【実機レビュー】EarFun 「Air 2 NC」は7,000円台の覇権か?Air Pro 4やAnkerとの違いを徹底比較

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出典:EarFun公式
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スペック表だけでイヤホンを選んで、失敗した経験はありませんか?

「ノイズキャンセリング -45dB」「ハイレゾ LDAC対応」「3Dオーディオ搭載」。
Amazonの商品ページに並ぶ魅力的なキーワードの数々。
近年、1万円以下の完全ワイヤレスイヤホン(TWS)市場は、まさに群雄割拠の戦国時代です。
Anker、SOUNDPEATS、Xiaomiといった強豪がひしめく中で、オーディオファンから熱い視線を集め続けているブランドがあります。それが「EarFun(イヤーファン)」です。

そのEarFunから2024年秋に投入された最新モデルが、今回レビューするEarFun 「Air 2 NC」です。

実売価格7,000円台(セール時は6,000円台)という、いわゆる「エントリー〜ミドルクラス」の価格帯でありながら、カタログスペックは上位機種に肉薄する「全部入り」。
しかし、このイヤホンの真価は、カタログの数字には表れない「音の質感」にこそあります。

多くのメーカーが「ドンシャリ(低音と高音を強調した派手な音)」でわかりやすい高音質を演出する中、EarFun Air 2 NCはあえて「ウール複合振動板」というマニアックな素材を採用し、「長時間聴いても疲れない、人の体温を感じるようなウォームなサウンド」を追求してきました。

この記事では、年間数十台のイヤホンを聴き比べるWebライターである筆者が、EarFun Air 2 NCを徹底的に使い込み、その実力を丸裸にします。
上位モデル「Air Pro 4」や他社ライバル機との詳細な比較、話題の「シアターモード」の実用性、そして一部で囁かれる「ケースから取り出しにくい」という欠点についても、忖度なしで検証していきます。

 

  1. EarFun 「Air 2 NC」のスペックと「ウール複合振動板」の魅力
    1. 7,000円台で全部入り?驚異のコストパフォーマンス
    2. 独自の強み「ウール複合振動板」がもたらす音響特性
    3. ハイレゾ相当のLDACコーデックと接続安定性
  2. 【徹底比較】EarFun 「Air 2 NC」とAir Pro 4やAir Pro 3との違い
    1. スペック比較表:Air 2 NC vs 上位・過去モデル
    2. 音質比較:ドンシャリのProシリーズ vs ウォームなAir 2 NC
    3. 機能差の検証:ノイズキャンセリングと自動装着検出の有無
  3. EarFun 「Air 2 NC」の専用アプリ「EarFun Audio」と独自機能の使い勝手
    1. 臨場感が激変する「シアターモード(3Dサラウンド)」の実力
    2. ゲーマー必見の「ゲームモード(低遅延)」とカスタマイズ性
    3. バッテリー持ちとワイヤレス充電の利便性
  4. EarFun 「Air 2 NC」を使用した私の体験談
    1. 音質レビュー:長時間のリスニングでも聴き疲れしない「癒やし系」サウンド
    2. ノイズキャンセリングと外音取り込み:通勤電車とオフィスでの実用性
    3. マルチポイント接続:仕事用PCとスマホの同時待受の使用感
    4. 装着感とデザイン:耳への収まり具合と長時間使用の快適さ
    5. 正直気になった点:ケースからのイヤホンの取り出しにくさについて
    6. 体験談の総括:スペック表には現れない「心地よさ」の発見
  5. EarFun 「Air 2 NC」に関するQ&A
    1. iPhoneでも高音質で聴けますか?(LDAC非対応ですが…)
    2. 上位機種の「EarFun Air Pro 4」と迷っています。決定的な違いは?
    3. スポーツやランニングに使っても大丈夫ですか?
    4. ゲームや動画の遅延(音ズレ)は気になりますか?
    5. マルチポイント(2台同時接続)とLDACは同時に使えますか?
    6. 充電ケースから取り出しにくいと聞きましたが本当ですか?
    7. 片耳だけで使用することはできますか?
    8. 専用アプリ「EarFun Audio」は必須ですか?入れなくても使えますか?
    9. 「寝ホン」(睡眠用イヤホン)として使えますか?
    10. 風が強い日の「風切り音」はどうですか?
    11. 「ウール複合振動板」はエージング(慣らし運転)が必要ですか?
  6. EarFun 「Air 2 NC」レビューのまとめ
    1. EarFun Air 2 NCのメリット(良かった点)
    2. EarFun Air 2 NCのデメリット(気になった点)
    3. 「EarFun Air 2 NC」はこんな人におすすめ
    4. 上位機種「EarFun Air Pro 4」を選んだ方が幸せになれる人
    5. この価格帯での「Air 2 NC」の立ち位置と評価
    6. EarFun 「Air 2 NC」レビューの結論:7,000円台の最適解となり得るか

