【徹底レビュー】AVIOT TE-V1Rの実力は?音質・ノイキャン・バッテリーを完全検証

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出典:AVIOT公式
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完全ワイヤレスイヤホン市場において、今最も激戦区となっているのが「1万円台後半」の価格帯です。
かつて、この価格帯は「ミドルレンジ」と呼ばれ、機能面で何かしらの妥協が必要なエリアでした。
しかし現在では、AppleやSonyなどのハイエンド機(3〜4万円台)に迫る機能を搭載した「価格破壊モデル」が次々と投入され、各メーカーが技術の粋を競い合う主戦場へと変貌を遂げています。

その中心に君臨し、市場の基準を引き上げたと言われるのが、AVIOTの傑作機「TE-D01v」でした。
累計出荷台数15万台を超え、数多くのアニメやアーティストとのコラボモデルのベース機としても採用されたあの大ヒットモデル。
その後継機として、満を持して登場したのが「AVIOT TE-V1R」です。

「TE-V1R」は、単なるマイナーチェンジや品番の更新ではありません。
AVIOTが掲げる「Vシリーズ(The Standard)」の理念に基づき、ドライバー構成をシングルから「ハイブリッドデュアルドライバー2.0」へと根本から刷新。
さらに、業界最長クラスのバッテリー性能、フラッグシップ機「TE-ZX1」で培った音響設計のノウハウを惜しみなく投入しています。
これらを1万円台半ば(実勢価格約1.5万円前後)で実現している点は、驚異的と言わざるを得ません。

しかし、スペック表がいかに優秀でも、実際の「日常」に馴染むかどうかは別問題です。
「高音質になったと言うけれど、聴き疲れしないか?」
「バッテリー62時間は魅力的だが、ケースが重くなっていないか?」
「最強のライバルであるAnker製品と比べて、自分にはどちらが合うのか?」

この記事では、AVIOT TE-V1Rを実際に数週間メイン機として使用し、音質、ノイズキャンセリング、バッテリー、装着感、そしてアプリの使い勝手に至るまで徹底的にレビューします。
カタログスペックだけでは見えてこない、良い点も悪い点も含めた「真実」をお伝えします。

 

  1. AVIOT 「TE-V1R」の進化点とスペック詳細
    1. Vシリーズ最新作としてのコンセプトと基本スペック
    2. ハイブリッドデュアルドライバー2.0が生む音質の秘密
    3. 驚異の最大62時間再生と洗練されたデザイン・付属品
  2. AVIOT 「TE-V1R」の実用性を徹底検証する機能レビュー
    1. アダプティブハイブリッドノイズキャンセリングの実力
    2. 外音取り込みと通話品質・マイク性能のチェック
    3. マルチポイントやアプリ連携など使い勝手を左右する機能
  3. AVIOT 「TE-V1R」の人気モデルとの徹底比較で見る立ち位置
    1. 前作「TE-D01v」からの具体的な進化ポイント
    2. ライバル機「Anker Soundcore Liberty 4」との違い
    3. 上位機種やコラボモデル(ピヤホン等)との比較
  4. AVIOT 「TE-V1R」を使用した私の体験談・レビュー
    1. 開封して感じたケースの質感と所有欲を満たすデザイン
    2. 長時間の装着でも疲れにくい?フィット感と安定性
    3. 【音質評価】ジャンル別で聴くハイブリッドドライバーの響き
    4. 電車やカフェでのノイズキャンセリング効果を実地テスト
    5. バッテリー持ちとマルチポイント接続の快適さを日常生活で体感
    6. 体験談の総括:スペック表だけでは分からない使用感
  5. AVIOT 「TE-V1R」に関するQ&A
    1. バッテリー持ちはスペック通りですか?LDACやノイキャン使用時はどう変わりますか?
    2. 「Anker Soundcore Liberty 4」と迷っています。どちらがおすすめですか?
    3. 音ゲーや動画視聴での遅延(音ズレ)は気になりますか?
    4. マルチポイント接続はLDACでも使えますか?
    5. 片耳だけで使用することはできますか?
    6. 防水性能はどの程度ですか?お風呂やシャワーでも使えますか?
    7. 他社製のイヤーピースに交換できますか?
    8. iPhoneを使っていますが、LDAC非対応でも音質は良いですか?
    9. aptX AdaptiveなどのaptX系コーデックには対応していますか?
    10. タッチセンサーの操作感はどうですか?誤操作は起きやすいですか?
    11. イコライザー(EQ)の設定は本体に保存されますか?
    12. 音声ガイダンス(アナウンス)は日本語ですか?
    13. ASMRやバイノーラル録音の音源を聴くのには向いていますか?
    14. 上位モデル(TE-ZX1など)と比べて音質はどう違いますか?
  6. AVIOT 「TE-V1R」レビューのまとめ
    1. メリット1:価格を超えた解像度を誇る音質性能
    2. メリット2:充電の手間を激減させる圧倒的なバッテリー
    3. メリット3:機能全部入りで高コスパな完成度
    4. 購入前に知っておくべき注意点とデメリット
    5. TE-V1Rがおすすめな人・おすすめできない人
    6. AVIOT 「TE-V1R」レビューの総評:1万円台の新たな覇権モデルとなるか

