ソニーが展開するワイヤレスイヤホンの中でも、エントリーモデルとして人気を博した「WF-C700N」。
その後継機として登場したのが、今回紹介するSONY 「WF-C710N」です。
価格帯は税込みでおよそ17,000円前後と、エントリー〜ミドルレンジに位置づけられるモデルながら、そのスペックや完成度の高さはもはや“エントリー”という枠を超えた仕上がり。
前作から大きく進化したノイズキャンセリング性能、洗練されたデザイン、そして通話品質やアプリ連携など、あらゆる面でのパワーアップが注目を集めています。
特にソニー独自のDSEE(デジタルサウンドエンハンスメントエンジン)や、装着センサー・タッチパネルといった上位機種顔負けの機能が、1万円台で手に入るというコストパフォーマンスの高さは非常に魅力的です。
さらに、近年トレンドとなっている“透け感デザイン”を取り入れた「グラスブルー」など、見た目にもこだわったカラー展開も本機の魅力のひとつ。
通勤通学や日常使いにピッタリのサイズ感と操作性も相まって、初めてワイヤレスイヤホンを購入する方だけでなく、既存ユーザーからの乗り換え候補としても非常に有力な存在です。
この記事では、「WF-C710N」がどのように進化し、実際の使用感や音質はどれほどのものなのかを、前モデルとの比較を交えながら徹底的にレビューしていきます。
音質・ノイキャン・操作性・デザイン、それぞれの側面から、このイヤホンが本当に「買い」なのかを紐解いていきましょう。

- SONY 「WF-C710N」の基本情報と進化ポイント
- SONY 「WF-C710N」の機能・操作性のレビュー
- SONY 「WF-C710N」の音質・ノイズキャンセリング・外音取り込みの実力
- SONY 「WF-C710N」を使用した私の体験談・レビュー
- SONY 「WF-C710N」に関するQ&A
- 「WF-C710N」は「WF-C700N」からどう進化したの?
- 「WF-C710N」はハイレゾ対応ですか?
- ワイヤレス充電はできますか?
- タッチ操作の反応は良いですか?
- 外音取り込み機能は自然ですか?
- 通話品質はどうですか?
- マルチポイント接続には対応していますか?
- イコライザーの調整はどこまでできますか?
- 遅延は気になりますか?ゲームにも使えますか?
- 「WF-C710N」は防水ですか?
- イヤーピースの交換は可能ですか?社外品は使える?
- 装着検出センサーは手動でオフにできますか?
- ケースのサイズ感はどれくらいですか?持ち運びやすいですか?
- ノイズキャンセリングの強度調整はできますか?
- 飛行機や新幹線での使用に向いていますか?
- 「WF-C710N」はソニーの他のモデルとどう違うの?
- 「WF-C710N」はどんな人におすすめですか?
- SONY 「WF-C710N」レビューのまとめ
SONY 「WF-C710N」の基本情報と進化ポイント

エントリーモデルの枠を超えた注目スペック
「WF-C710N」は、約17,000円前後の価格帯にありながら、スペック面では中〜上位モデルに迫る内容を持っています。
以下は、主な基本スペックと機能一覧です。
項目 | 内容 |
---|---|
価格帯 | 約17,000円 |
ノイズキャンセリング | デュアルマイク構成(FF+FB) |
外音取り込み機能 | デュアルマイクで自然な集音を実現 |
ドライバー | 6mmダイナミックドライバー |
サウンド補正技術 | DSEE(圧縮音源補完)搭載 |
操作方式 | 静電容量式タッチセンサー |
通話性能 | AI技術を活用した高精度ボイスピックアップ |
バッテリー持続時間 | 最大8.5時間(イヤホン単体) 最大30時間(ケース込み) |
急速充電 | 5分充電で60分再生可能 |
マルチポイント | 対応(2台同時接続可能) |
装着検出センサー | 対応(音楽の自動再生・停止) |
防水性能 | IPX4準拠(生活防水) |
Bluetoothコーデック | SBC、AAC(LDAC非対応) |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