EarFun 「Air 2 NC」のスペックと「ウール複合振動板」の魅力

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出典:EarFun公式

まずは、EarFun Air 2 NCの基礎体力とも言えるスペックと、この製品の魂である音響設計について、技術的な背景を交えて解説します。

7,000円台で全部入り?驚異のコストパフォーマンス

まず驚かされるのは、その機能の網羅性です。7,000円台という価格は、かつてであれば「音はそこそこ、機能は最小限」というクラスでした。
しかし、Air 2 NCはその常識を覆しています。

【EarFun Air 2 NCの主要スペック一覧】

項目仕様備考
定価7,990円セール時は6,000円台も
ドライバー11mm ウール複合振動板本機の最大の特徴
コーデックLDAC, AAC, SBCハイレゾワイヤレス認証取得
ノイキャン最大 -45dBQuietSmart 2.0テクノロジー
再生時間単体9時間 / ケース込40時間ANC OFF時
充電USB-C / ワイヤレス充電(Qi)急速充電対応(10分で2時間再生)
マルチポイント対応(最大2台)LDACとの併用には制限あり
防水性能IPX5雨や汗なら問題なし
独自機能シアターモード、ゲームモードアプリで切り替え

特筆すべきは、この価格帯で「マルチポイント」と「ワイヤレス充電」を両立している点です。

競合他社の同価格帯モデルでは、「マルチポイントはあるがワイヤレス充電がない(例:SOUNDPEATS Air4 Pro)」や、「機能は豊富だが音質がドンシャリ過ぎる(例:Anker Soundcore P40i)」といった”惜しい点”が散見されます。
しかし、Air 2 NCはそれらを全てカバーしており、機能面での隙が極めて少ないのが特徴です。

独自の強み「ウール複合振動板」がもたらす音響特性

多くのガジェット系レビュアーが「コスパ」ばかりに注目しますが、オーディオライターとして最も強調したいのは、ドライバーユニット(スピーカー部分)の素材です。

EarFun Air 2 NCは、11mm径の「ウール複合振動板」を採用しています。
「ウール(羊毛)」と聞くと、服の素材をイメージするかもしれませんが、オーディオの世界では高級スピーカーなどでも採用される知る人ぞ知る「名素材」です。

なぜウールなのか?他素材との音質傾向の違い

  • 金属系(チタン、ベリリウム等):
    • 特徴: 硬くて軽い。
    • 音質: 解像度が高く、音の立ち上がりが鋭い。高音がキラキラするが、長時間聴くと耳に刺さる(聴き疲れする)ことがある。
    • 得意ジャンル: EDM、テクノ、現代的なアニソン。
  • 樹脂系(PET、PUなど):
    • 特徴: 一般的な安価な素材。
    • 音質: バランスは良いが、音の深みや余韻の表現が苦手な場合がある。
  • ウール複合(本機):
    • 特徴: 適度な内部損失(不要な振動を抑える力)を持つ。
    • 音質: 極めて自然で、角の取れた柔らかい音。 低音に包容力があり、ボーカルが肉厚に聞こえる。「ウォーム」と表現されることが多い。
    • 得意ジャンル: バラード、ジャズ、R&B、アコースティック、昭和歌謡。