AVIOT 「TE-V1R」の進化点とスペック詳細

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出典:AVIOT公式

まずは、TE-V1Rがどのような製品なのか、その基本スペックと、AVIOTがこのモデルに込めた技術的な進化点を深掘りします。

Vシリーズ最新作としてのコンセプトと基本スペック

AVIOTの「Vシリーズ」は、特定のジャンルに特化するのではなく、あらゆる楽曲、あらゆるシチュエーションで最適解を出す「次世代の標準」を目指したシリーズです。
TE-V1Rはその最新作として、「音質の解像度」と「圧倒的な利便性」のレベルを一段階引き上げることをコンセプトに開発されました。

以下は、TE-V1Rの主要スペック一覧です。

項目AVIOT TE-V1R 仕様詳細
ドライバー構成ハイブリッドデュアルドライバー 2.0
(10mmダイナミック型 + バランスドアーマチュア型)
Bluetooth規格Ver 5.3
対応コーデックSBC, AAC, LDAC
連続再生時間イヤホン単体:最大19時間
ケース併用:最大62時間
通話用マイクMEMSマイク(左右計6基搭載)
ノイズキャンセリングアダプティブハイブリッドノイズキャンセリング
マルチポイント対応(2台同時接続)
防水性能IPX4相当
充電機能USB Type-C 急速充電 / ワイヤレス充電対応
専用アプリAVIOT SOUND ME 対応

スペック表から読み取れる最大の特徴は、「ドライバー構成の豪華さ」と「常識外れのバッテリー持ち」です。
通常、コストカットのためにどちらかが犠牲になりがちですが、TE-V1Rは両方を高水準で満たしています。

ハイブリッドデュアルドライバー2.0が生む音質の秘密

TE-V1Rの最大の売りは、音質の心臓部であるドライバーユニットにあります。

前作TE-D01vは10mmシングルダイナミックドライバーでしたが、今作では「ハイブリッドデュアルドライバー2.0」を採用しました。
これは単純にドライバーを2つ積んだだけではありません。

  • 10mm ダイナミックドライバー(DD)
    空気を大きく震わせる必要のある「低音域〜中低音域」を担当。
    大口径ならではの、深く沈み込むような量感のある低音と、歪みの少ないリッチなベースラインを再生します。
  • バランスドアーマチュア(BA)ドライバー
    補聴器などにも使われる超小型で高感度なドライバー。
    「中高音域〜超高音域」を担当します。ボーカルの微細なブレス、シンバルの金属的な余韻、ギターのピッキングニュアンスなど、DDでは埋もれがちな情報を克明に描写します。

【なぜ「2.0」なのか?】
AVIOTは、過去にもハイブリッド構成のモデルを出してきましたが、今回はクロスオーバー(音域の分割帯域)の調整を徹底的に見直しています。
一般的なハイブリッド型は、DDとBAのつなぎ目で音が不自然になりがちですが、TE-V1Rは位相ズレを抑え、まるで一つのドライバーが鳴っているかのような自然な繋がりを実現しています。
この「迫力ある低音」と「クリアな高音」の両立は、数万円クラスのハイエンド機で採用される手法であり、この価格帯での実装は非常に贅沢です。
さらに、ハイレゾオーディオワイヤレスロゴを取得し、LDACコーデックにも対応。
従来のSBCコーデックに比べ約3倍の情報量を伝送できるため、Amazon Music Unlimitedなどのハイレゾストリーミングサービスを利用しているユーザーは、スタジオマスターに近い音質で、ドライバーのポテンシャルを最大限に引き出したリスニングが可能です。

