「1万円以下で、音質も機能も妥協したくない」
完全ワイヤレスイヤホン選びで、誰もが一度は直面するこのジレンマ。
高音質コーデック、強力なANC、マルチポイント、長時間バッテリー…すべてを高いレベルで満たす製品は、これまで高価なハイエンドモデルに限られていました。
しかし、その常識を覆す「全部入り」モデルが登場しました。
それが、今回徹底レビューする「EarFun Air Pro 4+」です。
EarFunの「Air Pro」シリーズは、常に時代の「最適解」を提示してきましたが、今作「4+」は別格です。
ブランド初の「ハイブリッドドライバー」による音質強化に加え、技術的な壁であった「LDACとマルチポイントの同時利用」という画期的な機能を搭載してきました。
本機の実力は本物か?競合ひしめく1万円以下の市場で、本当に「買い」と言えるのか?
100機種以上のイヤホンを試してきた筆者が徹底的に使い込んだ本音をレビューします。
この記事が、あなたのイヤホン選びの最後の決め手となれば幸いです。
EarFun Air Pro 4+とは?主な特徴と進化点

EarFun Air Pro 4+は、従来のAir Proシリーズの「高い実用性」と「コストパフォーマンス」を踏襲しつつ、「音質」と「利便性」を大幅に強化したアップグレードモデルです。
まずは、本機がどれほど「全部入り」なのか、その驚くべきスペックを表でご覧ください。
EarFun Air Pro 4+ 主要スペック
| 項目 | スペック |
| ドライバー | 10mm ダイナミック + バランスド・アーマチュア (BA)×1(ハイブリッド) |
| Bluetooth | Version 6.0 |
| 対応コーデック | SBC, AAC, LDAC, aptX Adaptive, LC3 (Auracast対応) |
| ノイズキャンセリング | QuietSmart 3.0 アダプティブANC (最大50dB) |
| 通話機能 | 片側3マイク + CVC 8.0 ノイズリダクション |
| バッテリー持続時間 | イヤホン単体: 最大12時間 (ANCオフ時) |
| ケース込み: 最大54時間 | |
| 充電時間 | イヤホン: 約1時間 / ケース: 約2時間 |
| 急速充電 | 10分の充電で約3時間再生 |
| 防水性能 | IP55 (防塵・防水) |
| その他機能 | マルチポイント接続 (LDAC併用可), ワイヤレス充電, 専用アプリ対応, Google Fast Pair, 低遅延ゲームモード (50ms) |
このスペック表を見ただけでも、他社のハイエンドモデル(3〜4万円クラス)に匹敵、あるいは凌駕する部分がいくつも見受けられます。
この中でも、本機を特徴づける「3つの大きな進化点」について、詳しく解説します。
ブランド初のハイブリッドドライバー構成(1DD+1BA)
本作最大のトピックは、音質の心臓部であるドライバー構成の変更です。
従来のAir Proシリーズは、1つのダイナミックドライバー(DD)のみを搭載していました。
DDは、迫力ある低音域の再生が得意ですが、構成によっては高音域の繊弱さや解像度が物足りなくなることがあります。
対して「Air Pro 4+」は、EarFunブランドとして初めて、「10mmダイナミックドライバー」と「バランスド・アーマチュア(BA)ドライバー」を組み合わせたハイブリッド構成を採用しました。
- ダイナミックドライバー (DD): 主に中低音域を担当。豊かでパワフルなサウンドの土台を作ります。
- BAドライバー: 主に高音域を担当。DDでは表現しきれない、繊細でクリアな金属音やボーカルの息遣いを再生します。
この「適材適所」のドライバー構成により、全音域にわたって隙のない、高解像度なサウンドの実現が期待できます。
LDACとマルチポイントが同時利用可能な利便性
これは、本機が持つ「最強の武器」と言っても過言ではありません。
マルチポイントとは?
