近年のワイヤレスイヤホン市場は、1万円以下でも多機能かつ高音質なモデルが次々と登場しており、ユーザーにとって選択肢が豊富すぎて迷ってしまう状況です。
その中で高い評価を得ているのがEarFun 「Air Pro」 シリーズです。
特に「Air Pro 4」は、ノイズキャンセリングや外音取り込み、LDAC対応、マルチポイント接続など、フラッグシップ並みの機能を詰め込みながら1万円前後という価格帯を実現し、“コスパ最強”と呼ばれてきました。
そんな中、さらに価格を抑えつつ性能を進化させた新モデルがEarFun 「Air Pro 4i」です。
税込み7,990円(セール時は6,990円程度)という手頃さで登場した本機は、「Air Pro 4」の兄弟モデルとも言える存在。
必要な機能を厳選しつつも、特にノイズキャンセリング性能の向上や11mmチタンコートドライバーによる音質改善といったポイントで独自の強みを発揮しています。
一見すると「Air Pro 4の廉価版では?」と思われがちですが、実際には単なる下位互換ではなく、音のキャラクターや機能面で差別化された「選ぶ楽しさ」を提供するモデルです。
ユーザーの利用シーンや好みによって、「Air Pro 4」と「Air Pro 4i」のどちらが合うのか判断できるように設計されている点も魅力的です。
この記事では、「Air Pro 4i」の特徴や実際の使用感を整理し、音質やノイキャンの実力、装着感や操作性などを詳しくレビューしていきます。
「Air Pro 4」との違いも踏まえつつ、どんな人におすすめできるイヤホンなのかを明らかにしていきましょう。

EarFun 「Air Pro 4i」の製品概要と特徴

「Air Pro 4i 」と 「Air Pro 4 」の位置づけ
EarFunの「Air Pro」シリーズは「高性能×コスパ」の代表格。
その中で 「Air Pro 4i 」は、価格を抑えながらもノイズキャンセリングの強化や新しいドライバーを搭載し、日常利用での快適性を高めたモデルです。
対して 「Air Pro 4」 はコーデック対応やアダプティブANCなど、より幅広いユーザー層に応える“上位機種”という立ち位置です。
一言で表すと、
- 「Air Pro 4i」 → コスパ特化。ANC性能と装着感を重視
- 「Air Pro 4」 → 高規格対応と自然なANCで万能型
主なスペック比較
項目 | Air Pro 4i | Air Pro 4 |
---|---|---|
ドライバー | 11mmチタンコート複合ダイナミック | 10mmダイナミック |
ANC | 強化版ANC(特に中低域に強い)/3モード | アダプティブANC(自然な調整が可能) |
コーデック | SBC/AAC/LDAC | SBC/AAC/LDAC/aptX Adaptive/aptX Lossless/LC3 |
外音取り込み | 実用的(2モード切替) | 実用的 |
再生時間(イヤホン単体) | 最大約9.5時間 | 最大約7.5時間 |
総再生時間(ケース込) | 約40時間 | 約52時間 |
防塵・防水 | IP55(防塵+防水) | 防水のみ(防塵非対応) |
接続 | Bluetooth 5.4/マルチポイント | Bluetooth 5.4/マルチポイント |
充電方式 | USB-C/ワイヤレス充電対応 | USB-C/ワイヤレス充電対応 |
実売価格 | 約7,990円(セール時は6,990円前後) | 約9,990円(セール時は8,000円台) |
パッケージ内容と付属品
開封時に確認できる付属品は次の通りです。
- イヤホン本体+充電ケース
- 新開発イヤーピース 5ペア(装着済み含む)
- 二重構造(軸:硬め/傘:柔らかめ)で密閉性と装着感を両立
- ノズル部が楕円形で、フィット感と遮音性を強化
- USB-C充電ケーブル(短尺)
- クイックガイドなどの書類
👉 特にイヤーピースは従来モデルから進化しており、低音の量感アップと長時間装着時の快適性を実現しています。
外観デザインと装着感
ケースの特徴
- コンパクトなスクエア形状でポケットにも収まりやすい
- 前面にLEDインジケーター、背面にUSB-Cポート
