音楽体験を根底から変える──そんなフレーズが決して誇張ではないほどの実力を秘めたワイヤレスイヤホン、audio-technica 「ATH-TWX9MK2」が、ついに登場しました。
オーディオテクニカといえば、長年にわたりアナログオーディオの世界で高い評価を受けてきた老舗ブランド。
そのノウハウと最新技術を結集したフラグシップモデル「ATH-TWX9」の後継機として、満を持して登場したのがこの「ATH-TWX9MK2」です。
一見するとマイナーチェンジのようにも思える“MK2”というネーミング。
しかし、実際には新開発のドライバーをはじめ、ノイズキャンセリング性能や操作性、快適性、衛生面まで多角的にブラッシュアップされており、まさに“正統進化”と呼ぶにふさわしい製品に仕上がっています。
この記事では、「ATH-TWX9MK2」の魅力を余すところなくご紹介していきます。
音質にこだわる方はもちろん、装着感やノイズ対策、普段使いの使い勝手を重視する方にもぜひ注目していただきたいモデルです。

audio-technica 「ATH-TWX9MK2」の概要と進化ポイント

フラグシップモデルとしての立ち位置
「ATH-TWX9MK2」は、オーディオテクニカの完全ワイヤレスイヤホンの中でも最高峰に位置するフラグシップモデルです。
前作「ATH-TWX9」は、その緻密な音質設計や多機能性から高評価を得ており、その正統な後継機となるのが本機です。
主な立ち位置の特徴:
特徴 | 説明 |
---|---|
製品カテゴリー | 完全ワイヤレスイヤホン(TWS) |
ポジショニング | フラグシップモデル |
発売日 | 2025年7月11日 |
メーカー希望小売価格 | 38,500円(税込) |
ターゲットユーザー | 高音質志向のリスナー、快適性や衛生面も重視するユーザー |
単なる“アップデート”ではなく、音・操作性・機能性の三拍子が揃った完成度の高いプロダクトとして再構築されています。
デザインとカラーバリエーションの刷新
デザイン面では前作の良さを継承しながらも、質感やカラーリングに大幅な改良が加えられました。
主な外観上の変化:
- 新色「ホワイト」が追加され、ブラック/ホワイトの2色展開
- ブラックはガンメタリック調の反射の強い仕上げに変更
- ホワイトは落ち着いたつや消し仕上げで高級感と清潔感を演出
- ケースとイヤホン本体の一体感あるデザインでプレミアム感がアップ
また、前作から引き続き、耳の形にフィットしやすいスティック型のデザインを採用。
さらに、12種類のイヤーピース(3種の軸長 × 4サイズ)が付属しており、ユーザーごとにベストなフィット感を追求できます。
前作との違いと進化した内部構造
「ATH-TWX9MK2」では、特に内部構造と音響設計における大幅なアップデートが施されています。
主な進化ポイント:
項目 | 前作TWX9 | 今作TWX9MK2 |
---|---|---|
ドライバー | 標準ドライバー | 新開発「クアッドモーションドライバー」 |
音質傾向 | 高解像度だがやや低域に弱い | 全帯域の厚みと臨場感が向上 |
ノイズキャンセリング | 強度はやや控えめ | 高感度ドライバー搭載により自然かつ強力に進化 |
除菌機能 | 搭載(紫外線方式) | 継承(新紫外線+反射素材で除菌効果向上) |
操作系統 | タッチ or ボタン操作可能 | 操作カスタマイズがさらに柔軟に |
特に注目すべきは、「加特性(かとくせい)」に着目して設計されたクアッドモーションドライバーの採用です。
音の立ち上がり・レスポンス・再現性に優れ、複雑な楽曲の細部までも明瞭に描き出す性能を備えています。
また、ノイズキャンセリングやマイク性能もアップグレードされ、音楽鑑賞以外の用途(通話・作業用・ノイズ軽減)でも高い実用性を発揮します。
このように、「ATH-TWX9MK2」は見た目以上に中身が大きく進化しており、単なる後継機ではなく「新たな完成形」と言える1台です。
