーとして知られています。
そんなジルジャンがオーディオ業界に参入し、プロのドラマーや音楽愛好家に向けた独自のチューニングを施したヘッドホンを開発しました。
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の最大の特徴は、シンバルメーカーならではの「金属音のリアルな表現」と、ユーザーの耳に合わせて音を最適化する「Perfect Tune Technology」を搭載している点です。
さらに、ノイズキャンセリングや外音取り込み機能、長時間バッテリー、ハイクラスなデザインも相まって、8万8000円(税込)という高価格帯のハイエンドモデルとして登場しました。
では、このヘッドホンがどのような特性を持っているのか、詳しく見ていきましょう。
ジルジャンとは? 〜400年の歴史を持つシンバルメーカー〜
ジルジャン(Zildjian)は1623年にトルコで創業された、世界最古の楽器メーカーのひとつです。
現在はアメリカに本社を構え、ドラムのシンバルを専門に製造しています。
バンドマンやドラマーなら誰もが知るブランドであり、ロック、メタル、ジャズ、ポップス、クラシックなど、あらゆる音楽ジャンルで愛用されています。
ジルジャンの名前の由来
ジルジャンという名前は、トルコ語とアルメニア語を組み合わせたもので、以下のような意味があります。
- 「ジル(Zil)」 …トルコ語で「シンバル」
- 「ジャン(Djian)」 …トルコ語で「職人・メーカー」
- 「イアン(Ian)」 …アルメニア語で「〜の息子」
つまり、「ジルジャン」=「シンバル職人の息子」 という意味になります。
オスマン帝国の皇帝ムスタファ1世が、芸術的シンバルの製作に成功したアルメニア人の錬金術師、アベディスの功績を称え、”Zildjian”「シンバル職人の息子」という称号を与えたものとされています。
ジルジャンのシンバルは、音の鳴りや響きが非常に豊かで、ライブやレコーディングでの使用率も高いブランドです。
そのジルジャンが長年培ってきた「金属の響きを美しく表現する技術」を活かし、ヘッドホンを開発したのが「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」なのです。
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の基本スペック
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、ワイヤレスヘッドホンとしての基本性能も高く、以下のようなスペックを備えています。
項目 | 詳細 |
---|---|
ドライバー | 40mmダイナミックドライバー |
Bluetooth | 5.3 |
対応コーデック | SBC, AAC |
ノイズキャンセリング | アクティブノイズキャンセリング |
バッテリー持続時間 | 最大45時間(ノイズキャンセリングON時) |
有線接続 | 3.5mmオーディオケーブル(6.3mm変換プラグ付属) |
アプリ対応 | イコライザー設定、Perfect Tune機能 |
重量 | 約357g |
カラーバリエーション | ブラック、ミッドナイト、サンドストーム |
価格 | 約88,000円 |
このヘッドホンの音作りの特徴として、「低音の厚み」と「金属音のリアルな表現」が挙げられます。
シンバルメーカーだからこそ実現できた、クリアで生々しいハイハットやスネアの音が際立つチューニングが施されており、特にロックやメタル、ジャズといったジャンルに最適です。
また、Perfect Tune Technologyを使用すると、ユーザーの耳に合わせた音響補正が可能で、さらにバランスの取れたサウンドを楽しむことができます。
価格とターゲット層
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の価格は約8万8000円と、ハイエンドワイヤレスヘッドホン市場でも高価格帯に分類されます。
これを購入するターゲット層としては、以下のような人々が想定されています。
✅ 購入を検討するべきターゲット層
- プロ・アマチュアを問わずドラムを演奏する人
→ シンバルの音の表現力が抜群のため、ドラムのニュアンスをしっかりと聴き取りたい人に最適。 - ロック、メタル、ジャズが好きな人
→ 低音の迫力と高音の伸びが特徴で、特にライブ音源をよく聴く人におすすめ。 - 重厚なサウンドを求める人
→ 低域が非常にパワフルで、厚みのある音作りを楽しめる。 - デザイン性やブランドにこだわる人
→ シンバルをイメージしたゴールドのハウジングや、ジルジャンのロゴが刻まれた高級感あるデザイン。
❌ 購入を避けた方がいい人
- フラットでニュートラルな音を求める人
→ モニターヘッドホンのようなフラットな音ではなく、低音が強調されたサウンド。 - 軽量なヘッドホンを探している人
→ 357gと比較的重く、長時間の使用では重さを感じることも。 - 最新の高音質コーデック(LDAC, aptX Adaptive)を求める人
→ 対応コーデックはSBCとAACのみで、ハイレゾ対応ではない。
このように、「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は特定の音楽ジャンルやリスニングスタイルに強く適したヘッドホンであり、万人向けではないものの「ハマる人にはとことんハマる」モデルといえるでしょう。
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」のデザインと装着感

Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、シンバルメーカーならではの独自性を活かしたデザインが特徴的です。