驚異の最大62時間再生と洗練されたデザイン・付属品

バッテリー性能に関しては、業界の常識を覆すレベルです。

  • イヤホン単体:最大19時間
  • ケース込み:最大62時間

これは一般的な完全ワイヤレスイヤホン(単体7〜8時間程度)の倍以上の数値です。

「1日中つけっぱなしにしていてもバッテリーが切れない」という安心感は、長距離フライトや長時間のオンライン会議において計り知れないメリットとなります。
また、充電頻度が減ることはバッテリーサイクル(充放電回数)の節約にもなり、製品寿命を延ばすことにも直結します。

【デザインと質感の向上】
デザインはAVIOTらしい「JAPAN TUNED」な美意識が反映されています。
前作のカジュアルな印象から一転、光沢感のあるシックな仕上がりで、大人のガジェットとしての高級感を演出。
形状は丸みを帯びたスクエア型で、ポケットへの収まりも良好です。
カラーバリエーションによって質感の印象が異なりますが、ブラックモデルなどは深みのある光沢があり、所有欲を満たしてくれます。
付属品には、充電用USB-Cケーブルのほか、シリコンイヤーピースがS/M/Lの3サイズ同梱されています。
AVIOTのイヤーピースは傘の部分が柔らかく、耳穴に優しくフィットする形状のため、純正のままでも十分な装着感が得られます。

 

AVIOT 「TE-V1R」の実用性を徹底検証する機能レビュー

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出典:AVIOT公式

スペック上の数値が良いのは分かりましたが、実際の「使い心地」はどうでしょうか?
ここでは、ノイズキャンセリングや通話品質、アプリの使い勝手など、日常使いで重要となる機能を検証します。

アダプティブハイブリッドノイズキャンセリングの実力

TE-V1Rには、「アダプティブハイブリッドノイズキャンセリング」が搭載されています。
「ハイブリッド」とは、イヤホンの外側(フィードフォワード)と内側(フィードバック)の両方にマイクを配置し、高精度にノイズを打ち消す方式のことです。

  • 静寂性のレベルと特性
    • 低域のノイズ(電車の走行音、バスのエンジン音、エアコンの室外機音)に対して非常に強力に作用します。音楽を再生すれば、これらの騒音はほぼ「無」になります。
    • 1万円台の製品としてはトップクラスの消音性能を持っており、「サーッ」というホワイトノイズも極限まで抑えられています。

さらに重要なのが「アダプティブ(適応型)」である点です。
周囲の騒音レベルを常にモニタリングし、ノイズキャンセリングの強度を自動で調整します。
静かなカフェでは強度を弱めて圧迫感を減らし、地下鉄のホームでは最大強度にする。
この自動制御により、長時間使用時の「ノイキャン酔い」や耳への負担を軽減してくれます。

外音取り込みと通話品質・マイク性能のチェック

【外音取り込み機能(アンビエントモード)】
イヤホンを外さずに周囲の音を聞けるこの機能も、実用レベルに達しています。
特筆すべきは「自然さ」です。
マイクで増幅したような不自然な強調感が少なく、耳で直接聞いている感覚に近いです。
コンビニのレジでの会話や、駅のアナウンスを聞く際にも、音楽の音量を下げるだけでスムーズに対応可能です。

【通話品質とAIノイズリダクション】
高品質なMEMSマイクを計6基搭載し、AIを活用したノイズリダクションアルゴリズムを採用しています。
実際に風の強い屋外で通話テストを行いましたが、風切り音(ボボボという音)がかなり抑制され、こちらの声が相手にクリアに伝わっていました。
Web会議でも、周囲のガヤガヤした音をカットしつつ話し手の声をフォーカスしてくれるため、ビジネス用途でも十分にメイン機として活躍できる性能を持っています。