audio-technica 「ATH-TWX9MK2」の音質レビュー

audio-technica 「ATH-TWX9MK2」の音質は、ただ「高音質」という言葉だけでは収まりません。
細やかな音のニュアンスから、ライブ感、音場の立体感まで、まるでハイエンド据え置きスピーカーで聴いているかのような没入感を味わえます。
中低域の再現性と臨場感
本機では中低域が格段に向上しており、音楽の“土台”となる帯域の再現性が非常に高いです。
特徴:
- ベースラインがしっかりと前に出る
→低音が「鳴っている」のではなく、「鳴らしている」と感じる質感 - ドラムのキックやフロアタムに実在感がある
→アタック音に深さと厚みがあり、聴いていて体が自然にリズムを取る - 低音がボワつかず、締まりがある
→重心はしっかりしているのに音がもたつかず、キレも両立
印象的なジャンル例:
- ロックやパンクでは、ドラムがバンドの“心臓”として機能する
- R&Bやヒップホップでは、ベースのグルーヴとビートが生々しく伝わる
これらは、新開発されたクアッドモーションドライバーが持つレスポンス性能の高さによるものです。
高域とボーカルの表現力
「ATH-TWX9MK2」は、ボーカルと高域の伸びやかさ・明瞭さが際立っています。
特徴:
- 女性ボーカルの息遣い、細かいビブラートまで鮮明
- ピアノの高音やストリングスの響きが自然に伸びる
- 高域の“ヌケ”が良く、耳あたりがソフト
この繊細さの秘密は、複合型ダイヤフラム構造にあります。
センター部には剛性素材を、サブドームには柔軟素材を採用することで、硬さとしなやかさを両立。
結果として、繊細な表現も力強い表現も、どちらも破綻せずに再生できます。
特に相性が良いジャンル:
- バラード/ポップス:ボーカルが主役としてしっかりと浮き立つ
- ジャズ/クラシック:ピアノやストリングスの倍音成分が心地よく響く
- K-POPなどエレクトロ系:キラキラしたサウンドが立体的に鳴る
多ジャンルへの対応力とバランス性
本機最大の強みは「オールジャンル対応」できる音のバランスの良さです。
項目 | 内容 |
---|---|
音場(サウンドステージ) | 横方向だけでなく上下や奥行きも感じられる立体的な広がり |
解像度 | すべての音が独立して聞こえるようなクリアな分離感 |
ダイナミクス | 小さい音と大きい音の対比がしっかりついていて、メリハリがある |
加特性 | 急な音の変化にも即応し、微細なニュアンスまで逃さず拾う |
つまり、どの楽曲でも「細部まで再現され、空間的に正しく配置されている」という感覚が得られます。
これが、リスナーの集中を途切れさせない“没入感”を生み出しています。
実際に聴いた際の印象例
- 🎧 ライブ音源 → 拍手や歓声の奥行き、ホールの反響音がリアル。まさに“そこにいる”感覚。
- 🎧 アコースティック音源 → ギターの弦のこすれる音、演奏者の息遣いまで再現されていてゾクっとする。
- 🎧 EDM系楽曲 → 低域がズシッと来るのに、シンセの高音が埋もれず抜けてくる。クラブのような立体感。
「ATH-TWX9MK2」は、前作の“繊細な描写力”を受け継ぎながら、中低域の厚みを加えることで音の重心と幅を拡張した形です。
しかも、それを無理に盛るのではなく、あくまでも自然な形で仕上げているのが、プロフェッショナルな音響設計の証と言えるでしょう。
audio-technica 「ATH-TWX9MK2」の機能性と使い勝手

ノイズキャンセリングと外音取り込みの進化
「ATH-TWX9MK2」では、ノイズキャンセリング(ANC)と外音取り込み機能が大幅に進化し、より自然でストレスの少ないリスニング体験が可能になりました。
ノイズキャンセリングの特徴:
- 最新のMEMSマイク搭載による高精度なノイズ処理
- 新ドライバーとの相乗効果で、微細な環境音まで自然に打ち消す
