ワイヤレスイヤホンを選ぶとき、こんな「究極の悩み」を持ったことはありませんか?
「通勤電車の轟音はノイズキャンセリングで消し去って、静寂の中で音楽に浸りたい」
「でも、家事をするときや散歩中は、インターホンや車の音を聞き逃さないよう、耳をふさがないオープン型を使いたい」
「だからといって、用途に合わせて2つのイヤホンを持ち歩くのは面倒くさいし、充電管理も煩わしい……」
そんなオーディオファンの贅沢な悩みを、たった1台で鮮やかに解決してくれる革命児が、JBLから満を持して登場しました。
それが「JBL Tune Flex 2」です。
2022年に発売され、その「ながら聴き」と「集中聴き」を物理的に切り替えられるギミックで、世界中で出荷台数記録を塗り替えた名機「Tune Flex」。その正統後継モデルとなる今作は、単なるマイナーチェンジではありません。
音質、ノイズキャンセリング性能、バッテリー持ちといった基本性能が劇的に進化し、もはや「別物」と言える完成度に到達しています。
この記事では、年間数十台のイヤホンをレビューし続けている筆者が、JBL Tune Flex 2を実際に自腹購入し、2週間徹底的に使い倒した結果をレポートします。
カタログスペックだけでは見えてこない「音の質感」や「ノイキャンのリアルな効き目」、そして競合製品との残酷なまでの比較まで、包み隠さずお伝えします。
この記事を読めば、あなたがこのイヤホンを買うべきかどうかが、ハッキリと分かるはずです。
- JBL 「TUNE FLEX 2」の概要と進化点
- JBL 「TUNE FLEX 2」の音質・ノイズキャンセリング・機能の徹底解説
- JBL 「TUNE FLEX 2」の日常使いを支える使い勝手と基本性能
- JBL 「TUNE FLEX 2」を使用した私の体験談・レビュー
- JBL 「TUNE FLEX 2」に関するQ&A
- ワイヤレス充電(Qi)には対応していますか?
- iPhoneとAndroid、どちらでも使えますか?
- 「オープン型」と「密閉型」の切り替えは、パーツを変えるだけですか?
- 片耳だけで使用することはできますか?
- Q5. ゲームや動画視聴時の「音ズレ」は気になりますか?
- スポーツやランニングで使っても落ちませんか?
- 2台同時接続(マルチポイント)の切り替え方法は?
- ノイズキャンセリングは風切り音に強いですか?
- どのようなコーデックに対応していますか?
- 専用アプリ「JBL Headphones」を入れなくても使えますか?
- イヤホン本体だけで音量調節はできますか?
- オープン型」で使用時、音漏れは気になりますか?
- 「寝ホン(睡眠用イヤホン)」として使っても痛くないですか?
- 上位機種の「JBL Tour Pro 2」や「Live Beam 3」との違いは?
- 音ゲー(リズムゲーム)は快適に遊べますか?