アプリ対応 | Sony Headphones Connect対応 |
エントリーモデルとは思えないほどの充実ぶりで、特にマルチポイント接続や装着センサーは、この価格帯では非常に珍しい機能です。
前モデル(WF-C700N)からの進化点
「WF-C710N」は、前作「WF-C700N」で好評だったポイントを引き継ぎつつ、多くの面で明確なアップグレードが施されています。
比較項目 | WF-C700N | WF-C710N |
---|---|---|
ノイズキャンセリング | シングルマイク | デュアルマイク |
外音取り込み | シングルマイク | デュアルマイク(自然な集音) |
操作方式 | 物理ボタン | タッチセンサー(くぼみ設計) |
装着センサー | 非搭載 | 搭載(自動再生・停止) |
通話マイク | 通常構成 | AIノイズ低減技術を追加 |
バッテリー時間(ノイキャンON) | 7.5時間+ケース15時間 | 8.5時間+ケース30時間 |
カラー展開 | シンプルな4色 | 光沢・透け感あるグラスブルー追加 |
ケース設計 | 横長やや厚め | コンパクトで取り出しやすい |
アプリ設定の自由度 | 一部制限あり | タッチ操作やノイキャン切替の詳細設定が可能 |
特にノイズキャンセリング性能の向上とバッテリー持続時間の倍増(ケース込み)は実使用に大きなインパクトがあります。
デザイン・カラーリングの魅力と差別化
「WF-C710N」は、機能面だけでなく見た目の美しさにも力が入っています。
特に新色「グラスブルー」は他社製品では見られない個性的なカラーで、大きな話題を呼んでいます。
カラーバリエーション(全4色)
- グラスブルー(新色):透け感のあるブルーで唯一無二の存在感
- ホワイト:マットな質感で上品な印象
- ブラック:落ち着きのある定番カラー
- ピンク:ややくすんだトーンで大人っぽさと可愛さを両立
さらに、本体とケースのデザインは全体的に丸みを帯びたコンパクトフォルムで、ポケットにもスムーズに収納可能。
加えて、ケース内のスペースに若干の余裕があるため、社外製イヤーピースにも柔軟に対応できる点も評価ポイントです。
SONY 「WF-C710N」の機能・操作性のレビュー

タッチセンサーと操作性の工夫
「WF-C710N」では、前モデル(WF-C700N)の物理ボタンから静電容量式タッチセンサーに切り替わりました。
タッチ式に対して「誤作動しやすい」「押しづらい」といった印象を持つ人もいるかもしれませんが、本機では操作面に工夫が凝らされています。
操作性向上のポイント
- タッチ部にくぼみ加工
→ 指を置く位置が明確で、誤タップが起こりにくい - 角部分では反応しない設計
→ 装着時などの意図しない操作を回避 - 物理ボタンのような直感的な使い心地
デフォルト操作一覧
操作 | 右イヤホン | 左イヤホン |
---|---|---|
1回タップ | 再生/停止 | ノイズキャンセリング⇔外音取り込み切替 |
2回タップ | 曲送り | クイックアクセス起動 |
3回タップ | 曲戻し | – |
長押し | クイックアテンション(一時的外音取込+音量絞り) | クイックアテンション |
- 音量調整は、4回以上の連続タップで段階的に上昇/下降
- 左右で役割分担されているため、直感的に使いやすい
ソニー独自アプリ「Headphones Connect」の活用
「Sony | Headphones Connect」アプリは、「WF-C710N」の機能を最大限に引き出すために欠かせない存在です。
シンプルながらも柔軟なカスタマイズ性と操作性の高さを備えています。
主な設定・機能(アプリ内)
機能カテゴリ | 設定内容 |
---|---|
ノイズコントロール | ノイキャン⇔外音取り込み⇔OFFの切替(組合せ選択可) |
外音取り込みレベル | 最大20段階で調整可能 |
ボイスフォーカス | 人の声を優先的に通すモード |