- ワイヤレス充電に対応し、置くだけ充電が可能
イヤホン本体の特徴
- スティック型デザインでビジネスシーンでも馴染みやすい
- 重量は片耳約5g、ケース込みで約55gと軽量
- IP55対応で、汗やほこりにも強く屋外使用に向く
装着感のポイント
- 柔らかいイヤーピースと軽量設計により圧迫感が少ない
- 耳道でしっかりホールドされるため、運動時も安定
- 耳が小さい人でもフィットしやすい設計
製品概要と特徴のまとめ
- 「Air Pro 4i」は「強化ANC」「11mmドライバー」「IP55防塵防水」といった実用性重視の進化が特徴。
- 「Air Pro 4」は「コーデック対応の豊富さ」「アダプティブANC」「バッテリー長持ち」で上位らしさを発揮。
- どちらもマルチポイントやワイヤレス充電に対応しており、日常使いでは共通して便利。
EarFun 「Air Pro 4i」の音質レビュー

ドライバー構成と“素の音”の傾向
「Air Pro 4i」は11mmチタンコート複合DDを採用。
物理口径が大きいぶん、中低域の“厚み”と余裕感が出しやすく、チタンコートで高域の輪郭も引き締めています。
結果として、ウォーム寄り×聴き疲れしにくい方向にチューニングされています。
比較対象の「Air Pro 4」(10mm DD)は、メリハリと押し出しがやや強めで、音像のエッジが立ったシャキッと系のバランスです。
項目 | Air Pro 4i | Air Pro 4 |
---|---|---|
低域 | 量感豊か・沈み込み深め。タイトさは十分だが“どっしり”系 | 量感は十分、やや硬めでアタック強め |
中域 | 滑らかで自然。ボーカルは楽器に馴染むタイプ | 明瞭で前に出る。女性Voの抜けが良い |
高域 | 角が立ちにくくマイルド。刺激音が出にくい | 伸びとクリア感が一枚上手。輝度高め |
空間・定位 | 横方向は標準的。奥行きはやや控えめ | エッジが立つぶん、定位が明瞭 |
キャラクター | あたたかい・長時間向き | キレ・元気さ・情報量 |
ANC ON時の音の変化
- 「Air Pro 4i」はANC前提でもバランスが崩れにくい設計。ONでわずかに“ドライさ”が出るものの、中低域の土台がしっかりしているため痩せ感が出にくいのが美点。
- 「Air Pro 4」はアダプティブANCで自然さに優れ、静けさの中での解像感が出やすい一方、「Air Pro 4i」ほど中低域の“分厚さ”は出しにくい場面も。
まとめると、
- 静かな没入感と聴きやすさ=「Air Pro 4i」、輪郭・抜けの良さ=「Air Pro 4」という棲み分け。
- 騒音下で小音量再生が多い人は、「Air Pro 4i」の“下支えの強さ”が活きやすい。
イコライザーとカスタマイズ性
専用アプリにはプリセットEQ+カスタムEQ、さらに聴力テスト連動(適応EQ)が用意されています。
素のチューニングがバランス良いため、微調整で“自分の好み”に寄せるのがコツ。
おすすめカスタム(目安値)
- ロック/EDMをもう少しパンチ強めに
- 60–100Hz:+2~+3
- 200–300Hz:-1(膨らみ抑制)
- 3–5kHz:+1~+2(アタック感)
- ボーカルを一歩前へ(J-Pop/アコースティック)
- 1–2kHz:+1~+2
- 6–8kHz:+1(明瞭化)
- 60–80Hz:±0~+1(低域は控えめに)
- 長時間BGM用に刺激感を減らす
- 6–10kHz:-1~-2
- 150–250Hz:+1(ほんのり温かさ)
プリセットの使い分け
- 「ボーカル強化」:歌モノ/ポッドキャストに◎
- 「低音強化」:EDM/ヒップホップ用に即戦力
- 「シアターモード」:音場を仮想拡張。映画・ライブ映像で有効(音楽用途では過多と感じたらOFF)
接続方式での音変化
- LDAC(Android):レンジ感・細部の空気感が出やすい。移動中は接続安定を優先してAACへ切り替えるのも手。
- AAC(iPhone):やや滑らかな描写。低遅延モードとの相性も良い。
※ LDACとマルチポイントは併用不可のため、用途に応じてアプリで切替。
おすすめの音楽ジャンルと相性