- JBL 「TUNE FLEX 2」レビューのまとめ
JBL 「TUNE FLEX 2」の概要と進化点

まずは、JBL Tune Flex 2がどのような立ち位置の製品なのか、その独自性と前作からの進化ポイントを、業界のトレンドを交えて整理します。
業界を驚かせた「1台2役」!オープン型と密閉型の2ウェイ仕様とは
昨今のワイヤレスイヤホン市場は、「強力なノイキャンを搭載したカナル型(密閉型)」と、「快適さを追求したオープンイヤー型(ながら聴き)」の二極化が進んでいます。
ユーザーはどちらかを選ばなければならないのが通例でした。
しかし、JBL Tune Flex 2はこの常識を覆します。最大の特徴は、「イヤーチップを付け替えるだけで、イヤホンの形状そのものを物理的に変えられる」という点です。
- カナル型(密閉型)のメリット・デメリット
- メリット:遮音性が高く、低音が逃げないため迫力ある音が楽しめる。没入感が高い。
- デメリット:長時間の装着で耳が痛くなりやすい。蒸れる。外の音が聞こえないため歩行時は危険。
- インナーイヤー型(オープン型)のメリット・デメリット
- メリット:開放感があり、つけ心地が軽い。外の音が聞こえる安心感がある。
- デメリット:低音がスカスカになりがち。騒音下では音楽が聞こえにくい。
Tune Flex 2は、この両方のメリットを1台に集約しました。
- 「ながら聴き」モード(オープン型):
イヤーチップを外した状態、または付属の「オープンイヤー用カバー」を装着した状態です。
耳の穴の入り口に軽く引っ掛けるスタイルで、耳を圧迫しません。 - 「集中」モード(密閉型):
付属のシリコン製「密閉イヤーチップ」を装着した状態です。
これにより耳穴が物理的に塞がれ、パッシブな遮音性が生まれます。
さらに凄いのは、単に物理的な形状が変わるだけではない点です。
専用アプリ「JBL Headphones」で「イヤーチップモード」を切り替えると、内部のDSP(デジタル信号処理)が働き、それぞれの形状に最適化されたサウンドチューニング(周波数特性)へ自動的に変更されます。
オープン型では低音が逃げる分を電気的にブーストし、密閉型では過剰な低音を抑えてバランスを取る。
この「ハードとソフトの融合」こそが、JBLの技術力の真骨頂です。
ガジェット心をくすぐる「フルスケルトンデザイン」の魅力
性能だけでなく、デザイン面でも所有欲を強く刺激してくれます。
前作では「GHOST」エディションとして一部カラーのみ展開されていたスケルトンデザインが、今作では全カラー(ブラック、ホワイト、パープル)で標準採用されました。
- ケースも本体も透明:
採用されているのは、一般的なプラスチックではありません。
航空機の窓などにも使われる、高耐久・高透明度の「ハイグレード・ポリカーボネート」です。 - メカニカルな美しさ:
ケース越しに、内部の基盤、コンデンサ、バッテリー、マグネット、そしてドライバーユニットなどのパーツが透けて見えます。
整然と並んだ回路は、まるで精密時計の裏蓋を覗いているような感覚。
「電子機器としての機能美」をそのままデザインに昇華させており、ケースを開けるたびにワクワクさせられます。
また、透明素材の弱点である「経年劣化による黄ばみ」に対しても対策が施されています。
高度なUV安定化処理が行われており、長期間使用してもクリアな美しさが持続するよう設計されています。
前作「Tune Flex」からのスペック比較と確実な進化
初代Tune Flexも名機でしたが、Flex 2はユーザーから寄せられたフィードバックを元に「弱点」を徹底的に潰してきています。
詳細なスペック比較は以下の通りです。
| 項目 | JBL Tune Flex 2 (新作) | JBL Tune Flex (旧作) | 進化ポイントの詳細 |
| 装着方式 | 2ウェイ (オープン/密閉) | 2ウェイ (オープン/密閉) | コンセプトは継承しつつ、チップ形状を微調整 |
| ドライバー | 12mm ダイナミック | 12mm ダイナミック | チューニングを刷新し、より低音の深みが増した |
| ノイズキャンセリング | ハイブリッドANC | 通常のANC | マイク配置の見直しで、中高音域のカット率が向上 |
| 再生時間(ケース込) | 最大48時間 | 最大32時間 | 省電力チップの採用により、実用性が飛躍的にアップ |