- 耳の形状に合わせた「パーソナライズモード」
- 周囲の環境に応じて自動調整する「オプティマイズモード」
- 飛行機・電車・街中などのプリセットモード搭載
→ ノイキャンの「強さ」ではなく、「質と快適さ」を追求しており、圧迫感や不自然さが少ないのが大きな特長です。
外音取り込み機能の特徴:
- 自然な聞こえ方で、イヤホンをしていないような感覚
- 5段階のレベル調整が可能
- マイク越しの“作られた音”ではなく、実際の音に近い自然な音質
→ コンビニの会話や駅のアナウンスもはっきり聞き取れるので、安全性と利便性が高いです。
アプリ連携とカスタマイズ機能の充実
オーディオテクニカの専用アプリと連携することで、細やかなカスタマイズが可能。
自分の使用スタイルに合わせた最適な使い方ができます。
主なアプリ機能:
機能 | 説明 |
---|---|
イコライザー(EQ) | 5バンドのカスタムEQ+複数プリセット、設定の保存も可能 |
音量ステップ調整 | 16・32・64段階でボリュームの細かさを調整可能(64ステップで“ちょうどいい音量”を実現) |
操作カスタマイズ | タッチ/物理ボタンどちらにも自由に機能割り当て可能 |
タッチ感度の変更 | 「高・中・低」から選択可。誤操作を防ぎたい人にも安心 |
自動再生・停止設定 | 装着/取り外し時の自動制御を設定可能 |
ノイキャン&外音機能 | ON/OFF切り替えや強度調整、プリセットの選択 |
サウンドスケープ機能 | ヒーリング音(波・川音・ホワイトノイズなど)を再生して集中やリラックスをサポート |
→ 特に物理ボタンとタッチセンサーの併用+カスタム性は他機種には少ない特徴で、使用感に直結します。
清潔さを保つ除菌機能とマイク性能
除菌機能:
- ケース内部に新紫外線(深紫外線)照射システムを搭載
- イヤホン収納部分に鏡面素材を使用し、反射で効率よく除菌
- 使用後に自動でUV照射が始まり、イヤホンを常に清潔に保てる
→ 直接耳に入れる製品だからこそ、衛生管理を意識する人には非常にうれしい機能です。
マイク性能:
- ビームフォーミングマイク搭載で、口元の声を正確に集音
- 周囲のノイズを抑えつつ、自分の声だけをクリアに届ける
- オンライン会議や通話時でもこもらず明瞭な音質
→ 特に外出先や移動中でのハンズフリー通話でも、ストレスのない通話品質が得られます。
機能性まとめ
「ATH-TWX9MK2」は、「音質が良いだけではない」ことが魅力。下記のようなポイントに魅力を感じる方には特におすすめです。
- ノイキャンや外音取り込みの“自然な使い心地”
- 操作方法や音質のカスタマイズ性の高さ
- 衛生的に使える除菌システム
- 実用的なマイクとアプリ機能の豊富さ
このように、音楽を聴くための道具という域を超え、日常の快適性や安心感にまで配慮された高機能イヤホンに仕上がっています。
audio-technica 「ATH-TWX9MK2」を使用した私の体験談・レビュー

◆ 第一印象で感じた完成度の高さ
「ATH-TWX9MK2」を手に取ったとき、まず感じたのはパッケージから伝わる高級感でした。
外箱から本体、ケースに至るまで細部の仕上がりが丁寧で、「これは量販価格帯の製品とは一線を画しているな」と直感的に思いました。
特に印象的だったのはホワイトモデル。
つや消しの質感がマットで落ち着いており、視覚的にも所有欲を刺激するデザインでした。
指紋も目立ちにくく、手に取るたびに「清潔感がある」と思えるのは、地味ながら大きなポイントです。
◆ 通勤・作業・リスニング…日常に“馴染む”イヤホン
平日は毎日通勤時に使用しています。
駅構内、電車の中、人混み…そうした環境でも「ATH-TWX9MK2」は安定した接続と、しっかり効くノイズキャンセリングで快適さを損なうことはありません。
- 駅のアナウンスはうっすら聞こえ、危険察知が可能な絶妙なチューニング