マルチポイントやアプリ連携など使い勝手を左右する機能

現代のワイヤレスイヤホンに必須と言える便利機能も網羅されています。

  • マルチポイント接続
    • スマホとPC、スマホとタブレットなど、2台の機器に同時接続が可能。
    • 例えば、PCで音楽を聴きながら作業している最中にスマホに着信があった場合、操作なしで自動的にスマホの通話に切り替わります。通話が終われば、またPCの音楽再生に戻ります。LDAC接続時でもこのマルチポイントが利用できる点は、技術力の高さを証明しています。
  • ゲーミング(低遅延)モード
    • 動画視聴やゲームプレイ時の音ズレを最小限に抑えます。アクションゲームやFPS、リズムゲームをプレイするユーザーには必須の機能です。
  • 専用アプリ「AVIOT SOUND ME」の深掘り
    • 10バンドEQ(イコライザー):
      プリセット(Bass Boost, Vocal, Hi-Fiなど)だけでなく、周波数ごとに細かく自分好みの音を作れます。±3dB程度の調整でも音がガラリと変わるため、カスタマイズのしがいがあります。
    • GPS機能:
      最後にBluetooth接続が切れた場所を地図上で確認できるため、万が一の紛失時にも捜索の手がかりになります。
    • 操作カスタマイズ:
      タッチセンサーの割り当て(1回タップ、2回タップ、3回タップ、長押し)を左右それぞれ自由に変更可能。音量操作を優先したい人、曲送りを優先したい人など、自分の癖に合わせた設定が作れます。

 

AVIOT 「TE-V1R」の人気モデルとの徹底比較で見る立ち位置

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出典:AVIOT公式

TE-V1Rの購入を検討する際、必ず比較対象となるのが「前作」と「競合他社製品」です。
ここでは、以下の3つの視点から比較を行い、TE-V1Rの立ち位置を明確にします。

前作「TE-D01v」からの具体的な進化ポイント

大ヒットした前作「TE-D01v」を持っているユーザーが買い替える価値はあるのでしょうか?

比較項目前作 TE-D01v今作 TE-V1R進化の判定
ドライバー10mmダイナミック×110mm DD + BA (ハイブリッド)大幅進化(解像度・分離感UP)
単体再生時間最大18時間最大19時間微増だが依然最強クラス
ケース込み再生最大60時間最大62時間進化
ワイヤレス充電非対応対応大きな利便性向上
急速充電10分充電で最大120分再生進化
質感・デザインマット中心高級感のあるグロス/メタリック仕上げへ変更プレミアム化

【結論:買い替えの価値あり】
特に「音質の解像感」において明確な差があります。TE-D01vで少し不満が出やすかった「高音域の抜け感」が、TE-V1Rでは劇的に改善されています。
また、ワイヤレス充電の対応は、毎日の充電ルーティンを圧倒的に楽にしてくれます。

ライバル機「Anker Soundcore Liberty 4」との違い

この価格帯の絶対王者、Anker「Soundcore Liberty 4」と比較してみましょう。

  • 音質:AVIOT TE-V1Rの勝利
    Ankerもデュアルドライバーですが、ドンシャリ傾向(低音と高音を強調)が強く、中音域が少し引っ込む印象があります。
    対するAVIOTは「JAPAN TUNED」により、日本人が好むボーカル帯域の厚みや、楽器の自然な響きを重視しており、音楽的な感動はTE-V1Rの方が大きいです。
  • バッテリー性能:AVIOT TE-V1Rの圧勝
    Ankerは単体9時間/ケース28時間程度。
    対するTE-V1Rは単体19時間/ケース62時間。
    スタミナ性能ではダブルスコア以上の差をつけています。
  • 機能性:Anker独自の強みもあり
    Ankerには「ヘルスモニタリング(心拍計測)」や「3Dオーディオ(ヘッドトラッキング)」というエンタメ・健康機能があります。
    これらを重視するならAnkerですが、純粋な音楽体験とバッテリー重視ならAVIOTです。

上位機種やコラボモデル(ピヤホン等)との比較

AVIOTといえば、「ピヤホン(ピエール中野氏コラボ)」などのコラボモデルも有名です。

TE-V1Rをベースにしたコラボモデルが登場する可能性や、既存の上位モデルとの差についても触れておきます。
TE-V1Rは「ベースモデル」としての素性が非常に良いため、今後のコラボモデルの素体としても期待されています。

例えば、ピヤホンシリーズのような「ロックのドラム音に特化した低音マシマシ」な尖ったチューニングではなく、TE-V1Rは「どんなジャンルも85点以上で鳴らす優等生」です。

