自宅のリビングや寝室、あるいはこだわりの作業部屋を、極上のライブ空間に変えてくれるホームスピーカー。
数多くのブランドから多様な製品がリリースされていますが、圧倒的な存在感と所有欲を満たしてくれるブランドといえば、やはり「Marshall(マーシャル)」ではないでしょうか。
60年以上の歴史を持つイギリスの名門アンプメーカーが手掛けるスピーカーシリーズは、音楽ファンはもちろん、インテリアにこだわる層からも絶大な支持を集めています。
そして2026年7月、同社の据え置き型ホームスピーカーの定番モデルであるアクトンシリーズから、約4年ぶりの最新作となる「Marshall Acton IV(マーシャル アクトン4)」がついに登場しました。
日頃から最新のポータブルオーディオやDAP(デジタルオーディオプレイヤー)、高音質イヤホンなどを徹底的に検証している私にとっても、自宅に腰を据えて音楽と向き合う「ホームスピーカー」の進化は見逃せないトピックです。
一見すると前作の「Acton III」からデザインの大きな変化はないように見えますが、実は中身は別次元と言っていいほどの進化を遂げています。
最新コーデックへの対応、再設計された音響構造、そしてインテリアとしての完成度をさらに高める新たな筐体設計など、見どころは満載です。
本記事では、このMarshall Acton IVの基本スペックから、進化したデザイン、専用アプリの使い勝手、そして実際にじっくりと使い込んでみて分かった音質や使用感まで、余すことなく徹底的にレビューしていきます。
- Marshall Acton IVの基本スペックと進化のポイント
- インテリアに映えるMarshall Acton IVの洗練されたデザイン
- 専用アプリで広がるMarshall Acton IVのカスタマイズ体験
- Marshall Acton IVを使用した私の体験談・レビュー
- Marshall Acton IVに関するQ&A
- Q. バッテリーは内蔵されていますか?屋外に持ち出して使えますか?
- Q. 前作のActon IIIから何が一番変わりましたか?
- Q. レコードプレイヤーやテレビと有線で接続できますか?
- Q. Wi-FiやAirPlayには対応していますか?
- Q. 複数のスマートフォンやDAPを同時に繋いでおくことはできますか?
- Q. スピーカーを壁にぴったりと寄せて置いても音は悪くなりませんか?
- Q. 本体の「Mボタン」は何に使うのですか?
- Q. すでに前作のActon IIIを持っていますが、買い替える価値はありますか?
- Q. 低音や高音の調整は、アプリを開かないとできませんか?
- Q. パソコン(PC)とUSBケーブルで接続して、ロスレス再生はできますか?
- Q. ギターアンプのようなデザインですが、実際にエレキギターを直接繋いで弾くことはできますか?
- Q. 夜間に小音量で音楽を聴きたいのですが、音がスカスカになりませんか?