EarFunは過去の名機「EarFun Air Pro 3」でもウール素材を採用し、大ヒットを記録しました。
今回のAir 2 NCは、その系譜を受け継ぎつつ、チューニングをさらに洗練させた「正統進化版」と言えます。

ハイレゾ相当のLDACコーデックと接続安定性

音質の伝送路となるBluetoothコーデックは、日本オーディオ協会の「ハイレゾオーディオワイヤレス」ロゴを取得したLDACに対応しています。

  • 情報量の違い:
    • SBC(標準):最大約328kbps
    • AAC(iPhone):最大約256kbps(※効率が良いのでSBCより高音質)
    • LDAC(本機):最大約990kbps

LDAC接続時(Android端末)は、SBCの約3倍の情報量を転送できるため、音の輪郭、リバーブ(残響音)の消え際、ベースラインの解像度が劇的に向上します。

iPhoneユーザーはAAC接続となりますが、前述のウール振動板の素性が良いため、AACでも十分にリッチな音質を楽しめます。
「iPhoneだから意味がない」と切り捨てる必要はありません。

接続安定性について:
LDACはデータ量が多いため、満員電車や渋谷の交差点など、電波が混雑する場所では音が途切れやすくなる弱点があります。
その場合は、専用アプリ「EarFun Audio」からLDACをオフにするか、Android側の設定でビットレートを「ベストエフォート」に設定することで安定させることができます。

 

【徹底比較】EarFun 「Air 2 NC」とAir Pro 4やAir Pro 3との違い

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出典:EarFun公式

EarFun製品はラインナップが豊富で、名前も似ているため「どれを買えばいいのか」迷いがちです。
ここでは、上位機種や過去機種、さらに同価格帯の強力なライバルとの違いを徹底的に比較し、あなたが選ぶべきモデルを明確にします。

スペック比較表:Air 2 NC vs 上位・過去モデル

EarFunファミリー内での立ち位置を整理します。

特徴EarFun Air 2 NC (本機)EarFun Air Pro 4 (上位)EarFun Air Pro 3 (旧名機)
実売価格約7,990円約9,990円約8,990円
チップセット非公開QCC3091 (最新)QCC3071
ノイキャン-45dB (固定)-50dB (アダプティブ)-43dB (固定)
ドライバー11mm ウール10mm 複合11mm ウール
コーデックLDACLDAC, aptX LosslessaptX Adaptive
装着検出× なし◯ あり× なし
再生時間9h / 40h11h / 52h9h / 45h
3Dサウンド◯ (シアターモード)× なし× なし

ライバル機(Anker / SOUNDPEATS)との比較:

  • vs Anker Soundcore P40i (約7,990円)
    Ankerは「ケースがスマホスタンドになる」等のギミックが優秀ですが、音質は低音重視のドンシャリ傾向が強いです。
    「純粋な音質の良さ」と「LDAC対応」ではEarFun Air 2 NCに軍配が上がります。
  • vs SOUNDPEATS Air4 Pro (約8,480円)
    SOUNDPEATSはSnapdragon Sound対応で音質特化ですが、「ワイヤレス充電」に対応していません
    日常の使い勝手(置くだけ充電)を重視するならAir 2 NCが優位です。

音質比較:ドンシャリのProシリーズ vs ウォームなAir 2 NC

比較試聴をして明確に感じたのは、「ターゲット層の違い」です。

  • EarFun Air Pro 4 / Pro 3:
    「明快なドンシャリ」です。
    Qualcomm製のチップセットと硬めの振動板の組み合わせにより、音がパキッとしています。
    低音はズドンと沈み込み、高音は煌びやか。
    ロックやEDMを聴くなら最高ですが、長時間聴いていると、その解像度の高さゆえに少し聴き疲れする「硬さ」があります。
  • EarFun Air 2 NC(本機)
    「ウォーム&マイルド」です。
    Proシリーズのような派手なアタック感はありません。
    その代わり、中音域(ボーカルやギター、ピアノ)の厚みが圧倒的です。
    サ行の刺さり(歯擦音)も丸め込まれており、寝る前に音楽を聴くようなリラックスタイムには、上位機種よりもAir 2 NCの方が心地よく感じます。
    「性能のPro 4、癒やしのAir 2 NC」という住み分けができています。