特定のアーティストのファンアイテムとしてではなく、純粋に「良い音の道具」を求めているのであれば、コラボ料が乗っていない通常モデルであるTE-V1Rのコストパフォーマンスが最も高いと言えます。

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AVIOT 「TE-V1R」を使用した私の体験談・レビュー

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ここからは、カタログスペックの説明ではなく、私が実際にTE-V1Rを数週間、平日の通勤から休日のリラックスタイムまで使い込んだ「生の声」をお届けします。

開封して感じたケースの質感と所有欲を満たすデザイン

パッケージを開けた瞬間、まず感じたのは「ケースの密度の高さ」です。
1万円以下のイヤホンにありがちな、スカスカした軽いプラスチック感はありません。
手に持った時に「おっ」と感じる適度な重量感と、ひんやりとした質感が所有欲を刺激します。
私が使用したのはブラックモデルですが、光の当たり方で表情を変える深みのある色合いが美しく、ビジネスシーンでデスクに置いていても様になります。

懸念されていた「指紋」についてですが、確かに光沢部分は触ると跡が残ります。
しかし、ベタベタと汚らしく見えるタイプではなく、軽く拭けばすぐに輝きを取り戻すため、愛着を持って手入れをする楽しみがあると感じました。
ケースの開閉もスムーズで、マグネットの吸着力も適切。
歩きながらイヤホンを取り出しても、滑って落とす不安はありませんでした。

長時間の装着でも疲れにくい?フィット感と安定性

私は耳の形状が少し特殊で、海外製の大型筐体のイヤホンだと1時間ほどで耳珠(耳の手前の軟骨)が痛くなることが多いのですが、TE-V1Rは驚くほどフィットしました。
AVIOTが謳うエルゴノミクスデザインは伊達ではありません。
耳の窪みに「スッ」と収まり、まるでパズルのピースがハマったような一体感があります。

実際に、休日に映画を2本連続(約4時間)で視聴してみましたが、耳への圧迫感が少なく、痛みを感じて外したくなることは一度もありませんでした。
また、試しにこのままランニングもしてみましたが、汗をかいてもズレ落ちる気配はなく、IPX4の防水性能と相まってスポーツ用途でも十分に使える確信を得ました。

【音質評価】ジャンル別で聴くハイブリッドドライバーの響き

肝心の音質について、いくつかのジャンルをLDAC接続(Amazon Music Unlimited使用)で聴き込んでみました。デフォルトのEQ設定での印象です。

  • J-POP(女性ボーカル):
    最も相性が良いジャンルです。
    BAドライバーのおかげで、ボーカルの息遣いやサ行の刺さり(歯擦音)がマイルドかつ鮮明に聞こえます。
    バックの演奏に埋もれず、ボーカルが一歩前に出てくるような定位感で、歌詞が頭にスッと入ってきます。
  • ロック・ラウド系:
    ダイナミックドライバーが良い仕事をしています。
    バスドラムのキック音に「ドスン」という芯がありながら、ベースラインがブーミーにならずタイトに締まっています。
    テンポの速い曲でも音が団子にならず、各楽器の分離感が保たれています。
  • クラシック・ジャズ:
    ハイブリッド構成の恩恵を最も感じます。バイオリンの倍音成分や、ハイハットの余韻が綺麗に伸びて消えていく様が見えます。
    音場(空間の広がり)もカナル型としては横に広く、閉塞感がありません。

総じて、「解像度が高いのに聴き疲れしない音」です。
ドンシャリすぎず、カマボコすぎず、絶妙なバランスで調整されており、AVIOTのサウンドエンジニアの意地を感じました。

電車やカフェでのノイズキャンセリング効果を実地テスト

通勤ラッシュの地下鉄と、休日の混雑したカフェで使用してみました。
地下鉄では、ANCをオンにした瞬間、「フッ」と周囲の空気が変わる感覚があります。
「ガタンゴトン」という走行音は、遠くで鳴っているようなレベルまで低減され、車内アナウンスや人の話し声だけがうっすら聞こえる状態になります。
音楽を小音量で流せば、ほぼ自分だけの世界に入り込めます。