イコライザー | 5バンド+「Clear Bass」補正。プリセットや自由調整が可能 |
Find Your Equalizer | AIによる自動音質最適化機能(好みを選択して最適設定を提案) |
クイックアクセス設定 | Spotify TapやAmazon Musicとの連携が可能 |
タッチセンサー設定 | 外音操作・再生操作の割当プリセット選択 |
装着検出機能 | イヤホン着脱で再生/停止を自動化 |
自動電源オフ設定 | 一定時間無操作時に省電力モードへ移行 |
特に「ノイズコントロールの切替順を自分で選べる」機能は非常に便利で、ノイキャンと外音取り込みだけを行き来したいユーザーにも配慮された設計になっています。
マルチポイント・装着センサー・クイックアクセスなど
「WF-C710N」は価格帯を超えた便利機能が多数搭載されています。
マルチポイント対応(2台同時接続)
- スマホ+PC、スマホ+タブレットなど、2台の機器に同時接続が可能
- 音楽を再生している側が優先されるシームレスな切替が可能
- 通話中の割込みや再生トラブルもなく安定動作
装着検出センサー
- 耳から外すと自動で再生が停止、再装着で自動再開
- アプリからON/OFFの切替も可能で使い方に柔軟に対応
クイックアクセス/クイックアテンション
機能名 | 内容 |
---|---|
クイックアクセス | 左イヤホン2回タップでSpotify/Amazon Musicの自動再生が可能(プレイリストから自動選曲) |
クイックアテンション | タッチ長押し中だけ外音を取り込みつつ音楽を小音量化。電車内での会話などに便利 |
「WF-C710N」は、直感的で誤操作の少ないタッチ操作設計と、アプリ連携による高度なカスタマイズを兼ね備えており、「とにかく使いやすいイヤホンが欲しい」というユーザーにとって理想的な選択肢といえるでしょう。
SONY 「WF-C710N」の音質・ノイズキャンセリング・外音取り込みの実力

音質傾向とジャンル適性
「WF-C710N」は、ただ“聴ける”というレベルを超えて、「長時間聴きたくなる音」を追求した設計がなされています。
■ 音質の全体的な特徴
- ウォーム系+解像度の両立
→ ソニーらしいやや暖色寄りのサウンド。温かみがありながら、音の輪郭はくっきり。耳当たりが柔らかく、長時間のリスニングにも適します。 - 中域が際立ち、ボーカルが引き立つ
→ 男性・女性問わず、ボーカルが前面に出て心地よく響きます。歌ものを中心に聴く方にぴったり。 - 低音は“ドン”ではなく“グン”と鳴る弾力系
→ 量感はしっかり、かつ弾むような低音が特徴。ダンス系ミュージックやロック、EDMにも対応可能。 - 高音は程よい抜け感とマイルドさ
→ シャリつきや刺さる感覚が少なく、万人受けする高域のバランス。長時間の動画鑑賞やBGM用途にも安心です。
■ 音質調整機能が優秀
「WF-C710N」は自分好みの音にチューニングできる柔軟性が魅力です。
機能名 | 内容 |
---|---|
5バンドイコライザー | 400Hz〜16kHzまで自由に調整可能 |
クリアベース | 低域だけを独立して増減可能(-10〜+10dB) |
プリセット | Bright / Mellow / Vocal など計8種 |
Find Your Equalizer | 音楽を聴きながら好みを選ぶだけでAIが最適EQを生成 |
特に「Find Your Equalizer」は、音楽に詳しくない人でも直感で自分に合う音質にたどり着ける点が評価されています。
■ おすすめの音楽ジャンル
- ◎ J-POP/ロック(ボーカルが映える)
- ◎ EDM/ヒップホップ(低音が弾む)
- ◎ 映画/アニメ(音場が広くセリフも聞きやすい)
- ◯ クラシック/ジャズ(やや高域の伸びが物足りないが聴きやすい)
ノイズキャンセリングと風ノイズ対策の実力
「WF-C710N」のノイズキャンセリングは、「2万円以下の価格帯で、ここまで効くのか」と驚かされるレベルです。
■ 構造的な進化