「Air Pro 4i」の素性(ウォーム寄り・マイルド高域・厚い中低域)を踏まえた、ジャンル別の相性とワンポイント。
- ポップス/シティポップ:★★★★☆
- ボーカルが“にじまず”自然に馴染む。3–5kHzを少し持ち上げると抜け感UP。
- ロック/メタル:★★★☆☆
- 低域の量感は十分。キックの立ち上がりを欲しければ3–4kHzを+1〜+2。シンバルの輝きは4(無印)が有利。
- EDM/ヒップホップ:★★★★☆
- 11mmの余裕でサブベースが出しやすい。60–80Hz+2、200Hz-1でタイトさを調整。
- ジャズ/R&B:★★★★☆
- ベースの胴鳴りやヴォーカルの湿度感が心地良い。高域を+1してブラシの粒立ちを補うと◎。
- クラシック:★★★☆☆
- 音場の広さ・分離は標準的。シアターモードを弱めに使うとスケール感を演出可能。
- ポッドキャスト/語学:★★★★★
- マイルド高域で刺さらず聴き疲れしにくい。1–2kHzを+1で明瞭化。
ジャンル別・推奨設定(早見表)
ジャンル | 推奨EQ(目安) | 補助機能 |
---|---|---|
ポップス | 3–5kHz +1~+2 | なし or シアターOFF |
ロック | 60–80Hz +1、3–4kHz +2 | 低遅延モードOFF(音質優先) |
EDM/ヒップホップ | 60–100Hz +2~+3、200Hz -1 | 低遅延モードOFF |
ジャズ/R&B | 6–8kHz +1、150–250Hz +1 | シアター弱めONも可 |
クラシック | 6–10kHz +1(過度に上げない) | シアター弱めON |
ポッドキャスト | 1–2kHz +1 | ANC ONで小音量視聴 |
- まずは素の音で1~2曲聴いてから、±1~2の小幅調整で追い込むと破綻しにくい。
- ANCはDeep>Balance>風切り軽減で効きが強くなる。音の密度が物足りないと感じたら、Balanceへ下げると自然さが戻る。
音質のまとめ
- 「Air Pro 4i」は“厚みのある中低域×マイルドな高域”で長時間リスニングに最適。ANC ON時も土台が崩れず、小音量でも満足度が高い。
- 抜け・輪郭の強さや高域の輝度を最優先するなら「Air Pro 4」。一方で騒音下で心地よく聴き続けたい派には「Air Pro 4i」が刺さります。
- アプリのEQとモードを活用すれば、「Air Pro 4i」は“コスパ以上の守備範囲”に化けます。
EarFun 「Air Pro 4i」の機能性と実用性

ノイズキャンセリング(ANC)と外音取り込み、通話
「Air Pro 4i」は“効きのよいANC”が持ち味。
中低域ノイズ(電車のゴー音・空調音など)に強く、小音量でも音が聞き取りやすいのが実用面でのメリットです。
ANC・外音取り込みのポイント
- ANCモードは3種類:
- Deep…最強の遮音。中低域ノイズをしっかりカット。
- Balance…圧迫感を抑えた自然寄り。音楽の密度を残しやすい。
- 風切り軽減…屋外の風音対策に有効(強風下は万能ではない)。
- 外音取り込みは2系統(名称はアプリ上の表示に準拠)
- デフォルト…自声がこもりにくい。会話しやすい。
- バランス…周囲音の高域が自然で、環境把握向き。
- モード切替時も再生が止まらない:ANC/外音取り込みを切り替えても音楽はミュートされず、ガイダンス音声と同時に流れ続けます(アプリでガイダンス音量も調整可)。
- 通話:片側3マイク+ノイズリダクションで平均点以上。騒がしいカフェ等では自声がやや丸くなる傾向。風対策は「風切り軽減」+口元に近づける意識で明瞭度が安定。
状況別おすすめ設定
シーン | ANC/外音取り込み | 一言メモ |
---|---|---|
通勤電車・空調強め | Deep | 小音量でも音が埋もれにくい |
屋外散歩・自転車 | 風切り軽減 | 風ノイズを低減、強風は無理しない |
オフィス作業 | Balance | 圧迫感を抑えつつ静けさを確保 |
レジや会話 | 外音:デフォルト | 自声が自然、会話がしやすい |
カフェでの通話 | Balance+通話 | 自声の聞こえづらさを軽減 |
操作性とアプリの使い勝手