カフェでの作業中も、隣の席の話し声は完全には消えませんが、内容は聞き取れないレベルまでマスクされるため、意識を持っていかれることがなくなりました。
何より評価したいのは、ノイキャン特有の「耳詰まり感(圧迫感)」が非常に少ない点です。
長時間オンにしていても頭が重くならず、自然な静寂を提供してくれました。

バッテリー持ちとマルチポイント接続の快適さを日常生活で体感

「バッテリーが減らない」というのは、これほどまでにストレスフリーなのかと実感しました。
毎日往復2時間の通勤、昼休みの動画視聴、帰宅後のゲームで使っても、ケースの充電インジケーターはなかなか減りません。
週末に一度ワイヤレス充電パッドに置いておけば、平日は充電ケーブルのことを完全に忘れて過ごせます。

また、仕事中にPCとスマホのマルチポイント接続を活用しましたが、この切り替えのスムーズさは特筆ものです。
PCでBGMを流しながら作業し、スマホに着信があったらそのまま通話に出る。
通話が終わればPCの音楽に戻る。このシームレスな体験は、一度味わうとマルチポイント非対応機には戻れません。
接続安定性についても、新宿駅の人混みの中で一度も途切れることはなく、通信品質も非常に高いと感じました。

体験談の総括:スペック表だけでは分からない使用感

実際に使ってみて感じたのは、TE-V1Rは「生活に溶け込む高性能」だということです。
突出した尖った機能(例えば異常な重低音や特殊なセンサー)があるわけではありませんが、音質、装着感、接続安定性、バッテリーという「イヤホンの本質」において、不満を感じる点が極めて少ない。
「あ、充電しなきゃ」「耳が痛いな」「接続が切れた」といった日常の小さなストレスを徹底的に排除した、完成度の高いプロダクトだと強く感じました。

 

AVIOT 「TE-V1R」に関するQ&A

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ここでは、AVIOT 「TE-V1R」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。

バッテリー持ちはスペック通りですか?LDACやノイキャン使用時はどう変わりますか?

使用環境によって変動しますが、それでも業界トップクラスです。
公称値の「単体最大19時間」は、ANC(ノイズキャンセリング)OFF・AAC接続時の数値です。 ANCをONにし、LDACで高音質再生を行った場合、消費電力が増えるため再生時間は短くなりますが、それでも単体で約10〜12時間程度は持ちます。他社製品が同条件で5〜6時間程度であることを考えると、TE-V1Rのスタミナ性能は依然として圧倒的です。長時間のフライトやWeb会議でもバッテリー切れを心配する必要はまずありません。

「Anker Soundcore Liberty 4」と迷っています。どちらがおすすめですか?

「音質とバッテリー」ならAVIOT、「3Dオーディオと機能性」ならAnkerです。

  • AVIOT TE-V1R: 日本人の聴覚特性に合わせたチューニングで、特にボーカル曲やJ-POPが綺麗に聴こえます。バッテリー持ちは圧勝です。音楽を純粋に楽しみたい方におすすめです。
  • Anker Soundcore Liberty 4: 「3Dオーディオ(ヘッドトラッキング)」や「ヘルスモニタリング」など、エンタメ・健康機能が充実しています。映画鑑賞での臨場感を重視する方におすすめです。

音ゲーや動画視聴での遅延(音ズレ)は気になりますか?

「ゲーミング(低遅延)モード」を使えば、ほぼ気になりません。
アプリや本体操作で「ゲーミングモード」をONにすることで、遅延を大幅に低減できます。YouTubeやNetflixなどの動画視聴、FPSやRPGなどのゲームプレイでは違和感なく使用可能です。 ただし、シビアなタイミング判定を求められる一部のリズムゲーム(音ゲー)では、ワイヤレス特有の微細なズレを感じる場合があるため、その場合はタイミング調整機能との併用をおすすめします。

マルチポイント接続はLDACでも使えますか?

はい、使用可能です。
TE-V1Rは、高音質コーデックであるLDAC接続時でもマルチポイント(2台同時接続)が有効です。 例えば、高音質でスマホの音楽を聴きながら、PCの通知やWeb会議の音声も待機させることができます。この機能を搭載しているモデルはまだ多くないため、TE-V1Rの大きな強みの一つと言えます。

片耳だけで使用することはできますか?