- Marshall Acton IVレビューのまとめ
Marshall Acton IVの基本スペックと進化のポイント

まずは、Acton IVが前作からどのように進化したのか、基本となるスペックやオーディオ機器としての機能面に焦点を当てて解説していきます。
前作Acton IIIからの主な変更点とパワーアップ
Acton IVの最大の特徴は、本体サイズをほぼ据え置きにしながらも、内蔵されているアンプの出力が大幅に強化された点です。
スピーカーの心臓部とも言えるアンプの出力が向上したことで、より余裕のある、ダイナミックなサウンドを鳴らすことが可能になりました。
以下の表で、前作Acton IIIと今作Acton IVの主なスペックを比較してみましょう。
| スペック項目 | Marshall Acton IV (最新作) | Marshall Acton III (前作) |
| アンプ出力 | 60W (ウーファー) + 25W × 2 (ツイーター) | 30W (ウーファー) + 15W × 2 (ツイーター) |
| ドライバー構成 | 4インチウーファー×1、0.75インチツイーター×2 | 4インチウーファー×1、0.75インチツイーター×2 |
| 周波数特性 | 37Hz – 38,000Hz | 45Hz – 20,000Hz |
| 対応コーデック | SBC, AAC, LC3, LDAC | SBC |
| Bluetooth | バージョン 5.3 | バージョン 5.2 |
| 有線入力端子 | 3.5mm AUX、RCA入力 | 3.5mm AUX |
| 本体サイズ | 260 × 170 × 150 mm | 260 × 170 × 150 mm |
| 重量 | 約2.85 kg | 約2.85 kg |
表を見ると一目瞭然ですが、アンプ出力が前作の「30W+15W×2」から「60W+25W×2」へと倍増に近いパワーアップを果たしています。
さらに、ドライバーのウェーブガイド(音の広がりを制御する機構)や背面のバスレフポートも再設計されており、ただ音が大きくなっただけでなく、より深くタイトな低音と、部屋全体を均一に包み込むような音の広がりを獲得しています。
LDAC対応などオーディオコーデックの拡充
オーディオファンにとって今回最も歓喜すべきアップデートが、Bluetoothコーデックの劇的な拡充です。
前作のActon IIIは、実は対応コーデックが標準的な「SBC」のみにとどまっていました。
もちろんSBCでもMarshall独自のチューニングによって素晴らしい音を奏でていましたが、高音質のハイレゾ音源を楽しむには少々心もとないスペックだったことは否めません。
しかし、今回のActon IVでは以下のコーデックに一挙に対応しました。
- SBC: 全てのBluetooth機器で使える標準コーデック
- AAC: iPhoneなどApple製品で力を発揮する高音質コーデック
- LC3: 次世代の低遅延・高音質コーデック
- LDAC: ハイレゾ相当の圧倒的な情報量を伝送できる超高音質コーデック
特に「LDAC」への対応は非常に大きな意味を持ちます。
対応するスマートフォンやDAPから音楽を飛ばせば、有線接続に迫るほどのきめ細やかなディテールや、ボーカルの息遣いまで鮮明に描き出してくれます。
ワイヤレススピーカーとしてのポテンシャルが底上げされた、非常に価値のある進化です。
RCA入力追加による接続性の向上
もう一つの大きな進化ポイントが、入力端子の追加です。
従来機にも備わっていた天面の3.5mm AUX入力に加え、本体の底面に「RCA入力端子(赤白の端子)」が新たに搭載されました。
これにより、以下のような使い方がシームレスに行えるようになります。
- レコードプレイヤーとの直接接続:
フォノイコライザーを内蔵したレコードプレイヤーなどを、変換ケーブルなしで直接繋ぐことができます。 - 外部オーディオ機器の据え置き化:
テレビやCDプレイヤーなど、据え置きの機材と常時接続しておき、メインスピーカーとして活用できます。
Bluetoothの利便性と、アナログ接続の拡張性を高いレベルで両立させたことで、ホームオーディオのハブとしての役割をしっかりと果たせる仕様になりました。