機能差の検証:ノイズキャンセリングと自動装着検出の有無

コストカットの影響が明確に出ている部分が2つあります。

  1. ノイズキャンセリングの強度と質:
    • Air Pro 4 (-50dB):
      「アダプティブANC」に対応しており、周囲の騒音レベルに合わせて自動で強度を調整してくれます。人の声や突発的な音もかなり抑え込みます。
    • Air 2 NC (-45dB):
      強度固定です(アプリでモード切替は可能)。低音ノイズ(電車の走行音など)は強力に消しますが、人の話し声やキーボードの打鍵音といった中高域のノイズは、Pro 4に比べると透過してきます。
  2. 自動装着検出(インイヤー検出):
    Air 2 NCには、イヤホンを耳から外したときに自動で音楽が止まるセンサーが搭載されていません
    レジでの会計時などに片耳を外しても音楽は流れ続けます。
    ここを不便と感じるか、「誤作動しなくていい」と捉えるかで評価が分かれます。

 

EarFun 「Air 2 NC」の専用アプリ「EarFun Audio」と独自機能の使い勝手

Air 2 NCイメージ画像
出典:EarFun公式

EarFun製品の強みの一つが、洗練された専用アプリ「EarFun Audio」です。
会員登録なしですぐに使え、直感的なUIで操作できます。ここではAir 2 NCならではの機能を深掘りします。

臨場感が激変する「シアターモード(3Dサラウンド)」の実力

Air 2 NCには、上位機種のAir Pro 4にも搭載されていない隠し玉機能「シアターモード(ビデオモード)」があります。

これは、音に位相差(タイミングのズレ)を加えることで、擬似的に空間の広がりを作り出す機能です。
実際にNetflixでアクション映画『トップガン マーヴェリック』や、Amazon Prime Videoで『ボヘミアン・ラプソディ』を視聴してみました。

  • 通常モード:
    音が頭の中で鳴っている(いつものイヤホンの音)。
  • シアターモードON:
    音場が左右にグワッと拡張され、ジェットエンジンの音が頭の外側から回り込んでくるような感覚になります。
    ライブシーンでは歓声が遠くから聞こえ、ステージの奥行きが感じられます。

【注意点】
シアターモードをオンにすると、音の広がりとともに全体の音量が少し上がります
使用する際は、あらかじめボリュームを少し絞っておくことをおすすめします。
また、純粋な音楽リスニングでは、ボーカルが遠く感じることがあるため、オフ(または音楽モード)が推奨です。

ゲーマー必見の「ゲームモード(低遅延)」とカスタマイズ性

アプリから「ゲームモード」をオンにすると、遅延を55ms(0.055秒)まで短縮できます。
一般的なAAC接続の遅延が約200ms〜300msと言われているので、約4分の1まで短縮されます。

  • 動画視聴:
    YouTubeやNetflixでの口パクのズレは完全に感知できなくなります。
  • ゲーム:
    SE(効果音)が重要なゲームでは違和感がなくなります。
    ただし、0.01秒を争うFPS(ApexやValorant)や音ゲーの最高難易度では、まだわずかな遅延を感じる可能性があります。ガチ勢以外なら十分実用的です。

また、アプリではタッチ操作のカスタマイズも自由自在です。
「1回タップで音量調整」「長押しでノイキャン切り替え」など、左右それぞれの操作を自分の好みに変更できるのは、地味ですが非常に使い勝手に直結するポイントです。

バッテリー持ちとワイヤレス充電の利便性

公称値はイヤホン単体で9時間ですが、これは「ANCオフ・SBC接続」の条件です。
筆者が「ANCオン・LDAC接続」という最高負荷の状態でテストしたところ、約4時間〜4.5時間程度でバッテリーが切れました。