- 電車の「ゴーッ」という走行音はほぼ消え、音楽が浮かび上がるように感じる
- ノイキャンの“耳が詰まる”感覚がほとんどなく、装着していて疲れない
デスクワーク中にはサウンドスケープ機能で川のせせらぎ音やホワイトノイズを流し、集中力を高める使い方も重宝しました。
無音では気が散るタイプの人間にとって、これは嬉しい付加機能です。
◆ 音楽体験の「厚み」が1段階増した感覚
普段よく聴くのはR&B、ポップス、映画音楽、そして最近はジャズも聴き始めています。
「ATH-TWX9MK2」は、どのジャンルに対しても「もっと聴いていたい」と思わせる空間と音質の説得力がありました。
特に感じたこと:
- ボーカルは息遣いまで描写するリアルさがあり、まるで隣で歌われているかのような距離感
- 弦楽器は音の芯がぶれず、低音弦の振動やピチカート奏法も生々しい
- 映画音楽では、広がる音場とダイナミクスの強弱が物語性を支えているように感じた
前作を試聴したことがあったため、「ATH-TWX9MK2」の進化はより鮮明に感じられました。
中低域の厚みが明らかに増し、それによって高域とのバランスが取れた結果、より自然な音像形成がされているのです。
◆ 操作感とカスタマイズ性の「痒いところに手が届く」仕様
アプリ操作も非常に優秀でした。
特に感動したのは音量ステップの設定。
私は「あと1目盛だけ上げたい/下げたい」と感じるタイプで、64段階設定にしてから「思った通りの音量調整ができる」快適さを実感しました。
また、タッチと物理ボタンを自由に割り当てられる点も高評価です。
例えば:
- 右ボタン2回タップで「ノイキャン⇔外音取り込み」を即時切り替え
- 左側タッチ1回で再生/一時停止、長押しで音声アシスタント起動
- タッチ感度も「中」に設定することで、誤作動を防止
→ 操作系が自分仕様にできることで、使い勝手が“道具”から“パートナー”に昇格するような感覚がありました。
◆ 衛生面・マイク性能も一流。長く使いたくなる理由
除菌機能については、正直最初は「おまけ機能かな」と思っていましたが、実際に使ってみると紫外線照射中のランプ表示や仕組みに“安心感”があるのです。
夏場や運動後でもケースに戻すことで「一度リセットできる」感じがあり、毎日使う道具として非常に理にかなっていると感じました。
通話テストも行いましたが、外の騒音が多い場所でも相手から「声がクリアで聞きやすい」と言われ、マイク性能も確かな実力を持っていると確認できました。
◆ 使い込むほど“好きになる”イヤホン
「ATH-TWX9MK2」は、最初の「音質の良さ」という驚きだけで終わらず、毎日使い込むほどに細やかな配慮と完成度の高さを再発見できるイヤホンでした。
- 音楽を聴いて感動し、
- 外でも安心して使えて、
- 手入れも簡単で、
- 操作も快適にカスタムできる。
まさに「価格に見合う価値」が随所に詰まっており、イヤホンという製品がここまで進化していることに、純粋にワクワクさせられました。
audio-technica 「ATH-TWX9MK2」に関するQ&A

audio-technica 「ATH-TWX9MK2」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「ATH-TWX9MK2」は前作と比べて何が一番進化していますか?
音質の進化が最も大きなポイントです。特に中低域の厚みと表現力が向上しており、ライブ音源や重低音が必要なジャンルでも臨場感が飛躍的にアップしました。また、ノイズキャンセリングの自然さやマイク性能、操作の柔軟性なども強化されています。
ノイズキャンセリングはどのくらい効きますか?
電車の走行音や街中の雑音など、低音域の環境ノイズをしっかりカットしてくれます。完全無音になるような極端な強さではありませんが、その分、耳への圧迫感がなく自然で疲れにくい設計です。ノイキャンの強弱調整や自動最適化モードも搭載されています。
外音取り込み機能は実用的ですか?