インテリアに映えるMarshall Acton IVの洗練されたデザイン

Marshallのスピーカーを語る上で絶対に外せないのが、その圧倒的なデザイン性です。
Acton IVもまた、部屋に置くだけで空気を変えてしまうような、素晴らしいプロダクトデザインに仕上がっています。
アンプを彷彿とさせるアイコニックな外観
正面から見たルックスは、伝統的なMarshallのギターアンプをそのままミニチュア化したような、アイコニックで重厚な佇まいです。
筐体を包み込むのは、本革のようなシボ加工が施された高級感あふれるPUレザー。
前面には「ソルト&ペッパー」と呼ばれる特徴的な配色のメッシュグリルが張られ、その中央には輝くMarshallの筆記体ロゴが鎮座しています。
- 真鍮(ブラス)仕上げのパーツ:
コントロールパネルやノブには、美しい真鍮色のパーツが使われており、鈍い光沢がヴィンテージ感を演出します。 - 環境への配慮:
キャビネットに使用されている木材は「FSC 100%認証」を受けたサステナブルな素材を採用しており、現代のプロダクトとしての社会的責任もしっかりと果たしています。
この「いつの時代も古く見えない完成されたデザイン」こそが、Marshall製品が長年愛され続ける最大の理由と言えるでしょう。
背面と底面のスッキリとした新設計
前作から外観が全く変わっていないように見えて、実は使い勝手に直結する大きなデザイン変更が行われています。
それが「背面」と「底面」の設計です。
前作までは背面に電源ケーブルを挿す仕様だったため、壁際にスピーカーを配置しようとすると、ケーブルのコネクタが邪魔をして壁との間に隙間ができてしまっていました。
しかし、Acton IVでは以下のレイアウト変更が行われました。
- 端子類の底面への移動:
電源ケーブルの差込口と、新設されたRCA入力端子が、本体の「底面(裏側)」に配置されました。 - ケーブルスリットの確保:
スピーカーを支えるゴム足に十分な高さがあり、接続したケーブルを前後左右の好きな方向へ逃がすことができます。 - 背面のフラット化:
端子類がなくなった背面は、側面と同じPUレザーで綺麗に覆われ、Marshallのロゴまで刻印されるという徹底した美意識が貫かれています。
この底面配線設計により、スピーカーを壁にピタリと沿わせて設置できるようになり、インテリアとしてのノイズ(ごちゃついた配線)を見事に排除できるようになりました。
直感的な操作が可能なコントロールパネルとアナログスイッチ
天面に配置された真鍮製のコントロールパネルは、見ているだけで触りたくなる魅力に溢れています。
- トグルスイッチ式電源:
最もテンションが上がるのが、一番右にある電源スイッチです。
長押し式の味気ないボタンではなく、指で「パチッ」と物理的に弾いてオンオフを切り替えるトグルスイッチが採用されています。 - 3つのコントロールノブ:
左から「VOLUME(音量)」「BASS(低音)」「TREBLE(高音)」のノブが並んでいます。 - LEDインジケーター:
各ノブの周囲には赤いLEDランプがリング状に配置されており、現在の設定値が一目で視覚的に分かるようになっています。
スマホの画面を見なくても、スピーカー本体のノブを回すだけで直感的に音質を調整できる。
このアナログ機器を操作しているような喜びと手触り感は、Acton IVならではの特権です。
専用アプリで広がるMarshall Acton IVのカスタマイズ体験

Acton IVは、アナログな操作感を残しながらも、中身は最新のデジタル技術で制御されています。
それを象徴するのが、スマートフォン向けの「Marshall」アプリ(無料)による連携機能です。
好みに合わせたイコライザー(EQ)調整
アプリを使えば、本体のノブ操作よりもさらに細かく音質を追い込むことができます。
用意されているイコライザー機能は非常に豊富です。
- プリセットEQ:
「Marshall(デフォルト)」「Bass Boost(低音強化)」「Mid Boost(ボーカル強化)」など、音楽のジャンルや気分に合わせてワンタップで切り替えられるプリセットが用意されています。 - カスタムEQ:
5つの帯域(バンド)の目盛りを自分で上下させて、完全に自分好みのサウンドを作り上げることが可能です。
作成した設定はスロットに保存しておけます。
本体ノブでの調整(Bass/Treble)とアプリのEQは連動しているため、アプリで大まかな好みの傾向を作り、聴いている曲に合わせて本体のノブで微調整する、といった使い方が非常に便利です。
配置場所に応じた音響補正機能
今回、アプリ機能の中で特に素晴らしいと感じたのが「配置補正機能(Placement Tuning)」です。
スピーカーは、部屋のどこに置くか(壁の近くか、部屋の中央か、角か)によって、低音の響き方や音の反射が大きく変わってしまいます。
例えば壁際や部屋のコーナーに置くと、低音が強調されすぎて音がこもってしまうことがよくあります。
このアプリでは、簡単な質問に答えるだけでスピーカーの配置状況をシステムが把握し、自動的に音響補正を行ってくれます。
- 「壁に近いですか?」→ YES / NO
- 「部屋の角(コーナー)に近いですか?」→ YES / NO
これらを適切に設定するだけで、壁際に置いた時の不自然な低音の膨らみを抑え、どの場所に置いてもActon IV本来のクリアなサウンドを楽しめるようになります。
ワンタッチで音楽を流せる「Mボタン」の活用
本体天面のコントロールパネルに新設された「Mボタン(マルチボタン)」も、日常使いの利便性を大きく高めてくれます。
このボタンには、アプリから好きな機能を割り当てることができます。
特におすすめなのが「Spotify Tap」機能の割り当てです。
設定しておけば、スピーカーの電源を入れ、スマートフォンを操作することなく本体の「Mボタン」を1回ポチッと押すだけで、自動的にSpotifyが起動し、あなたのお気に入りのプレイリストやおすすめの楽曲がランダムに再生され始めます。
朝起きた時や帰宅した時、「何か音楽を流したいけれど選曲するのは面倒」というシチュエーションで、まるでラジオのスイッチを入れるような感覚で音楽と触れ合える最高の機能です。
Marshall Acton IVを使用した私の体験談・レビュー

ここからは、実際に私が自宅の環境にMarshall Acton IVを迎え入れ、様々なシチュエーションで使い込んでみた体験談をお届けします。
日々の使用で感じる電源オンオフの手軽さ
実際に生活空間で使ってみて最初に感動したのは、些細なことかもしれませんが「電源オンオフの圧倒的な手軽さ」でした。
多くのワイヤレススピーカーは、電源を入れるためにボタンを「3秒間長押し」するといったアクションが求められます。
しかしActon IVは、天面の真鍮トグルスイッチを指で「カチッ」と倒すだけ。
それだけで即座に起動し、スマートフォンと瞬時に繋がります。
普段、週末の激しいバスケットボールの練習後や、木曜日のハードな下半身トレーニングを終えて帰宅した際は、一刻も早くソファに倒れ込んでリラックスしたいものです。
そんな疲労困憊の時でも、ノーストレスでスイッチを弾くだけですぐに音楽のシャワーを浴びることができる。
この「脳死状態で電源を入れられるアナログ感」は、日常的に使うホームスピーカーとして百点満点のアプローチだと感じました。
Bluetooth(LDAC)接続で感じた音の広がりとタイトな低音
肝心の音質についてですが、LDAC接続に対応したスマートフォンとペアリングして音を出した瞬間、前作から格段に引き上がった解像度に驚かされました。
音の傾向としては、Marshallのアイデンティティである「ロックやバンドサウンドを最高に気持ちよく聴かせる」という芯はブレていません。
しかし、ただドンシャリで派手なわけではなく、非常に「モニターライクでタイト」なサウンドに仕上がっています。
- 低音域:
ぼやけた響きが一切なく、バスドラムの「ドスッ」という重たいキック音や、エレキベースのゴリッとした輪郭が見事に分離して聴こえてきます。
体の芯に響くような迫力がありながら、決して他の音域を邪魔しません。 - 中音域:
ボーカルが低音に埋もれず、スッと前に出てくるクリアさがあります。
特にディストーションの効いたエレキギターのジャキジャキとした厚みあるサウンドの再現性は、まさにアンプメーカーの真骨頂です。 - 高音域:
シンバルやハイハットの音が勢いよく鳴り響きますが、耳に刺さるようなシャリシャリとした不快感はなく、絶妙なバランスでチューニングされています。
また、「ダイナミックラウドネス機能」が秀逸で、夜間に音量をグッと絞っても、低音や高音がスカスカにならず、豊かな音の広がりを保ってくれます。
BGM用途としても極上の空間を作ってくれました。
AUX接続で手持ちのDAPと組み合わせた時のなめらかさ
日頃から愛用している高音質なDAP(デジタルオーディオプレイヤー)を、3.5mm AUXケーブルを使って有線接続でも試してみました。
LDACのBluetooth接続でも十分に高音質ですが、やはり優秀なDACを積んだ専用機を有線で繋ぐと、音の質感がさらに一段階引き上がります。
デジタルっぽさが抜け、音の立ち上がりや消え際が非常になめらかになり、ボーカルの吐息の生々しさが増すのを実感できました。
手持ちのオーディオ資産を活かして、気分に合わせて接続方法を変えながら「より良い音」を探求できるのも、入力系統が豊富なActon IVの魅力です。
RCA入力でレコードプレイヤーと直結した時の驚き
今回新たに追加されたRCA入力を活用し、自宅のアナログレコードプレイヤーとも繋いでみました。
レコードの針を落とし、特有のプチプチとしたノイズの後に音楽が流れ出した瞬間、思わずニヤリとしてしまいました。
デジタル音源のパキッとした解像度とは違う、レコードならではの温かみと分厚い音の波を、Acton IVのクラスDアンプが力強く増幅して部屋中を満たしてくれます。
本体のコントロールノブでアナログ的に低音や高音を調整しながら、レコードのジャケットを眺めて音楽に浸る。
最新のデジタル技術が詰まったスピーカーでありながら、アナログなレコード体験ともこれほど美しく調和するスピーカーは他に類を見ません。
壁際への設置しやすさと配置補正機能の効果
我が家ではリビングのサイドボードの上、ちょうど壁にぴったりとくっつくような位置に設置しています。
先述した「底面配線」のおかげで、ケーブルが後ろに出っ張ることがなく、インテリアとして非常にスマートに配置できました。
最初は壁からの反射で低音がややブーミー(こもった感じ)になってしまいましたが、アプリの「配置補正機能(壁に近いに設定)」をオンにしたところ、劇的に音がスッキリと整いました。
環境に合わせた音響の最適化が誰でも簡単にできるため、設置場所の制約を受けずにベストな音を引き出せるのは非常に優秀です。
体験談の総括
約数週間にわたってMarshall Acton IVを様々な音源・シチュエーションで使い込みましたが、総じて「ホームスピーカーの一つの完成形」に到達したと感じています。
音楽をただのBGMとして流し聴きするだけでなく、それぞれの楽器のパートを耳で追いかけたくなるような、ライブハウスの最前列にいるかのような熱量を持ったサウンド。そ
れでいて、部屋のオブジェとしても圧倒的に美しい。
所有する喜びと、聴く喜びの両方を、極めて高い次元で満たしてくれる素晴らしい相棒となりました。
Marshall Acton IVに関するQ&A

Marshall Acton IVに関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
Q. バッテリーは内蔵されていますか?屋外に持ち出して使えますか?
A. Acton IVはバッテリー非搭載の「据え置き型」モデルです。
常に電源ケーブルをコンセントに接続して使用するため、屋外への持ち出しには適していません。もしアウトドアや家中を移動させて使いたい場合は、バッテリーを内蔵しているポータブルモデル(Kilburnシリーズなど)をおすすめします。
Q. 前作のActon IIIから何が一番変わりましたか?
A. 最大の進化は「音質」と「接続性」の2点です。
アンプ出力が大幅に向上(合計45W→合計110W)したことで、よりパワフルで余裕のあるサウンドになりました。さらに、ハイレゾ相当の高音質で音楽を飛ばせる「LDAC」コーデックに新たに対応したため、対応スマートフォンやDAPをお持ちであれば、ワイヤレスでも飛躍的にクリアな音を楽しめます。