タッチ操作の自由度が非常に高く、日常運用がラク。
さらにアプリ側の設定幅が広く、“自分仕様”に最短で到達できます。
操作・アプリの注目点
- 左右独立で割り当て(1回/2回/3回タップ+長押し):
再生/停止・曲送り戻し・音量・ANCトグル・ゲーム(低遅延)モード・シアターモードなどを自由配置。 - ANCの巡回先を調整:ノーマルを外し「ANC⇄外音のみ」にする等、実用的な2択化が可能。
- EQが充実:
- プリセット多数+カスタムEQ(周波数帯を自分で調整)
- 適応EQ(簡易聴力テストから自動補正)
- シアターモード(音場拡張、映画やライブ映像に好相性)
- ユーティリティ:
LDAC/マルチポイントのON/OFF切替、タッチ無効化、自動電源OFF時間、音声ガイダンスの言語&音量、「イヤホンを鳴らして探す」 など。
おすすめキー割り当て例(迷ったらこれ)
操作 | 左 | 右 |
---|---|---|
1回タップ | 音量↓ | 音量↑ |
2回タップ | 再生/停止 | 再生/停止 |
3回タップ | 曲戻し | 曲送り |
長押し | ANC⇄外音 | ゲームモードON/OFF |
動画視聴が多い人は「長押し=ゲームモード」、外出が多い人は「長押し=ANC切替」を優先すると快適です。
バッテリー・接続性(コーデック/マルチポイント)
ワイヤレス充電対応&Bluetooth 5.4で、日常的な使い勝手は文句なし。
コーデックの選択とマルチポイントの両立はアプリで都度切替が基本です。
バッテリー
- ケース込 最大約40時間
- イヤホン単体 最大約9.5時間(設定次第で短くなります。LDACやANC併用時は約6.5時間前後まで下がるケースあり)
- USB-C充電/Qiワイヤレス充電どちらもOK
接続・対応コーデック
- SBC/AAC/LDAC(Androidで選択可)
※ aptX系やaptX Losslessは非対応(必要なら兄弟機Air Pro 4が候補)。 - マルチポイント:2台同時待ち受け対応(PC+スマホなど)。
- LDACとマルチポイントは併用不可:音質重視(LDAC)か利便性(マルチポイント)かを用途で切替。
- 先に再生している側が優先されやすく、もう一方からの“割り込み”は環境により制限される場合あり。
用途別・おすすめセットアップ
端末/用途 | コーデック | ANC | その他 |
---|---|---|---|
iPhone通勤 | AAC | Deep | マルチポイントON(私用/仕事スマホ) |
Android高音質 | LDAC | Balance | マルチポイントOFF(音質優先) |
テレワーク(PC+スマホ) | AAC | Balance | マルチポイントON、ガイダンス音量低め |
動画/ゲーム | AAC or LDAC | 任意 | ゲームモードON(音ズレ最小化) |
機能性と実用性のまとめ
- 強力なANC×外音2モード×風切り軽減で、移動・屋外・室内すべてをカバー。切替時も音楽が止まらない小さな配慮が効いています。
- 操作の自由度とアプリの細やかさは1万円以下クラスでもトップ級。EQ/シアター/適応EQで音作りの幅が広い。
- ワイヤレス充電・BT5.4・マルチポイントで日常のストレスが少なく、用途に応じてLDACとマルチポイントを使い分ければ、価格以上の満足度が得られます。
EarFun 「Air Pro 4i」を使用した私の体験談・レビュー

「コスパ重視で“毎日使い倒せる”か?」に絞って、日常の複数シーンを再現しながら検証しました。
以下は、そのときの気づきを設定(ANC/EQ/接続)と合わせて整理したものです。
シーン別メモ(使った設定/気づいたこと)
シーン | 設定(例) | 気づき・所感 |
---|---|---|
通勤電車(地下鉄) | ANC: Deep/EQ: デフォルト/AAC | 低~中域の環境音がしっかり抑えられ、小音量でも歌とリズムが沈まない。車内アナウンスは意図して外音に切替えれば十分聞き取れる。 |
屋外の歩行 | ANC: 風切り軽減/EQ: デフォルト | 風音のボコボコが目立ちにくく、歩行のリズムが保ちやすい。強風では万能ではないが“耳障りさ”が確実に減る。 |