| Bluetooth | Ver 5.3 (LE Audio対応予定) | Ver 5.2 | 接続安定性が向上し、人混みでも途切れにくい |
| マルチポイント | 対応 (2台同時接続) | 非対応 | PCとスマホの同時待受が可能に(ビジネスユースで必須) |
| 防水防塵 | IP54 | IPX4 | 防塵性能(砂埃対策)が追加され、アウトドアでも安心 |
| 新機能 | 空間サウンド / リラックスサウンド | なし | 動画視聴や睡眠導入など、音楽以外の用途が拡大 |
特に注目すべきは「バッテリー性能の+16時間」と「マルチポイント対応」です。
これにより、「充電がすぐ切れる」「デバイス切り替えが面倒」という日常のストレス要因がほぼ解消されました。
JBL 「TUNE FLEX 2」の音質・ノイズキャンセリング・機能の徹底解説

ここではカタログスペックだけでは分からない、実際の「音」や「機能の効き」について、オーディオオタクの視点で深掘りします。
【音質】JBL Pure Bassサウンドが唸る!低音の迫力と解像度
JBLといえば、世界中の映画館やスタジアムで採用される音響メーカー。
そのサウンドシグネチャーである「JBL Pure Bassサウンド」は、Tune Flex 2でも健在です。
- 密閉型モードでの音質評価:
12mmの大口径ダイナミックドライバーが空気を大きく震わせます。
特にバスドラムの「ドスン」という沈み込みや、ベースラインのグルーヴ感は、同価格帯のイヤホンの中でもトップクラスです。
しかし、ただ低音が強いだけではありません。
「ドンシャリ」の一歩手前で留まる絶妙なバランスで、ボーカルの中音域が埋もれずにクリアに前に出てきます。- 相性の良いジャンル: ロック、EDM、ヒップホップ、K-POP
- 視聴テスト曲: ビリー・アイリッシュ『Bad Guy』(重低音の解像度チェック)、Official髭男dism『Subtitle』(ボーカルの抜け感チェック)
- オープン型モードでの音質評価:
通常、オープン型は構造上どうしても低音が逃げてしまい、ラジオのようなスカスカした音になりがちです。
しかし、Tune Flex 2はアプリ設定を切り替えた瞬間、魔法がかかったように低音が補完されます。
密閉型ほどの「圧」はありませんが、開放感のあるサウンドステージの中で、しっかりとリズム隊の存在を感じられます。
長時間聴いていても聴き疲れしない、軽やかで抜けの良いサウンドです。
【ANC】「ながら聴き」でも効く?ハイブリッドノイズキャンセリングの実力
今作から採用された「ハイブリッドノイズキャンセリング」は、イヤホンの外側にある「フィードフォワードマイク」と、耳の内側にある「フィードバックマイク」の2つを組み合わせた高度な方式です。
- 密閉型でのANC性能:
電車の走行音「ゴオオオ」という重低音ノイズは、ほぼ完全に消し去ります。
空調のファンノイズもスッと消えます。
人の話し声など、不規則な高音域のノイズは多少残りますが、音楽を再生してしまえば全く気にならないレベルです。
2万円オーバーのハイエンド機に肉薄する静寂性能と言えます。 - オープン型でのANC性能:
「耳が開いているのにノイズキャンセリングなんて意味あるの?」と疑問に思うかもしれませんが、これが意外と実用的です。
完全に無音にはなりませんが、周囲の騒音の「角」が取れ、環境音のボリュームが全体的に30〜40%下がったような感覚になります。
例えばカフェで、「店内のBGMや食器の音は聞こえるけれど、不快なガヤガヤ感だけが遠ざかる」という独特の静けさが得られます。
完全に遮断したくないけれど、集中したいというシーンでは、密閉型よりもむしろ快適です。
【新機能】没入感を高める「空間サウンド」と癒やしの「リラックスサウンド」
Tune Flex 2には、最近のトレンドであるエンタメ機能もしっかり搭載されています。
- 空間サウンド(Spatial Sound): アプリでオンにすると、DSP処理により音場(サウンドステージ)が拡張されます。
- 「ムービーモード」: セリフを中心に据えつつ、効果音が左右前後に広がり、映画館のような臨場感が出ます。NetflixやPrime Videoの視聴体験が激変します。
- 「ミュージックモード」: ライブ音源などに最適。ホールで聴いているような残響感が付与されます。