Q. レコードプレイヤーやテレビと有線で接続できますか?
A. はい、可能です。
本体天面にある一般的な3.5mm AUX入力に加え、今回から底面に「RCA入力端子(赤白の端子)」が追加されました。これにより、フォノイコライザー内蔵のレコードプレイヤーや据え置きのオーディオ機器を、変換ケーブルなしで直接繋ぐことができます。
Q. Wi-FiやAirPlayには対応していますか?
A. いいえ、Acton IVはWi-FiおよびAirPlayには対応していません。
ワイヤレスで音楽を再生する場合は、Bluetooth接続(SBC、AAC、LC3、LDAC対応)を使用します。
Q. 複数のスマートフォンやDAPを同時に繋いでおくことはできますか?
A. はい、マルチポイント接続に対応しています。
例えば、普段使いのスマートフォンと、音楽再生用のDAPの両方を同時にBluetooth接続しておき、切り替えの手間なくスムーズに音楽を再生することが可能です。
Q. スピーカーを壁にぴったりと寄せて置いても音は悪くなりませんか?
A. 問題ありません。
専用の「Marshall」アプリ内に「配置補正機能(Placement Tuning)」が搭載されています。アプリ上で「壁に近い」「部屋の角に近い」といった設置状況を選択するだけで、低音が不自然にこもらないように自動で音響を最適化してくれます。本体底面からケーブルを逃がす設計になったため、物理的にも壁際へ配置しやすくなっています。
Q. 本体の「Mボタン」は何に使うのですか?
A. 「Mボタン(マルチボタン)」は、専用アプリから好きな機能を割り当てられるショートカットボタンです。
イコライザーの切り替えを割り当てることもできますが、おすすめは「Spotify Tap」機能です。これを設定しておけば、スマートフォンを操作しなくても、Mボタンを1回押すだけでSpotifyのおすすめプレイリストが自動で再生され始めます。
Q. すでに前作のActon IIIを持っていますが、買い替える価値はありますか?
A. 「LDAC接続による高音質化」と「RCA入力の追加」に魅力を感じるかどうかが大きな判断基準になります。
お手持ちのDAPやAndroidスマホでハイレゾ相当の音楽を流したい方、またはレコードプレイヤーなどを直接繋ぎたい方にとっては、音の解像度も一段上がっているため買い替えの恩恵は大きいです。現在のSBC接続や使い勝手に満足している場合は、そのままActon IIIを使い続けるのも一つの手です。
Q. 低音や高音の調整は、アプリを開かないとできませんか?
A. いいえ、スマートフォン(アプリ)がなくても本体のみで簡単に調整できます。
天面のコントロールパネルに「BASS(低音)」と「TREBLE(高音)」の専用ノブが備わっており、これを回すだけで直感的に音質を変えられます。ノブの周りには赤いLEDインジケーターがあり、現在の設定値もひと目で確認可能です。
Q. パソコン(PC)とUSBケーブルで接続して、ロスレス再生はできますか?
A. 残念ながら、USB-Cケーブルを使ったデジタルロスレス接続には対応していません。
パソコンの音源を高音質で流したい場合は、Bluetoothで接続するか、パソコンのイヤホンジャックからActon IVの「AUX端子(3.5mm)」へ有線ケーブルで接続してアナログ出力する必要があります。