オフィス作業 | ANC: Balance/EQ: ボーカル強調(軽め) | 冷房やPCファンのノイズが消えて、BGM小音量でも集中を維持。圧迫感が少なく、長時間でも疲れにくい。 |
カフェ作業 | 外音:デフォルト/EQ: デフォルト | 自声がこもりにくく、店員さんとのやり取りがスムーズ。BGMを小さく流しながら作業しやすい。 |
映画・ライブ映像 | ANC: Balance/EQ: デフォルト+シアター弱ON/LDAC | 音場がふくらみ、ボーカルの定位が安定。過剰に広がりすぎる手前で止めると臨場感が気持ちいい。 |
軽いゲーム・動画視聴 | ゲームモードON/AAC | 口元と音のズレが小さく、アクションや音ゲーも“遊べる範囲”。音質を優先したいときはゲームモードOFFでOK。 |
テレワーク(PC+スマホ) | マルチポイントON/AAC | 会議中でもスマホの着信を取り逃さない。先に再生していた側が優先されやすく、意図せぬ割り込みは起きにくい。 |
ラン&ワークアウト | ANC: Balance/EQ: 低音-1~0 | フィットは安定。IP55で汗を気にせず使える。低音を少し絞るとステップ音と被りにくい。 |
家事の合間充電 | Qiワイヤレス充電 | 置くだけで充電が積み上がる。細切れ運用でもバッテリーを気にしにくい。 |
音の“クセ”と調整のコツ
- 素の音は中低域の土台がしっかりしたウォーム寄り。高域は角立たず“滑らか系”。
- ANC ONでも音の芯が痩せにくく、小音量リスニングとの相性が良い。
- もう少し“抜け”が欲しいときは3–5kHzを+1~+2、EDMの沈み込みを強調したいときは60–100Hzを+2前後で調整。
- 映像コンテンツではシアター(弱)+Balanceがちょうどいい。広がりすぎたらOFFに戻すと定位が締まる。
アプリ運用で便利だった点
- タッチ操作を完全カスタムできるので、長押し=「ANC⇄外音」、3回タップ=「曲送り/戻し」のように“自分の動線”に最適化しやすい。
- ANC/外音切替時に音楽がミュートされない配慮が秀逸。動画のセリフや会議の音声を聞き逃しにくい。
- LDACとマルチポイントの切替はアプリからワンタッチ。音質重視の日はLDAC、仕事日はマルチポイントと割り切ると快適。
おすすめ割り当て(例)
操作 | 左 | 右 |
---|---|---|
1回タップ | 音量↓ | 音量↑ |
2回タップ | 再生/停止 | 再生/停止 |
3回タップ | 曲戻し | 曲送り |
長押し | ANC⇄外音 | ゲームモードON/OFF |
良かった点/気になった点
良かった点
- ANCの実効性:電車・空調の“ゴーッ”がしっかり引く。小音量でも満足度が高い。
- 装着安定×軽さ:長時間でも耳が痛くなりにくい。運動時もズレにくい。
- アプリの作り込み:EQ、シアター、適応EQ、キー割り当て、ガイダンス音量…微調整の自由度が高い。
- Qi充電&BT5.4:置くだけ充電と接続の安定感で、日常運用のストレスが小さい。
気になった点
- LDACとマルチポイントは同時不可:シーンに応じた切替の習慣が必要。
- ノズルが楕円でイヤピ選択がやや限定:他社イヤピを試す際は相性に注意。
- ケースからの取り出し:つまむ位置によっては滑りやすい場面あり(慣れで解決)。
- 通話の質:静かな場所なら問題なし。騒がしい場所では声が少し丸くなる印象。
体験談のまとめ
- 「毎日の通勤・作業・動画視聴に、設定をちょっと詰めるだけで快適ゾーンに入ってくる」のが「Air Pro 4i」。
- とくにANC×小音量での満足度が高く、“耳を酷使しない聴き方”をしたい人にハマる。
- 高規格コーデックやアダプティブANCの“幅”を求めるなら兄弟機も有力だが、予算内で頼れる万能機としては「Air Pro 4i」で十分に戦える、と感じました。
EarFun 「Air Pro 4i」に関するQ&A

EarFun 「Air Pro 4i」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Air Pro 4i」と「Air Pro 4」、結局どちらを選べばいい?