LDACを使用するとバッテリー消費は激しくなりますが、通勤・通学(往復2〜3時間)程度なら充電ケースなしでも余裕です。
また、この価格帯でワイヤレス充電(Qi)に対応しているのは大きなメリットです。
「帰宅したら充電パッドにポンと置くだけ」という習慣ができると、充電ケーブルを探して挿す手間がなくなり、充電忘れが激減します。
エントリークラスでは省略されがちな機能だけに、Air 2 NCの大きな加点ポイントです。

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EarFun 「Air 2 NC」を使用した私の体験談

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ここからは、スペック比較やカタログ情報ではなく、私が実際にEarFun Air 2 NCを2週間ほどメイン機として使用した「生の声」をお届けします。

音質レビュー:長時間のリスニングでも聴き疲れしない「癒やし系」サウンド

普段、仕事中にBGMとして音楽を流し続けているのですが、Air 2 NCはその用途に最適でした。
金属振動板を採用したイヤホンだと、ハイハットの「チッ」という音や、サ行の刺さり(歯擦音)で耳が疲れてくることがありますが、ウール振動板のAir 2 NCにはそれが皆無です。

  • 宇多田ヒカル / First Love (2022 Mix)
    イントロの吐息のような繊細な歌い出しが、生々しく温かく響きます。
    高音の刺さりが全くなく、ストリングスの余韻が美しい。
  • Official髭男dism / Subtitle
    ベースラインが太く、グルーヴ感があります。
    ただ、サビで楽器数が増えると、金属振動板のイヤホンに比べて若干の「分離感の甘さ」を感じます。
    音が団子になる一歩手前で、まろやかにまとめている印象。

解像度でカリカリに分析するのではなく、「音楽の雰囲気を楽しむ」というチューニングだと感じました。

ノイズキャンセリングと外音取り込み:通勤電車とオフィスでの実用性

朝の通勤ラッシュ時の地下鉄で使用しました。
「ゴォーッ」という低い走行音は、驚くほど綺麗に消えます。
音楽のボリュームを普段より2〜3目盛り下げても十分に聞こえるレベルです。

一方で、車内アナウンスや、近くの人の話し声といった「中高音域」のノイズは、うっすらと残ります。
上位モデルのAir Pro 4はここも強力にカットして無音空間を作ってくれますが、Air 2 NCは「騒音の角を取って、気にならなくしてくれる」という印象です。

「外音取り込みモード」に関しては、非常に自然です。
コンビニのレジでの会話もイヤホンをつけたままで問題なく行えました。
マイクで拾ったような機械的な不自然さが少ないのも好印象です。

マルチポイント接続:仕事用PCとスマホの同時待受の使用感

仕事用のMacBookと、個人のiPhoneに同時接続(マルチポイント)して使用しました。
PCでWeb会議やYouTubeを見ている最中に、iPhoneに着信があっても、自動的に切り替わって通話ができます。
このスムーズさは一度味わうと戻れません。

【重要な注意点:LDACとマルチポイントの併用について】
検証して分かったことですが、LDAC接続とマルチポイント接続は併用が難しい(または排他仕様)ケースがあります。
アプリの設定で「マルチポイント」をオンにすると、LDACが無効になりAAC/SBC接続になる挙動が見られました(※ファームウェアや接続機器による可能性がありますが、基本的にLDACは帯域を占有するため、マルチポイントとの併用には制限がかかる製品が多いです)。
高音質(LDAC)を取るか、利便性(マルチポイント)を取るか、選択する必要があります。

装着感とデザイン:耳への収まり具合と長時間使用の快適さ

形状は「うどん型(スティック型)」で、耳の穴にスッと入れるだけで安定します。
本体が非常に軽量(片耳約4.8g)なので、3時間連続でつけていても耳珠(耳の手前の出っ張り)が痛くなることはありませんでした。