ヘッドホン本体のフォルムや素材、質感など、随所にジルジャンらしさが表れています。
加えて、高級感と重厚感のあるデザインに仕上がっており、オーディオファンだけでなく、ファッション性を重視する人にも魅力的なモデルとなっています。
ここでは、デザイン・装着感・重量と携帯性の3つのポイントに分けて詳しく解説していきます。
高級感あふれるデザイン 〜シンバルの意匠を取り入れたハウジング〜
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」のデザインは、ジルジャンが誇るシンバルの要素を随所に取り入れています。
✅ シンバルの質感を再現したハウジング
- ハウジング部分には、シンバルと同じような大溝の刻みが施されており、見た目だけでなく触感にもこだわりが感じられる。
- ジルジャンのブランドロゴが黒文字で刻まれ、シンバルを思わせるデザイン。
- ゴールドを基調とした金属的な光沢があり、まさに「シンバルをヘッドホンに落とし込んだ」かのような外観。
✅ 高級感のある素材とカラーバリエーション
- 本体には、ブラック・サンドストーム・ミッドナイトの3色が展開されている。
- ゴールドのアクセントが施されたメタルフレームが、楽器メーカーらしい美しい仕上がり。
- 細部のパーツまでジルジャンのロゴがあしらわれ、細部へのこだわりが感じられる。
全体的に、ヘッドホンのデザインから 「楽器」らしさを感じられる仕上がりになっており、特にドラム好きや音楽好きにとっては所有欲を満たすデザインといえるでしょう。
イヤーパッドとヘッドバンドの快適性
長時間のリスニングにおいて、イヤーパッドやヘッドバンドの快適性は重要なポイントです。
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」では、高品質なイヤーパッドと独特なヘッドバンド構造により、しっかりとしたフィット感を実現しています。
✅ イヤーパッドの特徴
- イヤーパッドは肉厚で低反発なクッション素材を採用し、耳を優しく包み込む設計。
- 適度な弾力があり、圧迫感を軽減することで快適な装着感を提供。
- 交換可能な仕様になっており、純正アクセサリーとして別売りのイヤーパッドも用意されている。
✅ ヘッドバンドの構造
- 中央部分が少しくぼんだ特殊なデザインになっており、長時間の使用でも頭頂部への負担を軽減。
- クッション性の高いパッドを採用し、密着感と安定感を両立。
- アーム部分にはゴールドの配色が施され、見た目の高級感と実用性を兼ね備えている。
装着感は全体的にしっかりしたフィット感があり、耳にピタッと密着する仕様になっています。
特に遮音性が非常に高く、電源OFFの状態でも周囲のノイズが軽減されるのが特徴的です。
重量感と携帯性 〜持ち運びやすさをチェック〜
高級感のあるデザインと密閉感の高いイヤーパッドが魅力の一方で、ヘッドホンの「重量」と「携帯性」に関しては、少し注意が必要です。
✅ 重量感
- 本体の重量は約357gと、一般的なワイヤレスヘッドホンと比べてもやや重めの設計。
- 参考:SONY WH-1000XM5(約250g)、BOSE QuietComfort Ultra Headphones(約250g)
- 長時間装着していると、頭頂部や首に負担を感じる可能性がある。
- しかし、ヘッドバンドとイヤーパッドの柔らかさが重さを分散し、適度な側圧で安定感を保つ。
✅ 折りたたみ機構がない
- 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、一般的な折りたたみ式のヘッドホンと異なり折りたたみ機構がない。
- 持ち運ぶ際は、付属の専用ケースに収納する必要がある。
✅ 持ち運び用ケース
- 専用のキャリーケースは、シリコン素材を採用し、比較的コンパクトな設計になっている。
- ケース内部にはジルジャンのロゴがデザインされており、ケーブル類を収納できる小さなポケットも用意されている。
- ただし、ケースに収納しても厚みがあるため、リュックなどのバッグに入れて持ち運ぶことを推奨。
操作性 〜ボリュームノブによる直感的なコントロール〜
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、ヘッドホンの右側ハウジングに搭載された「ボリュームノブ」によって、操作を直感的に行うことができます。
✅ ボリュームノブの機能
- つまみを回すことで、音量を調整可能。
- 押し込むことで再生/一時停止が可能(シングルタップ)。
- ダブルタップで次の曲へスキップ、トリプルタップで前の曲に戻るという操作ができる。
物理ボタンが少なく、シンプルな操作性を実現しているため、慣れると非常に直感的に使える点が特徴です。
また、ヘッドホンの電源を入れると、シンバル音の起動音が鳴るという演出も、楽器メーカーならではのユニークなポイントです。
デザインと装着感 まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
デザイン | シンバルの刻みを再現したハウジング、高級感のあるゴールドメタルフレーム |
イヤーパッド | 低反発クッションを採用し、快適な装着感を実現 |
ヘッドバンド | 特殊な形状で負担を軽減しつつ、安定感のある装着感 |
重量 | 約357gと重めだが、クッション性により装着時の負担は少ない |
携帯性 | 折りたたみ不可、専用ケースでの持ち運びが推奨 |
操作性 | ボリュームノブによる直感的な操作が可能 |
デザインと装着感に関しては高級感があり、安定したフィット感が魅力ですが、重量と携帯性は少し注意が必要です。