「高音質コーデック(aptX Losslessなど)やアダプティブANCが欲しい」なら「Air Pro 4」。「予算を抑えつつANCを強く効かせたい」「防塵IP55で外でも安心」を重視するなら「Air Pro 4i」がおすすめです。
ノイズキャンセリングは本当に強い?
1万円以下としてはトップクラス。電車やオフィスの空調など中低域のゴーッという騒音を効果的に低減できます。特に通勤・通学の小音量リスニングに効果的です。
外音取り込み機能は自然に聞こえる
会話をスムーズにしたいときは十分に実用的です。デフォルトモードは自声がこもりにくく、バランスモードは周囲音の自然さが増すので、シーンで切り替えると便利です。
ゲームや動画視聴で遅延は気にならない?
ゲームモードONで50ms以下に抑えられ、YouTubeやアニメ視聴は違和感なし。音ゲーなどシビアなジャンルは若干ズレを感じますが、ライトゲーマーには問題ないレベルです。
iPhoneでも高音質で使える?
iPhoneはAAC接続のためLDACは使えません。ただしAACの音質も十分で、安定性が高いので安心して利用できます。AndroidならLDACでハイレゾ再生が可能です。
バッテリーはどのくらい持つ?
イヤホン単体で最大9.5時間、ケース込みで最大40時間。LDAC+ANC使用時は6時間台まで落ちますが、Qiワイヤレス充電対応なので細切れ充電でカバー可能です。
運動やランニングでも落ちない?
約5gと軽量でフィット感が高く、頭を振ってもズレにくい設計です。さらにIP55対応なので汗やほこりにも安心。ただし耳が小さい方は装着感の好みが分かれる可能性があります。
通話品質はどう?
静かな場所ではクリアで問題なし。騒がしい場所では自声がやや丸く聞こえる傾向がありますが、会話が困難になるほどではありません。仕事用としても「平均以上の実用性」と言えます。
マルチポイント接続はどんなとき便利?
PCとスマホ、タブレットとスマホなど2台同時に待ち受けできます。例えばPCで会議中でも、スマホの着信をすぐに取れるのでテレワークや二台持ちの方に便利です。
※注意点:LDACとマルチポイントは併用できません。
専用アプリは必須?
アプリなしでも基本操作は可能ですが、ANCモードの細かい切替・EQカスタマイズ・タッチ操作の割当・LDAC切替など、便利機能の大半はアプリから設定します。快適に使うには必須と言えます。
イヤーピースは交換できる?
標準のイヤーピースは楕円形ノズル対応で、密閉感に優れています。他社製に交換する際は形状の相性に注意が必要です。標準イヤピの完成度は高く、そのまま使える人が多いでしょう。
音量バランスはどう?小音量でも楽しめる?
中低域が厚く、ANCが効くため小音量でも満足度が高いのが特徴。長時間のBGM利用や耳への負担を減らしたい人に向いています。
防水性能はどの程度?