- 「ゲーミングモード」: 音の方向性を明確にしつつ、Bluetoothの遅延を最小限に抑えます。
- リラックスサウンド:
JBLアプリ独自の機能です。「波の音」「森の音」「雨の音」「焚き火の音」などの環境音を、イヤホン単体で再生できます。
音楽を聴く気分ではないけれど、無音だと落ち着かない……という集中作業時や、就寝前のリラックスタイムに最適です。
再生時間を設定できる「オフタイマー」機能もついているため、寝落ちしてもバッテリーを消費しすぎる心配がありません。
JBL 「TUNE FLEX 2」の日常使いを支える使い勝手と基本性能

毎日使うガジェットだからこそ、音質以外の「使い勝手」も徹底的にチェックしました。
最大48時間のスタミナバッテリーと充電まわりの仕様
バッテリー性能は、前作から飛躍的に向上しました。
- イヤホン単体:約12時間(ANCオフ時) / 約8時間(ANCオン時)
- ケース併用:最大約48時間(ANCオフ時) / 約32時間(ANCオン時)
ANCオンの状態でも単体8時間持つというのは、業界最高水準です。
長時間のフライトや、朝から晩までのオンライン会議の連続でも、バッテリー切れの心配は皆無です。
また、「10分の充電で4時間再生可能」な急速充電に対応しているため、朝起きて充電忘れに気づいても、身支度をしている間に1日分のバッテリーを確保できます。
唯一の弱点は、ワイヤレス充電(Qi)には非対応であること。ケースの背面がスケルトン素材の美しさを優先したためか、コイルは内蔵されていません。
USB-Cケーブルでの充電が必要ですが、バッテリー持ち自体が良いので、充電頻度は週に1回程度で済み、そこまで大きなデメリットには感じませんでした。
ビジネスにも最適!マルチポイント接続と6マイク通話品質
現代の必須機能である「マルチポイント接続」にようやく対応しました。
これは同時に2台のデバイス(例えばiPhoneとMacBook)にBluetooth接続を維持できる機能です。
- 活用シーン:
MacBookでYouTubeを見ながら作業しているときに、iPhoneに着信があっても、操作なしで自動的に音声が切り替わり、そのまま通話を開始できます。
通話が終われば、またMacBookの音声に戻ります。 このシームレスさは、一度体験するとマルチポイント非対応機には戻れません。
また、通話品質も強化されています。
左右合計6つのビームフォーミングマイクを搭載し、周囲の雑音を強力に低減して、自分の声だけをクリアに相手に届けます。
実際に風速3m程度の屋外で通話テストを行いましたが、風切り音対策もしっかり機能しており、相手には「外にいるとは思わなかった」と言われるほどクリアでした。
アプリ内の「ボイスアウェア機能(サイドトーン)」を使えば、通話中に自分の声をマイクで拾ってイヤホンから流してくれるため、耳栓をした状態でも自分の話し声がこもらず、自然に会話ができます。
IP54の防水・防塵性能とシーンを選ばない装着感
IP54の防塵・防水規格に対応しています。
- 「5(防塵)」: 粉塵が内部に侵入することを防ぎます。
- 「4(防水)」: あらゆる方向からの飛沫による有害な影響を受けません。
これにより、雨の日のランニングはもちろん、砂埃が舞うグラウンドやキャンプ場など、アウトドアシーンでも気兼ねなく使用できます。
装着感については、JBL独自の「オーバルチューブ(楕円形)」デザインが優秀です。
人間の耳の穴は円形ではなく楕円形であることに着目した設計で、耳への負担を最小限に抑えつつ、高い密閉性を実現しています。
また、アプリ内には「最適なフィット感をチェックする」機能があり、イヤホンが正しく装着されているか、音漏れがないかをテスト音で診断してくれます。
これにより、誰でもベストな音質を引き出すことが可能です。
JBL 「TUNE FLEX 2」を使用した私の体験談・レビュー

ここからは、実際に私がJBL Tune Flex 2をメイン機として2週間、あらゆるシーンで使い倒した「生の声」をお届けします。
開封・デザイン:内部基盤が見える美しさと所有する喜び
パッケージを開けた瞬間、まず目を奪われるのはやはりそのデザインです。
私が購入したのは「ブラック」ですが、半透明の黒いケース越しに見える内部コンポーネントが最高にクールです。