非常に自然で実用的です。周囲の音がマイク越しに聞こえてくるような“機械的な違和感”が少なく、イヤホンを装着していないような感覚に近いです。取り込みレベルも5段階で調整できるため、場面に応じた使い分けが可能です。
長時間装着しても耳は痛くなりませんか?
イヤホン本体は小型軽量で、耳のくぼみにしっかり収まる形状です。さらに、付属イヤーピースは軸の長さが異なる3種類 × 4サイズ(計12個)があり、自分の耳に合ったフィット感を実現しやすいです。3時間以上の装着でも違和感を感じにくいという声が多いです。
ゲームや動画視聴でも遅延は気になりませんか?
低遅延モードが搭載されており、オンにすることでゲームや動画でも口と音のズレがほとんど気にならないレベルに抑えられます。ただし、競技性の高いFPSゲームなどでは、有線には敵いません。
イヤホンの操作は難しくありませんか?
操作方法はタッチセンサーと物理ボタンの両方があり、ユーザーが自由に割り当て変更できるカスタム性の高さが特徴です。感度も調整可能なので、誤操作を避けたい人にも配慮されています。タッチ操作が苦手な方でも快適に使えます。
除菌機能って実際に効果あるの?
ケース内部には深紫外線(UV-C)と反射素材が使われており、イヤホン表面に付着した目に見えない菌を照射で除去する機能があります。使用後に自動で作動し、紫のインジケーターが点灯することで作動状態がわかります。清潔さを重視する方には安心できるポイントです。
オーディオテクニカ製の他のTWSイヤホンと比べて、何が違いますか?
「ATH-TWX9MK2」は、オーディオテクニカの中でも最上位モデル(フラグシップ)に位置づけられています。他のモデルと比べて音質・ノイズキャンセリング・マイク・除菌機能などすべてが高水準でまとまっているのが特徴です。特に「加特性」に着目した新開発ドライバーによる音の再現力と立体感は、他モデルでは味わえないポイントです。
防水性能はありますか?運動中にも使えますか?
「ATH-TWX9MK2」はIPX4相当の防滴仕様です。これは「汗や雨程度であれば問題なく使用できる」レベルを意味します。ジムでの軽い運動や通勤中の雨などには対応していますが、水没やシャワー中の使用は避けるべきです。
スマホとの接続は安定していますか?
Snapdragon SoundおよびaptX Adaptiveに対応していることから、接続の安定性は非常に高いです。都市部での人混みや電車の中などでも、ブツブツ切れることはほとんどありませんでした。iPhoneとの相性も良く、AAC接続でストレスなく使えます。
充電やバッテリー持ちは十分ですか?
イヤホン単体で最大約6時間の再生(ノイキャンON時)、ケース込みで最大18時間程度使用可能です。超長時間というほどではありませんが、日常用途としては十分な持続力があります。ケースもUSB-C充電に対応しており、フル充電もスムーズです。
LDACやハイレゾ再生には対応していますか?