IP55対応で、防滴だけでなく防塵にも強い仕様です。汗や雨、多少の砂埃なら問題なく、ジョギングやジムでの使用にも安心です。ただし完全防水ではないため水没には注意してください。
EarFun 「Air Pro 4i」レビューのまとめ

EarFun 「Air Pro 4i」は、1万円以下クラスで「強力ANC × 11mmチタンコートDD × IP55 × ワイヤレス充電 × 充実アプリ」を一台にまとめた“毎日使い倒せる”実用機です。
とくに騒音下での小音量リスニングの快適さと、細かく調整できる操作/EQ環境はこの価格帯でも頭ひとつ抜けています。
総評(キーポイント)
- 強み
- 中低域ノイズに強いANC(Deep/Balance/風切りの3モード)
- 11mmDDの厚みある基音。長時間でも刺さりにくいマイルド高域
- アプリの自由度(EQ・適応EQ・キー割り当て・シアター・探す機能 など)
- Qiワイヤレス充電/BT5.4/マルチポイントで日常が快適
- IP55で汗・ホコリにも強く外使いに向く
- 留意点
- LDACとマルチポイントは併用不可(使い分け前提)
- aptX Lossless/Adaptiveは非対応(必要ならAir Pro 4)
- ノズルが楕円でイヤピ互換はやや限定
- 賑やかな場所での通話は自声がやや丸めに出やすい
「Air Pro 4i」と「Air Pro 4」どっちを選ぶ?
こんな人は… | Air Pro 4i | Air Pro 4 |
---|---|---|
予算優先・とにかくコスパ | ◎ | ○ |
通勤の騒音で小音量でも聴きやすく | ◎(ANC強) | ○ |
外での使用(汗・ホコリ) | ◎(IP55) | ○ |
ワイヤレス充電が必須 | ◎ | ◎ |
高規格コーデック(aptX Lossless等) | △ | ◎ |
アダプティブANCの自然さ重視 | ○ | ◎ |
ケース込みの駆動時間を重視 | ○(約40h) | ◎(約52h) |
- “騒がしい環境でも、耳に優しく長く聴ける”——これが「Air Pro 4i」の価値。
- 高規格コーデックの“幅”やアダプティブANCを求めるなら「Air Pro 4」が有力ですが、価格・実用・快適さの均衡なら「Air Pro 4i」は非常に完成度が高い選択肢です。
スコア(体験ベースの目安)
項目 | 評価(5段階) | コメント |
---|---|---|
ANC | 4.5 | 電車・空調の“ゴー音”に強い/風切り軽減も有効 |
音質 | 4.3 | ウォーム寄りで厚みのある中低域/高域は疲れにくい |
装着・快適性 | 4.4 | 約5gの軽さ+ホールド安定/長時間でも負担小 |
アプリ・操作性 | 4.7 | キー自由割り当て・EQ・適応EQ・シアターなど豊富 |
電池・充電 | 4.4 | 最大約9.5h(単体)/Qi充電が便利 |
通話 | 3.9 | 静かな場所は良好/騒がしい場所でやや丸い |
初期セットアップのおすすめ(すぐ快適)
- キー割り当て:長押し=「ANC⇄外音」、3回タップ=「曲送り/戻し」、1回=音量
- ANC:通勤=「Deep」、オフィス=「Balance」、屋外=「風切り軽減」
- EQ:まずはデフォルト → 物足りなければ「3–5kHz +1~+2」「60–100Hz +1~+2」を微調整
- LDAC/マルチポイント:
- 音質重視日=LDAC ON(マルチポイントOFF)
- 仕事日=マルチポイントON(LDAC OFF)
- ガイダンス音量:やや下げておくと切替時のストレス低減
EarFun 「Air Pro 4i」レビューの総括
EarFun 「Air Pro 4i 」は、1万円以下という価格帯ながら、強力なノイズキャンセリングや11mmドライバーによる厚みのある音、IP55の防塵防水、ワイヤレス充電対応といった機能を備えた非常に完成度の高いワイヤレスイヤホンでした。
特に、通勤やカフェといった日常的なシーンで小音量でも快適に音楽を楽しめる点は実用性が高く、細かい操作カスタマイズや豊富なEQ機能によって「自分に合った一台」に仕上げられる柔軟性も魅力です。
もちろん、aptX Lossless などの高規格コーデックやアダプティブANCといった特徴は「Air Pro 4」に譲る部分もありますが、実際の使用シーンでは「Air Pro 4i」だけで十分満足できる人は多いでしょう。
価格以上の使い勝手と快適さを両立したモデルとして、日常を支えるパートナーにふさわしい一台だと感じました。
ぜひ、ご自身のスタイルに合わせてこの一台を手に取り、毎日の音楽体験をより快適に楽しんでみてください。