はい、左右どちらか片方だけでも使用可能です。
片方のイヤホンをケースに戻すと、自動的に「片耳モード」に切り替わります。 通話や、周囲の音を聞きながらBGMとして音楽を流したい場合に便利です。また、片耳ずつ交互に使えば、理論上は充電なしでさらに長時間使い続けることも可能です。

防水性能はどの程度ですか?お風呂やシャワーでも使えますか?

IPX4相当ですが、お風呂やシャワーでの使用は推奨しません。
IPX4は「あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない」レベルで、雨やスポーツ時の汗には耐えられます。 しかし、「水没」や「温水・蒸気(湿気)」には対応していません。お風呂場での使用は、湿気による内部結露や故障の原因となるため避けてください。あくまで「生活防水」の範囲で使用しましょう。

他社製のイヤーピースに交換できますか?

はい、一般的なノズル形状のため交換可能です。
ノズル(軸)の形状は楕円形に近い標準的なタイプですので、市販されている多くのイヤーピース(SpinFit、AZLA、Spiral Dotなど)が装着可能です。 ただし、充電ケースの収納スペースに合わせて選ぶ必要があります。高さがありすぎるものや、傘が大きすぎるものを選ぶと、ケースの蓋が閉まらなくなったり、充電端子が接触しなくなる可能性があるためご注意ください。

iPhoneを使っていますが、LDAC非対応でも音質は良いですか?

はい、iPhone(AAC接続)でも十分に高音質を体感できます。
LDACはAndroid端末向けのコーデックですが、TE-V1Rの音質の良さはコーデックだけでなく、「ハイブリッドデュアルドライバー」というハードウェアの性能に大きく依存しています。 ドライバー自体が高性能であるため、iPhoneのAAC接続であっても、従来のシングルドライバーモデルと比較して明確な解像度の違い(音のクリアさ、分離感)を感じることができます。

aptX AdaptiveなどのaptX系コーデックには対応していますか?

いいえ、aptX系には対応していません。
TE-V1Rの対応コーデックは「SBC、AAC、LDAC」の3種類です。 Qualcomm系のチップを搭載したAndroidスマホでaptX Adaptiveを使用したい場合は注意が必要ですが、最近の多くのAndroid端末はLDACにも対応しているため、高音質再生において困ることは少ないでしょう。

タッチセンサーの操作感はどうですか?誤操作は起きやすいですか?

感度は良好ですが、気になる場合はアプリで無効化も可能です。
タッチセンサーは軽く触れるだけで反応する感度の良いものが採用されています。 髪をかき上げたり、イヤホンの位置を直したりする際の誤操作(誤タップ)が心配な場合は、専用アプリ「AVIOT SOUND ME」を使用して、タッチ操作の一部または全てを無効化(ロック)したり、長押しのみに機能を割り当てるなどのカスタマイズが可能です。

イコライザー(EQ)の設定は本体に保存されますか?

はい、イヤホン本体に保存されます。
アプリで設定したイコライザー設定はイヤホン本体に記憶されるため、一度設定してしまえば、別のデバイス(例えばパソコンやタブレット)に接続し直しても、自分好みの音設定が維持されたまま使用できます。 毎回アプリを開いて設定し直す必要がないため、非常に便利です。

音声ガイダンス(アナウンス)は日本語ですか?

はい、完全な日本語ガイダンスです。
海外メーカー製品の場合、英語の音声や単なる電子音(ビープ音)のみのことが多いですが、AVIOTは日本ブランドであるため、「接続しました」「ノイズキャンセリング」などのアナウンスが流暢な日本語で流れます。 機械的な声ではなく、聞き取りやすい声優の声が採用されていることが多く、イヤホンに不慣れな方でも現在の状態が直感的に分かるので安心です。

ASMRやバイノーラル録音の音源を聴くのには向いていますか?

向いています。特にBAドライバーが高音域のディテールを拾います。
TE-V1Rに搭載されているバランスドアーマチュア(BA)ドライバーは、微細な音の表現が得意です。 ASMR特有の「衣擦れの音」や「吐息」、「炭酸の泡がはじける音」などの高音域成分を非常にクリアに描写します。ダイナミックドライバーだけの機種よりもリアリティのある音を楽しめるため、ASMR用としても優秀な選択肢です。

上位モデル(TE-ZX1など)と比べて音質はどう違いますか?