LDACには非対応ですが、Snapdragon SoundおよびaptX Adaptiveに対応しており、96kHz/24bit相当の高品位再生が可能です。実質的にはハイレゾワイヤレスに匹敵する音質が得られます。
audio-technica 「ATH-TWX9MK2」レビューのまとめ

audio-technica 「ATH-TWX9MK2」は、単なるハイエンドイヤホンではありません。
“日常使いの中で本物の音を味わう”ための思想が細部にまで反映された、オーディオテクニカの集大成的モデルです。
◆ 音質の進化:耳で感じる「ライブクオリティ」
「ATH-TWX9MK2」最大の特徴は、圧倒的な情報量とバランスの良さを両立したサウンドクオリティにあります。
前作より中低域がしっかりと強化され、ベースやドラムが明確に前に出てくるようになった一方、繊細なボーカル表現や高域の透明感はしっかりとキープ。
特に評価すべきは、どんなジャンルでも破綻しない表現力の広さです。
クラシックの残響感、ポップスのボーカル、EDMの低音の押し出し感など、“どのジャンルでも80点以上、得意分野は100点”という万能型の音質設計になっています。
◆ ユーザーに優しい機能設計:ただの高性能ではない「使いたくなる工夫」
「ATH-TWX9MK2」には、音質以外の面でも他にはない実用性と配慮があります。
特に実感した工夫:
- タッチと物理ボタンの併用で、操作を自分仕様に細かくカスタム可能
- ボリュームの微調整(最大64ステップ)ができるので、気になる“ちょっと大きい/小さい”が解消
- サウンドスケープ機能で、ヒーリング用途や集中用としても活用可能
- 耳型と環境に応じたノイズキャンセリングで、パーソナライズ感が強い
- 除菌機能搭載で、イヤホンの衛生状態にまで気を配れるのは唯一無二
こうした機能の多くは、「あると便利」ではなく“あると手放せなくなる”実用性が伴っています。
◆ 競合モデルとの違い:スペック競争を超えた「使い心地の完成度」
他社のフラグシップモデル(例:SONY WF-1000XM5、BOSE QC Ultra Earbudsなど)と比較しても、「ATH-TWX9MK2」はスペックだけで戦っている製品ではありません。
項目 | ATH-TWX9MK2 | 一部他社モデルとの違い |
---|---|---|
音質 | 有線イヤホンに迫る空気感と立体感 | 高解像度ではあるが“電子的”な響きがする製品も多い |
ノイキャン | 自然で耳圧が少なく、生活に溶け込む | 遮音性を最重視して圧迫感が強いこともある |
操作性・カスタマイズ性 | タッチ/ボタン併用・EQ・音量段階・感度設定など豊富 | 操作割当が固定、カスタマイズ幅が狭いケースもある |
清潔さ・衛生機能 | UV除菌搭載、収納時に自動除菌 | 除菌機能は基本的に非搭載 |
つまり「ATH-TWX9MK2」は、“総合的に高水準な体験”を積み上げて完成した、使い心地で勝負するイヤホンなのです。
◆ どんな人におすすめか
「ATH-TWX9MK2」は、以下のようなユーザーに強くおすすめできます。
- ✅ ワイヤレスでも「本物の音」で音楽を楽しみたい人
- ✅ イヤホンを1日中使うことが多く、装着感と快適さを重視する人
- ✅ 通話やリモートワークなど、マイク性能にも妥協したくない人
- ✅ 音質も、機能も、デザインも、妥協したくない“本気のイヤホン選び”をしたい人
- ✅ 除菌や清潔さに敏感な人(毎日使うからこそ気になる部分)
◆ 「価格に見合う価値」はあるか?
定価38,500円(税込)は、完全ワイヤレスイヤホンとしては上位クラスです。
しかし、内容の完成度・快適性・音質の表現力を考えれば“むしろ安く感じる”ほどの仕上がりだと言えるでしょう。
単なるガジェットではなく、音楽体験の質を確実に底上げしてくれるパートナーとして、長く愛用できる一台。
使えば使うほど、「これは価格以上の製品だ」と実感できる、そういった丁寧なものづくりを感じられる製品でした。
◆ audio-technica 「ATH-TWX9MK2」レビューの総括
「ATH-TWX9MK2」は、オーディオテクニカの技術力とユーザーへの配慮が細部にまで行き届いた、まさに完成度の高いフラグシップモデルです。
新開発ドライバーによる臨場感あふれる音質はもちろんのこと、自然で快適なノイズキャンセリング、操作の柔軟さ、除菌機能をはじめとする実用性の高さまで、どれをとっても“価格以上の満足感”を実感できる仕上がりとなっています。
音楽を聴くことが日常の一部になっている人にとって、本機は単なるイヤホンではなく、生活に寄り添うパートナーのような存在になるはずです。
音にこだわりたいすべての人へ、「ATH-TWX9MK2」はその期待に確かに応えてくれる一台です。
このイヤホンがあなたの毎日を、より上質な音とともに彩ってくれることを願っています。