特に「長時間使用する場合の負担」と「持ち運びのしやすさ」を考慮して選ぶのがよいでしょう。
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の音質レビュー

Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の最大の特徴の一つは圧倒的な音の厚みと迫力です。
シンバルメーカーであるジルジャンが開発しただけあり、特に高音域のシンバル音の表現力は驚異的で、まるで目の前でドラムが叩かれているかのような臨場感を味わうことができます。
また、低音域も非常にパワフルで、ロックやメタル、ジャズなどのライブ感が求められる音楽ジャンルとの相性が抜群です。
一方で、音の味付けが明確にされているため、モニターライクなフラットな音を求める人には向かないかもしれません。
ここでは、低音・中音・高音の特性、パーフェクトチューン機能の影響、音場と定位感について詳しく解説していきます。
低音の迫力と重厚感
✅ とにかく厚みのある重低音
- 40mmのダイナミックドライバーを搭載し、非常に分厚くパワフルな低音を再現。
- バスドラムのキック感がダイレクトに響くため、まるでライブ会場にいるような感覚を味わえる。
- ウッドベースやシンセベースの響きも床を伝うような深みのある低音に仕上がっている。
✅ 重低音が強調されつつも、こもり感は少なめ
- 低音の量感はかなり多いものの、アタック感がしっかりしており、輪郭のハッキリした低音になっている。
- ベースやドラムの音が埋もれることなく、各楽器のディテールがしっかり感じられるバランス。
✅ 音楽ジャンルによる向き不向き
- 洋楽ロック・メタル・ジャズ・エレクトロ系との相性は抜群。
- 特にライブ音源では空気の震えや振動をリアルに再現でき、まるでライブ会場にいるかのような没入感が得られる。
- 一方で、J-POPや繊細なクラシックなどのジャンルでは低音の主張が強すぎる可能性あり。
シンバルメーカーならではの高音表現
✅ シンバルの生々しさを極限まで追求
- シンバルメーカーであるジルジャンが開発しただけあり、ハイハットやシンバルの音のリアルさが異次元レベル。
- 高音域の伸びが良く、特にドラムのスティックワークが鮮明に聞こえる。
- 金属音特有の響きや余韻がしっかり再現され、ライブ感のある臨場感を生み出している。
✅ 高音のクリアさと刺激感のバランス
- 高音域は明瞭で抜けが良く、ハイハットやスネアのリムショットが鮮やかに響く。
- ただし、過度なシャープネスや刺激感はなく、耳に刺さるような不快な高音にはなっていない。
- ギターのカッティング音やボーカルの高音もクリアに聞こえ、サウンド全体のバランスを引き締めている。
✅ 特定の楽器が際立つ音作り
- エレキギターの歪みやシンセの煌めきが、他のヘッドホンよりも強調される傾向にある。
- バンドサウンドをよりエネルギッシュに楽しめるチューニング。
- 一方で、アコースティック系の音楽ではやや金属音が目立ちすぎることも。
パーフェクトチューン機能の効果とは?
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」には、「Perfect Tune Technology」というユーザーの耳に合わせて音質を最適化する機能が搭載されています。
✅ Perfect Tuneの測定方法
- アプリを使用して聴覚検査のようなテストを行い、ユーザーの耳の特性を測定。
- 測定結果に基づいて、左右それぞれの耳に最適な音のカスタマイズを行う。
- 自動でイコライジングが施され、より自然で聴きやすい音に調整される。
✅ Perfect Tuneの効果
- 音の明瞭度が向上し、ボーカルや楽器の細かいニュアンスがより鮮明に聞こえる。
- 低音が過度に強調されず、全体的にバランスの取れたサウンドに調整される。
- 聴覚の個人差に合わせて、聞こえにくい帯域を補正してくれるため、長時間リスニングでも疲れにくくなる。
音場と定位感
✅ 音の広がり(音場)
- 一般的なワイヤレスヘッドホンに比べて音の広がりが非常に広く、スタジオやライブ会場のような空間表現が得意。
- スピーカーで聴いているような広がりがあり、特にライブ音源やオーケストラ系の楽曲で効果を発揮する。
- ただし、空間オーディオ(Dolby Atmos)には非対応なので、立体音響の効果は得られない。
✅ 定位感
- 各楽器の配置が明確で、ドラムの位置やボーカルのセンター定位がハッキリしている。
- 音の分離感が高く、演奏の細部まで聞き分けることが可能。
- 低音が強めなチューニングではあるが、ボーカルが埋もれることはなく、しっかり前に出てくる。
有線接続時とワイヤレス接続時の違い
✅ ワイヤレス(Bluetooth接続)
- Bluetooth 5.3対応で安定した接続が可能。
- 対応コーデックはSBCとAACのみで、ハイレゾ相当の高音質コーデック(LDAC、aptX Adaptive)には非対応。
- ワイヤレス接続でも音の分離感は高いが、低音がやや膨らみがちになる傾向あり。
✅ 有線接続
- 3.5mmオーディオケーブルで有線接続可能(付属品に専用ケーブルあり&6.3mm変換プラグ付属)。
- 有線接続時には、音のディテールや解像度が向上し、低音のタイトさが増す。
- 電源OFF時の有線接続では音質が落ちるため、必ず電源ONの状態で使用するのが推奨される。
音質レビュー まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
低音 | 圧倒的な厚みと迫力。ライブ音源やロック、メタルに最適。 |
高音 | シンバルの表現力が抜群。クリアで抜けの良い高音。 |