- 前作(C700N)ではシングルマイク → 今作はデュアルマイク構成 → フィードフォワード(外向き)+フィードバック(内向き)で外音を正確に捕捉し、より的確なノイズ抑制が可能に。
- ソニー独自の風ノイズ低減構造を搭載
→ 風が吹いても“ヒュウ…”という音が入りにくく、屋外使用時の快適性が大幅アップ。
■ 実際の使用感(シーン別)
シーン | ノイキャンの効果 |
---|---|
通勤電車内 | ガタンゴトンという走行音がBGMに溶けるレベルまで低減 |
カフェ・飲食店 | 周囲の会話がマイルドになり、音楽や動画に集中しやすい |
オフィス(タイピング音・空調音) | 「サーッ」というホワイトノイズ系をかなり抑制 |
強風の屋外 | ノイキャンON時に“ビュー”という風切り音が激減 |
無音時(ホワイトノイズ) | ノイキャンONでもサー音が少なく静寂性が高い |
中でも高域ノイズのカット力が高いのが特徴で、人の話し声やキーボード音などにも強い遮音効果があります。
これは同価格帯ではあまり見られない実力です。
外音取り込み性能と自然さの進化
外音取り込み機能もまた、「WF-C710N」の「使いやすさ」を支える重要な要素です。
■ 特徴と工夫
- デュアルマイク化で自然な聞こえ方に
→ マイク越しの“録音感”がなく、素耳で聞く感覚に近い
→ 自分の声もこもらず、会話もスムーズ - レベル調整が最大20段階
→ シチュエーションに応じて最適な集音具合を微調整可能 - ボイスフォーカスモード搭載
→ 周囲の騒音を抑えつつ、人の声を通す“会話モード” - クイックアテンション機能
→ 長押し中だけ音量が下がり、外音が入る便利機能(駅のアナウンス確認などに最適)
■ 使用感の例
- 自転車通勤や歩行中に周囲の環境音を取り込みながら音楽を聴ける
- 自宅で子どもや来客の声を逃さずキャッチ
- 会社で上司の声にすぐ反応できる
これらの工夫により、「イヤホンを外さずに生活できる」快適さが得られます。
SONY 「WF-C710N」を使用した私の体験談・レビュー

「WF-C710N」を実際に使ってみて、まず最初に感じたのは「これ、本当に“エントリーモデル”でいいのか?」という驚きでした。
価格に対する期待値を良い意味で裏切る、完成度の高さと使いやすさがとにかく印象的です。
●装着感:軽くてフィット感抜群、長時間使用でも違和感なし
イヤホン本体は約5.2gと非常に軽量。
実際に耳に装着してみると、「存在を忘れるほどの自然さ」があります。
耳の奥にねじ込むような圧迫感がなく、筐体とイヤーピース全体で支える安定感がありました。
- テレワーク中に4時間以上連続装着しても耳の痛みなし
- 電車内でもズレにくく、頭の動きにもしっかり追従
- フィット感はフラッグシップモデルの「WF-1000XM5」よりも好みに合っていた
特に装着検出センサーによる自動再生/停止機能は、日常の中で意外と便利。
コンビニのレジでイヤホンを片耳外すだけで音が止まり、スムーズに会話へ移行できるのは気持ちがいい体験でした。
●音質:シーンを選ばず楽しめる万能サウンド
通勤の電車内やカフェ、仕事の合間のリフレッシュなど、様々なシーンで試してみましたが、どのジャンルの音楽も“ちょうどいい”心地よさで鳴ってくれるのが「WF-C710N」の持ち味だと感じました。
- ポップスはボーカルが前に出て、歌詞も聴き取りやすい
- ロックやバンド系は、ドラムとベースの弾力感が楽しい
- EDMではクリアベースを調整すれば、低音がグッと強調される
アプリのイコライザーは自由度が高く、自分の耳に合わせてカスタマイズしていく楽しさもあります。
Find Your Equalizerで調整してみると、普段より音が広がったような印象になり、音楽への没入感がさらに増しました。
●ノイズキャンセリング:価格帯トップレベルの実力
実際に電車での使用時に試したところ、走行音や車内のざわつきをしっかり抑えてくれるのを実感。
C700Nとの比較でも、音の静けさがワンランク上がったと感じました。
- キーボードのタイピング音や空調の“サーッ”という音がしっかり消える
- 人の声や話し声も、完全ではないがかなり遠く感じる