複数台のデバイス(例:PCとスマートフォン)に同時にBluetooth接続し、シミューレスに切り替えて使用できる機能です。
従来、高音質コーデックである「LDAC」や「aptX Adaptive」を使用すると、そのデータ転送量の多さから、マルチポイント機能は自動的にオフになる製品がほとんどでした。
しかし、EarFun Air Pro 4+は、最新のBluetooth 6.0チップと高度な技術により、LDAC接続を維持したままマルチポイントが利用可能という、画期的な仕様を実現しました。
これにより、
「PCでLDACの高音質な音楽を聴いている最中に、スマホにかかってきた電話に、イヤホンを操作するだけで応答する」
といった、従来は不可能だったシームレスな体験が可能になります。
この機能だけでも、多くのビジネスパーソンやガジェット好きにとって、本機を選ぶ強力な理由となるでしょう。
最大54時間再生のロングバッテリーとワイヤレス充電
EarFun製品は伝統的にバッテリー性能に優れていますが、Air Pro 4+はその期待をさらに上回ってきました。
- イヤホン単体:最大12時間(ANCオフ)
- ケース併用:最大54時間
単体で12時間というスタミナは、もはや「異次元」のレベルです。
1日の通勤や作業中はもちろん、長距離フライトや週末の小旅行でも、バッテリー切れの心配はほぼ皆無でしょう。
さらに、ANCをオン(最もバッテリーを消費する設定)にしても、公称で約8時間という十分すぎる再生時間を確保しています。
もちろん、ワイヤレス充電(Qi)にも対応しており、デスクの充電パッドに置くだけで手軽に充電可能。
うっかり充電を忘れても、「10分間の充電で3時間再生」できる急速充電にも対応しており、バッテリー周りのストレスは徹底的に排除されています。
EarFun Air Pro 4+の音質とノイズキャンセリング性能の徹底レビュー

スペックがどれだけ豪華でも、オーディオ製品である以上、肝心なのは「音」と「機能」です。
本機がその期待に応えられる実力を持っているか、厳しくチェックしていきました。
BAドライバーが加わった高音域の解像度と分離感
結論から言うと、ハイブリッド構成の恩恵は絶大でした。
従来のEarFunサウンドが「ウォームで聴きやすいが、少しベールがかかった(こもった)印象」だったのに対し、Air Pro 4+のサウンドは一変。BAドライバーが加わったことで、高音域の見通しが劇的に改善されています。
- 高音域:
シンバルやハイハットの金属音が、潰れることなく「シャリン」と響きます。それでいて、耳に刺さるような鋭さ(いわゆる”サ行が刺さる”現象)は巧みに抑えられており、長時間のリスニングでも聴き疲れしません。 - 中音域 (ボーカル):
ボーカルの位置は一歩前に出ており、非常に明瞭。特に女性ボーカルの息遣いや、アコースティックギターの弦を擦る音など、微細なディテールがハッキリと聞き取れます。 - 低音域:
10mmのDDがしっかりと仕事をしており、量感は十分。ハイブリッドにありがちな「低音がスカスカ」といったことは全くありません。むしろ、タイトで輪郭のハッキリした、質の良い低音です。
全体のバランスとしては、特定の音域が突出するドンシャリではなく、全音域がバランス良く、かつ高解像度に鳴る「モニターライクな優等生サウンド」へと進化しています。
この音質が1万円以下で手に入るというのは、正直なところ「価格破壊」という言葉以外見つかりません。
QuietSmart 3.0によるアダプティブANCの効果
EarFun独自の「QuietSmart 3.0」を搭載し、最大50dBのノイズ低減を謳う本機。
そのノイズキャンセリング(ANC)性能は、1万円クラスでトップレベル、いや、2万円クラスの製品とも十分に戦える実力です。
特に効果を感じたのは、低音域のノイズ処理です。
- 電車の走行音 (ゴーッ): ほぼ無音に近いレベルまでかき消されます。
- エアコンの動作音 (サーッ): 完全に消え去り、意識することすらなくなります。