Perfect Tune機能 | ユーザーに最適化されたサウンド調整が可能。 |
音場・定位 | 音の広がりと分離感が高く、ライブ感が強い。 |
有線・無線の違い | 有線接続時の方が音の解像度が高く、バランスが良い。 |
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」のノイズキャンセリングとその他の機能

Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、音質だけでなく、アクティブノイズキャンセリング(ANC)や外音取り込み機能、専用アプリによるカスタマイズ性など、最新のワイヤレスヘッドホンに求められる機能を幅広く搭載しています。
特に、ノイズキャンセリングや、音楽を聴きながら周囲の音を取り込む「ハーフモード」など、独自の機能が備わっています。
ここでは、これらの機能について詳しく解説していきます。
ノイズキャンセリングの実力
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」には、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能が搭載されています。
一般的なANCヘッドホンでは「オン / オフ」の2択が多いのに対し、本機は 「フル」「ハーフ」 の2つの強度設定が可能です。
「ハーフ」モードに関しては、俗にいう外音取り込み機能と同等のものとなっています。
✅ ノイズキャンセリングの種類
- フル(最大のノイズカット効果)
- 環境音を大幅に低減し、静寂に近いリスニング環境を実現。
- 低周波ノイズ(電車・飛行機・エアコンの音など)のカット性能が高く、特に低音のノイズ抑制が優秀。
- BOSEやSONYの最新モデルほどの強力なANCではないが、実用レベルでは十分な遮音性 を確保。
- ハーフ(部分的なノイズカット + 外音取り込み)
- 外音を適度に取り入れつつ、騒音を軽減する独自のモード。
- 公式には「アコースティックドラムの音を聴きながら音楽を楽しむモード」とされており、ドラマー向けの仕様になっている。
- 外音取り込み機能に近いが、騒音のカット性能はある程度維持される。
- 例えばカフェやオフィスでの作業時に周囲の音を完全に遮断せず、音楽を楽しみたい場面に最適。
✅ ノイズキャンセリングの効果
- 飛行機や電車などの移動時には「フル」設定が有効で、エンジン音や走行音をしっかり抑えてくれる。
- オフィスやカフェでは「ハーフ」設定を使うと、会話の音は聞こえやすくなるため、周囲とコミュニケーションを取りながら音楽を楽しめる。
- ただし、キーボードのタイピング音や食器のカチャカチャした音などの高周波ノイズのカットは、BOSEやSONYの最新ANCヘッドホンに比べるとやや弱め。
アプリとイコライザーのカスタマイズ性
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、専用の「Zildjian」アプリに対応しており、さまざまなカスタマイズが可能です。
✅ アプリでできること
- Perfect Tune機能(聴覚補正)
- パーソナライズされたサウンドを自動で調整し、より最適な音質を提供。
- ノイズキャンセリング設定
- 「フル」「ハーフ」「オフ」の切り替えが可能。
- イコライザー(EQ)調整
- デフォルトのチューニングは低音が強調された「ドンシャリ系」。
- EQカスタムが可能で、プリセットも複数用意されている(フラット / ジャズ / クラシック / R&B / ロック / エレクトロニカ など)。
- 自分好みの音に微調整できるため、音の好みがはっきりしている人には嬉しい機能。
- その他の機能
- マルチポイント接続の設定(2台のデバイスを同時接続可能)。
- バッテリー残量の確認。
- オートスタンバイ時間の設定。
アプリを活用することで、ユーザーごとに最適な音質やノイズキャンセリング設定が可能になるため、細かいチューニングを楽しみたい人には非常に便利です。
バッテリー持続時間と充電仕様
✅ 長時間バッテリー性能
- ノイズキャンセリングON時で最大45時間の連続再生が可能。
- ノイズキャンセリングOFFならさらに長時間使用可能。
- 充電端子は USB Type-Cを採用し、急速充電にも対応。
✅ 充電時間
- フル充電まで約2時間。
- 15分の充電で約5時間の再生が可能な急速充電機能を搭載。
バッテリー持ちの良さは業界でもトップクラスであり、長時間の移動や作業でもバッテリー切れの心配が少ないのが大きなメリットです。
ノイズキャンセリングとその他の機能 まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
ノイズキャンセリング | 「フル」「ハーフ」の選択が可能。「ハーフ」は外音取り込み機能とほぼ同義。共に強力ではないが実用レベル。 |
外音取り込み | ややこもった音だが、会話やアナウンスは聞き取りやすい。 |
アプリ機能 | イコライザー調整、Perfect Tune機能、マルチポイント接続対応。 |
バッテリー | 最大45時間再生、15分の充電で5時間使用可能。 |
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の有線接続とワイヤレス接続の違い

Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、Bluetoothによるワイヤレス接続と、3.5mmオーディオケーブルを使用した有線接続の両方に対応しています。
ワイヤレスヘッドホンながらも、有線接続時には音質の変化があるため、シチュエーションに応じて使い分けることが重要です。