特にイヤホン本体の軸(ステム)部分から見えるドライバーユニットや配線のメカメカしさは、男心をくすぐります。
安っぽいプラスチック感は皆無で、ガラスのような質感さえ感じます。
ケースは丸みを帯びており、ジーンズのコインポケットにも入るサイズ感。
蓋の開閉もマグネットの吸着力が絶妙で、「パカッ、コトッ」と開け閉めする感触だけでASMRのような心地よさを感じます。
オープン型(ながら聴きモード)の使用感:在宅ワークと散歩での快適性
まずは、付属の密閉イヤーチップを外して「オープン型」として数日間過ごしてみました。
【在宅ワークでの使用】
これが本当に快適です。
カナル型特有の「耳が詰まる閉塞感」が全くないので、朝9時から夕方18時まで、昼休憩以外はずっとつけっぱなしでも耳が痛くなりませんでした。
BGMとしてLo-Fi HipHopを流しながら作業をしていても、宅配便のチャイムや、別室の家族からの呼びかけに自然に反応できます。
「イヤホンをしているのに、空間とつながっている」感覚は、長時間のデスクワークにおいて最強のソリューションです。
【散歩・ジョギングでの使用】
オープン型で使用してランニングをしてみました。
本体重量が片耳約4.5gと非常に軽いため、振動でズレることもありません。
何より、背後から迫るプリウス(静音車)の接近音や、自転車のブレーキ音がしっかり聞こえるのは絶大な安心感があります。
オープン型でもJBLの低音がリズムを刻んでくれるので、走るペースも自然と上がります。
密閉型(集中モード)の使用感:電車・カフェでの遮音性と低音の変化
次に、密閉型イヤーチップを装着し、アプリの設定を「密閉型」に切り替えて外出してみました。
【電車・バスでの移動】
密閉型に変えた瞬間、世界が一変します。
アプリでモードを切り替えると、音の密度がギュッと高まり、低音の厚みが2倍くらいになったように感じます。
ノイズキャンセリングをONにすると、地下鉄の轟音が「サーッ」という微かな音にまで低減されました。
特筆すべきは、耳圧(ノイキャン特有の圧迫感)が非常に少ないこと。強力なのに自然な静寂です。
【カフェでの作業】
スタバのようなガヤガヤした場所でも検証しました。
隣の席の会話が気になる環境でしたが、密閉型+音楽再生(音量50%)で、完全に自分だけの世界に入り込めました。
集中力が切れたら、チップを外してオープン型に戻し、コーヒーを飲みながらリラックスする。
この「オンとオフの切り替え」がイヤホン1つで完結するのが、この機種の最大の強みだと実感しました。
アプリ活用術:イコライザー調整と「空間サウンド」で映画体験が変わる
専用アプリ「JBL Headphones」の完成度が非常に高いです。
UIが洗練されており、直感的に操作できます。
- イコライザー(EQ)のすすめ: JBLのプリセット(JAZZ, VOCAL, BASSなど)も優秀ですが、自分でカーブを描ける「マイEQ」が楽しいです。
- オープン型のおすすめ設定: 低音(32Hz〜64Hz)を少し持ち上げると、開放感を維持したまま迫力が出ます。
- 密閉型のおすすめ設定: 高音(4kHz〜8kHz)を少し上げると、シンバルの響きやボーカルのブレスが際立ちます。
- 空間サウンドで映画鑑賞:
iPadでNetflixのアクション映画(『トップガン マーヴェリック』)を観てみました。「ムービーモード」にすると、戦闘機のエンジン音が頭の後ろから前へ通り抜けていくような移動感が再現されました。
遅延に関しては、「ビデオモード」にしていればリップシンク(口の動きと声のズレ)は全く気になりません。
ゲームをする場合は「ゲーミングモード」必須ですが、音ゲーなどのシビアなタイミングを要求されるゲームでなければ十分実用的です。
正直に語る気になった点:ワイヤレス充電非対応とタッチ操作の感度
絶賛してきましたが、購入前に知っておくべき「気になった点」も正直に書きます。
- ワイヤレス充電非対応:
やはり、デスク上の充電パッドに置くだけで充電できる手軽さに慣れていると、ケーブルを挿す手間が少し面倒に感じます。
ただ、前述の通りバッテリー持ちが良いので、毎日のルーティンから外れることへの違和感程度です。 - タッチ操作の感度とカスタマイズ:
タッチセンサーの感度が非常に良く、髪をかき上げたり、イヤホンの位置を直そうと触れただけで音楽が止まってしまうことが何度かありました。- 対策: アプリの設定で、1回タップの操作を「なし」にするか、長押しのみに割り当てることで誤操作は防げます。ここまで細かく設定できるアプリに救われました。