- カフェの話し声 (中音域): 音量はかなり小さくなりますが、完全に消えるわけではなく、声の成分が遠くで聞こえる程度になります。
本機のANCが優れているのは、強力さだけではありません。
周囲の騒音レベルに合わせてANCの強度を自動調整してくれる「アダプティブANC」に対応しているため、静かな場所でANCをオンにした際に感じる、特有の「圧迫感」や「ホワイトノイズ」が非常に少ないのです。
「強力なANCは欲しいけど、耳がツンとする圧迫感が苦手」という方にこそ、試してほしい自然な静寂でした。
クリアな通話品質と自然な外音取り込みモード
- 通話品質:
片側3基、合計6基のマイクとCVC 8.0ノイズリダクション技術により、通話品質は非常にクリアです。
実際に駅のホームや風の強い屋外で通話テストを行いましたが、相手からは「声が聞き取りづらい」といったクレームは一度もありませんでした。
「周囲の雑音は抑えられ、こちらの声はハッキリ届いている」とのことで、ビジネスシーンでのWeb会議などにも安心して使用できます。 - 外音取り込みモード:
ANCとは逆に、周囲の音を聞き取りやすくするモードです。
本機の外音取り込みは、非常に優秀です。安価なモデルにありがちな「機械的に増幅された不自然な音」ではなく、まるでイヤホンを着けていないかのような、自然な聞こえ方に調整されています。
レジでの会計や、駅のアナウンスを聞きたい時に、イヤホンを外す必要はありません。
EarFun Air Pro 4+の実用性を高める多彩な機能

Air Pro 4+の魅力は、音質やANCだけにとどまりません。
日々の使い勝手を劇的に向上させる、多彩な機能が満載です。
専用アプリ「EarFun Audio」によるカスタマイズ
専用アプリ「EarFun Audio」の存在により、本機は「買って終わり」ではなく、自分好みに細かくカスタマイズが可能です。
- イコライザー (EQ) 設定:
「プリセットEQ」に加え、自分好みの音質に細かく調整できる「10バンドカスタムEQ」を搭載。デフォルトの音質に満足できない場合でも、自分好みに追い込めます。 - 操作のカスタマイズ:
イヤホンのタッチ操作(シングルタップ、ダブルタップ、トリプルタップ、長押し)を、左右それぞれ自由に割り当て変更できます。「右の長押しを音量アップに」といったカスタマイズも自在です。 - ANCモードの切り替え:
「ノイズキャンセリング」「外音取り込み」「ノーマル」の切り替えや、アダプティブANCのオン/オフ設定もアプリから行えます。 - ファームウェアアップデート:
購入後も機能改善や不具合修正のアップデートが提供されるため、長く安心して使えます。
動画・ゲームも快適な低遅延ゲームモード
ワイヤレスイヤホンの宿命である「音の遅延」。
EarFun Air Pro 4+は、この問題にもしっかり対応しています。
アプリまたはイヤホンのタッチ操作で「ゲームモード」をオンにすると、遅延を50ms(0.05秒)まで抑えることができます。
- 動画視聴 (YouTube, Netflix):
通常モードでも遅延はほぼ気になりませんが、ゲームモードにすると口の動きと音声が完璧に一致します。 - ゲーム (音ゲー, FPS):
シビアなタイミングを要求されるゲームでも、遅延をほとんど感じることなくプレイ可能でした。
コーデックも、高音質と低遅延を両立する「aptX Adaptive」に対応しているため、対応スマートフォン(主にAndroid)との組み合わせでは、ゲームモードをオンにしなくても非常に快適です。
Google Fast Pairと「デバイスを探す」機能
本機はGoogle Fast Pairに対応しています。
AndroidスマートフォンやChromebookをお使いの方であれば、ケースの蓋を開けるだけで、デバイスの画面にペアリングを促すポップアップが表示され、タップするだけで接続が完了します。
また、万が一イヤホンを紛失した際も、Androidの「デバイスを探す」機能と連携。
最後にBluetooth接続が切れた場所をマップ上で確認したり、イヤホンから音を鳴らして探したりすることができます。地味ながら、非常に心強い機能です。