デザインはプラスチッキーではありますが、マットな質感で指紋がつきにくく、安っぽさは感じません。
ロゴの主張も控えめで、ビジネスシーンでも違和感なく使えます。
イヤーピースもXSからXLまで5サイズ付属しているので、フィット感の調整もしやすいです。

正直気になった点:ケースからのイヤホンの取り出しにくさについて

ここで忖度なしの不満点を一つ挙げます。 「充電ケースからイヤホンが取り出しにくい」です。

ケースの蓋を開けたとき、イヤホンのスティック部分が深く埋まっており、つまめる部分(ヘッド部分)が非常に滑りやすい形状をしています。
露出している面積が少なく、特に手が乾燥している冬場は、ツルッと滑って落としそうになります。
「イヤーピース部分を指で引っ掛けて取り出す」などのコツを掴めばマシになりますが、Air Pro 4はこのあたりが改善されていて掴みやすい形状になっているので、ここは明確にAir 2 NCの設計上の弱点(またはコストカット部分)だと感じました。

体験談の総括:スペック表には現れない「心地よさ」の発見

「機能全部入りで安い」という触れ込みで使い始めましたが、最終的に気に入ったのは機能ではなく「音の温かさ」と「軽快な装着感」でした。

ガツンとくる刺激的な音や、世界から隔絶されるような強力なノイキャンを求めると肩透かしを食らうかもしれません。
しかし、「日常に溶け込むBGM用イヤホン」として見ると、このウール振動板のサウンドとマイルドなノイキャンは、最高のバランスで調和しています。
AnkerやSOUNDPEATSの同価格帯モデルと比較しても、「聴き心地」という点ではAir 2 NCが頭一つ抜けていると感じました。

 

EarFun 「Air 2 NC」に関するQ&A

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EarFun 「Air 2 NC」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。

iPhoneでも高音質で聴けますか?(LDAC非対応ですが…)

はい、十分に高音質で楽しめます。
iPhoneは「LDAC」コーデックには対応していませんが、「AAC」接続でもEarFun Air 2 NCの持ち味である「ウール複合振動板」の性能は発揮されます。 特にこのモデルは、コーデックのスペック以上に「ドライバー(スピーカー)の素材」による音質の良さが際立っているため、iPhoneユーザーでもウォームで厚みのあるサウンドを体験できます。

上位機種の「EarFun Air Pro 4」と迷っています。決定的な違いは?

「ノイキャンの強さ」と「自動装着検出」が必要かどうかです。
以下の2点が自分にとって必須かどうかで判断してください。

  1. 最強クラスの静寂が欲しいか?(Pro 4は-50dB、Air 2 NCは-45dB)
  2. イヤホンを外したら自動で音楽が止まってほしいか?(Pro 4は対応、Air 2 NCは非対応) これらが不要で、予算を抑えたいなら「Air 2 NC」がコスパの良い選択になります。音質の好みで言うと、Air 2 NCの方が「聴き疲れしにくい」傾向にあります。

スポーツやランニングに使っても大丈夫ですか?

汗や雨程度なら問題ありませんが、激しい運動には注意が必要です。
防水性能は「IPX5」に対応しており、ランニングの汗や急な雨なら故障の心配はありません。 ただし、イヤーフィン(耳に固定するパーツ)がない形状のため、激しいダッシュやコンタクトスポーツでは耳から落ちる可能性があります。軽いジョギングやジムでのウェイトトレーニング程度なら快適に使用できます。 ※お風呂やシャワーでの使用は非推奨です。

ゲームや動画の遅延(音ズレ)は気になりますか?

「ゲームモード」を使えば、ほとんど気になりません。
アプリからゲームモードをONにすると、遅延を55ms(0.055秒)まで短縮できます。YouTubeやNetflixなどの動画視聴や、モンストなどのスマホゲームではズレを感じることはほぼありません。 ただし、FPS(Apexなど)やリズムゲーム(音ゲー)の最高難易度プレイなど、0.1秒を争うシビアな環境では、有線イヤホンに比べてわずかな遅延を感じる場合があります。

マルチポイント(2台同時接続)とLDACは同時に使えますか?