ここでは、Bluetooth接続の特性、有線接続時の音質の違い、バッテリー消費、遅延の違いなどについて詳しく解説していきます。
Bluetooth 5.3とコーデック対応状況
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、最新のBluetooth 5.3に対応しており、安定した接続と低消費電力を実現しています。
✅ Bluetooth 5.3のメリット
- 接続の安定性が向上し、音切れやノイズの発生が少ない。
- 消費電力が抑えられ、バッテリー持続時間が最大45時間と長持ち。
- ワイヤレス接続時の音質も比較的クリアで、日常的なリスニングに最適。
✅ 対応コーデック
コーデック | 対応状況 | 特徴 |
---|---|---|
SBC | ◯ | 標準的なBluetoothコーデック(音質は普通) |
AAC | ◯ | iPhoneなどAppleデバイスに最適(高音質) |
aptX | × | Androidでの高音質再生に向いているが非対応 |
aptX Adaptive | × | 低遅延&高音質だが非対応 |
LDAC | × | ハイレゾ音源向けの高音質コーデックだが非対応 |
SBCとAACのみの対応ということで、ハイレゾ相当の高音質コーデック(aptX AdaptiveやLDAC)には非対応です。
そのため、Bluetooth接続時の音質は、ハイレゾ対応のワイヤレスヘッドホンに比べると若干の情報量不足を感じることもあるかもしれません。
特にAndroidユーザーにとっては、aptXやLDACが使えないため、ワイヤレス接続時の音質面で物足りなさを感じる可能性があります。
有線接続時の音質の変化
有線接続時には、ワイヤレス接続時とは異なる音質特性が得られます。
✅ 有線接続の特徴
- Bluetoothを使用しないため、音の圧縮がなくなり、より原音に忠実な再生が可能。
- 低音の輪郭が引き締まり、よりタイトなサウンドになる。
- ワイヤレス時に比べて解像度が向上し、細かい音のディテールが明瞭になる。
- Bluetooth接続時にはわずかに感じる「音の厚みの膨らみ」が抑えられ、ナチュラルなバランスに調整される。
✅ 電源ON / OFFでの音質の違い
- 電源ON + 有線接続 → ヘッドホンの内蔵DACとアンプが作動し、最適なチューニングが適用される。
- 電源OFF + 有線接続 → 内蔵DACが使えず、音質がこもったような印象になる。
- そのため、有線接続時でも電源ONの状態で使用するのが推奨される。
✅ どのようなシーンで有線接続が適しているか?
- PCやオーディオ機器と接続して、高音質でリスニングしたいとき。
- 音楽制作やミキシング作業など、原音に忠実なサウンドを求める場合。
- Bluetoothの遅延を気にせず、ゲームや映画を楽しみたいとき。
ワイヤレス接続時は、低音が膨らみがちで楽しく聴ける音質ですが、有線接続時はより繊細でクリアな音質に変化するため、ジャンルや用途に応じて使い分けるのが理想的です。
バッテリー持続時間と充電仕様
有線接続時とワイヤレス接続時では、バッテリーの消費も異なります。
✅ ワイヤレス接続時のバッテリー性能
- ノイズキャンセリングON → 最大45時間。
- ノイズキャンセリングOFF → さらに長時間使用可能(約50時間程度)。
- 急速充電対応 → 15分の充電で約5時間再生可能。
✅ 有線接続時のバッテリー消費
- 電源ON + 有線接続 → 内蔵DACが作動するため、ワイヤレス時と同様にバッテリーを消費する。
- 電源OFF + 有線接続 → バッテリーを消費しないが、音質は低下する。
- そのため、有線接続時でもバッテリー残量に注意しながら使用する必要がある。
バッテリーが切れた状態で有線接続すると、音質が劣化してしまうため、できるだけ充電しながら使うのが理想的です。
遅延の違い(ワイヤレス vs. 有線)
遅延(レイテンシー)の有無は、音楽鑑賞だけでなく動画視聴やゲームプレイ時の快適性にも影響を与えます。
✅ ワイヤレス接続時(Bluetooth)
- Bluetooth接続では、コーデックがSBC / AACのみの対応のため、多少の遅延が発生する。
- 音楽鑑賞では問題ないが、動画視聴時には若干の音ズレを感じることがある。
- ゲーム用途には不向き(特にリズムゲームなどの正確な音ズレが求められるアプリでは違和感を感じる可能性あり)。
✅ 有線接続時
- 遅延は完全にゼロになり、動画視聴やゲームプレイ時にも快適。
- 映像と音のズレがないため、映画鑑賞にも最適。
有線接続とワイヤレス接続の違い まとめ
項目 | ワイヤレス(Bluetooth) | 有線 |
---|---|---|
接続方法 | Bluetooth 5.3 | オーディオケーブル |
対応コーデック | SBC / AAC のみ | 非圧縮の高音質 |
音質 | 低音が強調され、迫力あるチューニング | クリアで繊細な音質、バランスの良いサウンド |
ノイズキャンセリング | 使用可能 | 使用不可(パッシブ遮音のみ) |
バッテリー | 最大45時間(ANC ON) | 電源OFF時は消費なしだが音質劣化 |
遅延 | わずかに発生(動画視聴に影響) | 完全にゼロ(ゲーム・映画に最適) |
Bluetooth接続は利便性が高く、エネルギッシュなサウンドを楽しめる一方、有線接続では音の細部まで忠実に再現されるため、用途によって使い分けるのがベストです。
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」を使用した私の体験談・レビュー

Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」を実際に数週間使用し、様々なシチュエーションでテストを行いました。
結果として、このヘッドホンは「ロック好き・ドラマー・ライブ音源愛好者」にとって唯一無二のサウンド体験を提供する一方で、万人向けとは言い難いクセの強い音作りが特徴的だと感じました。
ここでは、日常使い・ライブ音源・映画視聴・ゲームプレイ・移動中の使用など、私が実際に体験したシーンごとに感想をまとめていきます。
音楽鑑賞:ロック・メタル・ジャズとの相性が抜群
まず最初に感じたのは、とにかく「ライブ感のある音作り」ということ。
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の最大の特徴は、まるでライブ会場の最前列にいるかのような臨場感を味わえることです。
✅ ロック・メタルの迫力が段違い
- シンバルの金属音がリアルすぎる → スネアやクラッシュシンバルのアタック感が抜群。
- 低音の厚みが圧倒的 → バスドラムのキック音が体に響くようなリアルさ。
- エレキギターのディストーションがガツンとくる → 特にハードロック系のギターリフが気持ち良い。
✅ ライブ音源を聴いた時の衝撃
特に印象的だったのが、ライブアルバムを聴いた時の没入感です。
- スネアの音の跳ね返りや、シンバルの余韻が恐ろしいほどリアル。
- バスドラムの「ドンッ」という迫力が、会場の床を伝うような感覚。
- ドラムソロの臨場感が異次元レベル。
- ギターが立体的に響き、まるで目の前で演奏しているかのような空間表現。
まるで会場のど真ん中で聴いているような「生々しさ」と「響き」が体感できるのは、このヘッドホンならではの強みでした。
映画鑑賞:迫力はあるが、セリフの聞き取りに注意
次に、映画視聴に使ってみました。
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は 音のダイナミックレンジが広いため、アクション映画との相性は抜群ですが、いくつか注意点もありました。
✅ アクション映画での臨場感がすごい
- 爆発音・銃声・衝撃音のリアリティが異常。
- 低音の迫力がすさまじく、戦闘シーンでの重厚なサウンドが映画館のような感覚に。
- 重厚なBGMを含む映画には最適。
❌ セリフの聞き取りには調整が必要
- 低音が強いため、デフォルトのチューニングではセリフがやや埋もれる傾向あり。
- イコライザーで中高域を強調すれば改善できるが、映画鑑賞用としては微調整が必要。
ゲームプレイ:シューティングゲームには向かないが、レースゲームには◎
ゲーム用途でもテストしましたが、FPS(シューティング)には不向きで、レースゲームやRPGには最適という印象でした。
✅ レースゲームやRPGでは圧倒的な没入感
- エンジン音やタイヤの摩擦音がリアルで、レースゲームがより楽しくなる。
- 全体的なサウンド表現が格段に向上。
- RPGなどでは壮大なBGMの臨場感がアップ。
❌ FPSには不向き
- 低音が強調されすぎて、足音や銃声の方向感がつかみにくい。
- FPSゲームは音の定位が重要なため、別のヘッドホンの方が適していると感じた。
移動中の使用:ノイズキャンセリングの実力をチェック
通勤や飛行機内で使用し、ノイズキャンセリングの実力についても検証しました。
✅ 飛行機・電車のノイズカットは優秀
- 「フルノイズキャンセリング」では、エンジン音や電車の走行音をしっかり軽減できた。
- SONY 「WH-1000XM5」やBOSE 「QuietComfort Ultra」には劣るが、実用レベルでは十分。
❌ キーボードの音や人の話し声はカットしきれない
- 高周波ノイズのカットは苦手で、カフェなどではタイピング音や人の声がやや聞こえてしまう。
- 「ハーフモード」は音楽を聴きながら周囲の音を取り込めるが、外音取り込みのクオリティはBOSEやSONYの方が上。
長時間使用での疲れや快適性
長時間使用してみた結果、装着感についての気づきもありました。
✅ 耳が痛くなりにくいが、重量感はある
- イヤーパッドが低反発で快適なので、耳周りの疲れは少ない。
- ただし、357gという重量のため、長時間使用すると頭頂部に負担を感じることがあった。
✅ メガネとの相性は良好
- メガネをかけながら使用しても、側圧がキツすぎず、圧迫感は少なめ。
- ただし、数時間使用するとこめかみ部分に若干の圧迫感を感じることがあった。
私の体験談まとめ
使用シーン | 感想 |
---|---|
ロック・メタル鑑賞 | シンバルのリアリティが圧倒的。ライブ感が楽しめる。 |
映画視聴 | 迫力満点だが、セリフの明瞭度はイコライザーで調整が必要。 |
ゲームプレイ | レース・RPG向き。FPSには不向き。 |
移動中の使用 | ノイズキャンセリングは強力だが、高音域のノイズカットは苦手。 |
装着感 | イヤーパッドの快適性は高いが、長時間使用では重量を感じる。 |
ロック・メタル・ライブ音源を楽しみたい人には最適なヘッドホンだが、万人向けのバランス型ではないという結論に至りました。
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」に関するQ&A

Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」の最大の特徴は何ですか?
圧倒的なライブ感と、シンバルのリアルな表現力です。ジルジャンは シンバルメーカー であり、そのノウハウがヘッドホンにも活かされています。特に シンバルやスネアの音が異常にリアル で、まるでライブ会場にいるかのような臨場感が楽しめます。ロックやメタル、ジャズ好きには特におすすめです。
どんな音楽ジャンルと相性がいいですか?