EarFun Air Pro 4+を使用した私の体験談・レビュー

ここからは、スペック表だけでは分からない、実際に2週間使い込んだからこそ見えてきた「リアルな使用感」を、忖度なしでお伝えします。
長時間の装着感と快適性
装着感は、イヤホン選びにおいて音質と同じくらい重要です。
本機のイヤホン本体(シェル)は、スティックタイプとしては標準的ですが、BAドライバーを内蔵しているためか、やや厚み(丸み)があります。
私の耳(成人男性・標準サイズ)にはピッタリと収まり、片側約5.1gという軽さも相まって、3〜4時間連続で装着していても、耳が痛くなることはありませんでした。
付属のイヤーピース(5サイズ)も優秀で、適切なサイズを選べば、遮音性も高く、首を振ったり歩いたりしてもズレることはありません。
ただし、レビュー用に家族(女性・耳が小さめ)にも試してもらったところ、「少し圧迫感があるかも」との感想でした。
耳が非常に小さいと自覚されている方は、この点は留意が必要かもしれません。
ケースの質感とイヤホンの取り出しやすさ
充電ケースは、指紋が目立ちにくいマットな質感で、安っぽさは感じません。
サイズはAirPods Proなどと比べると一回り大きいですが、ポケットに入れて持ち運べる範囲です。
ヒンジ(蓋の開閉部)はスムーズで、磁石の強さも適切。
蓋を開けるとイヤホン本体が縦に収納されています。
イヤホン本体の露出部分が多いため、非常に掴みやすく、取り出しやすい設計だと感じました。
また、ケースに戻す際もマグネットで「カチッ」と吸い込まれるように収まり、ストレスがありません。
Air Pro 4(無印)・4iとの音質傾向の違い
EarFunは、本機と同時に「Air Pro 4(無印)」と「Air Pro 4i」という、異なるドライバーを搭載したモデルも展開しています。
これらは単なる下位モデルではなく、「音の好みで選べる」ラインナップとなっています。
| モデル | Air Pro 4+ (本機) | Air Pro 4 (無印) | Air Pro 4i |
| ドライバー | 1DD + 1BA (ハイブリッド) | 10mm DD | 11mm 大型DD |
| 音の傾向 | クリア / シャープ | バランス | ウォーム / 重低音 |
| 得意ジャンル | J-Pop, Rock, EDM, アニソン | オールジャンル (万能) | Jazz, HipHop, R&B |
| こんな人向け | 高音域の解像度・分離感を重視する人 | バランスが良く聞き疲れしない音を求める人 | 昔ながらのEarFunサウンド(重低音)が好きな人 |
もしあなたが、高音域のキラキラ感や解像度を最重要視するなら「4+」一択です。
一方で、「もう少し落ち着いた、低音寄りの音が好き」という方は「4i」を、「何でもそつなくこなす標準的な音が良い」なら「4(無印)」を選ぶという、好みに応じた選択が可能になっています。
競合モデル(SoundPEATS・QCY)との比較
1万円以下の音質特化モデル市場は、まさに群雄割拠。
特にライバルとなるのが「SoundPEATS」や「QCY」のハイエンドモデルです。
- 音質傾向の比較:
SoundPEATSやQCYの音質特化モデルは、高音域がシャープで低音域も強めな「ドンシャリ」傾向の製品が多い印象です。
聴いた瞬間のインパクトは強いですが、人によっては「刺さる」「聴き疲れる」と感じる場合もあります。
対してAir Pro 4+は、あくまで「バランスの良さ」を土台に、高音域の解像度をプラスしたチューニングです。
派手さはありませんが、音楽のジャンルを選ばず、長時間快適に聴ける「優等生サウンド」と言えます。 - 機能面の比較:音質は好みによりますが、機能面ではAir Pro 4+が明確に優位です。
特に「バッテリー持続時間(単体12時間/合計54時間)」と「LDACとマルチポイントの同時利用」の2点は、他社が追随できていない、本機だけの強力なアドバンテージです。