- イヤーチップの管理:
2ウェイ仕様ゆえに、使っていない方のパーツ(オープン型カバーや密閉チップ)を持ち歩く必要があります。
付属のケースはありますが、紛失しないよう管理が必要です。
体験談の総括:「器用貧乏」ではなくライフスタイルに寄り添う「最適解」
「1台2役」というコンセプトの製品は、得てして「どっちつかず(器用貧乏)」になりがちです。
中途半端なオープン型と、中途半端なノイキャンイヤホンになってしまうリスクがあります。
しかし、JBL Tune Flex 2は違いました。
オープン型としては「低音もしっかり出る高音質モデル」として優秀。 密閉型としては「強力なANCと迫力の重低音モデル」として優秀。
それぞれの完成度が単体製品としても通用するレベルで高く、「これ1台あれば、他はいらない」と思わせてくれる説得力がありました。
特に、移動中もデスクワークもこなし、エンタメも楽しみたい現代人のライフスタイルにおいて、これほど理にかなったイヤホンはないかもしれません。
JBL 「TUNE FLEX 2」に関するQ&A

JBL 「TUNE FLEX 2」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
ワイヤレス充電(Qi)には対応していますか?
残念ながら非対応です。
充電は付属のUSB Type-Cケーブルを使用する必要があります。ただし、バッテリー持ちが非常に良いため(ケース込み最大48時間)、頻繁な充電は不要です。また、急速充電に対応しており、10分の充電で約4時間の再生が可能です。
iPhoneとAndroid、どちらでも使えますか?
どちらでも問題なく使用可能です。
Bluetoothに対応しているスマートフォンであればOSを問いません。専用アプリ「JBL Headphones」もiOS/Android両方に対応しており、機能の制限なくイコライザーやモード切替が利用できます。Google Fast Pairにも対応しているため、Android端末であればケースを開けるだけでポップアップが表示され、一瞬でペアリングが完了します。
「オープン型」と「密閉型」の切り替えは、パーツを変えるだけですか?
パーツ交換に加え、アプリでの設定変更が必要です。
イヤーチップを付け替えた後、専用アプリ内の「イヤーチップモード」の設定を切り替えてください。これにより、自動的に音質チューニングが変更され、それぞれの形状に最適なサウンドになります。アプリ設定を変えないと、音がスカスカになったり、こもったりする原因になります。
片耳だけで使用することはできますか?
A. はい、「デュアルコネクト」機能により可能です。 左右どちらか片方のイヤホンだけをケースから取り出して使用できます。片耳で通話や音楽再生をしつつ、もう片方はケースで充電しておくといった使い方が可能です。モノラルモードに自動で切り替わるため、違和感なく使用できます。
Q5. ゲームや動画視聴時の「音ズレ」は気になりますか?
アプリの「ビデオモード」「ゲーミングモード」を使えば気になりません。
初期設定の「オーディオモード」では高音質優先のため多少の遅延を感じる場合がありますが、アプリから「ビデオモード」に切り替えることで遅延(レイテンシー)を大幅に低減できます。FPSなどの競技性の高いゲームでなければ、違和感なくプレイ可能です。
スポーツやランニングで使っても落ちませんか?
IP54の防塵防水対応なので、汗や雨は問題ありません。
装着感については個人差がありますが、付属の密閉イヤーチップを使えばフィット感が増し、ランニング程度なら落ちる心配は少ないです。オープン型で使用する場合は、激しい動きで少しズレる可能性がありますが、軽量なので耳への負担は軽いです。アプリ内の「最適なフィット感を確認する」機能を使って、正しく装着できているかチェックすることをおすすめします。
2台同時接続(マルチポイント)の切り替え方法は?
特別な操作は不要です。自動で切り替わります。
例えば、PCで動画を見ている最中にスマホに着信があった場合、自動的にスマホの音声に切り替わります。通話が終われば、再びPCの音声に戻ります。面倒な設定画面を開く必要がないため、非常にスムーズです。
ノイズキャンセリングは風切り音に強いですか?