ロック、メタル、ジャズ、ライブ音源との相性が抜群です。本機は 低音の迫力と高音の明瞭さが際立っており、特にバンドサウンドの厚みを感じられる チューニングになっています。一方で、J-POPやクラシックなどの繊細な音楽にはやや不向き です。
ノイズキャンセリング性能はどれくらい強力ですか?
実用レベルですが、SONYやBOSEのフラッグシップモデルには劣ります。
- 低周波ノイズ(電車・飛行機のエンジン音など)には効果的。
- 高音域(人の声やキーボード音など)は完全には消えない。
騒音環境下では十分に役立ちますが、SONY WH-1000XM5やBOSE QuietComfort Ultraほどの遮音性はありません。
Bluetoothコーデックは何に対応していますか?
SBC / AAC のみ対応。高音質コーデック(aptX / LDAC)は非対応です。そのため、ワイヤレス接続時の音質は、Androidユーザーにとっては物足りない可能性があります。特にハイレゾ音源をBluetoothで聴きたい場合は、LDAC対応のヘッドホンの方が適しています。
有線接続とワイヤレス接続の音質の違いは?
有線接続の方がよりナチュラルでクリアな音になります。
- ワイヤレス接続時 → 低音が強めにチューニングされ、迫力のあるサウンド。
- 有線接続時(電源ON) → 低音の膨らみが抑えられ、より解像度が高くクリアな音に。
- 有線接続時(電源OFF) → 内蔵DACが無効になり、音がこもった感じになるので推奨しません。
Bluetoothの遅延が気になる映画視聴やゲームプレイ時は、有線接続をおすすめします。
低音が強すぎると感じる場合、調整できますか?
アプリのイコライザーで調整可能です。専用アプリで以下のような設定ができます。
- フラット / ジャズ / クラシック / R&B / ロック / エレクトロニカ などのプリセットEQ
- カスタムEQで細かい周波数帯域の調整
- パーフェクトチューン機能(自分の聴覚特性に最適化)
低音が強すぎる場合は、EQで中低域を少し抑えると聴きやすくなります。
映画やゲームでの使用に向いていますか?
アクション映画やレースゲームには最適ですが、FPSゲームには向きません。
◯ 映画視聴(アクション映画)
- 低音の迫力があり、爆発音や銃声の迫力が抜群。
- 重厚な映画との相性が良い。
- ただし、セリフがやや埋もれがちなので、イコライザーで中高域を強調するのがおすすめ。
◯ レースゲーム / RPG
- 「臨場感のあるゲームと相性が良い。
- エンジン音や環境音の広がりがリアルに感じられる。
× FPS
- 低音が強すぎて、足音や銃声の方向感がつかみにくい。
- 敵の位置を正確に把握する必要があるゲームでは不向き。
どのくらいのバッテリー持続時間がありますか?
最大45時間の長時間再生が可能です。
- ノイズキャンセリングON → 最大45時間。
- ノイズキャンセリングOFF → さらに長時間使用可能(約50時間程度)。
- 急速充電対応(15分充電で約5時間再生)。
長時間の移動や作業でもバッテリー切れの心配が少ないのがメリットです。
長時間使用しても疲れにくいですか?
イヤーパッドの快適性は高いが、重量があるので長時間使用には注意。
- イヤーパッドが肉厚で低反発のため、耳への負担は少ない。
- ただし、本体が357gと重めのため、長時間使用すると頭頂部に圧迫感を感じることがある。
- メガネとの相性は良好で、長時間装着してもメガネのツルが食い込む感じは少ない。
総合的に見て、どんな人におすすめ?
ロック・メタル・ジャズファン、ライブ音源好き、ドラムの音にこだわる人に最適です。特に 「臨場感のあるサウンドを求める人」 にはピッタリのヘッドホンです。
おすすめできる人 ✅
- ロック・メタル・ジャズの音楽が好きな人
- ライブ音源をよく聴く人(ライブ会場の臨場感を求める人)
- ドラムやシンバルの音をリアルに楽しみたい人
- バンドサウンドの迫力を求める人
- 有線・ワイヤレスの両方を活用したい人
おすすめできない人 ❌
- J-POPやクラシックなどの繊細な音楽を中心に聴く人
- 軽量なヘッドホンを求める人(357gとやや重い)
- ハイレゾ音源をワイヤレスで楽しみたい人(aptX / LDAC非対応)
- FPSゲームをメインにプレイする人
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」レビューのまとめ

Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、シンバルメーカーであるジルジャンが開発した、 楽器メーカーならではのサウンドチューニングが施された高級ワイヤレスヘッドホンです。
特にライブ感・臨場感を重視したサウンド設計になっており、 ロック・メタル・ジャズを好む音楽ファンや、ドラム演奏者にとっては唯一無二の選択肢となり得ます。
一方で、音の傾向がかなり個性的で、万人向けではないため、J-POPやクラシックなどの繊細な音楽を好む方には少しクセが強く感じられるかもしれません。
また、ノイズキャンセリング性能や外音取り込み機能、対応コーデックなどの面では、BOSEやSONYの競合機種に比べて劣る部分もあるため、購入前には用途や好みをしっかりと考慮する必要があります。
ここでは、本機のメリット・デメリットを整理し、どんな人におすすめできるのかをまとめていきます。