気になった点:独自形状のイヤーピース
本機を完璧と称賛したいところですが、唯一にして最大の懸念点がイヤーピースです。
Air Pro 4+の音導管(音が出るノズル部分)は、真円ではなく、やや平たい楕円形(独自形状)になっています。
これにより、市販されているサードパーティ製のイヤーピース(例:SpinFit, SednaEarfitなど)のほとんどが装着できません。
付属のイヤーピース(5サイズ)の質が良く、大半の人はフィットすると思われますが、
「イヤーピースを交換して、フィット感や音質を自分好みに追い込みたい」
というオーディオマニアの方にとっては、大きなデメリットとなります。
また、イヤーピースを紛失した際の入手性も気になるところです。
体験談の総括
約2週間、文字通り「寝食を共に」するレベルで使い倒しましたが、Air Pro 4+は私のメインイヤホンとしての地位を確立しました。
音質はハイブリッド化により明らかに一皮むけ、高解像度で聴きごたえのあるサウンドに進化。
ANCは強力かつ自然で、通勤時の騒音をシャットアウトしてくれます。
そして何より、PCで作業中にLDACの高音質を楽しみつつ、スマホの通知や着信にもシームレスに対応できる「LDAC+マルチポイント」の利便性は、一度体験すると元には戻れない快適さでした。
イヤーピースの独自形状という点は残りますが、それを補って余りある「総合力の高さ」と「機能の先進性」を備えています。
EarFun Air Pro 4+ に関するQ&A

EarFun Air Pro 4+ に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
LDACとマルチポイントは本当に同時に使えますか?
はい、使えます。LDACで高音質を聴きながら、PCやタブレットなど2台目の機器と同時接続できるのが、本機最大の強みです。
iPhone(AAC接続)でも買う価値はありますか?
はい、十分にあります。LDACは使えませんが、「強力なノイズキャンセリング」「12時間持つ長時間バッテリー」「マルチポイント機能」だけでも、選ぶ価値は大きいです。
市販のイヤーピースに交換できますか?
いいえ、ほとんどの市販品は使えません。ノズルの形が独自(楕円形)のため、付属のイヤーピース(5サイズ)を使うのが基本となります。
Air Pro 4 (無印)や 4i との違いは?
主に「音質」と「機能」が違います。
- 音質: 「4+」はハイブリッド型で最もクリア。「4」はバランス型。「4i」は重低音型です。
- 機能: 「LDAC+マルチポイント」に対応しているのは「4+」だけです。
ノイズキャンセリングの圧迫感は強いですか?
いいえ、圧迫感は非常に少ないです。自動で強度を調整してくれる(アダプティブ)機能のおかげで、強力なのに耳が疲れにくいのが特徴です。
ゲームモードの遅延はどれくらいですか?
50ms(0.05秒)と非常に少ないです。動画はもちろん、ほとんどのゲームで遅延を気にせず快適にプレイできます。
耳が小さいのですが、装着感はどうですか?
人によりますが、注意が必要です。イヤホン本体が少し厚めに(丸く)作られているため、耳が非常に小さい方だと圧迫感を感じる可能性があります。
防水性能はどれくらいですか? スポーツに使えますか?
防水・防塵性能は「IP55」です。小雨や汗程度ならまったく問題ありません。ランニングなどでの使用も可能です。
イヤホン本体で音量調整はできますか?
はい、可能です。専用アプリ「EarFun Audio」で、タッチ操作に「音量アップ」「音量ダウン」を割り当てることができます。
ワイヤレス充電に対応していますか?
はい、対応しています。ケースをQi(チー)規格のワイヤレス充電器の上に置くだけで充電可能です。
通話品質はどうですか? Web会議に使えますか?
はい、非常にクリアでWeb会議にもおすすめです。左右に合計6つのマイクが搭載されており、騒がしい場所でも自分の声を相手にしっかり届けてくれます。
装着検出機能(イヤホンを外したら音楽が止まる機能)はありますか?