機器や設定によっては制限がかかる場合があります。
多くの環境では、マルチポイント接続を有効にすると、帯域幅の兼ね合いでLDACが無効になり、AACやSBC接続に切り替わることがあります。 「自宅でじっくり高音質(LDAC)で聴く時」はマルチポイントをOFFに、「仕事でPCとスマホを同時待ち受けしたい時」はONにする、といった使い分けを推奨します。

充電ケースから取り出しにくいと聞きましたが本当ですか?

正直、少しコツがいります。
イヤホンの収納部分が深く、指でつまむ部分が滑りやすいため、特に手が乾燥している冬場などは取り出しにくいと感じることがあります。 「人差し指を奥に入れて、手前に引っ掛けるようにして持ち上げる」というコツを掴めばスムーズに取り出せますが、指が太めの方は最初は戸惑うかもしれません。

片耳だけで使用することはできますか?

はい、左右どちらでも片耳使用が可能です。
片方をケースに入れたまま、もう片方だけを取り出して使用できます。通話も片耳マイクで行えます。 仕事中に片耳だけつけて、周囲の音を聞きながらBGMを流すといった使い方も便利です。

専用アプリ「EarFun Audio」は必須ですか?入れなくても使えますか?

基本機能は使えますが、アプリのインストールを強くおすすめします。
アプリなしでもBluetooth接続して音楽を聴いたり、デフォルトのノイキャンON/OFF操作は可能です。 しかし、本機の魅力である**「シアターモード」「ゲームモード」「キー操作のカスタマイズ」「イコライザー調整」「ファームウェアアップデート」**はアプリがないと利用できません。フル性能を引き出すためにも、ぜひインストールしてください(会員登録なしでも利用可能です)。

「寝ホン」(睡眠用イヤホン)として使えますか?

音質は向いていますが、形状的に横向き寝には注意が必要です。
「ウール複合振動板」の柔らかい音質は、寝る前のリラックスタイムやASMRには最適です。 ただし、形状が「スティック型(うどん型)」であるため、枕に横向きに寝るとスティック部分が圧迫されて耳が痛くなる可能性があります。仰向けで寝る分には問題ありませんが、本格的な「寝ホン」専用機ほどの小ささはありません。

風が強い日の「風切り音」はどうですか?

アプリで「風切り音低減モード」に切り替えることで対策可能です。
通常のノイズキャンセリングモードだと、強風時にボボボという風切り音を拾ってしまうことがありますが、アプリ内のノイズキャンセリング設定に「風ノイズキャンセリング」という項目があります。 これをONにすると、風の音を効果的にカットできます。屋外での使用が多い方は、この設定を活用することをおすすめします。

「ウール複合振動板」はエージング(慣らし運転)が必要ですか?

必須ではありませんが、数十時間使うと音が馴染む傾向があります。
ウールなどの天然素材を含む振動板は、使い始めは少し音が硬く感じられることがあります。 個人的な体感ですが、20〜30時間ほど鳴らし込むと、低音の深みが増し、高音の角がさらに取れて滑らかになる変化を感じました。最初は「あれ?」と思っても、しばらく使い続けてみることをおすすめします。

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EarFun 「Air 2 NC」レビューのまとめ

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最後に、EarFun Air 2 NCを検討している方に向けて、メリット・デメリットと「買いの判断基準」を整理します。

EarFun Air 2 NCのメリット(良かった点)

  • 唯一無二の音質: ウール複合振動板による、温かみのある聴き疲れしないサウンド。
  • 圧倒的コスパ: 7,000円台でANC、LDAC、マルチポイント、ワイヤレス充電を網羅。
  • シアターモード: 映画やライブ映像の臨場感が格段にアップする(Proシリーズにはない強み)。
  • アプリの完成度: カスタマイズ性が高く、操作周りのストレスがない。
  • 軽量な装着感: 長時間つけていても耳への負担が少ない。