- ノイズ抑制しながらも音楽のディテールは潰さない絶妙なバランス
加えて風ノイズのカット力が優れており、外を歩くときの不快な“ビュー音”がかなり軽減されていたのも好印象。
「日常で静けさを確保する手段」としても信頼できるレベルです。
●外音取り込み:イヤホンを外す回数が減った
取り込み音の“自然さ”が非常に高く、「マイク越しの音」ではなく、「耳で聞いている音」に近い感覚があります。
家族に話しかけられたときも、イヤホンをつけたまま自然に会話できたのは感動ポイント。
また、外音のボリュームを細かく調整できるため、シーンごとに「聞こえ具合」を自分で調節できるのも魅力です。
- 外を歩きながらでも、車や人の気配を把握できて安心
- 低音量+外音取り込みで“BGMのように音楽を流し続ける”使い方ができる
●操作性:タッチ操作のストレスがほぼゼロ
正直、タッチパネル操作には最初不安がありましたが、くぼみのある操作面がかなり優秀。
どこをタップすれば反応するかが分かりやすく、装着時の誤操作もなし。
- 曲送り・戻し、音量調整、外音切替がすべて直感的に操作できる
- アプリでの設定変更も簡単で、細かなカスタマイズに対応
特に「クイックアクセス」は通勤中に重宝しました。
ダブルタップでSpotifyからお気に入りのプレイリストをランダム再生してくれるため、選曲の手間がなく、まるでラジオのような気軽さで音楽を楽しめます。
●惜しい点と気づき
もちろん完璧というわけではなく、いくつか気になる点もあります。
気になった点 | 内容 |
---|---|
LDAC非対応 | 高音質コーデックが使えず、ハイレゾ派には物足りないかも |
ワイヤレス充電非対応 | 充電の利便性が今ひとつ(Type-C充電は可能) |
ゲーム用途には△ | 低遅延モード非搭載。音ゲー・FPSには不向き |
とはいえ、これらの欠点を補って余りある日常用途でのトータルバランスの良さが、「WF-C710N」の魅力だと感じました。
SONY 「WF-C710N」に関するQ&A

SONY 「WF-C710N」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「WF-C710N」は「WF-C700N」からどう進化したの?
ノイズキャンセリングと外音取り込みがともにシングルマイクからデュアルマイクに進化し、性能が大きく向上しています。加えて、装着検出センサーやタッチ操作、バッテリー持続時間の倍増など、使い勝手も大幅に改善されています。
「WF-C710N」はハイレゾ対応ですか?
LDACなどのハイレゾコーデックには対応していません。ただし、ソニー独自のDSEE(デジタルサウンド補完技術)を搭載しており、圧縮音源でも解像感のあるクリアな音質が楽しめます。
ワイヤレス充電はできますか?
残念ながら、ワイヤレス充電には対応していません。充電はUSB Type-Cケーブルを使った有線方式となります。
タッチ操作の反応は良いですか?
非常に快適です。タッチセンサーにはくぼみ加工が施されており、指を添える位置が自然と決まり、誤操作も起こりにくくなっています。
外音取り込み機能は自然ですか?
かなり自然です。デュアルマイク構成により、マイク越しの“機械的な音”ではなく、“耳で直接聞いているような感覚”に近い自然な外音取り込みが可能です。
通話品質はどうですか?
通話時にはAIノイズリダクション技術を活用しており、周囲の雑音を効果的にカットして自分の声をクリアに届けてくれます。騒がしい場所でも安心して通話が可能です。
マルチポイント接続には対応していますか?
対応しています。スマートフォンとPC、あるいはスマホ2台など、2台同時接続が可能で、再生デバイスの切替もスムーズです。
イコライザーの調整はどこまでできますか?
ソニーの専用アプリ「Headphones Connect」から、5バンド+クリアベースの調整が可能です。さらに「Find Your Equalizer」機能を使えば、直感的に自分好みのサウンドを作ることもできます
遅延は気になりますか?ゲームにも使えますか?