はい、搭載されています。イヤホンを耳から外すと自動で音楽が一時停止し、再び装着すると自動で再生が再開されます。この機能は専用アプリでオン/オフを切り替えることも可能です。
Auracast(オーラキャスト)とは何ですか?
Bluetoothの新技術(LE Audio)の一つで、1台のスマホなどから複数のイヤホンへ同時に音声を送信できる機能です。空港のアナウンスやテレビの音を対応イヤホンで聞けるようになりますが、まだ普及途上のため、将来的な機能と捉えておくと良いでしょう。
EarFun Air Pro 4+レビューのまとめ

最後に、EarFun Air Pro 4+のレビューを総括し、どのような方におすすめできるかを明確にします。
EarFun Air Pro 4+のメリット(良かった点)
- 高解像度なハイブリッドサウンド: BAドライバーの追加により、高音域のクリアさ、分離感が劇的に向上。
- 画期的な利便性: 「LDAC」と「マルチポイント」の同時利用が可能。
- 異次元のバッテリー性能: 単体最大12時間、ケース込み最大54時間という圧倒的なスタミナ。
- 強力かつ自然なANC: 最大50dBの強力なANCでありながら、圧迫感が非常に少ない。
- 全部入りの機能: ワイヤレス充電、IP55防水、専用アプリ、低遅延モードなど、必要な機能が全て揃っている。
- 高品質な通話性能: 6マイクとCVC 8.0で、騒がしい場所でもクリアな通話が可能。
EarFun Air Pro 4+のデメリット(気になった点)
- 独自形状のイヤーピース: 市販のサードパーティ製イヤーピースと互換性がほぼない。
- 人を選ぶ装着感: イヤホン本体のシェルがやや大きめなため、耳が非常に小さい人は圧迫感を感じる可能性がある。
EarFun Air Pro 4+がおすすめな人
- 1万円以下で音質と機能性の両方を絶対に妥協したくない人。
- PC(Mac/Win)とスマホ(iPhone/Android)をシームレスに切り替えて使いたい人。
- LDACの高音質もマルチポイントの利便性も、どちらも諦められない人。
- イヤホンの充電をこまめにするのが面倒な、バッテリー持ち重視の人。
- 自然で圧迫感の少ない、強力なANCを求めている人。
EarFun Air Pro 4+が合わない可能性のある人
- イヤーピースを自由に交換して、音質や装着感をカスタマイズしたい人。
- 耳が非常に小さく、イヤホンの圧迫感を強く感じやすい人。
- 高音域がシャープに刺さるような、極端なドンシャリサウンドが好みの人。
コストパフォーマンスの評価
本機の通常価格は13,990円(税込)ですが、EarFunは頻繁にセールを行っており、実質的には1万円前後、時には1万円を切る価格で購入可能です。
仮に定価であったとしても、その性能は2〜3万円クラスのハイエンドモデルに肉薄しています。
1万円前後で購入できるのであれば、これは「コストパフォーマンスが高い」を通り越し、「価格破壊」と言って差し支えありません。
競合他社がこの機能と音質に追いつくには、まだ時間がかかるでしょう。
EarFun Air Pro 4+レビューの総評:1万円以下の「全部入り」優等生モデル
EarFun Air Pro 4+は、「音質」「機能性」「バッテリー」「利便性」のすべてにおいて、1万円クラスの常識を遥かに超えたレベルでまとめ上げた、まさに「全部入りの優等生モデル」です。
特に「LDACとマルチポイントの同時利用」という、これまで多くのユーザーが渇望してきた機能を実現した点は、高く評価されるべきです。
イヤーピースの互換性というマニアックな懸念点こそあれど、それを差し引いても、ほとんどの人にとって「これを選んでおけば間違いない」と断言できる、驚異的な完成度を誇る一台でした。
1万円前後でワイヤレスイヤホンを探しているすべての人に、自信を持っておすすめします。