EarFun Air 2 NCのデメリット(気になった点)

  • 取り出しにくさ: ケースの構造上、指が滑ってイヤホンを取り出しにくい。
  • LDACとマルチポイントの併用制限: 環境によっては同時に使えず、コーデックがAACなどに落ちる場合がある。
  • 自動装着検出なし: イヤホンを外しても音楽が自動停止しない。
  • ノイキャンは「そこそこ」: 上位機種に比べると、人の声や高音ノイズの除去は甘め。

「EarFun Air 2 NC」はこんな人におすすめ

  • 予算1万円以下で、できるだけ多機能なイヤホンを探している人。
  • ドンシャリ(高音・低音強め)の音が苦手で、ボーカルやアコースティックな音をゆっくり楽しみたい人
  • 映画やライブ映像をスマホやタブレットでよく見る人(シアターモード推奨)。
  • 初めてのノイズキャンセリングイヤホンとして、失敗しない一台を選びたい人。

上位機種「EarFun Air Pro 4」を選んだ方が幸せになれる人

  • 最強クラスのノイズキャンセリングじゃないと満足できない人。
  • 「aptX Adaptive」や「aptX Lossless」対応のAndroidスマホを使っている人。
  • イヤホンの付け外しが多いので、自動装着検出が必須な人。
  • 予算をあと2,000〜3,000円出しても、スペックには妥協したくない人。

この価格帯での「Air 2 NC」の立ち位置と評価

競合製品ひしめく1万円以下クラスにおいて、EarFun Air 2 NCは「機能の多さ」と「音質の個性(聴きやすさ)」を高い次元で両立させた稀有なモデルです。

他社製品では、同じ価格帯だと「ノイキャンはあるけど音質がスカスカ」「音はいいけどアプリがない」「ワイヤレス充電がない」といった欠点が散見されます。
Air 2 NCはそれらの穴をすべて埋めつつ、「ウール振動板」という独自の魅力をプラスしてきました。
Anker P40iの機能性と、SOUNDPEATS Air4 Proの音質へのこだわりを、絶妙なバランスでブレンドしたような製品です。

EarFun 「Air 2 NC」レビューの結論:7,000円台の最適解となり得るか

7,000円台という完全ワイヤレスイヤホンの激戦区において、EarFun Air 2 NCが提示したのは「数値競争からの脱却」と「音楽的な心地よさ」の追求でした。
多くのメーカーが少しでも派手な重低音や強力なノイズキャンセリング数値を競い合う中で、本機は「ウール複合振動板」というアナログなアプローチにより、長時間聴き続けても疲れない、体温を感じるような温かなサウンドを実現しています。

もちろん、充電ケースからイヤホンが取り出しにくい点や、ノイズキャンセリング性能が上位機種に及ばない点など、コストダウンの影響が見られる部分は確かに存在します。
しかし、それらの些細な欠点を補って余りあるのが、実生活での圧倒的な使い勝手の良さです。
仕事とプライベートをシームレスに行き来できるマルチポイント接続、置くだけで充電が完了するワイヤレス充電、そして映画の世界に没入できるシアターモードなど、現代のライフスタイルに必要な機能がこの一台に凝縮されています。

AnkerやSOUNDPEATSといった強力なライバルたちがひしめく市場ですが、機能性の高さと聴き疲れしない音質を両立し、さらにアプリの完成度まで高めた本機は、間違いなくこの価格帯における一つの到達点と言えるでしょう。
もしあなたが「刺激的なスペック」よりも「日常に寄り添う心地よさ」を求めているのであれば、上位機種のAir Pro 4よりも、このAir 2 NCの方が満足度は高いはずです。

浮いた予算でお気に入りのコーヒー豆を買い、温かいコーヒーの香りと一緒に、このイヤホンで好きな音楽に深く浸ってみてください。
EarFun Air 2 NCは、あなたの慌ただしい日常の中に、ホッと一息つける「極上のリラックスタイム」を作り出してくれる最高のパートナーになるはずです。

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