かなり優秀ですが、強風時はアプリで調整が必要です。
マイク性能が高いため、風が強い屋外では風切り音を拾ってしまうことがありますが、アプリでANC(アクティブノイズキャンセリング)のレベルを調整したり、外音取り込みのレベルを変えることで軽減可能です。
どのようなコーデックに対応していますか?
現時点ではSBCとAACに対応しています。
LDACなどのハイレゾコーデックには非対応ですが、iPhoneユーザー(AAC接続)には十分なスペックです。また、将来的なアップデートで次世代規格「LE Audio(LC3)」に対応する予定となっており、対応スマホをお持ちであれば、より低遅延・高音質な接続が可能になる見込みです。
専用アプリ「JBL Headphones」を入れなくても使えますか?
Bluetooth接続だけで音は出ますが、おすすめしません。
アプリを使わない場合、「オープン型」と「密閉型」の自動チューニング切り替えができません。そのため、例えば密閉チップをつけているのにオープン用の音質設定のままになり、音がこもって聞こえるなどの不具合が生じます。この機種の性能を100%引き出すには、アプリのインストールは必須と考えてください。
イヤホン本体だけで音量調節はできますか?
はい、可能です。
初期設定では割り当てられていない場合がありますが、アプリの「操作のカスタマイズ」から、タップ操作(1回タップ、2回タップなど)に「音量の上げ/下げ」を割り当てることができます。左右それぞれの操作を自分好みに変更できるので、再生停止と音量調整を使いやすいように配置するのがおすすめです。
オープン型」で使用時、音漏れは気になりますか?
構造上、カナル型(密閉型)よりも音漏れはしやすいです。
耳を完全にふさがないため、大音量で聴くと周囲にシャカシャカと音が漏れる可能性があります。静かな図書館やエレベーターの中などでは音量を下げるか、密閉型モードに切り替えるのがマナーとして安心です。逆に、電車の中などの騒音下であれば、そこまで神経質になる必要はありません。
「寝ホン(睡眠用イヤホン)」として使っても痛くないですか?
仰向けなら快適ですが、横向き寝には不向きです。
オープン型で使用すれば耳への圧迫感がほとんどないため、仰向けで寝る分には非常に快適です。「リラックスサウンド」機能で雨音などを流しながら寝落ちするのには最適です。 ただし、イヤホンの形状が「スティック型(棒状)」なので、横向きに寝るとスティック部分が耳や枕に当たり、圧迫されて痛みを感じる可能性があります。完全に横向きで寝たい場合は、より小型の「寝ホン」専用モデルの方が良いかもしれません。
上位機種の「JBL Tour Pro 2」や「Live Beam 3」との違いは?
「ケースの液晶画面」と「LDAC対応」の有無が大きな違いです。
上位モデル(Tour Pro 2 / Live Beam 3)には、充電ケースにタッチパネル液晶が付いており、スマホなしで操作が可能です。また、Live Beam 3は高音質コーデックのLDACに対応しています。 一方、Tune Flex 2には液晶画面やLDACはありませんが、「オープン型と密閉型を切り替えられる」という機能は上位機種にもない独自の強みです。「音質を極めるなら上位機種」「使い勝手とギミックの面白さならTune Flex 2」という選び分けになります。
音ゲー(リズムゲーム)は快適に遊べますか?