一般的な動画視聴(YouTube・Netflixなど)であれば問題ありませんが、低遅延モードがないため、音ゲーやFPSなどには不向きです。カジュアルゲーマー向けです。
「WF-C710N」は防水ですか?
防滴仕様のIPX4相当の耐水性能を備えています。雨や汗程度なら問題なく使用できますが、水中使用やシャワー中の使用は推奨されません。
イヤーピースの交換は可能ですか?社外品は使える?
交換可能です。付属はシリコン製のXS/S/M/L(4サイズ)ですが、ケース内部にやや余裕があり、コンプライやスパイラルドットなどの社外品も収納可能な設計です。
装着検出センサーは手動でオフにできますか?
専用アプリ「Headphones Connect」からオン/オフの切り替えが可能です。不要な場合は無効にしてバッテリー消費を抑えることもできます。
ケースのサイズ感はどれくらいですか?持ち運びやすいですか?
ケースはやや厚みがありますが非常にコンパクトな楕円型デザインで、ポケットや小型ポーチにもすっぽり収まります。重さも非常に軽く、携帯性は優秀です。
ノイズキャンセリングの強度調整はできますか?
ノイズキャンセリング自体の強度は固定で、段階的な調整はできません。ただし、外音取り込み機能は最大20段階の調整が可能です。
飛行機や新幹線での使用に向いていますか?
非常に向いています。エンジン音や振動音などの中〜低域ノイズをしっかりカットしつつ、音楽や映画音声に集中できます。長時間バッテリーと快適な装着感も旅行向きです。
「WF-C710N」はソニーの他のモデルとどう違うの?
上位モデル(例:WF-1000XM5)はLDAC対応やより高度なノイキャン・音質を備えていますが、「WF-C710N」は実用性とコストパフォーマンスに優れたバランス型モデルです。装着感や操作性はむしろ「WF-C710N」の方が好まれるケースもあります。
「WF-C710N」はどんな人におすすめですか?
初めてのワイヤレスイヤホンを探している人や、日常使いにちょうど良いモデルを求める方に最適です。ノイズキャンセリング性能や音質のバランスが良く、通勤・通学・作業中まで幅広く対応できます。
SONY 「WF-C710N」レビューのまとめ

SONY 「WF-C710N」は、「エントリーモデル」という呼称から受けるイメージを良い意味で裏切ってくれる製品です。
実際に使ってみると、その完成度の高さは“日常で最も使いやすいプレミアムモデル”とも言えるレベルでした。
ここではその魅力と課題を再整理しながら、この製品がどんな人に向いていて、どんな選択肢と比較すべきかを丁寧にまとめていきます。
総合力の高さが最大の魅力
「WF-C710N」の真価は、「音質・快適さ・使いやすさ・遮音性」の4つの要素を高次元でバランスさせている点にあります。
評価軸 | 詳細 |
---|---|
音質 | ウォームで聴き疲れせず、それでいて輪郭のあるサウンド。低音〜中域の厚みも秀逸。DSEEで圧縮音源もクリアに。 |
快適性 | 小型・軽量で耳あたりがソフト。装着センサーで外すだけで音が止まり、ストレスゼロ。長時間装着しても痛みなし。 |
操作性 | タッチ操作部にくぼみがあり、押し間違いが起きづらい。クイックアクセスや音量タップも直感的で実用的。 |
遮音性 | ノイズキャンセリングと風ノイズ対策が効果的。2万円以下でこれほど静かなモデルは稀。 |
他社製品と比べても「これが1万円台?」と疑ってしまうほどのトータルバランス。
不満点が少なく、“価格を忘れて使える”という体験そのものが「WF-C710N」の魅力です。
「進化したポイント」が使用体験を大きく変えた
特に前モデル「WF-C710N」からの買い替えを検討している方にとって、体感として“はっきり違いがわかる”ポイントが多いのも重要です。
進化点 | 体感できる変化 |
---|---|
ノイキャンがデュアルマイク化 | 外音の遮断力が大きく向上し、静けさがワンランク上に |