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」のメリット
✅ 圧倒的なライブ感・臨場感
- まるでライブ会場にいるかのような広がりのある音場。
- シンバルのリアルな響きや、バスドラムの迫力をダイレクトに感じられる。
- 特にロック・メタル・ジャズとの相性が抜群。
✅ 高級感のあるデザイン
- シンバルの質感を再現したハウジングや、ゴールドのメタルフレームなど、楽器メーカーらしい美しいデザイン。
- 高級感があり、所有欲を満たす仕上がり。
✅ イヤーパッド・ヘッドバンドの快適性
- 低反発の肉厚イヤーパッドにより、耳に優しくフィット。
- 長時間使用しても、耳周りが痛くなりにくい。
✅ パーフェクトチューン機能で音をパーソナライズ
- ユーザーの聴覚に合わせた自動チューニング機能(Perfect Tune Technology)を搭載。
- 個々の耳の特性に合わせて、最適な音質に調整できる。
✅ 有線・ワイヤレスの両方に対応
- 有線接続時は、よりナチュラルでクリアな音質を楽しめる。
- 電源ONの状態で有線接続すれば、内蔵DACによる最適化も可能。
✅ バッテリー持続時間が長い
- ノイズキャンセリングONで最大45時間の長時間再生が可能。
- 15分の急速充電で約5時間使用可能。
「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」のデメリット
❌ 音のバランスが偏っている
- 低音が非常に強調されており、J-POPやアコースティック系の音楽には向かない。
- フラットなモニター的な音ではなく、味付けの強いチューニング。
- クラシック音楽では、繊細な高音がやや埋もれがち。
❌ BluetoothコーデックがSBC/AACのみ
- aptX AdaptiveやLDACなどの高音質コーデックには非対応。
- Androidユーザーにとっては、ワイヤレス接続時の音質が他のハイレゾ対応モデルに劣る可能性。
❌ ノイズキャンセリング性能は業界トップレベルではない
- BOSEやSONYのフラッグシップモデルと比較すると、高音域のノイズカット性能がやや弱い。
- カフェなどの環境音(キーボード音・食器の音など)は完全には遮断できない。
❌ 外音取り込みモードの音質がこもり気味
- BOSEやSONYの「自然な外音取り込み」と比較すると、ややこもった印象の音になりがち。
- 透明感のある外音取り込みを求める場合は、他のモデルの方が適している。
❌ 重量が重め
- 約357gとやや重量級 であり、長時間使用すると首や頭頂部に負担を感じることがある。
- 軽量なヘッドホンを求める人には不向き。
こんな人におすすめ!
✅ ロック・メタル・ジャズの音楽が好きな人
✅ ライブ音源をよく聴く人(ライブ会場の臨場感を求める人)
✅ 楽器メーカーらしい、個性的なデザインのヘッドホンが欲しい人
✅ ドラムやシンバルの音をリアルに楽しみたい人
✅ 音質を自分の耳に最適化する「Perfect Tune」機能に興味がある人
✅ 有線とワイヤレスを使い分けたい人
✅ バッテリー持ちが良いヘッドホンを探している人
こんな人には向かないかも?
❌ フラットで原音に忠実なモニターサウンドを求める人
❌ J-POPやクラシックなど、繊細な音楽をメインで聴く人
❌ ハイレゾ音源をワイヤレスで楽しみたい人(aptX / LDAC非対応)
❌ ノイズキャンセリング性能を最優先する人(SONY / BOSEの方が強力)
❌ 軽量なヘッドホンを求める人(約357gとやや重め)
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」レビューの総括
Zildjian 「ALCHEM-E Perfect Tune Headphones」は、シンバルメーカーならではのサウンドチューニングが施された、極めて個性的なヘッドホンです。
特にロック、メタル、ジャズといったジャンルでは、圧倒的なライブ感と臨場感を楽しむことができ、バスドラムの重厚な響きやシンバルの生々しい音の再現性は、他のヘッドホンでは味わえない魅力を持っています。
一方で、低音の主張が強いため、J-POPやクラシックなどの繊細な音楽を求めるリスナーには向かない可能性もあります。
ノイズキャンセリングや外音取り込み機能も備わっていますが、BOSEやSONYのトップモデルほどの性能はなく、環境音の完全な遮断を求める人にはやや物足りないかもしれません。
また、Bluetoothコーデックの対応範囲が狭いため、ワイヤレスでの高音質再生を求める場合は注意が必要です。
しかし、専用アプリを使ったパーソナライズ機能やカスタムイコライザーを活用すれば、自分好みのサウンドに調整できるため、細かく音を作り込みたいユーザーにとっては十分なカスタマイズ性を備えています。
デザイン面では、シンバルの質感を再現したハウジングやゴールドのメタルフレームが高級感を演出し、楽器メーカーらしい美しさと存在感を放っています。
イヤーパッドの快適性も高く、長時間のリスニングにも適していますが、本体がやや重めなため、長時間の装着には注意が必要です。
このヘッドホンは、万人向けのバランス型ではなく、特定のジャンルに深く刺さる特化型のモデルです。
ロックやメタルの世界にどっぷりと浸りたい人、ライブ音源の迫力を最大限に楽しみたい人にとっては、間違いなく最高の選択肢となるでしょう。
個性の強いサウンドを求めるリスナーにこそ、このヘッドホンの真価が発揮されるはずです。