「ゲーミングモード」でも、シビアな判定のゲームは厳しいです。
アプリで「ゲーミングモード」にすれば遅延はかなり短縮されますが、それでもBluetooth接続である以上、0.0何秒の遅延は物理的に発生します。RPGやパズルゲームなら全く問題ありませんが、判定がシビアな音ゲーや、一瞬の音が勝敗を分けるFPSのガチプレイには、有線イヤホンの方が無難です。
JBL 「TUNE FLEX 2」レビューのまとめ

JBL 「TUNE FLEX 2」は、オープン型と密閉型を切り替えられる2ウェイ仕様の完全ワイヤレスイヤホンとして、非常にユニークな特徴を持つモデルです。
JBLらしいパワフルな音質に加え、強化されたノイズキャンセリング(ANC)、クリアな通話品質、最大48時間のロングバッテリー、マルチポイント対応など、多機能な設計になっています。
ここでは、「TUNE FLEX 2」の特徴を総括し、どのような人におすすめできるかを改めてまとめます。
JBL Tune Flex 2を買うべきメリット
- 1台2役の革命的仕様: シーンに合わせて「開放感」と「没入感」を物理的に選べる唯一無二の機能。
- 妥協なき音質: オープン型でも低音が痩せない、JBLらしいパワフルで楽しいサウンド。
- 進化したANC: 電車の中でも静寂を作れる、実用十分なハイブリッドノイズキャンセリング。
- 最強クラスのバッテリー: ケース込み最大48時間再生で、充電の煩わしさから解放される。
- マルチポイント対応: PCとスマホを同時接続でき、仕事とプライベートをシームレスに行き来できる。
- 所有欲を満たすデザイン: 内部が透けて見えるフルスケルトンボディは、持っているだけで気分が上がる。
購入前に知っておくべきデメリット
- ワイヤレス充電非対応: 充電はUSB-Cケーブル必須。
- LDAC等のハイレゾコーデック非対応: 現時点ではSBC/AACのみ(今後LE Audio対応予定)。Androidユーザーでスペック至上主義の人には物足りない可能性も。
- チップ交換の手間: 頻繁にモードを切り替える場合、チップの着脱とアプリ操作が必要。
このイヤホンはどんな人におすすめか?
- カナル型の圧迫感が苦手だが、ここぞという時はノイズキャンセリング機能も欲しい人。
- 仕事(WEB会議・作業用BGM)とプライベート(通勤・動画視聴)を1台で高レベルに済ませたい人。
- 人とは違う、かっこいいデザインのガジェットを持ちたい人。
- AirPods Proは高すぎるが、機能全部入りの高品質なイヤホンを探している人。
AirPodsなど競合モデルとの比較
購入を迷っている方のために、主な競合との比較をまとめました。
- vs Apple AirPods 4 (ANC搭載モデル):
AirPods 4もオープン型でANC搭載ですが、Tune Flex 2は「密閉型にもなれる」点が圧倒的なアドバンテージです。
遮音性を重視するシーンがあるならJBLが有利。
また、価格もJBLの方が1万円近く安価です。 - vs Sony LinkBuds Fit:
LinkBuds Fitも密閉と開放の中間のようなイヤホンですが、Tune Flex 2の方が低音の量感(迫力)において勝っています。
また、バッテリー持ちもJBLの方が長いです。 - vs SoundPEATS Air5 Pro:
コスパ最強枠のSoundPEATSと比較すると、価格差はありますが、Tune Flex 2は「アプリの完成度」「マルチポイントの挙動の安定性」「外装の高級感」で価格差以上の満足度があります。
お得な購入方法とカラーバリエーション
カラーは「ブラック」「ホワイト」「モーヴ(紫)」の3色展開。
どの色もスケルトン仕様で美しいですが、内部パーツが一番くっきり見えるブラックが個人的にはイチオシです。
JBL製品はAmazonや楽天のセールでポイント還元率が高くなることが多いので、定価(約15,000円前後)よりも実質価格はかなりお得に手に入ることがあります。
ぜひチェックしてみてください。
JBL 「TUNE FLEX 2」レビューの総評:1万円台で手に入る「変幻自在」な相棒
JBL Tune Flex 2は、単なる「音を聴く道具」を超え、「生活のあらゆるシーンにカメレオンのようにフィットする相棒」と言えるイヤホンです。
実売価格1万円台半ば(※記事執筆時点)で、これだけの機能と音質、そして「変形ギミック」というワクワクを詰め込んだ製品は、市場を見渡しても他にありません。
「ながら聴きイヤホンを買おうか、ガッツリ遮音するノイキャンイヤホンを買おうか……」と迷っているなら、迷わずこの「両方できる」正解を選んでみてください。
あなたの毎日の音楽体験が、より自由で、より快適なものになることを約束します。