TE-V1Rは「バランス重視」、上位機は「圧倒的な解像度と空間表現」です。
AVIOTのフラッグシップ機「TE-ZX1(トライブリッド構成)」などは、平面磁気駆動型ドライバーなどを搭載し、数万円クラスの圧倒的な情報量と音場の広さを持っています。 対してTE-V1Rは、そこまでの変態的な(良い意味での)構成ではありませんが、「誰が聴いても良い音」と感じるバランスの良さが魅力です。コストパフォーマンスを考えるならTE-V1R、予算度外視で音の極致を求めるなら上位モデル、という選び方になります。

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AVIOT 「TE-V1R」レビューのまとめ

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最後に、AVIOT TE-V1Rのレビューを総括し、どのような人にこのイヤホンが適しているかをまとめます。

メリット1:価格を超えた解像度を誇る音質性能

ハイブリッドデュアルドライバー2.0による、低域から高域まで破綻のないクリアなサウンドは、1.5万円クラスの基準を更新しました。
特にLDAC環境下での緻密な表現力は、オーディオマニアの手前まで足を踏み入れた音楽好きを十分に満足させるレベルです。

メリット2:充電の手間を激減させる圧倒的なバッテリー

イヤホン単体19時間、ケース込み62時間というスタミナは、他社製品を圧倒しています。
充電の手間から解放されたいユーザー、旅行や出張が多いユーザーにとって、これ以上の選択肢はほぼありません。

メリット3:機能全部入りで高コスパな完成度

ノイズキャンセリング、外音取り込み、マルチポイント、低遅延モード、ワイヤレス充電、IPX4防水、専用アプリ対応。
これら現代の完全ワイヤレスイヤホンに求められる機能をすべて網羅しており、欠点らしい欠点が見当たりません。

購入前に知っておくべき注意点とデメリット

公平なレビューとして、あえてデメリットを挙げるとすれば以下の点です。

  • 3Dオーディオ機能は非搭載:
    映画などで空間オーディオ(音が頭の周りを回るような体験)を楽しみたい場合は、Ankerなどの他社製品を検討する余地があります。
  • ケースの指紋:
    カラー(特にブラック系のグロス仕上げ)によっては指紋が目立つため、気になる人はこまめな手入れか、明るいカラー(ホワイトなど)の選択を推奨します。
  • 装着センサー(自動一時停止)の有無:
    一部のハイエンド機にある、耳から外すと音楽が止まる機能は搭載されていません。手動で止める必要がありますが、慣れれば問題ない範囲です。

TE-V1Rがおすすめな人・おすすめできない人

【TE-V1Rを買うべき人(おすすめ)】

  • とにかくバッテリー持ちを重視する人(充電が面倒な人、1日中イヤホンをつけている人)
  • 1万円台で最大限音質が良いモデルを探している人(特にJ-POP、アニソン、ボーカル曲が好き)
  • 初めての「ちょっと良いイヤホン」を買おうとしている人(失敗したくない人)
  • 仕事(Web会議)とプライベート(音楽)を1台でこなしたい人

【TE-V1Rをおすすめできない人】

  • 3Dオーディオやヘッドトラッキング機能を必須とする人
  • 数万円クラスの「最強ノイズキャンセリング」以外は認めない人
  • 重低音で脳が揺れるような極端な低音(Bass Head)を求めている人(イコライザーで調整は可能ですが、基本はバランス型です)

AVIOT 「TE-V1R」レビューの総評:1万円台の新たな覇権モデルとなるか

AVIOT TE-V1Rは、前作TE-D01vの成功に胡座をかくことなく、音質と機能性を着実に進化させた「正統進化の傑作」です。

競合製品と比較しても、「音質の純度」と「バッテリーライフ」においては頭一つ抜けています。
派手なギミックよりも、毎日使う道具としての「基本性能の高さ」を追求した結果、誰が使っても満足できる高いレベルの製品に仕上がっています。

もしあなたが、「1万円〜2万円の予算で、絶対に失敗しないワイヤレスイヤホンを選びたい」と考えているなら、AVIOT TE-V1Rは間違いなく最有力候補です。
毎日の通勤通学、そして音楽鑑賞の時間を、このイヤホンが間違いなく豊かにしてくれるでしょう。

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