外音取り込みもデュアルに | 会話のしやすさ、自然さが大幅アップ |
タッチ操作に変更 | 快適で誤操作が少ない設計、スマートな操作感 |
バッテリー性能が倍増 | ケース込み30時間は長期外出や出張でも安心 |
AI通話ノイズ抑制 | 騒がしい場所でも相手に声が届きやすくなった |
装着検出センサー搭載 | 耳から外すだけで自動停止。スマート体験が向上 |
単なるスペックの向上ではなく、「実際の使い心地に直結するアップデート」が多いため、ユーザー体験が確実に洗練されています。
ユーザータイプ別・おすすめ度マトリクス
「WF-C710N」が「どんな使い方」「どんなニーズ」に合うのかを以下のマトリクスで整理しました。
利用目的/ユーザータイプ | おすすめ度 | 解説 |
---|---|---|
ワイヤレスイヤホン初購入 | ★★★★★ | 操作・装着・音質すべてがわかりやすく、安心感がある |
通勤・通学メインの人 | ★★★★★ | ノイキャン・外音取り込み・装着感・バッテリーすべて満足 |
リモートワーク・通話重視 | ★★★★☆ | 通話ノイズ軽減も優秀。Zoomや電話にも向く |
高音質重視のオーディオファン | ★★★☆☆ | コーデックがSBC/AACのみ。LDAC非対応なのが惜しい |
ゲーム用途(音ゲー・FPS) | ★★☆☆☆ | 低遅延モード非搭載のため、音ズレを感じやすい場合も |
惜しいポイントも“割り切りの範疇”
もちろん、完璧というわけではありません。
いくつかの割り切りポイントもあります。
惜しい点 | 補足説明 |
---|---|
LDACなどの高音質コーデック非対応 | ハイレゾ再生には向かないが、DSEEである程度カバー可能 |
ワイヤレス充電非対応 | 有線Type-Cでの充電のみ。デスク据置使用なら大きな問題はなし |
ゲーム向きではない | 音の遅延対策機能がないため、タイミング重視のゲームには不向き |
ただし、これらはいずれも「必要としない人にとっては気にならない」レベルの制限です。
使用目的が明確な人にとっては、むしろ選択の決め手になるとも言えます。
SONY 「WF-C710N」レビューの総括
SONY 「WF-C710N」は、価格帯こそエントリーモデルでありながら、使用感や機能性の面ではミドルクラスをも凌駕する完成度を誇るイヤホンです。
実際に使ってみると、その設計にはソニーならではの配慮が行き届いていることを随所に感じられます。
耳に負担の少ない装着感、直感的に使えるタッチ操作、聞こえ方の自然な外音取り込み、そしてしっかり効くノイズキャンセリングと、すべてが“ちょうどいい”バランスで成立しています。
音質に関しても、ウォームで聴き疲れの少ないチューニングが施されており、幅広いジャンルの音楽を楽しむことができます。
DSEEによる補完処理も優秀で、AACまでの対応ながら物足りなさを感じにくいのは、この技術があってこそです。
また、専用アプリの存在によって、自分好みに音を仕上げられる自由度もあり、初心者から中級者まで幅広く満足できる設計となっています。
特筆すべきは、こうした性能の多くが上位モデルにも採用されている技術であること。
つまり「WF-C710N」は、「上位モデルの機能を気軽に日常へ取り入れられる」非常にバランスの取れた製品と言えるでしょう。
もちろん、LDACやワイヤレス充電といった部分に物足りなさを感じる場面もありますが、それを差し引いてもなお、価格以上の満足感を得られる一台です。
毎日の通勤、仕事中、リラックスタイム──あらゆるシーンにおいて自然と生活の中に溶け込んでくれる、そんな“日常に寄り添うイヤホン”を探している方にとって、「WF-C710N」は最適な選択肢になるはずです。
「WF-C710N」は、価格と機能、音質と快適さのすべてにおいて、ユーザーに寄り添う“ちょうどいい最高”を体現した一台です。