Q. ギターアンプのようなデザインですが、実際にエレキギターを直接繋いで弾くことはできますか?
A. 本機はデザインこそアンプを模していますが、あくまで「音楽鑑賞用のホームスピーカー」です。
エレキギターを直接繋ぐための標準フォーン入力端子(6.3mm)は搭載されておらず、楽器用アンプとしての使用は想定されていません。
Q. 夜間に小音量で音楽を聴きたいのですが、音がスカスカになりませんか?
A. 本機には「ダイナミックラウドネス機能」が搭載されており、音量に応じて低音・中音・高音のバランスを自動で最適化してくれます。
そのため、家族や近隣に配慮してボリュームを絞った状態でも、低音が痩せすぎることなく、豊かなサウンドを保ったままBGMとして楽しむことができます。
Marshall Acton IVレビューのまとめ

最後に、Marshall Acton IVがどのような方におすすめなのか、そしてこのスピーカーが持つ独自の価値について、全体を総括してまとめます。
ロックやバンドサウンドを存分に楽しみたい方へ
Acton IVのサウンドチューニングは、明確な方向性を持っています。
クラシックやアコースティック楽器の繊細な余韻を静かに楽しむよりも、エネルギッシュなバンドサウンド、うねるようなベースラインが特徴のエレクトロやヒップホップなどを、力強くキレのある音で鳴らすことを得意としています。
ギターの歪みやドラムの打撃感を、生々しい迫力で体感したい方にとって、これ以上ない選択肢となるはずです。
アナログとデジタルが融合した操作感の魅力
最新のBluetooth規格やLDACコーデック、高機能なアプリといった最新のデジタルテクノロジーを搭載しながらも、ユーザーが触れる部分は徹底して「アナログ」にこだわって作られています。
トグルスイッチの感触、真鍮ノブの滑らかなトルク感、そしてレコードプレイヤーとの親和性。
便利なだけのデジタル機器では決して味わえない、音楽を「操作する楽しみ」がこの筐体には詰まっています。
バッテリー内蔵モデル(Kilburn IIIなど)との比較ポイント
Marshallの同価格帯のスピーカーを検討する際、バッテリーを内蔵し持ち運びができるポータブルタイプのモデル(Kilburn IIIなど)と迷う方も多いでしょう。
選ぶ基準としては以下のようになります。
- Acton IV:
バッテリーは非搭載で常に電源接続が必要。
その分、アンプ出力が高く、よりタイトで解像度の高いモニターライクな音が特徴。部屋の定位置でじっくり音楽と向き合いたい方向け。 - ポータブルモデル:
バッテリー駆動で家中どこでも、アウトドアでも使える。
音の傾向は空間への広がりや聴き心地の良さを重視したリスニング向け。
ご自身のライフスタイルに合わせて、どこで、どのように音楽を聴くことが多いかを基準に選んでみてください。
インテリアを格上げする圧倒的なデザイン性
オーディオ機器でありながら、上質な家具のような風格を持っているのがActon IVの強みです。
ブラックの重厚なレザー、輝くゴールドのパーツ、象徴的なロゴマーク。
リビングの目立つ場所に置いても、寝室のベッドサイドに置いても、空間全体のグレードを一段引き上げてくれるような圧倒的なデザインの完成度を誇ります。
音楽を鳴らしていない時でさえ、目に入るだけで少し気分が高揚するようなプロダクトです。
今後のアップデートで期待したい機能(USB-Cロスレスなど)
ほぼ完璧と言える完成度ですが、あえて今後のMarshallのホームスピーカーに期待したい点を挙げるとすれば、有線での「USB-Cロスレス接続」や、Wi-Fiネットワークを介した「AirPlay」などのストリーミング再生機能への対応です。
PCと直接デジタル接続してロスレス音源を楽しめたり、Wi-Fi経由でより手軽に高音質再生ができたりすれば、ホームオーディオのハブとしてさらに無敵の存在になるのではないかと感じています。
レビューの総括:Marshall Acton IVがもたらす極上の音楽ライフ
Marshall Acton IVは、単に音を出すだけの機械ではありません。
部屋の空気をデザインし、日常の何気ない時間を、心躍る特別なリスニングタイムへと変えてくれる魔法のような力を持ったスピーカーです。
スマートフォンから手軽にLDACで高音質を飛ばすも良し。休日にじっくりとレコードの針を落とすも良し。
ノブをひねって自分好みの低音を探り、音楽の鼓動を全身で感じる。
そんな豊かで極上の音楽ライフを、ぜひこのActon IVと共に手に入れてみてはいかがでしょうか。

